ファントムハイヴ家の使用人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 18:06 UTC 版)
「黒執事の登場人物」の記事における「ファントムハイヴ家の使用人」の解説
タナカ 声 - 麦人 / 藤村俊二 ファントムハイヴ家の家令(ハウススチュワード)。元執事長。 先代からファントムハイヴ家に仕えている古株で、整った白髪に白髭の老人。基本的にデフォルメされて描かれることが多く、忙しいときでもセバスチャンから何もしなくていいと言われ、朗らかに一人お茶を飲んでいることが多い。しかし、本来は先代ヴィンセントに執事長として仕えた人物であり、長身痩躯で年相応に落ち着いた雰囲気を携え、ファントムハイヴ邸連続殺人事件編で一時的に執事長に復帰した際には、その職に遜色ない仕事ぶりを発揮する。また、ファントムハイヴ家の使用人として荒事にも長けており、柔術や日本刀の達人でもあるが、加齢からの衰えはあるらしい。「緑の魔女編」ではグレーテと対峙し、至近距離で銃弾を切り落とす芸当を見せる。 現在のファントムハイヴ家使用人では唯一先代からの人物であり、3年前の襲撃事件では重傷を負うも一命を取り留めていた。セバスチャンを連れて帰還を果たしたシエルを見て、本人ではなく弟の方だと気づいていたが秘匿することを決め、セバスチャンに執事長の証を託す。本物のシエルが現れた際には事情を知る者としてすべてを話したあと、弟側ではなく、本物のシエルの側につく。 モデルは藤村俊二であり、テレビアニメ版では彼がキャスティングされた。2017年1月25日に藤村の死去が報じられた際には作者より公式Twitterで追悼文が出された。 フィニアン 声 - 高城元気 / 梶裕貴 通称フィニ。ファントムハイヴ家の庭師(ガードナー)。16歳。身長163cm。 まだ幼さを残し、元気で人懐っこい純朴な少年。金髪碧眼で首にかけた麦わら帽子が特徴。小柄な見た目に反して太い木の幹を素手で折るほどの怪力を持つ。幼い言動に即して植物の知識もあまりなく、その不器用さで庭の木をすべて枯らすなど、庭師らしくない。その出自はある人体実験の被害者「被検体012」で、物語開始の1年前にシエルに拾われ、「フィニアン」という名前と庭師の仕事を与えられた。常に首にかけた麦わら帽子も、首筋のコードナンバー「S-012」を隠すのが目的である。そのため、シエルには多大な恩義を感じており、普段の様子に反してファントムハイヴ家の敵には容赦しない。3人(フィニアン、メイリン、バルドロイ)の中で最初にファントムハイヴ家の使用人となる。 メイリン(美玲) 声 - 折笠富美子 / 加藤英美里 ファントムハイヴ家の家女中(ハウスメイド)。23歳。身長165cm。 大きな丸眼鏡を掛けた若い女性。中国人で、中国なまりを表現する「ですだよ」という口調が特徴。常に落ち着きがなく、食器を割るなどメイドの仕事にはやたらミスが多いドジっ娘。丸眼鏡と口調から田舎娘の印象を持たれ、あまり目立たないが、実はグラマラスな身体つきをしている。実は極度の遠視であり、スコープなしの裸眼でも標的を把握できる凄腕の狙撃手。また、機敏な動きで二丁拳銃も使いこなす。かつてセバスチャンから勧誘された際のセリフであるメイドも殺し屋も「主人にとってめざわりな"汚れ"を払うのが仕事」という矜持を持つ。なお、ドジが多いのは極度の遠視によって、遠視用眼鏡で補正しても近場のものが見えにくいからである。 幼少時に紅茶の運搬船で両親と中国からイギリスに渡ったものの、両親はほどなくして流行り病で亡くなりロンドンで浮浪児として暮らすことになる。日々の糧を得るために、同じ中国出身の浮浪児仲間2人と組んで貴族女性が身に着けている高価なイヤリングをパチンコの狙撃で撃ち落としては盗むという生活を繰り返していたが、1877年に青幇のボスの女を標的にしてしまったことで仲間を殺され、組織の幹部・白(ハク)の子飼いの狙撃手「梟」として、約10年にわたって敵対組織の要人暗殺のため酷使され続けることになった。シエルが女王の番犬になったあと、彼を疎ましく思った白によってシエル暗殺の命令を受けるも、劉があらかじめシエルに暗殺の情報をリークしていたこともあって失敗しセバスチャンに捕らえられる。その後、組織に戻っても粛清の道しかないことから、セバスチャンのスカウトを受けファントムハイヴのメイドになった。なお、幼少期から一人称が「オレ」の男口調で髪は短髪、衣服も男物を着ていたが、メイドへの転職にあたりニナのコーディネートで容姿を整え、セバスチャンの指導で口調も矯正して上記のようなものになった。 バルドロイ 声 - 小山力也 / 東地宏樹 通称バルド。ファントムハイヴ家の料理人(シェフ)。身長180cm。 無精髭に常に煙草を吸っているいかつい男。アメリカ出身。料理人でありながら、まともな料理は作れず、さらに調理道具として火器や兵器を用いるために被害が大きい。フィニ、メイリンとともに3人組で行動するときはリーダー役であることが多く、曲がりなりにも職務にはまじめな2人に対し、勤務態度は不真面目。フィニやメイリンと違い、個人としての特殊な能力は持たないものの、ベテランの軍人として高い戦闘能力を持つほか、調理器具と称して購入した最新の兵器を使って敵を圧倒する。また、状況を把握して的確にフィニやメイリンに命令を下す。 スネーク 声 - 寺島拓篤 「ノアの方舟」サーカスの一軍団員。のちにファントムハイヴ家の従僕(フットマン)。 身体のところどころが蛇の鱗のような皮膚に覆われた細面の青年。多数の蛇を飼っており、常にそのうちの1匹を首に巻き、蛇の言葉がわかるらしい。基本的に寡黙で無表情であり、喋るときも「…って(蛇の名前)がいってる」と、常に蛇の代弁という形を取る。その風貌から周囲に避けられた人生を送っており、自分を受け入れてくれたサーカス団やファントムハイヴ家を心の拠りどころにしている。単純に蛇を操る以外にも、蛇の温度関知などを通して、場の状況を把握するなどの特殊技能を持つ。 「ノアの方舟」では蛇使いとして活躍し、孤児院出身者以外で唯一の一軍メンバーだった。そのため、一軍の人間ながらも彼らの誘拐事件には加担しておらず、知らなかった。シエルらによってジョーカーら全員行方不明になってしまうと、同時期に消えたシエルを怪しみ、ファントムハイヴ家に潜入、暗殺を目論む(「ファントムハイヴ邸連続殺人事件編」)。最終的にはシエルからジョーカーたちは捜査を逃れて逃走し、今もシエルは行方を捜していると嘘を教えられ、目的は違えど再び彼らと会うためにファントムハイヴ家に仕えることとなる。
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