2代目 F31型系とは? わかりやすく解説

2代目 F31型系(1986年 - 1992年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 02:46 UTC 版)

日産・レパード」の記事における「2代目 F31型系(1986年 - 1992年)」の解説

ブルーバードV型6気筒エンジン搭載車の「マキシマ」が登場したことや、競合車種トヨタ・ソアラ強く意識した結果チェリー店向けの姉妹車レパードTR-X廃止されF31型は日産店チェリー店が共にレパード車名統一して2ドアクーペのみのラインナップとなったまた、同時期のスカイライン(R31型)と基本設計共用し開発コスト抑えたキャッチコピー前期型が「private coupe(プライベート・クーペ)」「私は今、限りなく自由だ限りなく豊かだ」。後期型は「若いと言うだけでは、手に負えないクルマがある」「BIG 2DOOR」。グランドセレクションが「表現力」開発主管は、ローレルC32型)とスカイライン(R31・R32型)の開発主管務めた旧・プリンス自動車出身伊藤修令担当したまた、当時組織変更主管複数車種掛け持ちせず1車種1主管制へ変更)の影響発表の2ヶ月ほど前に山羽和夫変更。そのため、記者発表雑誌には開発主管の山羽が開発担当責任者として対応しているその後マイナーチェンジ向けて開発も山羽のもとで進められた。 エンジンは3リッター4カムVG30DE頂点全てV6ユニット搭載前期型VG30DE型(V6-3.0L DOHC、185ps)、VG20ET型(V6-2.0L SOHC ジェットターボ 空冷インタークーラー付き、155ps)、VG20E型(V6-2.0L SOHC、115ps)の3機種マイナーチェンジ後の後期型VG30DE型は200psとなったほか、VG20ET型に替わりVG20DET型(V6-2.0L DOHCセラミックターボ 水冷インタークーラー付き、210ps)、また3.0Lエンジン搭載車にもターボモデルが加わりシーマFPY31型系)に搭載されたVG30DET型(V6-3.0L DOHCセラミックターボ、255ps)が新たに搭載された。前期型VG20E搭載車のみMT車設定された。サスペンション形状フロントストラットリヤセミトレーリングアームであったアルティマには、超音波路面状況把握し減衰力変化させるスーパーソニックサスペンションを搭載している。 なお、後期型搭載されたVG30DET(V6-3.0L DOHCセラミックターボ、255ps)は、初搭載車種FPY31型シーマであったため、世間一般にはシーマ用のエンジン解説されるが、元々は当時マイナーチェンジ合わせて開発進めていた開発主管の山羽をはじめとするレパード開発チームライバルソアラ(230ps)に対抗する為に開発していたハイパワーエンジンである。FPY31型シーマ当初、3Lノンターボで開発進められていたが、発売後に想定されるライバル車種をトヨタ・クラウンだけではなく当時人気絶頂トヨタ・ソアラ視野に入れる事となり、開発途中でターボエンジン搭載決定された。この時点で、FPY31型シーマ開発終盤向けて進行していたものの、シーマ用に新たなエンジン開発するだけの余裕がなかったことから、レパード開発チーム準備していたVG30DETを新型車種FPY31型シーマ譲ったとなった。なお、F31レパード販売開始1986年2月だが、レパードへのVG30DET搭載1988年8月マイナーチェンジからなのに対してシーマ1988年1月から販売され時点でVG30DETを搭載したモデル一緒に販売された。このため発表順からVG30DETはシーマユニット当時から言われる要因となったエンジン存在シーマブランドイメージ大きく高め大ヒットに結びついたが、一方レパード発表順では2番手となり、ブランドイメージ高め効果限定的なものとなったエクステリア先代イタリア近未来スタイル対しソアラ初代)BMWイメージしたクラシカルデザインへと変わり細部仕上げにも相応注意払われている。特にリアピラーからホイルハウスにかけて数字の6を描くようなバランス取れたデザイン“エアフロー・フォルム”が特徴コンセプトは“アダルトインテリジェンス”。派手さは無いが知的大人のためのプライベートクーペを表現外板塗装高品質仕上げ施されていた。 インテリアは、世間では“絶壁”と評されてきたがデザインコンセプト航空機コックピット感覚をもとに高級車としての風格考慮し、エレクトロニクスメーター類、オーディオなどを融合しデザインされた。