D
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/29 06:57 UTC 版)
Dd Dd | |||||||||||||||||||||||||||||||
ラテン文字 | |||||||||||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
Dは、ラテン文字(アルファベット)の4番目の文字。ギリシャ文字のΔ(デルタ)に由来し、キリル文字のДに相当する。小文字は d 。
字形
大きく分けて2つの字形が使われる。
- 縦線の右に半円を1つ続けた形で、大文字がそうである。フラクトゥールでは 聞く
- エス:ドー
- 越:ゼー
- 日:ディー IPA:[dʲiꜜː]、デー IPA:[de̞ꜜː]
- ドイツ語では語末や無声子音の前で無声化する。そのため、母音の前であってもこの[t](無声歯茎破裂音)を表す事がある (例:zweitausendeins)。
- フランス語では語末の d を黙字とする(一部例外あり)。ただし、後続の単語が母音で始まっていれば、リエゾンして[t]となる([d]とはならない)。
- 英語では、規則動詞の過去形の語尾-edは、その前の音により[d]、[t]、[Id]などと変化する。
- 中国語やその方言のピンインでは無気の[t](無声歯茎破裂音)を表す。
- 中国南方の方言では、広東省教育部門式の広東語ローマ字のように歯茎内破音[t̚]を表す例もある。
- ベトナム語では有声歯茎摩擦音の[z]を表す。ただし、南部方言では硬口蓋接近音の[j]で発音される。「Đ」や「đ」が声門閉鎖を伴う有声歯茎破裂音の[ʔd]または歯茎入破音[ɗ]を表す。
- 日本語のローマ字表記では訓令式、ヘボン式共にダ行(タ行濁音)の子音に用いられる。ただし、「ぢ」「づ」は「じ」「ず」と同じ発音のため、それぞれ「JI」、「ZU」となる。日本式やIMEにおけるローマ字入力では、「ぢ」「づ」も含めた全てのダ行に用いられる。
- 朝鮮語のローマ字表記である文化観光部2000年式では有声音、無声音に関わらず初声のㄷに用いられる。マッキューン=ライシャワー式では有声で発音されるㄷに用いられる。
- 数学
- 五百を意味する数字。ローマ数字で用いる。
- 十三を意味する数字。十六進法や二十進法など、十四進法以上(参照: 位取り記数法#Nが十を超過) において十三(十進法の13)を一桁で表すために用いられる。
- "differential"(微分)の頭文字として、数学では微分関連の記号としてよく使われる。(例)dy/dx, 微分作用素 D, (余)鎖複体の微分 d
- 数学では、一般に既知の数、集合、行列等を示す、A, B, Cに次ぐ文字として、また判別式を示す文字として用いられる。
- 円の直径(diameter)
- 数学・自然科学では差 (difference)、距離 (distance)、次数 (degree) や 次元 (dimension) を示す文字として用いられる。
- 単位
- その他
- 導来圏
- ドイツ語で与格(間接目的語を表す格)Dativの略。
- 電界効果トランジスタ(FET)の端子の一つ。ドレイン (drain)
- ダイオード (diode)
- 洋楽で用いられる音名の一つ(英米式、独式)。イタリア式では「re」、日本式では「ニ」に相当。→ニ (音名)
- 音階の2番目の音であることから、音楽関係者の間で2を表す隠語として使われる。例:D(デー)万=2万(円)
- Dで、ドイッチュ番号(シューベルトの作品に付せられる)
- Rh血液型における抗原の一つ。これにより、+と−とが判定される。
- 電磁気学の分野では電束密度を表す。
- ケッペンの気候区分の冷帯(亜寒帯)を表すD。
- 水素の同位体重水素(deuterium)を表す記号(D:大文字)。
- 化学で、キラリティーのある分子を識別する記号 (dextro)。
- 遅延スイッチ。構内電気設備配線用図記号(JIS C 0303:2000)で用いられる。スイッチの図記号に傍記。
- 博士号 (doctor) の略。D1と表記されれば博士課程1年生の意。
- 没年 (Death year) の略字として使われる。d. 1945と表記されれば1945年没の意。
- 経済学で、需要(Demand)。
- 日(day)
- 自動車のATのドライブ(前進及び通常走行位置)。
- ダイニング(dining 食事)の略。
- ダイニングルーム(食堂 食事室)
- 鉄道車両の用途を表す副記号で、食堂車を表す(2階建て車と区別するため大文字で書く)。
- 鉄道車両の用途を表す副記号で、2階建車両を表す(食堂車と区別するため小文字で書く)。
