AIM思考体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 08:01 UTC 版)
「とある魔術の禁書目録の登場人物」の記事における「AIM思考体」の解説
風斬 氷華(かざきり ひょうか) 声 - 阿澄佳奈 本作のヒロインの1人。上条たちの通う高校へやってきたインデックスが学園都市で出会った初めての友達。 巨乳の眼鏡っ娘で、温厚かつ引っ込み思案な性格。姫神も、霧ヶ丘女学院在籍時に名前だけは知っていた。初登場当時は、学園都市における謎の存在である「虚数学区・五行機関」の正体を知るための鍵という情報以外、一切が謎に包まれていた。その正体は、端的に言えば「虚数学区・五行機関」そのもの(=AIM拡散力場の一部。端的に言えば「超能力の塊」)であり、多くの能力者から発生した膨大な規模のAIM拡散力場がもたらす能力者の物理的人体情報の集合体、つまり人間の手や足、頭の形などの情報が集まって人の姿となったものである。そのため、実際の街中を闊歩するとノイズが走り、立体映像のように見える。 9月1日に初めて実体化し、とある高校で偶然知り合ったインデックスと友人になる。そして上条も交えて地下街に遊びに来た際にシェリーの襲撃を受け、自分が人間ではない事を知るが、初めての友人を救うためにシェリーのゴーレムと戦い、一連の事件が解決した後、消失した。9月30日には学園都市に侵入したヴェントへの対抗手段として、アレイスターの策略により人工天使「ヒューズ=カザキリ」に変貌するも、インデックスらの尽力で救われる。第三次世界大戦では自らの意思でロシアへ出撃し、一方通行と共に大天使「神の力」と交戦する。そして撃退後、打ち止めの治療法を模索する一方通行にかつてインデックスが行った「歌」による治療法を伝え、消失した。 12月29日には学園都市の総意として、虚数学区に飛ばされた木原端数を完全に消滅させる。 能力は「正体不明(カウンターストップ)」。常人を超える身体能力や再生能力を発揮する能力。詳細なレベルは不明だが、「能力の希少価値」が評価される霧ヶ丘女学院ではトップだった。ヒューズ=カザキリ 風斬氷華をベースに、AIM拡散力場の集合体(虚数学区・五行機関)を部分的に展開させて構築された人工天使。 「妹達」のミサカネットワークの計算能力(「妹達」の意思に関係なく強制的に計算させている)でコントロールし、打ち止めにウィルスを打ち込むことで、現出する。この状態になると、髪が金髪になり、頭には天使の輪、背には雷光のような翼が生える。また、現出することで界に圧迫を与えるため、魔術師には大きな負荷がかかる。 戦闘力は本物の大天使には及ばないものの非常に高く、強力な雷光のような力を操り紫電の翼や剣で戦う。 「0930」事件で強制的に顕現させられ暴走状態となるも、わずかに残された理性で倒れ伏す人々を守り続けた。第三次世界大戦では自らの意思で現出してロシアに出撃し、一方通行とともにミーシャ=クロイツェフと交戦した。 エイワス(Aiwass) 声 - 宮本充 「ドラゴン」と呼ばれる学園都市の最重要機密。 フィアンマによると「神学や聖書でも説明できず、神の属性からも外れた存在」で、神の定めた運命を切り崩す糸口である異形な天使。第7巻および史実より、1904年に「魔術師」アレイスターへ妻ローズを介して「法の書」の内容を伝えた聖守護天使「エイワス」と同じ、93の数字を背負う存在。叡智の結晶を投げ込む事で波紋を広べ、世に変革をもたらす。伝えた当時の記憶を持っていることから、同じ存在であることが伺えるが、当時の存在の方式が現在のAIM拡散力場を元にする存在とは違うはずのため、完全な同一の存在かは不明。また、完全な魔神である「僧正」によれば「完全な失敗作」とのことであるが詳細は不明。オティヌスによるとその正体は位相の最下層の純粋な物理法則の世界における天使であり、この莫大な力を利用することでアレイスターはすべてのフィルターを破壊しようと目論んでいる。 ヒューズ=カザキリを核とし、AIM拡散力場を集合させることで現出する。本人によれば、AIM拡散力場という「濃度の高い食塩水」にヒューズ=カザキリという異物を加えることで「結晶化」したのがエイワスであり、ヒューズ=カザキリとはAIM拡散力場をエイワスという「結晶」とするために調整された特殊な「核」であるらしい。 「ホルスの時代」に属する魔術を行使することが可能。