ノアの方舟サーカス編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 18:06 UTC 版)
「黒執事の登場人物」の記事における「ノアの方舟サーカス編」の解説
ジョーカー 声 - 宮野真守 サーカス団の事実上の団長。担当演目は道化師(ジョーカー)で、演目の司会を行う。 常に明るく頼りがいのある青年。道化師を演じているときは京都弁の訛りで表現された口調になる。右腕は骸骨のような義肢だが、ジャグリングを難なく行えるうえに前腕部には短剣が仕込まれている。身体欠損からビーストらとストリートチルドレンとして暮らしていたところをケルヴィンに救われたため、彼を父親と呼び、多大な恩義を感じている。その彼に命令されて、英国で多発している児童誘拐事件を実行しており、内心では彼の異常な性癖にも嫌悪しつつ孤児院の弟たちを守るため従っている(しかし、すでにその孤児院もケルヴィンの毒牙にかかっていたことは知らない)。 ケルヴィン邸にやってきたシエルを男爵とともに迎え入れる。その後、黒ミサを再現しようとしたケルヴィンを撃ったシエルに襲いかかるが、セバスチャンに左腕を切り落とされ戦闘不能となる。それでもケルヴィンの助命を乞うが、無残に殺されたうえに先生の本性や義肢の原料が明かされ、絶望のうちに出血多量で死亡する。ウィルの審査情報によると、「娼婦カレン・テイラーの息子で1863年4月2日生まれ、1889年2月9日25歳で死亡、本名は不明」と記されている。 ドール / ソバカス 声 - 高垣彩陽 一軍団員。担当演目は綱渡り。入団したシエルのルームメイトであるソバカスの少年の正体。 華やかな衣装に花飾りで顔の左半分を覆い隠した少女。公演中はジョーカーに「お姫さん」と呼ばれている。一方、普段は地味な服装で、前髪で顔の左半分を隠しており少年に見える容姿をしている。公演時は寡黙だが、普段は快活。顔にソバカスがあるため、シエルから「ソバカス」と呼ばれている。隠している顔の左半分には火傷の痕がある。他のメンバーと同様に誘拐にはためらいがあるが、彼女は特にそれが強い。 単独のテントが割り当てられる一軍であるが独りだと眠れないという理由で正体を隠して一般団員のテントで生活を送り、シエルと同室となる。同じような境遇に育ったと思っているシエルに何かと気を使い、面倒見がいい。そのため、シエルが一軍テントに忍び込んだ際に、彼に気づき逃げ道を案内するが、それが結果として自分たちの正体へつながる鍵となってしまう。 編の終盤、当初はビーストらと行動を共にするが状況をジョーカーに伝えるため、途中で別れケルヴィンの屋敷へ独り向かう。しかし、到着した屋敷は燃えており、外に出てきたシエルとセバスチャンに出くわしたうえに、シエルよりファントムハイヴ家の者であることやジョーカーたちを殺したことを明かされたため激昂して襲いかかる。その後は明確に描写されていないが、セバスチャンに絶命させられたことが示唆されている。 ビースト 声 - 甲斐田裕子 一軍団員。担当演目は猛獣使い。 左足が義肢の黒い巻き毛の美女。ベティという名の虎を操り、また手にする鞭は武器にもなる。高飛車だが、奥手な部分もあり、ジョーカーに想いを寄せているような素振りを見せる一方でそれ以上には踏み込めない。 ジョーカーへの想いの心の隙を利用されてセバスチャンに篭絡され、一夜を共にしてその際にケルヴィンの名を教えてしまう。その後、ファントムハイヴ邸へ乗り込んだ際にはダガーと行動を共にし、バルドとフィニに相対する。キッチンの戦いでダガーが自分をかばって射殺されると激昂して鞭を振り回すが、それによって小麦粉の粉末が部屋に充満し、それを利用したバルドによって引き起こされた粉塵爆発で爆死する。 ダガー 声 - 岡本信彦 一軍団員。担当演目はナイフ投げ。 マイペースで明るい性格の少年。右足が義肢。道化師ではないが道化的な衣装を着ている。ビーストを「姐さん」と呼んで好いており、彼女に手を出した者には容赦なく制裁を加えたり、嫉妬する。