古海製薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 05:33 UTC 版)
天明元年創業。国内第2位の売上高を誇る日本5大医薬品メーカーの一つにして、「四龍」の一社でもある拳願会の古豪。高血圧治療薬を主力商品とし、近年はそのほかの医薬品の創薬・開発にも注力している。企業序列第5位。拳願仕合通算戦績812勝280敗。 若槻 武士(わかつき たけし) 声 - 加瀬康之 古海製薬代表闘技者。0巻第弐話の主人公。通称『猛虎』。40歳。拳願仕合歴代最多勝利数闘技者であり、自社の勝利の3割超をたった一人で叩き出している。 資産家の家系の出で、祖父の代から古海製薬とは縁があった。現役最古参闘技者の一人であり、成人前から古海製薬の闘技者として活躍していたためそのキャリアは20年以上になる。コスモや関林と親しく、初見には過去に敗れているが友好的に接している。普段は温厚だが、8年前に自分を倒した加納に対しては闘志をむき出しにする。携帯電話の地図機能を知らないなど、機械には疎い模様。 先天的に常人の52倍にもなる筋繊維密度を有する、通称「超人体質」の持ち主。その異常なまでの筋密度のため見た目以上に体重が重く、出生時の体重も一般的な新生児の4倍近い12150gもあり、吉成や鬼王山に比べれば細身な体型に描かれているが絶命トーナメント参加者の中でも3番目の重量を誇る。小学1年生の時からチタン合金でできたゲームのコントローラーを握りつぶしてしまう程の怪力を有し、当時はその怪力を持て余して苦しんでいたが、古海平八に「自分の本気がどれくらいか把握しておいたほうがよい」と言われ本気で平八を殴り飛ばし、自分の全力を知ったことで力の制御が出来るようになった。まだ身体ができていない小学5年生の時点で同時に複数人の高校生を病院送りにする程の実力を持っていた模様。加齢による筋力の衰えとも無縁で、現在の攻撃力は素手でコンクリートを砕くほどであり、筋力だけを見れば呉一族をも凌駕する。アダムからは「底が見えない」と評されているほか、超稀少な体質の持ち主であることから「医学史に残る超特異体質」「突然変異的に生まれる『怪物』」「先天的に超人的な耐久力を持つ」と述べられている。なお、身長と体重の数字が同じなので、拳願会職員には「ドラえもん」に例えられた。 幼い頃から自分に目をかけてくれている平八には恩義を感じており、恩返しとしてトーナメントに優勝し、拳願会長になってほしいと考えていた。 幼少期から日本最大のフルコンタクト空手団体「六真会館」に籍を置き空手を学んでいたが、裏社会とは関わりを持たない掟により闘技者になる際に破門されている。因みに、元三強の丈二と同期に当たる。戦闘スタイルは突きや蹴りをベースで、異名の由来にもなったフルコン空手特有の前へ前へと出て行く「力の連打」による超近接での猛攻が持ち味。戦法自体はシンプルだが、「世界最強の打撃力」とも評される怪力のために、一発でも当てれば致命的なダメージを与えうる。若いころは身体能力ゴリ押しの戦い方をしていたが、加納に敗れたことがきっかけでテクニックも磨くようになり、青の助言に従い、隠し球として史上最強の打撃たる「爆芯」や組み技、伝統派空手の技術も習得している。そのため、ムテバからは「ただの怪力バカより厄介」と評されている。 筋力で自身を上回れるのは闘技者でもユリウスだけと言われている。真っ向からぶつかってくるタイプの相手とは相性が良く、苦手とする柔の技に特化したタイプ(=初見)や相手に合わせてくる無形タイプ(=アギト)以外の相手なら善戦すらさせずに完勝する圧倒的な力量を持つ。 速水が送り込んだ代表闘技者の座を狙った刺客を壁にクレーターが出来るほどの強烈な一撃で倒した。トーナメント1回戦では室淵と対戦。速攻を狙う室淵の先手を取り、ほぼ無傷のまま実質右手1本しか使わずに勝利する。 2回戦では自分と互角の筋力と自分以上の「骨格」を持つ格上のユリウスと対戦。手数と技を駆使してぶつかり合い、切り札の一つである「爆芯」を使わされたうえに技を見切られるなど苦戦を強いられ、頭を掴まれ壁に擦り付けられて右顔面の皮膚を損傷し右目も失明、「爆芯」の代償で足首の古傷まで悪化する。