ROI
「ROI」とは、投資収益率・対象領域のことを意味する表現である。
「ROI」とは・「ROI」の意味
「ROI」は、主にビジネスシーンで使用される用語であり、「Return on Investment」を略してROIとなっている。投資収益率を意味する言葉であり、何らかの投資において、いくらの利益が出たのかを表す。ROIは、数値によって投資効果を表すことができ、計算の仕方は利益金額÷投資金額×100である。利益額を投資額で割り、パーセンテージ表記するために100をかける形だ。利益金額は、売上から売上原価と投資額を引くことで算出できる。利益金額が投資金額を上回り、黒字の状態であれば、ROIは100%より上の数値となる。ROIが100%以下であれば、実質的に利益は得られていないので、投資効果はないと考えることができる。そのように、投資効果を確かめる基準として、ROIが使用される。
投資を行った際に、200%を超えるような良い数字が出た場合は、投資効果は非常に大きいと言える。しかし、そのような大幅な利益率になるとは限らない。ROIの一般的な値としては、10%から20%が投資対象の目安とされる。そして、長期的な視野を持ち、将来的な利益の総額が、投資額を上回ることを考える場合が多い。
ROIは、企業が行う事業やマーケティングの効果を確かめる、財務指標としても使用される。その場合も、基本的な定義は投資と同じであるが、投資金額が企業支出額に変わる。そして、特定の事業が成功したかどうかを確かめる基準として、ROIが使用される。事業の指標として使用するROIも、100%が基準となる点は変わらない。ROIが100%よりも高ければ事業は成功、100%未満だと失敗ということになる。その結果次第で、事業の存続が決まることも珍しくはない。
ただ、事業においては、成功が必ずしも金額で表れるとは限らない。例えば、広告を展開した場合、問い合わせや資料請求の数が増えることも、成功と考えられる。そういった、金額ではない部分で、企業にとって好影響になるものは、コンバージョンと呼ばれる。そして、事業の指標としてROIを用いる場合、利益金額÷投資金額×100という基本の計算式に、コンバージョンを組み合わせることがある。ROIの計算を手軽に行える計算ツールにも、広告の数とコンバージョンの数を元にした、コンバージョン率を計算に加えられるものは少なくない。
ROIは、投資や事業の結果を、数値で表すことができるのが大きなメリットである。漠然とした指標ではなく、明確な数値であるため、成功か失敗かの判断がしやすい。また、相対的な指標であるため、規模が異なる投資や事業を比較することも可能である。よって、投資先を選ぶ時や、企業が注力する事業を選択する時に、ROIが取り入れられることは多い。
ROIは、対象領域という、カメラに関する用語としても使用される。カメラが撮影する範囲の中で、重要な部分だけ、フレームレートの数を増やしたり画質を挙げたりする機能を指す。主に、監視カメラや顕微鏡のカメラなどに搭載される機能である。ROIを使用すると、重要ではない部分のフレームレート数は少なく、画質は下げられた状態が維持されるため、余分な撮影データが蓄積してしまうことを防げる。
ROIは「Region of Interest」を略したもので、関心領域や興味領域と呼ばれることもある。そして、カメラだけでなく、AIに関するIT用語としても使用される。AI分野では、人工知能であるAIを使用して、画像を分類したり、異常な画像を検出したりするなどの画像処理が行われることがある。画像処理では、AIに、重要な部分だけに注目させる必要がある。その重要な部分が、ROIである。また、AIプログラムを使って、画像の中から重要な部分だけを抜き出すことは、ROI抽出と呼ばれる。
「ROI」の読み方
「ROI」は、「アールオーアイ」と、アルファベット読みするのが基本である。ただ、「ロイ」と読む場合もある。「ROI」の熟語・言い回し
ROI100%とは
「ROI100%」は、投資収益率が100%であることを示す表現である。投資や事業に関して、利益が0であることを表している。また、ROIが100%より上であれば黒字、100%より下だと赤字となるため、その判断基準としてROI100%が用いられる。
アール‐オー‐アイ【ROI】
ROI
ROI
投下資本利益率 ROI
ROI
別名:投資利益率,投下資本利益率
【英】Return on Investment
ROIとは、投下した資本に対して得られた利益の割合のことである。
ROIはReturn on Investmentの略であり、「投資利益率」などと和訳されることも多い。「利益÷投資額」で求めることができる。
ROIは、企業の収益性や事業の投資に対する効果を測る指標として有効な数字であり、その数値が大きいほど収益性の良い投資を行ったということになる。ROIはおおむね10%から20%程度になるのが一般的で、この数値を求めるのに必要となる経常利益や株主資本、借入金などの数値は財務諸表から入手することができる。
ITへの投資に関しては、主に業務効率の改善のためであることが多く、これは直接的には利益を生まないものである。このためROIを算出するのは困難とされているが、IT関連のROI算出へのニーズは高まっており、これを可能とする仕組みも提供されつつある。
ROI region of interest
対投資収益率
【英】: return on investment
同義語: 割引現金収支利益率 ディスカウンテッド・キャッシュフロー・メソッド レート・オブ・リターン
略語: ROI
»割引現金収支利益率 |
投資利益率
【英】: rate of return on investment
略語: ROI
ROI
ROI(Region of Interest)(オプション)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/12 09:17 UTC 版)
「JPEG 2000」の記事における「ROI(Region of Interest)(オプション)」の解説
画像中の特定の領域を興味領域(ROI)として、他の領域(背景領域)と比べて符号化の優先度を高めるための処理である。興味領域内のDWT係数をMAXSHIFTと呼ばれる方法でシフトアップすることで、符号化の優先度を高めることができる。サブバンド b {\displaystyle b} のDWT係数のダイナミックレンジを M b {\displaystyle M_{b}} (bit)とすると、MAXSHIFT法によるシフト量 s {\displaystyle s} は次式で表される。 s ≥ max ( M b ) {\displaystyle s\geq \max(M_{b})} MAXSHIFT法によるROI機能では、優先度の調節は不可能であるものの、デコーダに際してROIの形状に関する情報が不要という特長がある。
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「roi」の例文・使い方・用例・文例
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