召喚儀礼の種類
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「未踏召喚://ブラッドサイン」の記事における「召喚儀礼の種類」の解説
第一の召喚儀礼 確実な理論に基づく一定の手順によって、100%の精度で自己の内面を上書きする技術や、それによって確実な利益を獲得するための方法論全体を指して定義される。 具体例を挙げると、被害妄想、スポーツ選手の雄叫びやゾーンなど。紀元前から現代まで続く技術として、動物の毛皮を被りその動物になりきったり、特殊な化粧や面を付けてこの世ならざる者と同じ役割を得ようとする事なども該当する。 第二の召喚儀礼 自己の精神を通常の心理学では説明不能な領域まで励起させる事で、魔導書の悪魔を呼び出し、神話の神々に具体的な交渉を迫り、人智を超えた現象を操る方法論。 具体例を挙げると、円の中の五角形、ロータスワンド、薔薇十字のシジルなどに纏わる、19世紀〜20世紀前半に進化を極めた近代西洋魔術結社が該当する。冷戦中のスターゲート計画や旧ソ極秘研究の超心理学なども一部は該当する。『求める者が思い描く、都合の良い召喚術』のイメージが色濃く影響している。 ブラッドサイン式召喚儀礼(第三の召喚儀礼) 作中で主に使用される召喚儀礼であり、単に召喚儀礼と呼ばれる場合は基本的にこれを指す。世界中のありとあらゆる儀式の長所を再統合して完成させた、100%確実に神話(や、その向こう側)の存在を現実の世界に呼び出す方法論。人間と被召物との間に交わされる契約。1999年7月に発見され、それ以来、現代に至るまでの『職業的召喚師』の扱う召喚儀礼はこれに該当する。「依代」「励起手榴弾」「ブラッドサイン」を用い、気紛れな神話の神々を可能な限り簡略に、高純度で呼び出して利用するために徹底的に手間が削ぎ落とされている。まるでスポーツのような手順で誰でも簡単に始められるが、全ての手順や装飾には『被召物(マテリアル)』と関わる上での安全策が施されている。神格級および未踏級の『被召物』を召喚する際は本来の力から減衰してしまうため完全な力は出力されない。 第四の召喚儀礼 あらゆる奇跡や神秘を一点へ収束させる召喚儀礼。城山恭介により齎された。励起手榴弾やブラッドサイン等を用いる手法はブラッドサイン式と同じだが、花弁による被召物の召喚が全パターン全文字配列を『色彩なき童女』のバリエーションのみで完結している。花弁を並び変える事で彼女の音域と攻撃手段の番号を指定するため、通常の被召物の錬成よりも遥かに手間がかからない。また、座標を歪める『色彩なき童女』の特性を利用し、太陽系の外までを含む全宇宙のあらゆる地形への瞬間移動が可能。これにより物理的に光速を超える事で、地球上での10分間という人工霊場の制限時間を体感上引き延ばす事もできる。 特殊な依代を必要とし、城山恭介は人工血液ジュエルブラッドを依代に輸血する事で『色彩なき童女』への霊媒適性を有する依代を確保した。これが出来たことにより白き女王は最強の座から陥落したものの、それは新たなる法則の始まりでもあった。 統御 特定の『被召物』を完全に占有する方法。現代の召喚儀礼は簡便でリスクが少なくどんな『被召物』でも呼び出せるが、それは自身のみならず敵の召喚師についても同様であるため、自分だけのものであって欲しいという願いからこのような技術開発が試まれた。縫界召喚 城山恭介が幼少期に確立させた理論を用い、飽浦大咲の不完全な理論を補強する事で完成された『統御』。小さな木箱のような形をした装置を用いて、10分間という時間制限も、『闘争』を軸とした対人戦の縛りも無視した完全に1体1の召喚方法。思想としては『第一の召喚儀礼』に近く、技術としては『第二の召喚儀礼』に近い。イメージの源泉は『精霊の泉』であり、「水辺という異界から超常の存在を自由に呼び出して願いを叶えさせる、極めて狭い範囲で人間用の窓口を確保する」といった形式になる。 