進化侵略体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/08 10:38 UTC 版)
一種の宇宙怪獣。飛来先の惑星に住まう生物のそれをなぞるように凄まじい早さで進化を遂げ、最終的にはその惑星の生態系を乗っ取った後、細胞を宇宙へ放って他の惑星を目指す。通常兵器による攻撃は通用せず、E遺伝子ホルダーのみが有効な攻撃を行える。 かつて土偶の母星を滅ぼし、地球にも10年ほど前から小型の隕石に紛れて単細胞の形で飛来した後、しばらくは古代魚のような形態で水中に棲息していたが、本編開始時点で上陸に至った。進化を経て様々な形態を獲得しており、単行本の巻末には詳細な進化侵略体大図鑑が記されている。 最初の進化侵略体(仮) 全長約1m。人類に最初に攻撃を仕掛けたとされる進化侵略体。 ピカイアを思わせる奇妙な形状。2006年、ミッドウェー諸島テグ島を包囲するように増殖し、やがて島民を一夜で全滅させた。 魚雷型 全長4m。2007年、ジョンストン島沖に大挙して出現。DOGOOが初めて抗戦を行った個体。 鰭が未発達の単純構造であり、蛇行して泳ぐ。突進と噛みつきによる攻撃でアメリカ海軍のイージス艦を多数撃沈した。 巡洋艦型 身体構造が複雑になり、海中を自在に動き回ることが可能になった。ハワイ巡洋型 全長4.7m。2008年、ハワイ沖に出現。 尾鰭による推進力を獲得し、7対の稼働鰓から水を噴出して姿勢制御を行う。頭部を振動させて衝撃波を発生できる。 ビキニ巡洋型 全長5m。2011年、ビキニ島に出現。 胸鰭を獲得し、尾鰭と背鰭が分化したことで推進力が上昇した。頭部のレンズ状器官から高熱を発する。 重巡洋型 2012年、サイパン沖に出現。 大量の卵を運搬しており、5体の砲艦型に護衛されていた。 砲艦型 2012年、サイパン沖にて初確認(サイパン型は全長3m)。外見上の差異はあるが、その後も同種が出現し続けている。 頭部の穴から固めた鱗を砲弾として打ち出す。稼働式の顎を持つ顎口類の特徴を備えるようになった。 揚陸艇型 全長50m。2013年、台湾に出現。本編に登場した最初の進化侵略体であり、初の上陸成功例。 地上に完全には適応していないが、長く伸びた胸鰭・尾鰭で歩行が可能。体内に歩兵型を大量に格納する他、爆発性の鱗と自爆用の内臓器官を有する。 本来の上陸目的は、自爆によって内陸に湖を作り、侵略の拠点を築くことだったと推測されている。 歩兵型 揚陸艇型の体内に多数潜んでいた。揚陸艇型と同様に、外骨格的に補強された鰭で歩行が可能。槍状の頭部による刺突を主な攻撃手段とする。 飛行艇型 フロリダに出現。巨大な胸鰭を利用してハリケーンに乗り、海上からの上陸を試みる。機雷敷設型の運搬係だった。 機雷敷設艇型 フロリダに出現。大量の卵を抱えて飛行艇型と合体し、内陸に卵を散布しようと企てた。 コバンザメのような吸盤状の頭部に超硬度の鱗があり、弱点である脳を保護している。輸送艦型(後述)の近縁種と推測されている。 装甲艦型 E遺伝子ホルダーの攻撃もはね返す超硬度の鱗に覆われている。小型 パプアニューギニアに複数体同時出現。長く伸びた尾を揚陸艇型の歩脚に巻きつけて追加装甲の代役を果たした。 身体の前部はほぼ鱗に覆われているが、鰭の機動力は高くない。 大型 イースター島沖に出現。ダンクレオステウス似の個体。体表の90%が鱗に覆われており、首の隙間が唯一の弱点。 尾鰭の上下に支えを獲得し、推進力が上昇した。巨体を覆う鱗の維持に大量のエネルギーを消費するためか、同種は確認されていない。 伝令型 ハルキゲニアのような微小な侵略体。他の侵略体の脳に寄生し、得た情報を他の侵略体へと伝える役割を果たす。 宿主の死後に飛散し、食物連鎖に乗って遠く離れた地へ移動し、全体の進化を促す。 