AIP機関
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 13:26 UTC 版)
詳細は「非大気依存推進」を参照 かつてのディーゼル潜水艦は水中行動力に劣り、潜航時はほとんど動けなかった。やがて、シュノーケルや高性能な蓄電池や電動機の開発により、ある程度は改善されたが、それでも定期的な吸気と充電を必要とするディーゼル潜水艦は、原子力推進潜水艦に比べれば遙かに劣る存在であった。このため、外気を必要とせず、常時潜航状態で駆動可能な推進機関、即ちAIP(非大気依存推進)機関が必要とされてきた。 第二次世界大戦期のドイツでは、ヴァルター・タービンを搭載したヴァルター潜水艦、XVIIB型UボートやXXVI型Uボートが試作された。また、ソ連では閉サイクルディーゼル機関を搭載したケベック型潜水艦が建造されたが、いずれも安全性に難があり、実用化には至らなかった。 しかし21世紀になってようやく、非大気依存型機関を搭載した潜水艦が実用化されるに至った。これらは燃料電池やスターリングエンジンを補助機関に使用することで、水中行動力の向上を図っている。
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