- デザイナー (designer) の略。
- 古代ローマ人の個人名デキムス (Decimus) の略。
- テレビ・ラジオの放送業界や、音楽業界などでのディレクターの意味。
- 二重を意味するdoubleの略。日本ではこの意味でWが使われることもあるが、英語圏では用いられない(詳しくはWの記事を参照)。
- 欧米のアスキーアートにおいて、しばしば空けた口を意味する。(例 :-D)
- 欧州の自動車のカテゴリー、全長を基準に設定されている記号。Dセグメント。
- 「デルタ」フォネティックコードの第四コード。
- デジタルの略。DA変換など。
- コンピュータ
- D (データベース言語仕様)(Tutorial D などのデータベース言語の基となっている仕様)
- D言語(プログラミング言語の一つ)。
- D〜欧州蜃気楼〜(ウルフ・チームが1990年に発売した第二次世界大戦を舞台としたパソコン用ウォー・シミュレーションゲーム)。
- 電気・機械
- 作品・キャラクター名等
- 芸能・スポーツ
- その他
- Đ đ - ストローク符号(クロアチア語、サーミ語、ベトナム語)
- Ð ð - ストローク符号[1](アイスランド語、フェロー語)
- Ɖ ɖ - ストローク符号[1](エウェ語)
- Ď ď - ハーチェク
- Ḑ ḑ - セディーユ
音素
この文字が表す音素は、[d](有声歯茎破裂音)ないしその類似の歯茎音である。
Dの意味
学術的な記号・単位
その他の記号
商品名・作品名・固有名等
符号位置
大文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 小文字 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
D | U+0044
|
1-3-36
|
D D
|
d | U+0064
|
1-3-68
|
d d
|
半角 |
D | U+FF24
|
1-3-36
|
D D
|
d | U+FF44
|
1-3-68
|
d d
|
全角 |
Ⓓ | U+24B9
|
‐
|
Ⓓ Ⓓ
|
ⓓ | U+24D3
|
1-12-36
|
ⓓ ⓓ
|
丸囲み |
🄓 | U+1F113
|
‐
|
🄓 🄓
|
⒟ | U+249F
|
‐
|
⒟ ⒟
|
括弧付き |
ᴰ | U+1D30
|
‐
|
ᴰ ᴰ
|
ᵈ | U+1D48
|
‐
|
ᵈ ᵈ
|
上付き文字 |
𝐃 | U+1D403
|
‐
|
𝐃 𝐃
|
𝐝 | U+1D41D
|
‐
|
𝐝 𝐝
|
太字 |
𝐷 | U+1D437
|
‐
|
𝐷 𝐷
|
𝑑 | U+1D451
|
‐
|
𝑑 𝑑
|
イタリック体 |
𝑫 | U+1D46B
|
‐
|
𝑫 𝑫
|
𝒅 | U+1D485
|
‐
|
𝒅 𝒅
|
イタリック体太字 |
𝒟 | U+1D49F
|
‐
|
𝒟 𝒟
|
𝒹 | U+1D4B9
|
‐
|
𝒹 𝒹
|
筆記体 |
𝓓 | U+1D4D3
|
‐
|
𝓓 𝓓
|
𝓭 | U+1D4ED
|
‐
|
𝓭 𝓭
|
筆記体太字 |
𝔇 | U+1D507
|
‐
|
𝔇 𝔇
|
𝔡 | U+1D521
|
‐
|
𝔡 𝔡
|
フラクトゥール |
𝔻 | U+1D53B
|
‐
|
𝔻 𝔻
|
𝕕 | U+1D555
|
‐
|
𝕕 𝕕
|
黒板太字 |
ⅅ | U+2145
|
‐
|
ⅅ ⅅ
|
ⅆ | U+2146
|
‐
|
ⅆ ⅆ
|
黒板太字イタリック |
𝕯 | U+1D56F
|
‐
|
𝕯 𝕯
|
𝖉 | U+1D589
|
‐
|
𝖉 𝖉
|
フラクトゥール太字 |
𝖣 | U+1D5A3
|
‐
|
𝖣 𝖣
|
𝖽 | U+1D5BD
|
‐
|
𝖽 𝖽
|
サンセリフ |
𝗗 | U+1D5D7
|
‐
|
𝗗 𝗗
|
𝗱 | U+1D5F1
|
‐
|
𝗱 𝗱
|
サンセリフ太字 |
𝘋 | U+1D60B
|
‐
|
𝘋 𝘋
|
𝘥 | U+1D625
|
‐
|
𝘥 𝘥
|
サンセリフイタリック |
𝘿 | U+1D63F
|
‐
|
𝘿 𝘿
|
𝙙 | U+1D659
|
‐
|
𝙙 𝙙
|
サンセリフイタリック太字 |
𝙳 | U+1D673
|
‐
|
𝙳 𝙳
|
𝚍 | U+1D68D
|
‐
|
𝚍 𝚍
|
等幅フォント |
Ⅾ | U+216E
|
1-3-36
|
Ⅾ Ⅾ
|
ⅾ | U+217E
|
1-3-68
|
ⅾ ⅾ
|
ローマ数字500 |
記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
---|---|---|---|---|
ᴅ | U+1D05 |
‐ |
ᴅ ᴅ |
LATIN LETTER SMALL CAPITAL D |
