導入部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/12 22:19 UTC 版)
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導入部(どうにゅうぶ)は、本題・本編・本筋へ入る前の始まり部分をいう[1][2][3][4][5][6]。以下のように、分野ごとに異なる語意をもつ。「導入」ともいう[3][4][5]。
- 論文・講話・解説など、物事を論じるものでは、「前書き(まえがき)」「序文(じょぶん)」「序論(じょろん)」「序説(じょせつ)」「イントロダクション[7][8][9]」「イントロ」などともいう。「概論」「概説」「手引き」なども結果的同義の部分がある。
- 物語性のある文章(小説、脚本など)や絵的表現(漫画、アニメなど)や実写映像的表現(実写映画、テレビドラマ、特撮など)では「前書き(まえがき)」「序章(じょしょう)」「プロローグ」「アバンタイトル」「イントロダクション[8]」などともいう。演劇では特に「序幕(じょまく)」ともいう。
- 詩歌では「序言(じょげん)」ともいう。
- 音楽では「一つの演奏曲の前奏部」「一つの演唱曲の前唱部[9]」を指し、「出だし(でだし)」「序奏(じょそう)[1][2]」「イントロダクション[2][7][8][9][10]」「イントロ[10][11]」などともいう。
introduction
遅くとも14世紀のイギリスに「導入部」の意味で初出した英語 "introduction" は[12]、14世紀フランスの古フランス語 "introduction" に由来するが、その語源は古典ラテン語の[ intro-(内部へ)+ duco(導く、引っ張る)]に由来する "introduco" の名詞形 "introductio" である[13]。また、"introduction" は略して "intro" ともいうが、こちらは1923年に初出している[14][14]
- [ en: introduction ("act of bringing into existence" ) 14c < ME: introduccioun, introduccyon < OF: introduction ("act of bringing into existence" ) 14c < la: intrōdūctiōnem ("a leading in" ) < intrōdūctiō ("lead-in, introduction" ) < intrōdūcō + -tiō ("-tion" ) < intrōdūcō < intro- ("inwards, to the inside" ) + dūcō ("lead, pull" ) ]
上記の2語は、日本語ではそれぞれに音写した外来語として「イントロダクション」と「イントロ」が広く通用する。つまり、国語辞典などでは「イントロはイントロダクションの略語」と解説されるが、語源学的厳密性を背負えば[ ja: イントロ < イントロダクション < en: introduction ]ではなく、[ ja: イントロダクション < en: introduction ][ ja: イントロ < en: intro ]である。
論説
論説において、"introduction" は本論の一部をなすものであり、本論の内容についての予備的議論を指す[6]。これに対して "preface" と "foreword" は内容的に本論の一部ではなく、著述全体の成立の背景・意義などを述べ、長いものではないのが通例である[6]。foreword は特に著者以外の人が著者や著述内容について述べるという形を執ることがある[6]。
- 用例:クロード・ベルナール『実験医学序説(原題:Introduction à l’étude de la médecine expérimentale )』
文章
文章において、冒頭で内容の概略や背景について述べ、読者が内容になじみやすくするために書かれた部分。本記事でいえば、本節の前に置かれた部分である。導入部は「紹介文」「序文」「序説」「プロローグ(英: prologue)」などとして記載されることもある。
音楽
曲の冒頭、歌やメロディの前の部分をいう[10]。楽曲の構成において、主題が呈示・展開される部分に先立って、主題を導入・準備する目的で楽章の冒頭などに置かれる部分[2]。序奏[2]。一つの演奏曲の前奏部、一つの演唱曲の前唱部[9]を指す。
「導入」および「導入部」という意味においては、英語でも日本語でもイントロと呼ぶことも多い[要出典]。日本語ではイントロのほうが一般的に使われる[要出典]。日本語「イントロ」の初出は不明ながら、1942年(昭和17年)には既に徳川夢声がこの語を使っている。