だが、最後は戦術の差が出た形となり、「爆芯」を囮に放った回し蹴りで辛うじて勝利した。 3回戦ではムテバと対戦。切り札の一つである組み技を切るもかわされ、打撃による猛攻を仕掛ける中で相手の目が見えていることに気づく。そこで鼻を狙っていると錯覚させることで急所への攻撃を誘い、頸動脈狙いの貫手を高密度の胸鎖乳突筋を締めることで防ぎ、相手の油断をついて爆芯を放ち右腕を破壊する。本業への影響を考慮したムテバが棄権したことで勝利を得たが、足の古傷への負担を重ねてしまった。 準決勝では互いの所属企業の目的が同じだったことから八百長の指示が出され、自身が決勝に進める形で方向が決まりかけていたが、山下商事側がそれに抵抗したことで正々堂々勝負することになった。仕合本番ではコスモや雷庵を倒した王馬を評価して油断することなく自身の持ち味を生かした猛攻で王馬を圧倒したが、「鬼鏖」で必殺の一撃を不完全ながら返されたことでより慎重になりふり構わず機動力を奪おうとする。しかし「鬼鏖」が自分が苦手とする無形の技であることまでは見抜けず、カウンターで強力な前蹴りが顎にクリーンヒットして大ダメージを受ける。それでも闘志は衰えず立ち上がって継戦の意思を示したが、限界を迎えて敗退する。 『ケンガンオメガ』では煉獄との対抗戦で、2人目の拳願会側の代表選手として選出される。対抗戦会場へ向かう途中、室淵に重傷を負わせた阿古谷を糾弾している。 モデルは「怪力王」こと若木竹丸。使用武術・空手 主な技 爆芯(ばくしん) 若槻が「『牙』を超えるための牙」として編み出した技。全身の筋肉を「芯」に向かって収縮させ、空手で言うところのノーモーションの逆突きに近い形で一気に解き放つ拳打。急所に当たれば骨格で自身を上回るユリウスも倒せるほどの衝撃を発揮するが、加納との戦闘で負った右足首の古傷が原因で有効射程距離が通常の突きよりも拳2つ分ほど短く、発動時は古傷にかなりの負担がかかる諸刃の剣でもある。相手の組み技を強引に振り解くといった応用も可能。 組み技 青の助言で生み出した「隠し球」の1つ。齢30を超えて初めて飛び込んだ未知の領域で、打撃との勝手の違いに戸惑いはあったが、天下無双の怪力を遺憾無く発揮して8年あまりの極秘鍛錬で本職のグラップラーに引けを取らない技術を身につけている。その馬力で一度ガッチリ組んでしまえば、技術の有無に関わらず、急所を突きでもしなければ逃げるのは困難。ただムテバに言わせれば、技術だけなら一流半、怪力を加味してギリギリ一流とのことで、コスモ、目黒、大久保、加納といった最高峰クラスとは比較するのも烏滸がましいという。 古海 平八(ふるみ へいはち) 古海製薬代表。61歳。前社長の叔父から会社を受け継いだ。自称「動けるデブ」だが、止まらない体重増加を危惧している。スピンオフでは自分の外伝が出ないか気にしていた。 若いころの多趣味が祟り、四浪三留で大学を卒業。自分の助言を受けた幼少期の武士に本気で殴られ、プロテクターを準備する前だったことも災いして、全治6ヶ月の大怪我を負い留年が増えてしまったという過去を持つ。その後もしばしば武士の前で負傷しているため「ダメな大人なのでは」と疑われることもあったが、自らに重傷を負わせた武士に対して、その後も全く恐怖心や警戒心を態度に表さず「子供に接する大人」として付き合いを続けており、そういう面では器が大きいと言える人物である。 情に厚く義で動くタイプの人間。今の拳願会に不満を抱いている革新派でもある。商才はあまり無いと考えており、今の会社があるのは優秀な部下の支えや若槻の仕合での頑張りのおかげだと思っている。自身は拳願会長の器ではないと考えており、同じ四龍として優勝した暁には乃木を会長に推すことを乃木と確約している。その一方で泉の実力や乃木の手腕を信頼した上で、人の命を救う業種としての矜持から十王通信の高田からの要請を受け入れ、坂東の治療に手を貸している。準決勝で若槻が王馬に敗れた時に、これまで通り周囲に支えて貰えばいいと開き直り、次のトーナメントでは自ら会長を目指すことを決意する。 モデルは原作者の地元の友人。
※この「古海製薬」の解説は、「ケンガンアシュラ」の解説の一部です。
「古海製薬」を含む「ケンガンアシュラ」の記事については、「ケンガンアシュラ」の概要を参照ください。
- 古海製薬のページへのリンク