ヨハンの崇拝者・関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 01:58 UTC 版)
「MONSTER (漫画)」の記事における「ヨハンの崇拝者・関係者」の解説
ロベルト / アルフレート・バウル / アドルフ・ラインハルト 声 - 勝部演之 511キンダーハイム出身。ヨハンを崇拝する殺人のプロ。ヨハンの正体を探るなど、彼にとって都合の悪い人物を次々と抹殺している。穏やかな風貌と演技力によってターゲットに自然な形で接触し、信頼を勝ち取り、目的を達成しようとする。作中では度々「大柄な男」と呼ばれている。 アンナの養父母殺しの犯人(ミュラー)のボディガードとして登場。その際にはニナでさえ殺そうとした。次にヨハンの顔を見たエヴァを始末しようとしたが、エヴァの取引とテンマへの憎悪を買って刺客として利用する。しかしエヴァの心変わりにより失敗。ライヒワインには常連の相談者の夫として、招かれる形で接近するもテンマの妨害もあって逃げられる。 ミュンヘン大学図書館で、ヨハンを狙うテンマの前に現れ、テンマを打ちのめしシューバルトを狙撃しようとする。だが、彼の目的が参加者皆殺しに変わっていることを悟り、歓喜しながら賞賛していた。その隙に立て直したテンマに拳銃で撃たれ二階から転落。 以降は消息不明だったが、弾は2発とも右腕に当たっただけで、テンマが逮捕された際に「アルフレート・バウル」と弁護士を装って再登場し、エヴァの命を狙うと脅迫。 ルーエンハイムでは町のホテルに潜伏し住民の殺戮を指揮していたが、ルンゲと死闘を繰り広げ、致命傷を負いつつもルンゲを失神させる。ヨハンを撃とうとしていたボナパルタを射殺し、ヨハンに「終わりの風景を見せてくれ」と言い残して絶命した。 ロベルトもアルフレート・バウルも本当の名前ではなく、511キンダーハイムを出る以前の記憶を失っている。その正体はカレル・ランケの甥のアドルフ・ラインハルトであり、511キンダーハイムにいたころは週一回配給されるココアを楽しみにしていた。グリマーは511キンダーハイム時代の友人であり、彼は当時のロベルトの人となりを「ココアと絵を描く事と虫が大好きな少年で、将来は昆虫学者になることが夢だった」「虫を殺したくなかったため、昆虫採集は嫌いだった」と語っている。 赤ん坊 声 - 熊倉一雄 フランクフルト極右界の大物(※ヴォルフやチャペックなどの闇の組織の幹部よりは下位にある)。ネオナチグループ「純粋ドイツ民族党」「変革と前進党」の幹部も務める。"赤ん坊"というのは通称で、本名は不明。一時期なぜか語尾が「〜でちゅ」と赤ちゃん言葉になっていたが、チャペックと共に再登場した時には普通の話し方に戻っていた。 移民(トルコ系?、一部中国系の華人もいた)を一掃するためフランクフルト焼き討ちを計画するが、テンマとニナによって防止される。本当にチャペックの下でヨハンをコントロール出来ているのかという不安に駆られ、クリストフとの確執も重なって気晴らしにボディガード無しで行動した夜、ヨハンの命を受けた女により殺される。 ギュンター・ゲーデリッツ 声 - 家弓家正 ドレスデン大学の教授。ヨハンをリーダーに511キンダーハイム出身者を統率するという計画を実行する闇の組織の4人の指導者の1人。ヨハンをアドルフ・ヒトラー以上の人物であると崇拝するが、ヨハンの顔も居場所も知らなかった。ニナを餌にヨハンをおびき寄せようとし、自分らをキリストの才能を最初に見出した“東方の三博士”になぞらえ悦に入っていたが、その誘い方を不快に感じたヨハンによって部下たちもろとも殺される。 ヘルムート・ヴォルフ 声 - 北村弘一 旧東ドイツの将校で、闇の組織の4人の指導者の1人。ドイツとチェコの国境をさまよっていたヨハンとアンナを保護し、二人の名付け親となり、ヨハンを511キンダーハイムに入所させた。 ヨハンをリーダーに511キンダーハイムのエリートを統率しようとしている闇の組織の指導者4人の内の1人だったが、ヨハンに家族・知人を次々と殺害され、「誰も自分がヴォルフであることを知らない」という恐怖を味わわせられ別人のように老け込む。