昭和一七年一一月三日「イントロのキーを間違えて、みんなハッとなる」 ──徳川夢声『夢声戦争日記』
曲のイントロのみを聞いて曲名を当てる「イントロ当てクイズ」または「イントロクイズ」は、日本のTV・ラジオ番組で定着しているクイズの一種であり、『クイズ・ドレミファドン!』は特によく知られている。
なお、曲名として Introduction または Intro と名付けられたものも多数存在する(Introduction (song) )。
脚注
出典
- ^ a b 小学館『デジタル大辞泉』. “導入部”. コトバンク. 2020年6月3日閲覧。
- ^ a b c d e 小学館『精選版 日本国語大辞典』. “導入部”. コトバンク. 2020年6月3日閲覧。
- ^ a b 小学館『デジタル大辞泉』. “導入”. コトバンク. 2020年6月3日閲覧。第2義。
- ^ a b 三省堂『大辞林』第3版. “導入”. コトバンク. 2020年6月3日閲覧。第2義。
- ^ a b 小学館『精選版 日本国語大辞典』. “導入”. コトバンク. 2020年6月3日閲覧。第2義。
- ^ a b c d 小学館『プログレッシブ英和中辞典』第4版. “introduction”. コトバンク. 2020年6月3日閲覧。
- ^ a b 小学館『デジタル大辞泉』. “イントロダクション”. コトバンク. 2020年6月3日閲覧。
- ^ a b c 三省堂『大辞林』第3版. “イントロダクション”. コトバンク. 2020年6月3日閲覧。
- ^ a b c d 小学館『精選版 日本国語大辞典』. “イントロダクション”. コトバンク. 2020年6月3日閲覧。
- ^ a b c ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス『音楽用語ダス』. “[introduction-813105 イントロダクション[introduction]]”. コトバンク. 2020年6月3日閲覧。
- ^ 小学館『精選版 日本国語大辞典』. “イントロ”. コトバンク. 2020年6月3日閲覧。
- ^ “introduction”. 英辞郎 on the WEB. アルク. 2020年6月3日閲覧。
- ^ “introduction” (English). Online Etymology Dictionary. 2020年6月3日閲覧。
- ^ a b “intro” (English). Online Etymology Dictionary. 2020年6月3日閲覧。
関連項目
導入部
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「Ghost of Tsushima」の記事における「導入部」の解説
時は文永11年(1274年、鎌倉時代後期)の二夏(旧暦5月頃)、元朝の将軍コトゥン・ハーンは、日本を征服すべく大船団を率いて対馬国の小茂田浜(こもだはま)へと押し寄せた。彼ら元軍にとっての対馬攻めは、来るべき本土侵攻を見据えた前哨戦的位置付けにある作戦行動であった。 迎え撃つ対馬の武士団はわずか80の寡兵ながら、外寇に抗うべく小茂田に集結した。対馬国の地頭である志村家当主の指揮の下、武士団は元朝の大軍と激突するも、絶望的兵力差に圧倒され、死闘の末、大将・志村と主人公の2名を残して全滅してしまう(小茂田浜の戦い)。大将・志村は囚われの身となり、対馬の地は元軍によって踏み荒らされ始めるのであった。 志村の甥にあたる主人公・境井仁は、志村配下の武将として共に小茂田の戦いで奮戦し、最後の2人となってもなお果敢に敵の首領コトゥンの首を狙ったものの、火槍の強力な火器攻撃に曝され、爆風に吹き飛ばされて気を失い、弓の追撃まで受けて倒れ込んでしまう。しかし、気を失っている間に女野盗ゆなの手で軍場(いくさば)から助け出され、九死に一生を得る。 数日の後、彼が目を覚ました時には既に、対馬の半分が元軍に占領されてしまっていた。仁は、元軍の捕虜となった伯父を救出すべく、コトゥンの居城となっていた金田城(かねたのき)に単身乗り込む。そうして、本丸へと続く大手門橋の上で敵将コトゥンとの勝負に挑むが、あえなく敗れ、橋から突き落とされてしまう。 コトゥンとの一騎討ちで敗北を喫した仁は、侍の道に則った一対一の正攻法では、圧倒的な戦力と火薬武器を駆使する元軍に勝てないことを悟る。志村が謳う「誉れ(ほまれ)」をかなぐり捨てて侍の道に背いてでも民を護り、元朝から対馬国を取り戻す覚悟を固めた仁は、無辜(むこ)の民を救いつつ、敵軍に抗って戦う者たちを糾合すべく、冥府から蘇った「冥人」と呼ばれるようになりながらも対馬各地を奔走し始める。
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