助手側も運転席対等に包み込むようなデザイングローブボックス充実し、物をダッシュ上に乗せるではなく収納するというパッセンジャー対す配慮考慮したインパネデザインであった。また高いダッシュボードフロントガラスへの映り込み抑えるソフトな材質用いられている。 グレード名の由来としてVG30DE搭載車アルティマは「究極ULTIMATE(英語)からとった造語最上級グレード。2リッターのVG20ET搭載車のXS-II、XSの意味は、「X」は未知チャレンジするという意味、「S」はスポーツ、「II」は上級車の意味を指す。2リッターNAVG20E搭載車のXJ-II、XJの意味は、「X」は上記準じており「J」はジュエリー宝石)のもつ高級感指している。 既に知名度確立していたソアラ陰に隠れてしまったことなどから販売当初苦戦強いられたが、日本テレビ系刑事ドラマ『あぶない刑事』シリーズ劇中車として登場し、さらにハイパワーエンジンを搭載した後輪駆動車であることもあり、登場から30年以上が経過した現在でも、中古車市場高値取引されるなど、根強い人気誇っており、同型専門に扱うショップ存在する1986年2月 - F31型にモデルチェンジラインナップアルティマVG30DE)、XS-II・XS(VG20ET)、XJ-II・XJVG20E)。 7月 - 新塗色ホワイトツートーンおよびリアスポイラー装着車設定1987年6月 - アルティマグランドセレクション・XS-IIグランドセレクション追加。ハイテクウールシート、AVシステム(アルティマグランドセレクションに標準装備、XS-IIグランドセレクションにオプション)を装備10月 - 東京モーターショーにて「アルティマX」を参考出品。これはアルティマベースとしたオープンカーで、専門誌では状況次第市販化されるとの憶測があったが発売に至らなかった。 1988年8月 - マイナーチェンジ。VG30DET型の追加VG30DE型の出力向上、シングルカムターボのVG20ET型に替わりツインカムターボのVG20DET型に変更VG20E以外のエンジンプレミアムガソリン指定ラインアップは、アルティマ V30 ツインカム ターボ(VG30DET)、アルティマ V30 ツインカムVG30DE)、XS V20 ツインカム ターボ(VG20DET)、XJ V20E(VG20E)。メッキ部品減らし丸みのあるデザインとなったアルミホイールデザイン一見すると前期同一だが、リム部をはじめとして全体的にやや彫りの深いデザイン変更されている。同時期の日産車に共通のダッシュボードも、大幅に形状変更された。前期型装備だった全面ブルー液晶の「グラフィカル・デジタルメーター」は廃止され文字盤ホワイトアナログメーターとなったAVシステムサンルーフ本革シートアルティマ V30 ツインカム ターボ標準装備その他のグレードオプション設定された。中折れ機構を持つ「パートナーコンフォタブルシート」は、全グレード拡大採用された。また、アルティマ専用装備であった「スーパーソニックサスペンション」は、アルティマ V30 ツインカム ターボアルティマ V30 ツインカムだけでなく、XS V20 ツインカム ターボにまで拡大採用されATシフトロック追加1989年 - アメリカ合衆国では、F31型をベースにしたインフィニティ・M30発売され、これにはコンバーチブル設定もあった。また、F31型をベースに、系列会社オーテックジャパンイタリアカロッツェリアであるザガート合作したオーテック・ザガート・ステルビオ」も開発され少数台数発売された。同年9月一部改良しATシフトロックをPレンジ保持機構付きに、ASCD安定性を向上、オーディオ音質調整変更がされた。 1992年5月 - 生産終了在庫応分のみの販売となる。 8月 - 6月登場した3代目バトンタッチして販売終了後期型1988年8月 - 1992年8月XS V20ツインカムターボリア 前期型1986年2月 - 1988年8月) アルティマバッジ インフィニティM30クーペ インフィニティM30コンバーチブル前部インフィニティM30コンバーチブル後部前期型1986年2月 - 1988年8月アルティマあぶない刑事仕様車 前期型(1986年2月 - 1988年8月アルティマあぶない刑事仕様リア 前期型1986年2月 - 1988年8月アルティマあぶない刑事仕様運転席

※この「2代目 F31型系(1986年 - 1992年)」の解説は、「日産・レパード」の解説の一部です。
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