輸送艦型 広範囲に卵をばらまくことを目的とする個体。戦闘能力を持たないものが多く、砲艦型に護衛させている。 ベーリング海峡で撃破された個体はフロリダ機雷敷設型と同じく、頭部にのみ装甲艦型と同程度の硬度の鱗を備えている。 沈没船型 何らかのアクシデントで死亡し、チリのサンアントニオにて死体で流れ着いた進化侵略体。 胸鰭の内部では原始的な指および手首の関節が発達しつつあり、足の発生を示していた。 輜重兵型 無脊椎(節足)タイプ。進化侵略体の目標とする霊長類への進化の系統樹からは外れている。 進化侵略体の原細胞の保管を任務としており、真空に近い臓器で囲まれた腹部は、さながら生きた冷蔵庫となっている。 ストーンフォレスト作戦によって殲滅された以降、進化侵略体は原細胞からの進化やり直しが不可能になった。 衛兵型 無脊椎(節足)タイプ。自ら動けない輜重兵型の身繕いや給餌等を担当する世話係であり、戦闘能力はほとんどない。 地雷型 無脊椎(節足)タイプ。外部から衝撃を加えられる、あるいは自ら接触することで自爆する。大小様々な個体がおり、それぞれ爆発の威力も異なる。 工兵型 無脊椎(節足)タイプ。ウミサソリのような姿。原細胞の貯蔵庫と脱出路となるトンネルを掘削していた。機動工兵型 工兵型が地上に対応すべく短期間で進化した姿。ハサミは厚く短い形状になり、脚の接地面が大きくなった。 高機動が可能になった半面、急激な進化によって臓器などに欠陥が生じており、口すら存在しない。 近衛兵型 無脊椎(節足)タイプ。かなりの巨体を持つ。輜重兵型の保護のみを目的とし、近づく存在は同じ進化侵略体であっても無差別に襲う。 戦艦型(甲) 無脊椎(頭足類)タイプ。アノマロカリス似。原細胞の貯蔵庫を防衛するため、海底トンネル内の巡回を行う巨大個体。触手は2本。 体内に多数の地雷型を搭載する他、胴体内の空洞で世代交代を繰り返させ、戦艦型(乙)を誕生させた。 戦艦型(乙) 無脊椎(頭足類)タイプ。アンモナイト似。戦艦型(甲)が得た戦闘データを随時伝令型に伝え、進化を促すことで誕生した新種。触手は10本。 戦艦型(甲)よりやや小ぶりだが、全身各所に硬鱗を持ち、防御面での弱点を克服している。また、すり鉢状の頭部に地雷型を集め、一斉に自爆させることで火力を前方に一点集中させるという荒業を持つ。 上陸達成型(仮) ついに完全な前肢・後肢を獲得し、イクチオステガを思わせる形態へ進化した進化侵略体。 最初に、口中に砲艦型を仕込んだ個体が群れをなしてアメリカ西海岸に押し寄せるものの、DOGOOの活躍により全滅。しかし翌日、大量の死体から海流に乗った侵略体反応に紛れて超大型個体がサンフランシスコに上陸を強行し、自爆して太平洋各地からかき集めた放射性物質を撒き散らす行為に及ぶ。第二陣上陸部隊との3日3晩に及ぶ戦闘の後、DOGOOは撤退。これ以降、地上に領土を得た進化侵略体は急速に恐竜型地上生物へと進化してゆく。 槍騎兵型 サンフランシスコ陥落から3か月後、第二小隊の潜入調査で確認された新種。 竜脚類に酷似した長い首と、錨のように左右に刃が突き出した下顎が特徴。 ムサシ・ワンダー アニメオリジナル(第7話に登場)の進化侵略体。女王アリに相当する中枢体が多数の群生型侵略体を率い、太平洋に沈んでいた戦艦武蔵を復元させた。内部には進化侵略体の卵も擁していたが、艦内に残されていた武蔵乗員の記憶に影響され、パナマ運河を目指して侵攻する。戦艦の厚い装甲と進化侵略体の複合化により、AUウェポンと通常兵器の両方に対する防御力が高いため、DOGOOとアメリカ海軍の共同作戦により撃破された。
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