導来圏とは? わかりやすく解説

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導来圏

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/16 21:14 UTC 版)

数学においてアーベル圏 導来圏(どうらいけん、: Derived category: Catégorie dérivéeホモロジー代数から構成されるもので、 上に定義された導来函手の理論を精密化するとともに、ある意味で単純化するべく導入された。その構成は基本的には次の様に進む:まず 対象 の双対鎖複体であり、次に2つのその様な双対鎖複体の間にチェイン写像が存在してコホモロジーを取った段階で同型を誘導する場合に同型であると考えるのである。このとき、導来函手は双対鎖複体に対して定義され、超コホモロジー英語版の考えを精密化したものとなる。これらの定義により、煩雑なスペクトル系列を用いて(完全に忠実ではなく)記述されるよりほか無かった式は劇的に簡素化される。


注釈

  1. ^ 基本的な例は、環上の加群の圏や、位相空間上のアーベル群のの圏である

出典

  1. ^ Verdier 1996.
  2. ^ Kashiwara & Schapira 2006, p. 355, Theorem 14.3.1(iii).
  3. ^ Kashiwara & Schapira 2006, p. 280, Theorem 11.3.8.
  4. ^ Gelfand & Manin 2003, p. 154, III.3.2.
  5. ^ Verdier 1996, Appendice to Ch. 1.
  6. ^ Keller 1996.





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