2代目 FC3S・FC3C型(1985年-1992年)
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「マツダ・RX-7」の記事における「2代目 FC3S・FC3C型(1985年-1992年)」の解説
1985年10月にフルモデルチェンジ。車両型式は国内でもVINコードの型式名が採用され、新たにFC3Sへ変更された。 プラットフォームは先代から一新され、新開発のマツダ・FCプラットフォームに基づいて開発された。リアサスペンションは独立懸架化され、セミトレーリングアームマルチリンクとなった。またハブ部分のリンクにブッシュを入れることでパッシブステア性によりセミトレーリングアーム式サスペンションの欠点を打ち消す特性を持つ「トーコントロールハブ」を持ち、キャッチコピーには当時の流行でもあった「4WS感覚」という言葉が使われた。エンジンはインタークーラー付きターボ13B型を搭載する。フロントブレーキには日本車初の対向4ピストンのアルミキャリパーを採用。日本以外では、初代に続き13B NAエンジン仕様車が13Bターボエンジン搭載車とともに販売された。 ポルシェ・944との類似性が自動車雑誌などで話題となり、初代に引き続き「プアマンズ・ポルシェ」の呼称が使われることもあったが、性能面では0-100 km/h加速時間7秒弱、最高速度はメーカーテストで238.5 km/hを記録したなど大きく向上していた。 グレードは最廉価グレード「GT」、ベーシックグレード「GT-R」、ビスカス式LSDとアルミボンネットを装備した「GT-X」、サンルーフ、オートクルーズ等豪華装備の「GT-Limited」、本革シートを装備した最上級グレード「GT-Limited・スペシャルエディション」が用意された。後に、GTはマイナーチェンジに伴って廃止されている。 1987年8月、ロータリーエンジン生誕20周年を記念してカブリオレ仕様(FC3C型)が登場。電動ソフトトップを装備する。ロータリーエンジンを搭載するオープンカーはNSU・ヴァンケルスパイダー以来であり、マツダでは当モデルが唯一の存在である。本モデルの開発で得たノウハウは、後のユーノス・ロードスターに活かされた。 1989年4月にマイナーチェンジが行われ、エアフロメーターをフラップ式からメジャリングコア式に、リアコンビネーションランプを角型から丸型3灯にする変更のほか、サスペンションの改良、ドアミラーの同色化、前後バンパーおよびボディのモール形状、アルミホイール、前席シート、インパネセンター、計器類のデザイン等が変更された。出力もタービンの改良により、前期の185 psから205 psに向上している。 1990年6月にアルミホイールのデザインを変更。また「∞(アンフィニ)」シリーズと呼ばれる2人乗りスペシャルティーモデルが4世代に渡り発売された。このモデルは主に排気システムの高効率化により高出力化され、215 ps @ 6,500rpmとなった。 FD型へのフルモデルチェンジを控えた1991年3月、マツダ・787Bのル・マン24時間レース総合優勝を記念した最後の特別仕様車「ウィニングリミテッド」が1,000台発売された。 1991年11月、生産終了。在庫対応分のみの販売となる。 1991年12月、クーペはFD型へのフルモデルチェンジに伴い販売を終了するが、カブリオレはFC型の生産が続行され、1992年10月にサバンナRX-7の14年間(サバンナとしては21年間)とカブリオレの5年間を締め括るモデルとして、台数限定のファイナルバージョンが発売され、同年12月に販売を終了した。2代目の生産台数は27万2034台。
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