ノアの反乱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2008/08/31 11:08 UTC 版)
「リチャード・パーカー (水兵)」の記事における「ノアの反乱」の解説
北海艦隊の基地のひとつであるノアで、パーカーは軍艦「サンドウィッチ」に配属された。「サンドウィッチ」は当時、汚くて過密な点で最悪の軍艦の一つと広く考えられていた。「サンドウィッチ」艦上でノアの反乱が起こったのは5月12日のことである。パーカーはその組織化には関与していなかったが、すぐに反乱の委員会から参加を請われ、そしてその抜きん出た知性と教育、それに虐げられた水兵への共感によって、ほどなくその代表者に任命された。 反乱の指揮に関してパーカーのなしうる役割は限られたものであり、代表者としての役目は主に象徴的なもので、団結と士気の維持のために代表団のボートを連ねて反乱をおこした軍艦の間を練ってゆくというようなことであった。反乱の混沌とした性質と持たされた権限の不明確さにもかかわらず、パーカーは、6月2日、スループ「ハウンド」がノアに到着して反乱の代表者たちがそれに乗り込んだとき、その指導力を発揮した。はじめ「ハウンド」の乗組員と艦長は反乱者代表に激しく抵抗したが、パーカーが登場して反乱の正当性と威厳を示すことで、艦長は帰順し、反乱に加わることを余儀なくされた。反乱者によるテムズ川の封鎖の間は、パーカーの署名のある通行証を持っている船だけが、停止や捜索を受けることなく通過を許されていた。
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