音を取り巻く人々
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 04:47 UTC 版)
「エール (テレビドラマ)」の記事における「音を取り巻く人々」の解説
双浦環(ふたうら たまき) 演 - 柴咲コウ 過去にヨーロッパでプッチーニ のオペラ『蝶々夫人』の主役を務めた経験を持つ、世界的に有名な女性のオペラ歌手。小学校時代の音が音楽の道に進むきっかけを作った人物であり、後年には東京帝国音楽学校の教師としても音を指導する立場になる。また、コロンブスレコードでは、ディレクターの廿日市や大御所作曲家の小山田耕三でさえ頭が上がらないほどの発言力がある。 音の夫である裕一が作曲した「船頭可愛いや」を「西洋音楽をベースにしながら、流行歌としての親しみやすさも兼ね備えている」と絶賛し、この曲を世間に広く理解してもらうために彼女自身の歌声で再レコード化して、大ヒットした。これがきっかけで、大衆音楽の作曲家としての裕一の名前は初めて全国に知れ渡ることになった。 前後するが、音楽学校の記念公演『椿姫』の指導することになり、ヴィオレッタ役のオーディションでアドバイスをしながらも音を抜擢し、指導した。また前述の「船頭可愛いや」のレコーディングも行っている。しかし、音が妊娠した時には「子供が死にそうになっても舞台に立つのがプロ」と言い放つ。 第12週でのパリ留学時代に、今村嗣人と名乗る若手画家と恋仲に落ちるが、嗣人の個展の評判が芳しくない中で、オーディションに受かりオペラの舞台に立つことになった。しかし嫉妬に駆られる嗣人に歌を諦めるように懇願されるが、それを振り切り舞台に立った。 第50話終盤で環は音に「あなたにまた会えるのを、楽しみにしているわ」と言ったが、それを最後に前述のパリ留学時代を除けば第116話に名前しか登場せず、エールコンサートにも参加していない。 制作側の発表はないが、スポーツニッポンは三浦環がモデルであると報じている。なお、実際の三浦環は終戦翌年の昭和21年(1946年)に死去しているため、劇中で終戦後に環が登場しなかったのは史実通りと言える。 岩城新平(いわき しんぺい) 演 - 吉原光夫 関内家が営む馬具店の職人頭。音が子供の頃は「音の天敵」と呼ばれていた。 見た目は強面であるが、職人としての腕は折り紙つきで、それは安隆が「あいつには絶対にかなわない」と、現場を全て彼に任せ、自身は経営の仕事に専念していたほどである。また光子曰く「歌がうまいらしい」と。 安隆が亡くなった後、関内家の馬具店が廃業の危機を迎えると一旦は関内家を離れたが、後に馬具店の経営が持ち直すと復帰し、その後も長年職人として勤める。成長した音の自分への手伝いを見て、「お嬢は筋が良い」と褒めた。 安隆がこの世に戻ってきた時には、本来は見えないはずだが霊感が強いらしく、彼の存在を感じ取っていた。 光子のことは未亡人になってからずっと支え続け、いつしか好意を持ち、それを梅から聞いた安隆から「再婚を許す」と置き書きで許可をもらうが「おれは安隆さんといるおかみさんが好きなんです」と返信し、その想いを最後まで貫いた。 梅の婚約者となった五郎が弟子入り、厳しく指導し一人前の馬具職人にした。その時、跡継ぎ試験で「合格!」と言った時と、五郎が梅にプロポーズをし抱擁し合った時は、劇中では初めて優しく微笑んだ。 豊橋空襲の際、原稿を取りに炎上中の家に戻った梅を助けるため自分も戻り焼け跡の下敷きになってしまう。全身に火傷を負いながらも梅と共に命拾いはしたが、光子達に隠していた心臓病が悪化し長期入院の末に亡くなった。 昌子と同様、劇中で岩城の歌唱シーンはないが、エールコンサートで「イヨマンテの夜」を歌った。 打越金助(うちこし きんすけ) 演 - 平田満(第2週ゲスト) 軍に関係する施設に品物を納入している業者。安隆の商売にも協力していたが、当時の大多数の男性と同じく男尊女卑の考えが強い人物。 安隆が亡くなった後、「女子供」しかいなくなった関内家の軍との継続取引に難色を示し、光子に、男女の関係を遠回しに要求して口利きをすることを提案したが、光子から契約書の内容を根拠に拒絶された。 御手洗清太郎(みたらい きよたろう) 演 - 古川雄大 音が豊橋で歌を学んだ音楽教師。教師としては一流だが、男性でありながら女性のような言葉遣いや仕草が特徴で、本人によると生まれつきの性格らしい。 子供の頃にはそれが原因で学校の先生から虐待を受けた過去があるため、「先生」という言葉を嫌い、音には自分のことを「ミュージックティーチャー」と呼ばせている。 両親から音楽の才能を見込まれて単身ドイツに留学し、周囲から東洋人として差別を受けながらも、日本と違って結果を出せば認めてくれる環境の中で一流の音楽家になるため死に物狂いで頑張ったことを裕一に告白し、自分と似た過去を持つ裕一に対しては弱い立場の人々を励ます作曲家になるよう期待を寄せている。 両親の死をきっかけに、コロンブスレコードの専属歌手募集のオーディションに参加するため上京、東京に着くなり財布をスられてしまったため古山家に転がり込み、同じくオーディションを受ける久志と出会い互いに強烈なライバル意識を持つ。最終オーディションでは「船頭可愛いや」を歌うが、惜しくも落選した。 しかし、このオーディションの合格者が経営陣のコネによるものと知って憤り、久志と共にコロンブスに抗議しに行った時に、合格者の寅田熊次郎から「あんたみたいなおっさんが本気で受かると思ってたのか?」と馬鹿にされた時には、久志から「彼の実力は君の何十倍、何千倍はある!」と擁護され涙した。 その一方、自分と同じく不正な形で落選させられながらも研究生として採用が決まった久志に対しては、どんな形であっても選ばれた以上は引き受けなければならない旨を久志に説いて聞かせ、オーディションの不正に対する憤りから研究生の誘いを断ろうとしていた久志を思いとどまらせた。 その後、前述の通り財布をスられたため豊橋に帰る旅費もないことから、久志達の勧めで居酒屋で銭稼ぎをし、豊橋に帰って行った。 戦後は上京しタロットカードの占い師(ドイツ留学時代に音楽と一緒に学んだらしい)に転身し音に裕一と華の運勢を占った。戦前と違い口ひげを蓄えていた。 占い師に転身したとは言え、時には友人のベルトーマス羽生が音にレッスンしている時には一緒になって教えている場面が見られた。 音の招きで聖マリア園でのクリスマス慈善音楽会をベルトーマスと一緒に行った際に久志と再会し、ポーズをつけながら抱擁していた。 東京オリンピックの開会式を裕一の家で華の家族、吟一家、バンブーの保、恵夫妻と共にテレビで観戦した。 エールコンサートでは「とんがり帽子」を子役、藤丸、千鶴子と合唱し「福島行進曲」を独唱した。
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