十王通信
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 05:33 UTC 版)
特定の派閥には属していないが、政界に強いパイプを持ち強大な権力を有する。企業序列第12位。 坂東 洋平(ばんどう ようへい) 声 - 楠見尚己 十王通信闘技者で、「素手による大量殺人犯」の一人。通称『血染めの象牙』。51歳。神奈川県出身。 脳神経医学を研究する元・帝都大学医学生であり、「蟲」からの資金提供を受けて30年前当時では最先端の技術を用いた“精神転送”の研究を行っていた。学生ながら当時の脳研究の第一人者と言われていたが、3年次に暴力団の事務所を単身で襲撃、組員17名を殺害し、5名に重軽傷を負わせる。さらに後日、身柄の確保に赴いた警官の内2名を殺害し、4名に重軽傷を負わせた後、あっさりと投降。エリート医学生の突然の凶行として、当時のマスコミを大きく賑わせた。 学生時代は細身であったが、現在は筋骨隆々とした体格。恵まれた体躯からの怪力と、ためらいのない殺意が武器。格闘技経験こそないものの、暴力団員や警察官と素手で交戦した経験があるためか長年服役していたにもかかわらず非常に戦い慣れている。 技術面では格闘家に劣るため基本的な戦術は一撃必殺、もしくはスタミナを活かした持久戦。また、各関節の可動域が140度と異常に広い「超軟体体質」とでも呼ぶべき特異体質の持ち主で、両手足に架せられた拘束錠を一切破壊することなく抜け出し、関節技を無効化する。この体質を利用し、関節を強引に外してリーチを伸ばした腕を鞭のように振るい、間合いの外から相手を撲殺する攻撃も可能。この技は射程が上・横・左・右の四方に限定される、筋肉への負担が大きすぎて多用すると肩関節の炎症や関節包面断裂といったダメージを受ける、精密機動が要求されるため距離感を損なうと使えなくなるといった欠点があるが、一般人では視認すら困難な速度で両腕を振り回すことにより、対象の頭部に直撃すると「頭が爆発した」と錯覚するほどの破壊力を発揮するため防御は難しい。それ以外にも頸椎狙いの攻撃を後頭骨と頸椎で挟み込んで迎撃する、肘を逆方向に曲げ背中に回った相手を絞め殺すといった常人離れした技を使う。判決後は25年間、法務大臣が替わるたびに述べ45回にわたって死刑を執行されているが、その特異体質により毎度生き延びている。 快楽殺人者ではないと自称しているが、拳願絶命トーナメント出場によって得られる「人を壊す権利」に興味を示し、未だ道半ばな「研究」のために権利獲得に挑戦することを決め、永島を一撃で殺害しトーナメント出場権を勝ち取る。だがトーナメントへの出場許可が下されたのは、絞首刑で殺せない自身を秘密裏に抹殺するのが目的であった。 トーナメント1回戦で自らを始末しに来た英と対戦。体内に仕込まれた多彩な仕掛けを駆使したトリッキーな戦い方に翻弄されながらも、英が放った正中を貫く刺突に対し脊柱を曲げることで致命傷を回避、カウンターで首をへし折って勝利する。 仕合後、英が体内に仕込んでいた致死性の高いウイルスに血液感染していたことが判明し、余命いくばくもない状態となっていたが、古海製薬の協力を得て治療に成功し2回戦も続投。仕合では初見と対戦、1回戦では出し惜しみをして勝利への渇望が満たせずにいたため、最初から切り札を使って攻める。関節技が通じないというアドバンテージ、一撃必殺の攻撃力、長いリーチを活かして技術の差を覆し、「狩る」ように持久戦に持ち込もうとしたが、自身の体質を過信していたせいで骨そのものを折られ、反撃を試みるもそのまま投げ飛ばされ脳天から地面に激突。何もかも初見の掌の上だったことを悟りながら敗北した。 本来なら致命的な一撃となるはずが、亀のように頸椎を体内にめり込ませることで衝撃を軽減し、しばらく身動きが取れなくなるほどの大ダメージを受けながらも生存。その後は厳重に拘束されるがクーデター中に戒めを解き、SH冷凍職員を狙う守護者の大郷を殺害して彼らを救った。 トーナメント後は再収監され、面会にやって来た健蔵に自分のスポンサーが「蟲」であったことを語る。 キャラクターのモチーフはハンニバル・レクター。 永島 銀司(ながしま ぎんじ) 十王通信闘技者候補。通称『狂信鬼』。顔の左半面に「人は裁かれねばならない」と縦一行で書かれた刺青を入れている。カルト教団「救世界」の狂信的信者であり、対立する宗教団体「神の軍勢」の幹部と信徒、計56名を殺害した。鉄製の手錠を指先で飴細工のように千切る怪力の持ち主。 同じ「素手による大量殺人犯」である坂東と、拳願絶命トーナメント出場権を巡って生死を賭けた殺し合いをさせられることになる。トーナメントへの出場と引き換えに得られるという「つかの間の自由」を、「邪教徒を根絶やしにせよとの天命」と受け取り、坂東を邪教徒と見なして攻撃を仕掛けるが、一撃で葬られた。 中腰の姿勢で手を貫手にし、極限まで肘を後方に引き寄せた奇っ怪な構えを見せている(単行本を買う時はこのポーズを取ることを公式から推奨されている)が、自分の間合いに入る前に一撃で葬られたため戦闘力は未知数である。 高田 清助(たかだ せいすけ) 笑顔が特徴的な十王通信の社長。速水以上の野心家とも言われており、法務大臣の許可を得て永島と坂東を戦わせ、勝者を代表闘技者として迎え入れるよう根回しの末に戦いを仕組む。 坂東暗殺のために利用されたことを知り、法務大臣への報復を考えていたが、坂東が倒れたことで計画を変更。2回戦からのルール変更を受けて古海にコンタクトを取り、彼に治療を受けさせる。坂東が2回戦で敗退した直後、東電の龍から「我が主から内々に話がある」と告げられ彼に同行する。
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