「人間と被召物が対等な関係になりたい」という動機で城山恭介に組み上げられたが、白き女王の殺害を狙う実力者達に目をつけられ、白き女王の統御手段として利用された。 世界の果て 「被召物の召喚に必要な全ての条件を箱の中に閉じ込め、中を観測不可能な状態にして誰の手の届かない場所まで送り出す」といった方式。これは机上の空論ではあるものの、使用者の『殺意のアンテナ』が理論の不備に気付かず、そういった状況が「誰にも観測不能」という条件を後押ししたために実現されてしまった。 少女使い(ガールズバックドア) 手袋型のデバイス。手袋を嵌めた手で標的の頭部や顔を指差し、「何が起きた時/何が起きなかった時にどう行動するか」というフローチャートをツリー状に設定して入力する事で標的を操るユニット。この際、虚空にキーボードのようなインターフェース浮かび上がらせる事ができる。一度に操れるのは3人までで、4人目以降を標的にした場合、古い順から洗脳は解けていく。解放時、標的は洗脳されていた時の記憶を失う。命令者が解放を宣言、標的の意識を奪う、等で『少女使い』から解放する事も可能。また、洗脳した標的(Aとする)から別の標的(Bとする)から洗脳を伝染させる事もでき、この場合はAを無力化する事でBも同時に解放される。 装着者の左手から『白き女王』の髪の毛が潜り込み、魂を接続させる事で『白き女王』の力の一端(あらゆる被召物を恐怖で屈服させる)を得る事で人の洗脳が行えていた。そのため、『少女使い』で洗脳できる対象も、『被召物』により近い存在(未踏級は全て人間の女性形の因子を持つ)として条件が合致する人間の女性に限られる。 パンデモニウム式 353人の依代を1体の『被召物』に割り当てる事でブラッドサイン式よりも神格級および未踏級『被召物』の減衰率を抑え、ブラッドサイン式の既定順位を無視した『被召物』の召喚を行う方式。コストや音域といったブラッドサイン式の力関係に当てはまらない。353人の魂は一人の肉体へ定着し次第に崩壊するが、信楽真沙美によって各個体へ魂を定着し直すバイパスが用意されていた。 絶対権力を欲し『白き女王』の支配からの脱却を悲願とするデルタストン家に組み立てられ、未踏級『緑の悪女』の力を底上げして『白き女王』の打倒が目論まれていた。投射式召喚爆撃 多腕移動要塞パンデモニウムの連結支援を受け、ステルス爆撃機から投射したレーザー測距で2km圏内の地面の凹凸を瞬時に計測し、プロジェクションマッピングで大規模な魔法陣を光学的に投射し未踏級『紫電の淑女』を召喚する。召喚された『紫電の淑女』には依代が存在しないため、その威光が収束せず辺り一面に拡散し、魔法陣を覆うようにドーム状に熱波を撒き散らす。 アタッチセイント計画 多腕移動要塞パンデモニウムの連結支援を受け、依代ではなく召喚師の装着するレプリグラスへ神格級『被召物』の力を封入する方式。神々の力を借り受けながら、その意思を徹底して排除させている。 鍵番聖女 『イリーガル』主導のプロジェクト。多腕移動要塞パンデモニウムの連結支援を受けた状態で、依代の体に開発された鍵穴に認証キーを刺し込む事で、人工霊場を必要とせずに依代単機で特定の神格級『被召物』を召喚する方式。『被召物』を召喚できるが、そのコントロールは行えず暴走し無差別破壊が生じる。 複雑な構造を持つ錠前の施錠・開錠のアクションで特別な力を解放し、翼や尾といった人間には存在しない器官を想起させる事で依代の精神性を瞬時にチューニングする機構。系統しては魔女術に準じており、縄の結び目に風の力を蓄え、それを解く事で魔法を行使する技術の応用。 浄瑠璃方式 人工物の依代を作る技術。召喚師との適合率の高い人工物の依代を作る目的で冥乃河一族に生み出され、500〜600年近い歴史を持つ。人工血液ジュエルブラッドを人形内に循環させている。
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