新奥羽軍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 05:50 UTC 版)
「銀牙伝説WEEDオリオン」の記事における「新奥羽軍」の解説
オリオン(秋田犬1/4と紀州犬3/4の雑種) ウィードの次男で、本作の主人公。容貌は赤褐色の毛並みで曽祖父のリキに瓜二つ。前作のラストにて大輔により命名される。生後半年に過ぎない幼犬だが、成犬にも引けを取らないほどに体力、敏捷性、判断力に優れる。リキ、銀、ウィードしか完成させたことのない「絶・天狼抜刀牙(ぜつ・てんろうばっとうが)」も、練習なしの一発で成功させ、技を繰り出した後の唯一の弱点である疲労感もなく、強靭さを見せた。その一方で性格は荒っぽく、口がかなり悪い。正義感は強いが、強敵に向こう見ずに挑んでいく傾向が強く、実際その無鉄砲さから何度か命を落としかけている。野犬のボスとの初陣では勝利を飾っているが、この際は奥羽軍戦士の「殺さず」の掟に背いて結果的に殺害している。 如月の「悪に生きる資格はない」の教えを実践する以蔵らと行動を共にする中でこうした傾向は強化されていったが、シリウスとの再会、カマキリ軍との戦闘を経て、父・ウィードや祖父・銀の持つ「優しさ」に向かう変化の兆しも現れている。 シリウス(秋田犬と紀州犬の雑種) ウィードの長男で、本作のもう1人の主人公。その名前は狩人オリオンの連れる猟犬を指し、おおいぬ座の1等星の「シリウス」に因んでいる。毛並は銀色の虎毛で、幼い頃のウィードや銀によく似ている。 オリオンや他の弟妹と逸れ、雪山で力尽きていたところをカマキリの息子達に捕まってしまう。当初は「何か情報を持っているかも」といった程度の思惑から生かされていたが、その後は高い洞察力や戦闘力を見せ、カマキリ兄弟からも一目置かれるように。悪に堕ちた訳ではないが、自分を救ったカマキリ兄弟に対する恩義を強く感じ、彼らの部下として行動を共にした。 四国にて、カマキリ軍として奥羽軍と交戦。圧倒的劣勢に追い込まれながらもカマキリを最後までかばい続け、その一貫した他者を思いやる姿勢は、それまで容赦のなかったオリオンの心境に変化をもたらす。 奥羽軍に完膚なきまでに敗北した後も、オリオンから決別の意を告げられながら、カマキリ軍としてカマキリ兄弟と共に同じ道を行くことを決意。曰く「カマキリが歪んでいることを承知しているからこそ、自分が傍にいてやらなくては」とのこと。そして、彼の行動はカマキリ兄弟の心に少なからず光をもたらした。 リゲル(秋田犬と紀州犬の雑種) ウィードの三男。オリオン座の1等星である「リゲル」から取られた名前。黒い毛並の持ち主。(出会いの経緯などは描かれていないが)輝宗と行動を共にし、戦地を離れ逃亡。自身の師であり、野生で生きていく術を学ばせてくれた輝宗を「じいちゃん」と呼び強く慕っていた。 ウィードの息子だけあってオリオン、シリウス同様に身体能力は高い。逃亡中は輝宗の師事の元、己の実力に磨きをかけ、黒脛巾組の中でも一部の者しか使うことの出来ない必殺技「忍牙刀(にんがとう)」を会得する。その威力は輝宗曰く、「自分はおろか、政宗をも上回る切れ味」と、太鼓判を押す程。後に政宗と対峙した際は二段構えの忍牙刀を披露した。 ベラ(ベラトリクス)(秋田犬と紀州犬の雑種) ウィードの長女で、四兄妹の末子。同じくオリオン座の一星「ベラトリクス(ベラトリックス)」に肖ってつけられた名前。 争いに巻き込まれるのを防ぐため、白申の兄弟と共に伊賀方面に逃れる。現在は人家にて飼われており、人間からも可愛がられているようだが、親兄弟と離れ離れになった寂しさから、時々涙をこぼすことも。羅々も近所にいる。 寂しさに耐えかねて家を脱走して方角もわからないまま奥羽に向かうが、途中でカマキリ兄弟の母親とその家族と出会い、黒脛巾との戦いがちょうど終わったところで奥羽に無事に帰り着き、親兄弟と再会を果たした。 黒脛巾 山彦(くろはばき やまびこ)(甲斐犬) 輝宗の次男で、政宗の弟。オリオンと同年代の幼犬。後継者争いで邪魔者と判断した政宗軍の刺客(月花・鉄・漆黒)に命を狙われているところをオリオンに救われ、以降は良き友情が芽生えた。強い四国訛りが特徴。 幼年期に、政宗を警戒していた輝宗によって四国の拠点に預けられることに。しばらくして、輝宗の命(実際は政宗の虚言)で故郷を訪れるが、この際に自身が政宗から命を狙われる身であることを知る。兄の愚行を感じてはいたが兄弟同士の争いを嫌い、再び四国に逃れた。 逃れた後、打倒黒脛巾を目論むカマキリが侵略してくるも、山彦の危機を聞きつけたオリオンが奥羽軍を連れて加勢。