2代目 GC22型(1986年 - 1993年)
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「日産・ラルゴ」の記事における「2代目 GC22型(1986年 - 1993年)」の解説
1986年(昭和61年)5月、先代同様、C22型バネットの上級車として登場。後に4WDも設定された。バネットとの共用部分は多いが、フロアパン自体は独自のものであり、ラルゴでは輸出も考慮された強化型を使用していた。先代同様、販売チャンネルごとの3車でスタートしたが、後に「バネットラルゴ」に統一されている。 グレードは「LX」、「スーパーサルーン」、さらに1BOXとしては初のガソリンターボ車として豪華な内装の「グランドサルーン」とスポーティーな「クルージングサルーン」が設定された。「グランドサルーン」にはATの組み合わせがあったが、「クルージングサルーン」はMTのみの設定であった。ATはそれまでの3速AT「ニッサンマチック」からOD付4速オートマチック、フルレンジ電子制御4速オートマチックの「E-AT」となる。 エンジンは2.0 Lガソリン・CA20S、2.0 Lディーゼルターボ・LD20T・II(燃焼室の形状が変わり、それまでのLD20TからLD20T・IIになる)、1.8 Lガソリンターボ・CA18ETの3種を設定。CA18ETは「グランドサルーン」と「クルージングサルーン」に設定された。「クルージングサルーン」は、「スーパーサルーン」をベースにターボエンジン、ハイグリップタイヤ、電子制御サスペンションを装備したモデルで、このエンジンは元はブルーバード(U11型)に積まれていたもの。4WDのAT車で(MC後のグランドクルージング)0 - 400 m加速が17秒という、当時の1BOX車では稀有な動力性能を見せた。ターボの装着は省エネルギーのためという当時の「お約束」で、運輸省届出値の燃費は自然吸気の2.0 Lを上回っていた。バンも継続して設定され、A15とLD20の2種類のエンジンが設定された。 同年11月、車種名を「バネットラルゴ」に統一。4WDを追加。ライバルであるタウンエース/ライトエース/マスターエースと同様のパートタイム式ではあるが、床から生えたトランスファーレバーで切り替えを行うそれらとは異なり、ボタン一つ(バキュームアクチュエーター式)で行える簡便さであったが、ローレンジはなかった。 同年11月、4WD車にAT車を追加。 1988年(昭和63年)1月、特別仕様車スーパーサルーン リミテッド88を地域限定で発売。 同年5月、特別仕様車「スーパーサルーン リミテッド88-Ⅱ」発売。 1989年(昭和64/平成元年)1月、特別仕様車「スーパーサルーン リミテッド89」発売。 同年6月、マイナーチェンジ。それまでの「クルージングサルーン」に代わり、1.8 Lガソリンターボ仕様の「クルージング」系を追加。北米で販売されている「日産・バン」(ラルゴの北米仕様)と同様の意匠を取り入れ、専用の異型2灯ヘッドランプにフォグランプ風のポジションランプを付けた専用のトランスルーセントフロントガーニッシュと、補助ブレーキランプ付のバックドアガーニッシュが装備された。また、「パノラマルーフ」が屋根のほとんどをガラスで覆う「スーパーパノラマルーフ」に進化、サードシートまでガラスサンルーフとなったのはライバルと同じだが、セカンドシート部分は電動アウタースライド式で、ライバルのヒンジ開閉式と差別化した。 グレードは「スーパークルージング」と上級の「グランドクルージング」の2種類。「スーパークルージング」は「スーパーサルーン」の、「グランドクルージング」は「グランドサルーン」のガソリンターボ版。ただし「グランドクルージング」は「グランドサルーン」より多少装備が劣り、サードシートにもアームレストが未装備。コーチの4WDがビスカスカップリング式の「フルオートフルタイム4WD」に変更された。これも1BOX初となるデフロックが装着されていた。乗用最上級グレードとして「エクスクルーシブサルーン」が登場。2WDガソリンのみの設定で254万円。ホワイトパール系の専用ツートンカラーにアルミホイールが奢られている。その他のサルーン系はLD20T・IIとCA20Sを継続している。コーチ「LX」が廃止となり、バンに最上級の「VX」が設定された。 1992年(平成4年)、アウトドアレジャー用途に一段と特化したモデルとしてオーテックジャパンによる特別仕様車の「ウミボウズ」および「ヤマアラシ」を設定。「ウミボウズ」はスーパーサルーンをベースにグリルガード、シビエ製大型フォグランプなどを装着し、オフロード系のスタイリングに仕上げられた。「ヤマアラシ」はモデル末期に追加されたグレードで、「ウミボウズ」同様スーパーサルーンをベースとするが、オーテックジャパンによるルーフレールによって全高が2mを超えたため、バネットシリーズで唯一の3ナンバーモデルとなった。両モデル共にエンジンは2.0 Lガソリンと2.0 Lディーゼルターボの2種類。 1993年 (平成5年) 4月、生産終了。在庫対応分のみの販売となる。 1993年 (平成5年) 5月、バネットの名を外した3代目と入れ替わって販売終了。 ウミボウズ(リア)
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