岩手の人々
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 07:29 UTC 版)
佐々木平治 演 - 長門裕之(スペシャルでは山野史人) 南部鉄器職人。頑固な性格でカツノの茶飲み友達。カツノ同様、夏美のことを座敷童だと思い込み、普段も夏美のことを「童っ子(わらすっこ)」と呼んでいる。夏美の理解者の一人。 環が茶釜を取りに行ったときに感想を聞き、「枯れている」と口先だけの感想を言われて激怒し3年も加賀美屋の茶釜を作らなかったという過去がある。平治はこのことを忘れているが環はずっと忘れず、今でも環は平治を苦手にしている。 また、伸一が弟子の茶釜を持ち帰ったことに激怒し、加賀美屋には茶釜は作らないと言い放ったことがあった。そのため夏美が新たに作るように頼みに行った。このときは夏美が斎藤翼の事件で女将修行を放り出して横浜へ戻り、また戻ってきた直後だったということもあって、平治は夏美を許さず、追い返そうとしたが、夏美は茶釜を受け取るまでは戻らないと言い、帰らずに座り込みを続けた。そして、夜になって豪雨の中でも夏美が座り込みを続けるのを見て平治は根負けし、夏美を中に入れた。その後、夏美は平治の目が悪くなったことを見抜き、朝食として目によいブルーベリーの入ったパンケーキを作った。平治は目が悪くなったことを見抜かれたと知って引退を口にしたが、「思い通りにできなくてもその作品は平治さんの魂がこもった作品」と夏美に励まされたことがきっかけで、加賀美屋の茶釜を作った。茶釜を夏美に渡すときに平治が夏美に感想を聞くと、夏美は「これで茶を入れたらおいしそうだ」と言い、平治は苦笑。夏美が南部鉄器にあまり理解がないことはわかったが、それでも真心をこめて感想を言ったことが気に入り茶釜を渡した。その後はまた夏美の理解者となった。 カツノの死の直前にカツノと政良を和解させようとして夏美に政良の居場所を聞き出し、遠野の政良の元を訪れた。政良は、自分は加賀美屋を出て行った人間だからその資格はない、と加賀美家を訪れるのを断ろうとしたが、カツノの具合が悪いと聞いて態度を改め、加賀美家を訪れた。カツノは最初女将としての立場から政良と会うことを拒絶した。平治は自分が政良を無理矢理連れて来た事と加賀美家は政良が生まれた実家である事を話し、そして息子が母に会いに来て何が悪いと説いた。さらに環が、実は今は亡き俊江が政良の帰りをずっと待っていた事を話した。そして政良が、俊江に自分が迷惑をかけた事を俊江に詫びる事もしない内に俊江が亡くなってしまったのでカツノが生きている内にカツノに謝りたい、と言って詫びた。とどめとして平治が、もう女将としての職責は十分果たしたのだから母親として政良を許してほしい、と訴えた。このことにより、カツノは政良をついに母として許した。 目のことで夏美に励まされたことをきっかけにいつもと違うものを作ろうと考え、南部風鈴の製作をはじめ、カツノと縁側でお茶を飲んだ時に聞いた風鈴の音を出す風鈴を作成した。当初カツノに聞かせるつもりだったが完成前にカツノは死去。その後は落ち込む夏美を励ますために制作を急ぎ、風鈴を完成させた。縁側で夏美と平治が風鈴の音を聞いていたところカツノの幻影があらわれ夏美を励ました。これをきっかけに夏美が悲しみを乗り越える。その後も加賀美屋の人達を励まし続け、カツノの相談相手になっていたように、環に対しても環の相談相手になる事を申し出ている。その後は風鈴作りを続行。加賀美家一同の分だけ製作し、加賀美屋乗っ取り事件が解決した次の春に加賀美屋に納品した。 岩本裕二郎 演 - 吹越満 喫茶店「イーハトーブ」マスター兼下宿屋の大家。伸一の同級生。 柾樹の先輩で柾樹や夏美のことをかわいがっている。浩司とも仲が良いが、同級生だった伸一とは仲が悪い。離婚歴があり、男手一つで娘の咲を育てている。岩手県出身の宮沢賢治のファンで、自ら営む喫茶店にイーハトーブと名付けている。兄貴分のような立場で下宿人や柾樹に忠告することがあり、下宿人の水森アキに好意を持たれている。だが、彼はアキのことを良き仲間だと思っており、アキにもその事をはっきりと伝えた。アキの気持ちに気づいているかどうかは明言していないが、咲に対するアキの態度から、それとなく察していたようである。加賀美屋乗っ取り事件の時には手伝うことを申し出て、自身が持つ調理師免許を活かしてしばらく板場を手伝った。 岩本咲 演 - 兼崎杏優 裕二郎の娘。6歳になる無邪気な娘で、親切心から斎藤翼に蕎麦粉入りの饅頭を渡してしまったり、水森アキに対してお母さんになってくれたらいいのにと言ったりと、その気はないのにトラブルメーカーのようになっている。 ビリー・ジョナサン 演 - ダニエル・カール イーハトーブに下宿するアメリカ人。植物学者で岩手大学の講師を務めている。他の下宿人らからは「センセイ」と呼ばれている。 スペシャルでは、地質学研究にも取り組む岩手大学の教授に昇進。 水森アキ 演 - 鈴木蘭々 イーハトーブに下宿するカメラマン。国内外でいくつもの賞を受賞したことがある。放浪癖があるため、夏美がイーハトーブに来た時は旅に出ていて留守だった。 仕事に対しては誇りを持っていて、「自分の写真を認める人にしか写真を売らない」と公言し、アキの写真に対して「こんなもの」といった田辺に食ってかかろうとした。 面倒見がよく、夏美が困った時はすぐに助けに入る。