フランクフルトでヨハンを追うテンマに接触し、ヨハンの抹殺を託す。その後プラハ内の病院で臨終間際にテンマと再会。チャペックとヨハンの陰謀を食い止めるようテンマに言い残し、“終わりの風景”を見ながら死去。 クリストフ・ジーヴァーニッヒ 声 - 広中雅志 欧州屈指の財閥ジーヴァーニッヒ家の御曹司で、若き跡継ぎ。マルティンから悪魔の弟子と揶揄される。父親のエルネストは闇の組織の指導者の1人であったが、急死した為その後釜に座った。高校生の頃学校のマドンナを妊娠させ認知せず父親の金の力で問題を解決するなどとやりたい放題していた。 クリストフは実の子ではなく、東ドイツからの違法な養子斡旋によってエルネストの養子となった。元は511キンダーハイムの出身で、ヨハンが同孤児院を壊滅させた時のただ1人の生き残り。ヨハンと共に施設から脱出し、ヨハンとはよく世界征服の計画を話していた。その後自身やジーヴァーニッヒ財閥のスキャンダルの種をヨハンの力を借りて次々と抹殺していき、政治の世界への進出を目指す。 ハルデッカー通りのアパルトマンでヨハンと待ち合わせていたところをエヴァに踏み込まれ、耳を撃ち抜かれる。反撃して銃を奪いエヴァを殺そうとするが、現れたテンマにまたもや撃たれる。ヨハンの居場所を白状するよう迫られ、テンマにだけ伝えた。闇の組織の指導者の4人の中では唯一生き残った。事件後、先代の遺族らと財産を巡り泥沼の訴訟争いに陥っている。 ペトル・チャペック 声 - 田中信夫 / 幼少期 - 渕崎ゆり子 ボナパルタの直属の部下で、闇の組織の指導者4人の内の1人。チェコスロバキアとオーストリアの国境付近の出身。幼い頃から両親から勉強を押しつけられていた。成人して文部省の役人となり、その中でボナパルタと出会う。1989年の共産体制崩壊後、フランクフルトに亡命。ボナパルタの“朗読会”を聞いて以来、彼に心酔し、“赤いバラの屋敷”での実験にボナパルタと共に携わる。ニナが断片的に記憶する、プラハの家から彼女を拉致し、車の中で“彼(ボナパルタ)に嘘を言ってはいけない”と話しかける眼鏡の人物。ミランとは幼馴染。 エヴァにパーティに出席してヨハンの首実検をするよう依頼し、ヨハンを利用しようとしたつもりが“赤ん坊”殺害を知らされ、逆に利用されていたことを思い知る。安全のため身を隠そうと別荘へ向かう途中、錯乱して“赤ん坊”の元ボディガードを殺したのが露見し、ニナに双子誕生の秘話を語り終えた後、他のボディガード達によって射殺された。 フランツ・ボナパルタ / クラウス・ポッペ 声 - 野沢那智 心理学者・脳外科医であり、エミル・シェーベ、ヤコブ・ファロベック、ヘルムート・フォス等、幾つものペンネームを持つ絵本作家「フランツ・ボナパルタ」を名乗っているが、本名は「クラウス・ポッペ」。ドイツ系チェコスロバキア人でチェコスロバキア秘密警察の元大尉。父親はチェコ共産党の幹部、テルナー・ポッペ。 西ドイツ側を駆逐する為、エリートの子供を優秀な戦闘要員として育てる計画の主要人物であった。この計画の成果としてヨハンとアンナは生まれた。また彼は計画の一環として、自身の絵本を使い“朗読会”と称した子供の人格改造実験を行っていた。ヨハンが自分を知る人間を皆殺しにする行動の元となった、『なまえのないかいぶつ』は、エミル・シェーベ名義での作品の一つ。“朗読会”のノウハウは、ほぼ同時期に東ドイツの511キンダーハイムに取り入れられている。 しかし実験の途中段階で、ヨハンとアンナの母親に恋心を抱いたことで変心。“赤いバラの屋敷”での成果報告パーティーにて、計画の関係者全員を毒殺し、アンナを逃がす。その後、ベルリンの壁崩壊直前に西ドイツに亡命。先祖の故郷ルーエンハイムでホテルのオーナーをして隠れるように暮らす。ヨハン&アンナ&その母親の4人での仲良く楽しい暮らしを追い求めるかのように、毎日のようにヨハンとアンナの絵を描いていた。物語のクライマックスで、ヨハンを撃とうとした際、ロベルトによって射殺された。
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