AIP 推進
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/05 16:09 UTC 版)
S-80型潜水艦に実装されるAIP(非大気依存推進)はフランスのMESMA(Module Energie Sous-Marin Autonome)計画とは全く異なる。 非大気依存推進 (AIP)は(AbengoaのHynergreenによって提供される)反応容器といくつかの中間Coprox反応炉で構成されるバイオエタノール改質器によってバイオエタノールを高純度の水素に改質する。生成された水素を(スペースシャトルにも使用される)UTCパワーの燃料電池へ供給する。 改質器はバイオエタノールを燃料として(高圧低温タンクに液体で貯蔵される)酸素によって水素と副産物として二酸化炭素を生成する。水素と酸素を燃料電池に供給する。 バイオエタノール改質器は同様に高濃度の二酸化炭素や他の不完全燃焼によるガスを含む蒸気を生成する。このガスの流れは1台または複数のBIOSCI社で開発されたSECO2(または二酸化炭素除去システム)エジェクタベンチュリスクラバー(気液噴霧式洗浄集塵器)と呼ばれる新しい装置を介して海水と混合され、海中に放出される。その目的は水中で検出不可能な水準まで二酸化炭素の泡を溶解させる事である。 酸素と燃料の流量比は出力に応じて直接決められる。S-80型潜水艦のAIPの出力は300 kWである。 シュノーケルを使用せずに最大20日間潜航できる。
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