また、咲の面倒をよく見、イーハトーブの面々からは母親のようだとからかわれている。ある夜、咲を抱いたアキは咲に「お母さんになってくれたらいいのに」と言われ、さらに裕二郎に「そうだなぁ、本当のお母さんだったらいいのになぁ」と相槌を打たれてひどく動揺する。アキ自身も裕二郎に好意を抱いており、遠野を訪れた時に秘かに縁結びの願をかけていた。その後で夏美はアキが裕二郎に好意を抱いていることを見抜いてしまうが、アキに口止めされている。その後も幼稚園に咲を迎えに行くなどかいがいしく世話を焼いていた。ある日、咲が描いた絵(裕二郎、咲、アキの三人が並んで描かれている)を壁に貼りながら、アキは絵に描かれているような本当の家族になれたらいいと言った。だが裕二郎は「アキは仲間だ…俺の大事なイーハトーブの仲間だ。俺はそれでいいと思っているよ。」と言い、アキにはそれほどの思いを抱いていない事がアキにわかってしまった。傷心のアキはまた旅立って行った。旅先の沖縄からの絵葉書の宛名は「良き仲間の裕二郎様」となっており、心の傷の深さをうかがわせた。しばらく経って盛岡に戻ってきて環の依頼で働く加賀美屋の一同を写真に収めた後、国際的な賞を受賞し、渡米した。 岸本聡 演 - 渡邉邦門 イーハトーブに下宿する南部鉄器の職人で平治の弟子。東京出身。佳奈に好意を抱かれているが、彼自身は夏美に好意を抱いている。そのため、夏美を置いて横浜にいた柾樹に対してその事を咎めて不誠実だと言って柾樹を責めたり、東京へ出た用事のついでに横浜へ寄り、女将修行を放り出して帰郷した夏美に会いに来て、さらに、女将修行を放り出したことを咎めたりしている。次第にその思いが抑えられなくなり、平治からのアドバイスもあって、夏美に自分の思いを告白した。上述の経緯から柾樹に対してはついつらく当たってしまうが、夏美も柾樹も聡の真意を理解しており、柾樹とはそれほど険悪な仲ではない。柾樹が食材費改革に乗り出した話を夏美から聞いた時にはイーハトーブの面々の中で一人理解を示し、柾樹に対して不誠実だと非難したことを詫びている。 イーハトーブの面々が夏美に特別に招待されたことから夏美と柾樹の結婚披露宴に出席。上述の経緯からあまりうれしそうではなく、披露宴の直前に、佳奈に対して「夏美ちゃんだから柾樹さんは幸せになるんだよ。」と言う。それに対して佳奈は「私だってそう思っている。私だって聡さんのこと幸せにしたいと思っている。」と言う。それまで佳奈の気持ちには全く気づいていなかったが、佳奈の言葉を聞いて聡ははっとした。その後は佳奈と良い関係を築いている。 周囲には隠していたが、2年前まで父の元で働いていた事があった。父が社外取締役をつとめていた会社が加賀美屋乗っ取りに動いた事を知ると、彼は父に働きかけるために東京に戻った。そして加賀美屋を救うために加賀美屋の常連だった祖母と共に父に働きかけ、加賀美屋を救う役割を担った。父の隆一郎との会話によれば、聡は父の「法に触れなければ何をやってもいい」という強引なやり方に反発して辞めたようである。父が加賀美屋を救済するために出した条件によって引き続き父の元で働くことになってしまったが、南部鉄器職人になるという夢は捨てず、平治への手紙ではまた盛岡に戻ってくると書いている。 スペシャルでは盛岡に戻り、佳奈と結婚。 原田悦子 演 - 二木てるみ 原田彩華の母で体調を崩して小野田医院という病院に入院している。血液型はA型である。彩華の世話になっていることを申し訳なく思っている。実家は新潟にある老舗の料亭で現在は悦子の妹が女将をしている。彩華は悦子の入院費を工面するために金策に困っており、闇金融から借金をする原因にもなっていた。だが彩華は悦子を心配させまいと悦子にはその事を口に出してはいなかった。彩華が盛岡を去る時に退院し、盛岡を去っている。 最終回では結婚間近の浩司と彩華が悦子を呼び寄せようと相談している場面が描かれた。 座敷童 演 - 橋口恵莉奈(少女時代の浅倉夏美と二役) 旅館「加賀美屋」の蔵に出没。
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岩手の人々
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/22 07:53 UTC 版)
矢崎 保一(やざき やすかず) 水沢市の郷土歴史館の館長。全国の出賀茂神社関係者とも親しかったため、諒司を匿い鴨志田家に連絡を入れる。妻の紀子(のりこ)と二人暮らし。元々地元の修験だったため、縄術が得意。土地開発の名目で阪上田村麻呂が蝦夷に行った残虐な行為をもみ消そうとしている波多野村雲流と敵対関係にある。 矢崎 一馬(やざき かずま) 保一の息子。親に反抗して仙台で一人暮らしをしている。波多野村雲流の一員となり、田村麻呂の歴史捏造に加担している。貴湖を襲ったところを保一に捕らえられるが、突然の地震に乗じて逃亡する。 出雲谷 拓蔵(いずもや たくぞう) 通称・海妖坊。「QED 河童伝説」にも登場した遠野市在住の老人。保一と同じ思想を持った人間として名前だけが登場。 白石 宗旦(しらいし そうたん) 水沢金剛寺の住職。修験者で山蛇(くちなわ)と呼ばれる使い手。以前に金剛寺で修行していた僧から「傳暦」を一時的に預かっていた。
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