サインシステム
サインシステム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 17:14 UTC 版)
発足時より新しい案内サインシステムの導入を進めている。東京都渋谷区のデザイン会社・アール・イー・アイ がデザインを手がけたもので、旧営団地下鉄のサインシステムが検討された1975年当時から「利用者の高齢化」「国際都市化」「鉄道の複雑化」が進展したことを受け、全般的にユニバーサルデザインを取り入れつつも、サインの数を増やさず、かつ大型化もせずに表示の重点整備や簡略化をすすめ、字体もぼやけた状態でも誤読の少ない書体を選定している。 発足時は大手町駅と銀座駅に試験的に設置され、2005年10月から本格導入を開始、2006年3月までに乗り換え駅を中心に83駅に、残る駅も副都心線接続予定駅と他社管轄駅を除き2007年3月末までに導入された。半蔵門線渋谷駅(2008年6月に開業した副都心線も)は、2007年12月2日の東急への業務移管に伴い、東急様式のサインシステムが設置された。 有楽町線の地下鉄成増駅 - 池袋駅間の各駅と新宿三丁目駅・明治神宮前駅は、2008年6月14日の副都心線開業に合わせてさらに新しい案内サインシステムが設置された。トピー工業が納入したLED誘導サインが用いられており、薄型化と省電力を実現している。ただし、副都心線開業後も駅名標や改装工事中のエリアには、更新されずに残っているサイン類があったが、2010年3月6日に明治神宮前駅が「明治神宮前〈原宿〉駅」と案内を改めるのに伴い、駅名標は更新されている。
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サインシステム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 14:10 UTC 版)
「帝都高速度交通営団」の記事における「サインシステム」の解説
営団は日本の鉄道事業者として初めて、サインシステム(案内標識のシステム化)を導入した事業者とされているが(1973年5月に千代田線大手町駅に導入)、実際に設置された時期では1972年12月開業の横浜市営地下鉄1号線の方が早い(開業時から全駅で導入)。それまでは案内サインの様式が全く統一されておらず、大量の文字情報が無秩序に羅列されているような状態だったが、それを外部の専門家に委託し下記のようにシステム化した(参考:実際に導入された案内サイン)。案内サインの表示書体にはゴシック4550が使用された。 白地に黒文字を基本として(方向指示の矢印は黒色の正方形を地の色で抜いたもの)、改札口のカラーを緑色、出口のカラーを黄色とし、遠くからの視認性を高めるため表示板が通路を左右に横断するような形で掲示した。 路線ごとのラインカラーで色付けした○印の路線シンボルを設け、路線名の表示には必ず付すようにした。 改札口・出口付近には地下構内図と地上周辺地図を同一の図面内に一体化した、2メートル角の図解サインを配置した。 ホームに降りる階段の上部垂れ壁には路線の停車駅案内を表示し、案内を読むために階段の途中で立ち止まることが無いよう文字を大きくした。 ホーム上には柱付け型の乗り換え路線案内を15メートル間隔で配置した。 また、今まで目立つ場所にあった広告や広告とタイアップした案内サインを撤去し、そこにサインシステムに基づいた新たな案内サインを設置しようとしたため、広告収入の減少が見込まれたが、旅客案内を最優先とした。その代わりに列車車両内に新たな広告媒体を設けることで、広告代理店などの了解を取り付けている。 このようにシステマチックに構築された営団地下鉄のサインデザインは、1989年の「'89デザインイヤー記念日本デザイン賞」を受賞し、出口のカラーとして用いた黄色は、1995年に出口明示色としてJIS規格化された(ただし、サインシステム導入前の営団大手町駅・銀座駅や1964年の東海道新幹線開業時の日本国鉄などのように、既にいくつかの鉄道事業者において出口に関する案内サインに黄色が用いられていたことに倣ったものであり、1973年の営団のサインシステムが出口を示すために黄色を用いた最初の例というわけではない)。 1991年に開業した南北線の単独駅を皮切りにサインシステムを一部修正。これまでの線区ではの地下駅への出入口上部には丸で囲んだSマークが掲げられていたが、この年以降に開業した駅および大規模改修を実施した駅では、駅入口にある駅名看板と統合する形で廃止された(Sマークは駅入口の駅名看板に記載するように改定し、同時に駅名看板のベースカラーを濃い青地のものに変更)。また南北線と有楽町新線では駅名標のデザインも一部変更され、ゴシック4550は踏襲されたものの、ラインカラーの位置を最上部に持ってくるように修正し、そのラインカラーの中央に逆三角形の図柄を描いたものに変更された。 営団では、サインシステムを「一種の公共財」と考え、大手町駅でのサインシステム導入後に完成したマニュアルを全国各地の地下鉄事業者に無償で配布し、京都、名古屋、札幌、福岡などの各都市の地下鉄がそれを参考にサインシステムを構築したといわれる。 しかしながら、個性が強く表れた営団地下鉄のサインシステムは、民間企業となった東京メトロには○印を除いて引き継がれず、紺地に白文字をベースとする新しいサインシステムが導入され、既存の案内を順次置き換えた(ただし、民営化直後以降でも現在に至るまで一部で営団時代のサインシステムが残っている場所もある)。 新サインシステムでは、路線シンボルを表示する際には紺地を白抜きにした上で、○印とアルファベットの路線記号を表示しているため、デザイン的に煩雑で、○印のサイズも小さくなり、視認性が低下しているとの意見もある。
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