「魔震」と魔界都市〈新宿〉とは? わかりやすく解説

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「魔震」と魔界都市〈新宿〉

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 02:04 UTC 版)

魔界都市〈新宿〉」の記事における「「魔震」と魔界都市〈新宿〉」の解説

上記作者発言に基き、『魔界都市〈新宿〉』および『魔宮バビロン』を除く作品群設定からの記載となる。 魔震(デビル・クエイク) 198X年9月13日金曜日午前3時発生したマグニチュード8.5以上、震源地新宿駅地下5,000メートル付近推定される都市部直下大地震異名隣接する各区はまった影響与えず新宿区のみを襲い、区の境界線上に発生した最大幅200メートルにおよぶ亀裂によって新宿を他の区から隔絶させた。亀裂の底からは妖気絶え間なく噴出し始めて妖気圏」とも呼ぶべき物を形成し、これに包まれ新宿電波による通信衛星による観測不可能な状態に陥った地震振動そのもの持続時間はわずか3秒と極端に短かったが、耐震型のビルを含む多数建造物をその一瞬倒壊させ、合計45,000人という膨大な死者発生させた。通常であれば付随する火災でより多く発生するはずの死者の内、実に8割が建造物の倒壊よるものであるなど、これらの被害通常の物理現象反して発生したものがあまりにも多く魔震通常の地震大きく区別するものとなっている。 この際倒壊した建造物中に四谷民間遺伝子工学研究所含まれていたことから、コンピュータ暴走による遺伝子過剰操作によって生み出された「双頭」等の怪生物多数流出しその後も〈新宿〉の妖気によって独自の進化遂げ区民たちへの大きな脅威ひとつになっている。 発生後すぐに開始され復興計画はそのほとんどが怪奇現象によって妨げられ逆に膨大な数の死傷者追加する結果となって半年後には公式に断念されることとなった魔界都市呼び名はこのときをもって誕生したとされるその後数年で〈新宿〉には魔震犠牲者数とほぼ同数犯罪者魔道士超常能力者等が流入したとされ、その中には魔界都市〉の生み出す妖気誘われたとしか思えない人物数多い。 現在に至るも発生の原因は謎となっており、邪悪な魔道士召喚しようとした地底忌まわしい存在の力と、魔道士自身妖力融合失敗したことによって発生したとする説(『魔界都市〈新宿〉内の記述から)、人間の進化促すために発生したとする説(『魔王伝』)等もあったが、近作における描写では魔震そのもの意思を持つ存在であり、必ずしも魔界都市同一のものではないことが明らかになる(『魔界医師メフィスト 暗夜』)など、未だそのほとんどは謎に包まれたままになっている。これにより、区の内外には官民問わず数多く研究家存在し、現在も学究の徒の研究対象となっている。 魔界都市〈新宿〉の概要 上記経緯都市復興断念され、日本から事実上見捨てられたというその成立経緯から〈区民〉の〈区外〉に対す敵意警戒の念は強く人口多く占め犯罪者たちの意向相まって東京都日本政府等の外部干渉許さない半ば独立行政区的な存在となっている。また、区の収入通常の経済活動の他に観光と〈魔界都市〉の各種特産物による貿易成り立っており、その規模は他の東京22区比べて数十倍にすら上るという。よって〈魔界都市〉の長たる新宿区長〉には〈区〉の運営手腕もちろんのこと外部との折衝において退くことのない強いリーダーシップ求められる現在の区長〉は3代目であり、高い支持率を誇る梶原義丈が務めている。 近作描写における現在の人口は約30万人初期の作品では人口2人1人犯罪者であるとする統計もある。〈区民〉の多く何らかの形で新宿妖気影響受けており、区外の一般人比較して肉体的精神的に優れているとされるが、これを環境適応しようとする人間の進化であると捉える者もいる。ただし環境余り過酷さ故、その死亡率一般市民でも極めて高い数字となっている。 地勢的には現実新宿区地図上のそのままの形で「亀裂」によって隣接する各区から切り離されるとなっており、四谷早稲田西新宿の3箇所設けられ吊り橋と、それに付随する検問施設であるゲートによってのみ外部との往来が可能となっている。それ以外の場所亀裂越えようとする者も後を絶たないが、亀裂の底から噴出する妖気と、それに付随する各種怪生物群によりそのほとんどが阻まれている。 これらのゲートからの危険な物品人間流出は〈区〉当局厳重な警戒によって管理されているが、〈区民〉たちにとっても「〈区外〉は『苦界』である」との認識が強いらしく、「笑いながらゲートから区外へ出て行ったものはいない」というのが〈新宿〉の伝説のひとつとなっている。一方で新宿〉を訪れる者に対して寛容であるものの、ゲートに「汝 この門をくぐる一切望み捨てよ」と記載すべきであるとする〈区民〉が多い。 魔震後に〈新宿区内流入した者たちの中には通常の犯罪者の他にもサイボーグ霊能力者科学者等の特異な能力持ったものも多いが、特に異質なものとしては戸山町住宅集団移住してきた吸血鬼たち挙げられる初期には一般の〈区民〉との間に不和があったものの、「どのような存在であっても、ここでの生活を望むのであればその権利がある」という多数一般区民〉からの陳情成果もあって、現在では一般人吸血禁止協定を結び、血液銀行からの正当な血液の提供と引き換えに、吸血鬼側からもその遺伝子を含む血液研究機関への提供が行われ、戸山住人進んで正統職種夜間専門警備員など。危険極まる魔界都市〈新宿〉夜において、必要不可欠仕事である)に就いて新宿社会貢献するなど、立派な区民〉の一員として順応している。 また、高田馬場には魔震後に世界各地から集まってきた魔術士や妖術師たちの一種コミュニティとして「魔法街」が形成され日夜怪しげ呪文硫黄の煙が漂う暗黒街となり、〈新宿〉を倫敦プラハなどのかつての魔道都市と並ぶ存在押し上げる一因となっている。 しかしその一方ではこれら非科学的な分野での隆盛対抗するかのように現実的かつ散文的分野人材も〈新宿〉には数多く居住している。治外法権的な性質極めて強い〈魔界都市〉での諜報活動開発中テクノロジー実戦テスト目論む各国軍事機関軍事産業軍人エージェント等が〈新宿〉で暗躍しており、彼らによって持ち込まれ最先端科学技術が、〈新宿〉の妖気影響受けて特異な才能得た在野科学者達によってさらなる進化遂げたため、〈魔界都市〉の科学技術水準は区外とは比較ならない段階にまで到達している。さらにこれらの技術民間レベル露店売買されている)で売買する業者存在にも事欠かないため、上は暴力組織から下は一般的な区民までも手軽に大量殺戮兵器入手可能な状態であり、これらを取り締まる側の公的機関である〈新宿警察技術部署の対抗手段開発速度尋常ではなく文字通り各勢力しのぎを削る技術開発競争続いている。

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