悪女とは? わかりやすく解説

あく‐じょ〔‐ヂヨ〕【悪女】

読み方:あくじょ

性質気だてよくない女。

器量の悪い女。醜い女。


悪女

作者飯干晃一

収載図書散弾銃バラード
出版社光風出版
刊行年月1986.11

収載図書散弾銃バラード新装版
出版社光風出版
刊行年月1989.12

収載図書驚愕犯人
出版社光文社
刊行年月1990.8
シリーズ名光文社文庫


悪女

作者堂本

収載図書花びら舞い
出版社日本図刊行
刊行年月1988.1
シリーズ名トレビ文庫


悪女

作者南美希子

収載図書誰にも話さなかった恋
出版社講談社
刊行年月1996.6


悪女

作者澤田悦子

収載図書夢の跡
出版社文芸社
刊行年月2006.9


悪女

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/26 10:28 UTC 版)

悪女(あくじょ)は、悪い女性のことを意味する。

悪女というタイトルの作品は以下を参照:

中国

美における悪女

また中国では悪女という言葉が美女の対比としても使われていた。例えば史記には以下のようにある:

女不必貴種,要之貞好。傳曰,女無美惡,入室見妒,士無賢不肖,入朝見嫉,美女者,惡女之仇。豈不然哉!

(読み下し) 女は かならずしも 貴種 きしゆならずとも、之が 貞好 ていかう えうす。 でんに曰く、「女は 美悪 びあくと無く、 しつに入れば ねたまれ、士は けん 不肖 ふせうと無く、 てうに入れば にくまる、 美女 びぢよ 悪女 あくぢよ あだなりと。 あに しからざらんや。

— 司馬遷 、『史記』外戚世家第十九(読み下し: 塚本哲三 編 『史記 第3』)[1]

この「美女は悪女の仇」という諺は日本でも『毛吹草』(1645年)や『諺草』に収められ、『武道伝来記』(1687年)などに用いられた[2]

日本

古典や伝統芸能、伝承における悪女

古典では日本においても継子いじめ譚が複数存在していた(継子いじめ譚#日本を参照)。

また女の姿になる妖怪としては山姥磯女雪女妖狐などがあり、このうち妖狐の玉藻前は典型的な悪女と言われている[3]

毒婦物

江戸時代には歌舞伎において毒婦物(悪婆物)が流行した。毒婦として取り上げられた人物には以下が居る(カッコ内は作品名)[4]:

  • 三日月おせん(『大船盛鰕顔見世』等)
  • 土手のお六(『杜若艶色紫』等)
  • 切られお富(『処女翫浮名横櫛』等)
  • 蟒お由(『蟒於由曙評仇討』等)
  • 鬼神のお松(『新板越白浪』等)
  • 白浪五人女(『処女評判善悪鏡』等)
  • 女定九郎(『忠臣蔵後日建前』等)
  • 妲己のお百(『善悪両面児手柏』等)

また明治時代にも以下の人物の毒婦物の文学が流行した[5][4]


日本映画における悪女

1964年には東宝より『二匹の牝犬』『悪女』を始めとする"悪女"シリーズが登場した。その主演である小川真由美は悪女女優とレッテルを貼られるようになった[6][7]

また女優の白石奈緒美も同様に悪女を演じるイメージが付いていた[8]

フェミニズムブームにおける悪女

1970年代にキャリアウーマンが話題となり、また1976年にエリカ・ジョングの小説の邦訳『飛ぶのが怖い英語版』が登場して「翔んでる女」が注目されると、1978年には『知的悪女のすすめ―翔びたいあなたへ』(小池真理子)が登場した[9]

また女流作家による小説『不毛地帯』『和宮様御留』が人気となって、文壇において女性が台頭してくる中で[10]、1978年には女実業家の悪女物の小説『悪女について』(有吉佐和子)が登場して[9]テレビドラマ化され人気となった。

テレビドラマにおける悪女

前述の「悪女について」に続いて、テレビドラマでは悪女の付くタイトルの作品が多数登場した:

悪役令嬢ブームにおける悪女

女性向けWeb小説ではケータイ小説ドリーム小説に次いでWeb小説サイト『小説家になろう』などでの転生小説(いわゆる「なろう系」)が盛り上がると乙女ゲーム悪役令嬢への転生小説がブームとなった。

悪役令嬢物では悪役令嬢へと転生してしまい断罪されないように善人として立ち回るのが一般的であるが、そのなかから悪女を目指す『歴史に残る悪女になるぞ 悪役令嬢になるほど王子の溺愛は加速するようです!』が登場、2024年にアニメ化された[12]

出典

  1. ^ 塚本哲三 編 『史記 第3』 p.387 有棚堂書店 1920年 [1]
  2. ^ 藤井乙男 編『諺語大辞典』 有朋堂 1910年 [2]
  3. ^ 鈴木紀子、‎林久美子、野村幸一郎『〈悪女〉の文化誌 (京都橘大学女性歴史文化研究所叢書)』 晃洋書房 2005年 ISBN 978-4771016323
  4. ^ a b 毒婦物(どくふもの)とは? 意味や使い方 コトバンク
  5. ^ 本間久雄「似而非悪魔主義—所謂毒婦物の考」『近代芸術論序説』 p.292 文省社 1925年 [3]
  6. ^ 伊豫田康弘『テレビ史ハンドブック』 自由国民社 1996年
  7. ^ 「トピックコーナー」『映画情報 31(6)(166);6月号』 国際情報社 1966年6月 [4]
  8. ^ 『年刊現代に生きる女性事典 1982』 p.175 日外アソシエーツ 1982年12月 [5]
  9. ^ a b 『Japonica時事百科 : 大日本百科事典編 1979』 p.193 小学館 1979年4月 [6]
  10. ^ 出版年鑑編集部 編『出版年鑑 1979年版』 p.54 出版ニュース社 1979年4月 [7]
  11. ^ a b c d e f g h 『テレビドラマ全史 1953~1994 TVガイド』東京ニュース通信社 1994年5月
  12. ^ 2024年アニメ化決定『歴史に残る悪女になるぞ』。乙女ゲームの悪役に転生した主人公に、なぜか共感できる理由 - ダ・ヴィンチWeb KADOKAWA 2024年3月16日

関連項目


「悪女」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「悪女」の関連用語

悪女のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



悪女のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの悪女 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS