八頭貿易(株)
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昭和22年設立。社名に「貿易」とあるが、いわゆる総合商社である。社長の飯田正自ら前線に立ち、世界中を飛び回っている。タイ王国の有力者、ラルマー13世の庇護の下、東南アジアを中心に勢力を拡大している。「四龍」の一社。拳願仕合通算戦績:253勝104敗。企業序列第17位。 ガオラン・ウォンサワット 声 - 平川大輔(ドラマCD)/ 津田健次郎(Webアニメ) 史上初のヘヴィー級四冠王として世界的に著名なプロボクサー。通称『タイの闘神』。28歳。平時はタイ王国政財界の支配者ラルマー13世の側近件ボディーガードを務める。0巻第参話の主人公。 ラルマー12世(13世の父親)に見初められて5歳からムエタイを始め、史上最強のナックモエと謳われるようになる。だが、実戦において敗北の許されない立場であることから、パンチを軽視する傾向にある現代ムエタイの弱点を克服するためにボクシングに転向、その後わずか4年で4大団体統一ヘヴィー級王者に上り詰める。 ヘヴィー級では小兵ながらボクサーとしても当代最高峰と言える実力を持ち、高速のジャブ「フラッシュ」を最大の武器とする。ボクシングでは使われないサブミッションや寝技への対応も身につけており、投げられた直後の不安定な体勢からでも強烈な突きを放つことができる。さらに奥の手としては生殺の領域でのみ使用する、ボクシングとムエタイを融合させたガオランにしか使用できない戦闘スタイルを用い、その場合はボクシングの拳打はもとい、ムエタイの蹴りや肘、膝も組み合わせて闘い、頸動脈を肘で切り裂くなどの急所攻撃も厭わない。 サーパインとは少年期からの知り合いで、唯一KOできなかった(時間切れでガオランの判定勝ち)相手であり、終生のライバルと見込まれて一方的に絡まれている。暑苦しい性格や突然自宅などに侵入してくるなどの行為には辟易しているが、内心では好敵手として認めているところもあり数少ない親しい人間の一人なためかそこまで邪険にはしていない。また、トーナメントで自らに食い下がってきた金田に対しては「強敵(とも)」と認めており、仕合後は友誼を結んでいる。 また、熱烈な愛国者であり、仕合以外の日は、ボクシング王者という知名度を生かしてタイ王国の観光PRを行ったりしている。好きなタイ料理はガパオライスで、辛い食べ物は苦手。そのため辛いタイカレーよりは日本式の辛さ控えめなカレーのほうが好み。カラオケの十八番はタイ王国国歌。在日1カ月。 おまけ漫画やちょい足しでは日本にまだ侍がいると勘違いしたり、賀露と共に行動して旅行に行く等、本編で考えられない程の天然振りと付き合いの良さを見せる。 在籍する「光栄ボクシングジム」は『ダンベル何キロ持てる?』の登場人物である上原彩也香の実家で、『求道の拳』に登場する真備覇楽とは同門に当たる。上原姉妹からは「ガオさん(ちゃん)」と呼ばれている。第102話で客演し所属ジムの体験キャンペーンを手伝ったが、あまりにツッコミどころの多い世界観に終始首を傾げ、結局最終ページまでツッコミを入れられなかった。 大会優勝を狙う飯田とラルマー13世との取引により、トーナメントの代表闘技者として出場する。1回戦では金田と対戦するも、リングや闘士が戦う場所は戦場であり聖地だという考えを持つため、武器を使う英や役者である千葉などの仕合を見てこの大会は見世物だと失望感を感じていた。当初は相手を「凡骨」と見ていたが、実力差を知りつつも真正面から食い下がる姿を見て「戦士」であると認める。それでも実力差の余り金田を殺してしまうことを懸念して手加減していたが、最後は彼の叫びに答える形で「ボクサー」としてではなく「闘技者」として迎え撃ち、本気の攻防を繰り広げこれを撃破、1回戦を勝ち抜いた。 