担当の通り、ナイフ投げを武器とする。 ファントムハイヴ邸へ乗り込んだ際にはビーストと行動を共にするが、バルドのマクシム型重機関銃の掃射からビーストをかばい、彼女の腕の中で死亡する。 ピーターとウェンディ 声 - 泰勇気(ピーター)、新谷真弓(ウェンディ) 双子の一軍団員。担当演目は空中ブランコ。 小柄で幼い風貌の2人組。ともに小人症で、見た目に反して大人びた言動を取り、一軍では最年長で団員たちからは「兄さん/姉さん」と呼ばれる。具体的な年齢は明かされないが、セバスチャンをその外見で「坊や」と呼ぶほど。そのため、他の一軍の年相応の甘さを叱咤する役目も持ち、ドールがテントに潜入したシエルを逃したことが発覚した際には彼女を平手打ちし、叱る。戦闘の際も2人でコンビを組み、ワイヤーを巧みに操って移動や空中戦を行う。 ファントムハイヴ邸へ乗り込んだ際にはジャンボを倒したフィニへ襲いかかり、ワイヤーでフィニの首を切断しようと目論むが、遠方からのメイリンの射撃によってまずウェンディが射殺される。そこでピーターは狙撃を阻止すべく先にメイリンを倒そうとするものの、力及ばず逃走を図ったところを同じく射殺される。 ジャンボ 声 - 小柳良寛 一軍団員。担当演目は火吹き芸。 大柄で筋肉質な禿げ頭の男。強面だが、心優しく面倒見がよく怪力が自慢。ピーターらとは対照的に、見た目に反して実はまだ若く、巨人症と思われる疾患がある(少なくともジョーカーらとほぼ同年齢)。 ファントムハイヴ邸へ乗り込んだ際に、鉢合わせとなったフィニを殺害しようとするが、力勝負に負けてレンガ壁に叩きつけれたような形で死亡する。襲撃メンバーのうち最初の死亡者であり、死の間際に仲間たちへ警戒するよう叫ぶ。 スネーク 一軍団員。担当演目は蛇使い。のちにファントムハイヴ家の使用人となる。 →#ファントムハイヴ家の使用人 先生 声 - 三上哲 サーカス団の専属医。また、ジョーカーたちの義肢の開発と保守を行う義肢職人。本名は不明。 温厚かつ誠実な人柄の車椅子の男性。軽くて丈夫であり、ジョーカーらの曲芸にも支障がない義肢を作っており、サーカス団から信頼されている。しかし、その正体は完璧な義肢のためには人の死は気にしないサイコパスであり、子供の人骨が義肢の最良の素材としてケルヴィンによって殺された児童の骨を提供される代わりに、ケルヴィンの狂気的な活動に加担していた。車椅子姿もジョーカーらを欺いて信頼を得るための偽装であり、普通に歩ける。 編の終盤、目の前でケルヴィンが殺されても平然としており、むしろ自身の技術をシエルに売り込んで鞍替えを申し出るが、シエルの命を受けたセバスチャンの手刀打ちで胸を突き破られ、即死する。 ケルヴィン男爵 声 - 茶風林 貧救院(孤児院)を経営する慈善活動家の貴族でジョーカーらの父親的存在。ジョーカーに宛てた手紙では「笛吹きの息子・トム」と名乗る。 元は真面目な中年男性で、身体障害を持ち社会から迫害されていた孤児たちを集め孤児院を開いていた慈善活動家だったが、偶然知ったファントムハイヴ家の裏の顔に魅了され狂っていく。自らを人形や子供のようにするために「先生」より時に足の切断も伴う整形手術を受け子供じみた言動を取るようになる一方で、集めてきた子供たちの自我を薬物などで奪い、サーカスじみた見世物をやらせて無残に殺害するなどの行為を繰り返していた。孤児院の他の子供たちの安全を守る条件で、ジョーカーらに子供の誘拐を行わせていたが、実は孤児院の子供たちもすでに犠牲となっていた。また、シエルが生贄として捧げられた黒ミサの関係者であったが参加できず、その再現も切望していた。 編の終盤、誘拐事件の捜査のためにシエルの訪問を受け歓喜を持って邸宅に迎え入れる。そこで子供たちが次々と命を落とす狂気的な見世物を嬉々として見せたうえ、黒ミサの再現も行おうとしたため、激昂したシエルに銃撃されて重傷を負い、最期はセバスチャンに頭部を踏み潰されて死亡する。
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