STS5とは? わかりやすく解説

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STS-5

分類:スペースシャトル


名称:STS-5
オービター名称:コロンビア
打ち上げ国名機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:1982年11月11日
着陸年月日:1982年11月16日
宇宙飛行士:バンス・ブランド/ロバート・オーバーマイヤー/ジョセフ・アレン/ウィリアム・レノワ
飛行時間:122時間14

1981年から打ち上げ始まったスペースシャトルは、4回のテスト飛行終え、STS-5のコロンビアから実用飛行開始されました。実用飛行とは、スペースシャトル作られた目的をはたすことです。人工衛星運んだり、宇宙無重力利用した科学実験行なうのが本来の目的でした。
STS-5のコロンビアには2個の人工衛星積まれいました打ち上げから約8時間後にアメリカ通信衛星SBS-3号が、2日目にはカナダ通信衛星アニク-C3号がコロンビアから放出されどちらも軌道乗せるのに成功しました
また科学実験として、水銀カリウム合金作ったり、無重力状態で泡のあるスポンジ作れかどうか試してます。スポンジ実験アメリカ高校生から募集したアイデアでした。

1.どんな形をして、どのような性能持っている
スペースシャトルは、オービター(軌道船)と呼ばれる有人宇宙船(コロンビア)と、それを打上げるための固体燃料ブースターロケット2基と、液体燃料入れてある外部タンクからなっています。全体長さは56m、高さ23m、重さ2,000tで、オービターだけの長さは37m、高さ17m、重さ85tです。外部タンク使い捨てですが、オービターとブースターロケットはくりかえし使われます。

2.打ち上げ飛行順序はどうなっているの?
ブースターロケットの噴射と、外部タンク液体燃料を使うオービター噴射打上げます。2分後に、燃料燃えつきたブースターロケットが切り離されパラシュート落下します。8分後、高度250kmから400kmに達したとき外部タンク切り離されオービター軌道修正エンジン地球周回軌道乗りますオービター地球に戻るときは、グライダーのように滑空しながら着陸します

3.宇宙飛行目的は?
人工衛星打上げ科学実験です。

4.宇宙でどんな活動をし、どのような成果おさめたの?
2個の人工衛星地球軌道乗せました。この成功によって、それまでより安い費用人工衛星打ち上げられるようになりました

参考文献:「Newton Collection II 宇宙開発竹内 均監修(教育社)、「SPACE ATLAS 宇宙のすべてがわかる本」河島監修/三品隆司・著(PHP研究所)、朝日新聞縮刷版 昭和57年11月


STS-5

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/28 18:53 UTC 版)

STS-5
徽章
ミッションの情報
ミッション名 STS-5
シャトル コロンビア
発射台 39-A
打上げ日時 1982年11月11日12:19:00 UTC
着陸または着水日時 1982年11月16日 14:33:26 UTC
ミッション期間 5日02時間14分26秒
周回数 81
高度 341km
軌道傾斜角 28.5°
航行距離 3397082km
乗員写真
左から、アレン、ブランド、オーバーマイヤ、レノア
年表
前回 次回
STS-4 STS-6

STS-5は、コロンビアを用いたアメリカ航空宇宙局によるスペースシャトルのミッションである。1982年11月11日に打ち上げられた。5度目のスペースシャトルのミッションであり、また5度目のコロンビアのミッションである。

乗組員

  • 船長:ヴァンス・ブランド英語版 (2)
  • 操縦士:ロバート・オーバーマイヤー英語版 (1)
  • ミッションスペシャリスト1:ジョセフ・アレン英語版 (1)
  • ミッションスペシャリスト2:ウィリアム・レノア英語版 (1)

ミッションパラメータ

  • 質量
    • 離陸時:112,088 kg
    • 着陸時:91,841 kg
    • ペイロード:14,551 kg
  • 近点:294 km
  • 遠点:317 km
  • 軌道傾斜角:28.5°
  • 軌道周期:90.5分

ミッションハイライト

SBS-3衛星
アニクC3の展開

STS-5は最初の運用ミッションであり、またこれまでで最多の4人の乗組員と初めての商業衛星2機を宇宙に運んだ。コロンビアの5回目となる打上げは、1982年11月11日7時19分ESTに行われた。予定通りの時刻に打上げが行われたのは2回目だった。

2機の通信衛星は展開に成功し、その後ブースターロケットで対地同期軌道に達した。どちらもヒューズ・エアクラフト社が製造したHS-376シリーズの衛星で、サテライト・ビジネス・システムズの所有するSatellite Business Systems-3とTelesat社の所有するアニクC3であった。さらに、ペイロードとして西ドイツの開発した微少重力GAS実験装置も運んだ。乗組員は、その他に学生の考案した3つの実験を行った。

スペースシャトルのミッションでは初めて計画されていた宇宙遊泳は、ウィリアム・レノアの不調のため翌日に延期され、結局宇宙服の不具合のために中止された[1]

コロンビアは1982年11月16日6時33分PSTにエドワーズ空軍基地の第22滑走路に着陸した。5日間と2時間14分26秒で、地球81周200万マイルを飛行した。コロンビアは11月22日にケネディ宇宙センターに帰還した。STS-5では、初めて乗組員が耐圧服を着ないで打上げや大気圏再突入が行われた。

STS-4の終了後、スペースシャトルは「運用段階」に入ったと宣言されたが、コロンビア号空中分解事故後に設置された調査委員会では、スペースシャトルは本質的に安全ではなく、運用段階と考えるべきではなく、実際にまだ実験段階であるとする報告書が提出された。その理由としては、民間や軍用の航空機は、運用段階に入る前に数千回の試験や評価が行われるが、スペースシャトルの飛行回数は200回以下であり、改良が行われている途中であるとしている。アメリカ航空宇宙局では、現在はスペースシャトルを実験機と位置付けている。

記章

描かれている5角形の青い星は、スペースシャトル計画(STS)における番号を表している。

起床コール

NASAでは、ジェミニ計画以来伝統的に、宇宙飛行士のために音楽を流している。アポロ15号では、初めて乗組員の起床のために用いられた。曲は、家族等によって、乗組員個人にとって特別な意味がある曲や日々の活動に適切なものが選ばれる[2]

Flight Day Song Artist/Composer
2日目
"76 Trombones" The Music Man
3日目
"Cotton Eye Joe"
4日目
"[Marine Hymn"
5日目
"The Stroll"
6日目
"Take Me Home, Country Roads" John Denver

出典

  1. ^ Mission controllers release revised flight plan
  2. ^ Fries, Colin (2007年6月25日). “Chronology of Wakeup Calls” (PDF). NASA. http://history.nasa.gov/wakeup%20calls.pdf 2007年8月13日閲覧。 

外部リンク



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