2回戦では加納と対戦、卓越したボクシングの技術で彼を追い込み、彼に打撃戦では叶わないと認めさせ、「特注」を編み出されてからも、ストライカーの真価を発揮する全力の攻撃でガードの上から骨をへし折ろうとラッシュをたたき込む。肘打ちで利き手の右拳を砕かれても戦意は挫けなかったが、顎を揺らされ平衡感覚を失ったところを「複合」によって投げ飛ばされ、一瞬の隙に顎を蹴り抜かれて意識を喪失し敗北を喫する。 拳のダメージから復帰が危ぶまれたが、トーナメント後にボクサーとして現役続行することを表明している。さらに右手が完治して以来、徹底的な部位鍛錬を行って「神拳」を完成させている。 『ケンガンオメガ』では煉獄との対抗戦で拳願会側の1人目の代表選手として選出され、2年前のトーナメントでラルマーの期待を裏切ったことへの汚名返上の機会として出場を決意する。対抗戦の会場へ向かう途中、選出された闘技者たちが腕が立つだけで何の為に戦うかという「信念」がないことを懸念していると王馬に語り、分が悪いと考えている。 案の定試合前からまとまりのないチームに頭を悩まされることになり、自分に注意を向けさせて小競り合いを止めるため自ら志願して第一試合に出場し、古今東西で唯一自分より格上であると認めたボクサーであるカーロスと戦う。初めは機動力で自身に勝る相手に翻弄されるが、徐々に動きの規則性を把握し攻撃を当てていく。その矢先に相手がカポエイラの蹴りを織り交ぜたスタイルに移行し再度苦戦を強いられるが、鍛え上げた神拳とムエタイの足技で次第に優位に立ち、最後は神の御光を顔面に入れて相手を戦闘不能にする。だが、ノックアウトされたかに見えたカーロスの執念によって一緒に場外へ転落、慣れない場外ルールで反射的に庇い手をしてしまい、タッチの差で試合としては場外反則負けになってしまう。 裏サンデーで行われたキャラクター人気投票では1位を獲得した。使用武術・ムエタイ、ボクシング 打の極 ムエタイとボクシングを極め全ストライカーの頂点に立つ存在であるガオランが、勝負の範疇ではなく生殺の領域でのみ使用する戦闘スタイル。「手」を主体に「足」をサブウェポンとし、ムエタイの動きを踏襲しながら手技のコンビネーションを多用する戦法となっており、首相撲が発達しパンチの重要度が低下した現代ムエタイと逆行するような、「打撃のスペシャリスト」の武術と化している。至近距離に入られた場合は、ムエタイでもボクシングでも反則のバッティング(頭突き)をも使用する。 神拳(ゴッドフィスト) 絶命トーナメント後にガオランが身につけた何者にも砕けない右拳。サーパインの堅固な骨を目標として、骨折が完治した右手を空手家の部位鍛錬を参考に巻き藁打ちなどで徹底的に痛めつけ、昼夜を惜しまない狂気の努力により1年という短期間で完成させた。その硬さはメデルに「ボクサーの拳じゃない」と評されるほど。 主な技 フラッシュ デトロイトスタイルから左手で放つ高速のフリッカージャブ。10オンスのグローブ装着時で一呼吸に13発、素手であればさらに手数が15発まで増す。 神の御光(ゴッドグロー) 神拳によって放たれる右ストレート。その速さは光(フラッシュ)を超え神の領域に至っており、骨の強度も相まって岩をも砕くほどの破壊力がある。 飯田 正(いいだ ただし) 声 - 徳本英一郎 八頭(やず)貿易社長。58歳。野心家であり、トーナメントで勝ち残るためにラルマー13世と直接交渉してガオランを闘技者として借り受ける。拳願会全体で見ても「やり手」である。
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