🄳 | U+1F133 |
‐ |
🄳 🄳 |
SQUARED LATIN CAPITAL LETTER D |
🅓 | U+1F153 |
‐ |
🅓 🅓 |
NEGATIVE CIRCLED LATIN CAPITAL LETTER D |
🅳 | U+1F173 |
‐ |
🅳 🅳 |
NEGATIVE SQUARED LATIN CAPITAL LETTER D |
他の表現法
関連項目
脚注
ローマ数字
(D から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/13 08:06 UTC 版)
ローマ数字(ローマすうじ)は、数を表す記号の一種である。ラテン文字の一部を用い、例えばアラビア数字における 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10 をそれぞれ I, II, III, IV, V, VI, VII, VIII, IX, X のように表記する。I, V, X, L, C, D, Mはそれぞれ 1, 5, 10, 50, 100, 500, 1000 を表す。i, v, x などと小文字で書くこともある。現代の一般的な表記法では、1以上4000未満の数を表すことができる。
- 1 ローマ数字とは
- 2 ローマ数字の概要
囲み英数字
囲み英数字 | |
---|---|
Enclosed Alphanumerics | |
範囲 |
U+2460..U+24FF (160 個の符号位置) |
面 | 基本多言語面 |
用字 | Common |
割当済 | 160 個の符号位置 |
未使用 | 0 個の保留 |
Unicodeのバージョン履歴 | |
1.0.0 | 139 (+139) |
3.2 | 159 (+20) |
4.0 | 160 (+1) |
備考: [1][2] |
囲み英数字(かこみえいすうじ、英語: Enclosed alphanumerics)は、Unicodeのブロックの一つであり、丸や括弧で囲まれた英数字やピリオドつきの数字が収録されている。この他、Unicode バージョン 6.0で追加多言語面(SMP)に囲み英数字補助ブロックが追加された。
目的
囲み英数字の多くは元々箇条書き用に使用されていた[3]。括弧で囲まれた形式は、歴史的に、丸囲みの文字をタイプライターで表現しようとした形に基づいている[3]。これらの役割は、 リッチテキストにおいてはスタイルやマークアップに置き替えられた。しかし、東アジアの既存の文字コードとの互換性や、テキストファイルでそのような記号が使用される場合のために、囲み文字がUnicode標準に含まれている[3]。Unicode規格では、著作権や商標の記号として定義されている丸囲みのC・P・Rやアットマークなど、目的に特化した文字は囲み文字とは区別している[3]。
英数字を囲むすべての文字がこの区間にあるわけではないことに注意。 Unicode区間装飾記号(Dingbat)では、U+2777からU+2793まで、数字1から10を囲む黒文字、数字1から10を囲む非セリフ文字、数字1から10を囲む非セリフ黒文字の順にある。
文字コード表
囲み英数字(Enclosed Alphanumerics)[1] Official Unicode Consortium code chart (PDF) | ||||||||||||||||
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | A | B | C | D | E | F | |
U+246x | ① | ② | ③ | ④ | ⑤ | ⑥ | ⑦ | ⑧ | ⑨ | ⑩ | ⑪ | ⑫ | ⑬ | ⑭ | ⑮ | ⑯ |
U+247x | ⑰ | ⑱ | ⑲ | ⑳ | ⑴ | ⑵ | ⑶ | ⑷ | ⑸ | ⑹ | ⑺ | ⑻ | ⑼ | ⑽ | ⑾ | ⑿ |
U+248x | ⒀ | ⒁ | ⒂ | ⒃ | ⒄ | ⒅ | ⒆ | ⒇ | ⒈ | ⒉ | ⒊ | ⒋ | ⒌ | ⒍ | ⒎ | ⒏ |
U+249x | ⒐ | ⒑ | ⒒ | ⒓ | ⒔ | ⒕ | ⒖ | ⒗ | ⒘ | ⒙ | ⒚ | ⒛ | ⒜ | ⒝ | ⒞ | ⒟ |
U+24Ax | ⒠ | ⒡ | ⒢ | ⒣ | ⒤ | ⒥ | ⒦ | ⒧ | ⒨ | ⒩ | ⒪ | ⒫ | ⒬ | ⒭ | ⒮ | ⒯ |
U+24Bx | ⒰ | ⒱ | ⒲ | ⒳ | ⒴ | ⒵ | Ⓐ | Ⓑ | Ⓒ | Ⓓ | Ⓔ | Ⓕ | Ⓖ | Ⓗ | Ⓘ | Ⓙ |