理論上は「魔神」に対抗できる力を秘めており、人には理解できない青ざめた輝きのプラチナのような翼を使った攻撃で、一方通行の反射を力でねじ伏せた上に黒い翼の力さえも圧倒し、アレイスターの補助術式「衝撃の杖」の効果で「幻想殺し」の中から溢れたなにかを潰している。加えて、アレイスターの手で変形機能が加えられている模様。さらに、その出自には「地球外知的生命体説」が存在することから、地脈などの存在しない宇宙空間であってもその権能を地球上と同じように発揮できる。それでもまだ全力には遠いらしく、霊媒となる肉の器を得ることで剥き出しのエネルギーである現状以上の力を発揮できるようになるとされる。 他の「天使」とは違って滑らかに自己を表現する。たまに言葉にノイズが混じるが、それはこの世界では「ヘッダが足りない」ために意味を表現できないからだという。ただし「世界が真実を取り戻した」ことで、上条と対峙した際にはブレずに肉声を届けられるようになった。幾つかの異なる時間軸ではアレイスターの「プラン」の崩壊を示唆している。 「しあわせになるための努力を常に怠るべきではない」という持論を持っており、自らの意思で茨の道を歩み続けることを決めたアレイスターには契約者として一目置いており、彼の妻に憑依した際に胎児だったリリスに接触したことでその死の運命に「先」を継ぎ足して別の位相へと退避させていた。しかし、「必要な事だから」という理由で真実を隠し、事前にきちんと話していれば流れる必要のない血があったとしても、アレイスターがいばらの道を歩むのを止めなかった心性の持ち主でもある。実際、一歩離れた場所から全てを覗き込む絶対悪コロンゾンに綺麗に対応する究極の善性として、原罪抜きの無垢なる魂を持ち世界の外から来たリリスを温存し対消滅させようと計画していた。一方でアレイスターの人生に関わる超存在の片割れであるコロンゾンのことは激しく嫌悪しているようで、辛辣な言葉で罵倒している。 「ドラゴン」を求める「グループ」の前に姿を現し、一方通行を圧倒して重傷を負わせる。その後、打ち止めの救済法を求める一方通行が意識を失う直前に、禁書目録という言葉を頼りにロシアへ向かうことを促した。 一方通行以外の「グループ」のメンバーには興味がなかったので気絶させるなど興味がないものには完全に無関心であり、風斬にロシアで戦うかどうかの決断を迫る際にはロシアの動向に興味はあるが戦うほどではないとし、自身の存在や人類そのものに対しても関心がないことを示唆している。 12月11日、「窓のないビル」に侵入した上条の「天敵」として、アレイスターがこれまで積み重ねてきた物全てを使う儀式の末に光臨する。「衝撃の杖」によって10倍に増幅された力で上条を軽々たたき伏せるが、彼の味方についた問答型思考補助式人工知能の妨害で力を奪われ、美琴・食蜂によるビルへの攻撃、土御門による術式への介入と言う要因が重なったことで実体を保てなくなり消滅。しかし宇宙へ向かう「窓のないビル」の中でコロンゾンを足止めする問答型思考補助式人工知能の前に再び現れ、魔道書「黒猫祭祀秘録」をしたためることで彼女に移動の自由を与えてアレイスターへの言伝を託して逃がし、その直前にアレイスターの苦難に報いるようにしてリリスを学園都市へ送り2人の再会を果たさせている。コロンゾンとの戦いでは霊媒の有無という差で敗北したかに見えたが、相手を「新天地」へと送り込むと言う目的を達しており、自分もそれに巻き込まれるのを防ぐためにあえて消滅していた。 実は、アレイスターに召喚される以前からアンナ=シュプリンゲルに使役されており、マダム・ホロスを殺害するよう指示を与えられていた。伝承ではあらゆる魔術結社に設立許可を与えるシークレットチーフと同一存在とされ、アンナはその巫女に相当する立場のはずだが、実際には逆の立場である模様。死にかけのアレイスターの前に現れたホロスを殺害した後は、肉体を取り戻したアンナと共にどこかへ姿を消した。ただ、アレイスターの生存に気づいていながら、アンナには秘密にしているなど、完全に従順という訳ではない模様。 創約2巻でアンナに呼び出された際には頭部が鷹のような形に変わっていた。3巻では体内から太陽のような光を炸裂させ、コロンゾンの切り札であったクリファパズル545を一蹴している。
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