小乗
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小乗(しょうじょう、हीनयान、Hīnayāna)とは仏教用語で[1]、小さい(ヒーナ)乗り物(ヤーナ)を意味する語[2]。個人の解脱を目的とする教義を大乗側が劣った乗り物として貶めて呼んだものであり[1]、否定的な呼び名である[3]。
注釈
- ^ 大乗仏教は声聞乗と縁覚乗と菩薩乗を三乗とし、このうち声聞と縁覚の二乗を小乗として斥けた[5]。
- ^ 大乗の語自体は、漢訳の阿含経のなかにも見い出される[6]。阿含経は原始仏教聖典とされる経典群。北方仏教所伝の現存する漢訳の四阿含は、それぞれ個別の部派が伝持していたものに由来しており、南方仏教所伝のパーリ語聖典のニカーヤとある程度の対応関係がある[7]。
- ^ 今日の南伝仏教はテーラワーダ(長老)仏教を自称し[14][要追加記述]、上座部仏教、上座仏教と呼ばれている。
- ^ 静谷によると、平川彰『初期大乗仏教の研究』の説[19]。
- ^ 増一阿含経は紀元後2-3世紀の成立とみられ[17]、その所属部派は不明である[18]。大衆部所伝との説が有力視されるが[17]、大乗仏教の影響を受けているとの指摘があり[17]、大乗教徒によって伝えられ修飾されたものという見解もある[注釈 4][19]。
出典
- ^ a b 「しょう‐じょう」 - デジタル大辞泉
- ^ 「小乗仏教」 - ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- ^ 「しょうじょうぶっきょう」 - 世界大百科事典 第2版
- ^ a b c 岩波 仏教辞典 2002, p. 52, 小乗.
- ^ 平岡 2015, p. 126.
- ^ 大乗 (阿含部・毘曇部) - 大正新脩大蔵経テキストデータベース。
- ^ 平岡 2015, pp. 41–45.
- ^ a b c 中村 & 三枝 1996, pp. 337–338.
- ^ 中村 & 三枝 1996, pp. 226, 337–338.
- ^ 中村 & 三枝 1996, p. 226.
- ^ 岩波 仏教辞典 2002, pp. 521, 781, 上座部, 南伝仏教.
- ^ 植木雅俊『今を生きるための仏教100話』(平凡社新書、2019年)p.172
- ^ 大乗仏教・上座部仏教の違い | 大阪市西淀川区のお寺 光明寺
- ^ 岩波 仏教辞典 2002, p. 781, 南伝仏教.
- ^ a b 竹村 2004, pp. 133, 140.
- ^ 小乗 (阿含部) - 大正新脩大蔵経テキストデータベース。
- ^ a b c 『大蔵経全解説大事典』雄山閣、31頁。
- ^ 平岡 2015, p. 42.
- ^ a b 静谷正雄、「漢訳『増一阿含経』の所属部派」 『印度學佛教學研究』 1973-1974年 22巻 1号 p.54-59, doi:10.4259/ibk.22.54, 日本印度学仏教学会
- 1 小乗とは
- 2 小乗の概要
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