U+24Cx | Ⓚ | Ⓛ | Ⓜ | Ⓝ | Ⓞ | Ⓟ | Ⓠ | Ⓡ | Ⓢ | Ⓣ | Ⓤ | Ⓥ | Ⓦ | Ⓧ | Ⓨ | Ⓩ |
U+24Dx | ⓐ | ⓑ | ⓒ | ⓓ | ⓔ | ⓕ | ⓖ | ⓗ | ⓘ | ⓙ | ⓚ | ⓛ | ⓜ | ⓝ | ⓞ | ⓟ |
U+24Ex | ⓠ | ⓡ | ⓢ | ⓣ | ⓤ | ⓥ | ⓦ | ⓧ | ⓨ | ⓩ | ⓪ | ⓫ | ⓬ | ⓭ | ⓮ | ⓯ |
U+24Fx | ⓰ | ⓱ | ⓲ | ⓳ | ⓴ | ⓵ | ⓶ | ⓷ | ⓸ | ⓹ | ⓺ | ⓻ | ⓼ | ⓽ | ⓾ | ⓿ |
備考
|
絵文字
このブロックには、1文字の絵文字(U+24C2)が収録されている[4][5]。これは丸囲みのMで、地下鉄(metro)を表す[6]。また、マスクワーク(半導体デバイスのチップ上の配置)を表す[7]。
この文字に対し2種類の異体字セレクタ、絵文字表示(U+FE0F VS16)かテキスト表示(U+FE0E VS15)が適用できる。デフォルトはテキスト表示である[8]。
U+ | 24C2 |
base code point | Ⓜ |
base+VS15 (text) | Ⓜ︎ |
base+VS16 (emoji) | Ⓜ️ |
履歴
以下の表に挙げられているUnicode関連のドキュメントには、このブロックの特定の文字を定義する目的とプロセスが記録されている。
バージョン | コードポイント[a] | 文字数 | L2 ID | WG2 ID | ドキュメント |
---|---|---|---|---|---|
1.0.0 | U+2460..24EA | 139 | (to be determined) | ||
L2/11-438[b][c] | N4182 | Edberg, Peter (2011-12-22), Emoji Variation Sequences (Revision of L2/11-429) | |||
3.2 | U+24EB..24FE | 20 | L2/99-238 | Consolidated document containing 6 Japanese proposals, (1999-07-15) | |
N2093 | Addition of medical symbols and enclosed numbers, (1999-09-13) | ||||
4.0 | U+24FF | 1 | L2/01-480 | Muller, Eric (2001-12-14), Proposal to add NEGATIVE CIRCLED DIGIT ZERO | |
L2/02-193 | Muller, Eric (2001-12-14), Proposal to add Negative Circled Digit Zero | ||||
関連項目
- 囲み文字
- 著作権マーク、登録商標マーク、レコード著作権マークはこのブロックではないところで別に定義されている。
- en:Japanese rebus monogram(日本の判じ物モノグラム)
出典
- ^ “Unicode character database”. The Unicode Standard. 2016年7月9日閲覧。
- ^ “Enumerated Versions of The Unicode Standard”. The Unicode Standard. 2016年7月9日閲覧。
- ^ a b c d The Unicode Standard, 6.0.1
- ^ “UTR #51: Unicode Emoji”. Unicode Consortium (2016年11月22日). 2016年12月22日閲覧。
- ^ “UCD: Emoji Data for UTR #51”. Unicode Consortium (2016年11月14日). 2016年12月22日閲覧。
- ^ “Ⓜ️ Circled Latin Capital Letter M Emoji”. 2018年1月27日閲覧。
- ^ “Federal Statutory Protection for Mask Works (Copyright Circular 100)”. 合衆国著作権局. pp. 5 (2012年9月). 2014年3月22日閲覧。
- ^ “Unicode Character Database: Standardized Variation Sequences”. The Unicode Consortium. 2016年12月22日閲覧。
固有名詞の分類
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