オリオンらの抜刀牙、小十郎の策略により勝利する。大敗し、負傷者が多数出たカマキリ軍だが、山彦はカマキリを殺すことなく、また、「(カマキリの部下の)負傷者は傷を治してから返す」と、政宗とは正反対の心の広さを見せる。 大敗したカマキリ軍を救うため、シリウスが土下座で求めた救いを受け入れ、連合を組む。さらに、政宗の西への進軍を知り、四国を引き払い奥羽軍の居城となっている伊賀の赤目山へと群れを率いて移動し、奥羽軍とも連合を組む。 ボン(ホワイト・シェパード) 政宗の重臣マテウスの息子。幼犬ながら元マテウス軍のNO.2だった。一人称は「ボク」、「ボクちゃん」。マテウスのことを「パパ」と呼び、甘やかされている。善悪の判断もつかず、部下などに横暴な態度を取るが、物怖じせず張り合ってくるオリオンに対しては友情を感じている。父のマテウスは自分が居城(元々の甲賀忍犬の居城)に連れて来た友達を平然と殺したり、侵略者も殺そうとする姿を当たり前のことだと思っていたが、奥羽軍と接する中で「殺しは悪=パパは悪人」と、心が揺らぎ、この思いが奥羽軍へと入るきっかけとなる。 奥羽軍がマテウス隊との戦闘の際、甲賀忍犬長老により人質目的で誘拐されるが、本人は「自分の意思で(長老、奥羽軍に)ついてきた」と、語り、以降は奥羽軍に同行。しかし、ワガママっぷりは健在。 父親同様、泳ぎが得意。幼いながら長時間の潜りも簡単にやってのけ、オリオンから感心される(その際、オリオンだけに潜りのコツを教えている)。滝下りも得意で、赤目山の滝で大人相手に滝下りをレクチャーする。 アンディ・バルコム(ジャーマン・シェパード・ドッグ) 銀の盟友であり、奥羽軍の伝説として語り継がれる漢、ジョンの血族(正確にはジョンの兄弟犬の子孫。)。 ジョンのかつての飼い主であった秀俊に飼われていたところを、陣ェ門に保護されていた奥羽軍を解放するため奔走していたリゲル、小鉄と出会い、奥羽軍に合流。奥羽軍が解放された後、自らの意志で秀俊の下を離れ、政宗軍との戦いを目前にした奥羽軍の一員となる。 劇中ではジョンの生き写しのように描写されており、性格は血気盛んで向こう見ず。幼いながら身体能力は高く、自身の障害となる者には容赦ない態度で接し、強敵にも物怖じせず立ち向かう怖いもの知らず。 平造(へいぞう) 福島県の小さな群れに家族(両親、叔父、妹の広子、弟の太一・順八・良直)と共に属してた野犬。奥羽崩壊に伴い、縄張りを広げようと企んでいた鼻白慎吉(はなじろ しんきち)の魔の手から家族を救ってくれたオリオンに深い恩を抱いている。群れの長老が幼いオリオンの護衛役を募った際、自らそれに志願し、オリオンの旅路に同行。何かと暴走気味な行動に出るオリオンを制し、その都度手を焼かされる苦労人(犬)だが、小十郎からは「今時にしてはとても優しい心をお持ちのよう」と評されている。タイソン曰く「単独なら天下一の逃げ足」とのこと。 オリオンと同行することによって、タイソンと共に奥羽軍の一員となる。山彦・カマキリ軍と合流後は東北から向かってくる黒脛巾組の援軍を叩くため、危険を承知で伊賀を出立。群れと以蔵の弟達を福島から伊賀へと導いた。 タイソン 平造と同じ群れに属していた野犬。平造と共にオリオンに同行。 白申(しろざる)(紀州犬) 元伊賀忍犬の頭、赤目の孫を自称。無有と羅々の従兄弟(後に3匹とも兄弟関係になった)。奥羽軍壊滅の噂を聞き遣って来た。彼いわく、赤目は伊賀と甲賀の争いは自分の代で終わらせると誓っており、彼らの父母(つまり赤目の子供)で生後半年に満たないものは人間の飼い犬として里子に出されることになり、生き残ることができたという。一人称は「私」で古風な口調で話す。奥羽の楽園が築かれた頃に出生してることから、10歳以上は経っていると考えられる。 奥羽軍の主力として扱われているが、哲心復帰後は指揮権を譲り控え目な行動をとっている。実戦経験は他の戦士たちと比べて格段にないものの、天性の身体能力で戦っている。 無有(むう)(紀州犬) 同じく赤目の孫を自称。羅々とは兄弟で毛並みは黒。一人称は「拙者」。ベラを保護した後、自分の飼い主の元に匿うために一時奥羽軍から離脱。ベラを預けた後は奥羽軍と合流している。 羅々(らら)(紀州犬) 同じく赤目の孫を自称。無有とは兄弟で毛並みは茶。常に敬語で話すが一人称は「わし」。無有と共にベラを伊賀方面に逃がす。 現在は自身も飼い主の下に戻り、人家で暮らしている。ベラの家とは近所のため、彼女の身に何かがあったらすぐに駆けつけられるようにしている。
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