定番ネタ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 05:35 UTC 版)
「カンコンキンシアター」の記事における「定番ネタ」の解説
『カンコンキンシアター』の演目は、毎年ほぼ同じような形で演じられ続けてきたコントやネタが多く、旗揚げ当初から30年近く演じられたものもある。もちろん、全く同じという訳ではなく、その時々の世相を反映させてはいる。また、関根以外の団員をメインとした、新定番ともいえるネタも生まれている。 ◆は、2009年(第23回)の団員リストラに伴い、現在は上演されていないネタを示す。また、各演目は団員の入れ替わりにより、現在は記述した団員以外によって演じられる場合もある。 新宿世界音楽祭 広川太一郎と思しき人物(広川のものまねが得意な漫画家・イラストレーターのもりいくすおが担当している)の軽快なナレーションによるオープニングの顔見せ。それぞれが最近話題の有名人などに扮装して出てくる。 ファーストコント ◆ オープニングのすぐ後の関根とルーによるガチンココント。たいてい最後にルーが海パン一丁になって客席まで降りていった挙句に酷い目に遭わされ一言「有川、こんなのでいいのか?」でオチる。ルーが都合で出られない年はウドがルーの代わりに出演していた。 実録!ホストの花道 関根の出ない定番。天野扮する銀座の高級クラブのママが自称No.1ホストの飯尾をいじくり倒し、追い詰める。終盤では天野の無茶振りで、飯尾がモノボケを連発するのが恒例。エネルギー平子演じる真のNo.1ホスト・サトルのホストダンスも笑いどころ。 このコントと同じ構成で、設定を病院、旅館などに変えて演じられるコントもあるほか、サトルのホストダンスが別のコーナーで行われる場合もある。 ルーの自慢コント(スナック未亡人) ◆ 関根の出ない定番。ルーがその年の一番良かった仕事を、ずん、Rまにあ等の若手芸人と、今井扮するスナック未亡人のママに延々と自慢する。しかし、若手芸人には適当な所で話を折られ、未亡人のママには痛い所を突かれる。 演芸ショー エネルギー、イワイガワ、ずん、キャイ〜ンら浅井企画の若手・中堅芸人によるネタ見せコーナー。ラッキィ池田の観客まで巻き込んだ下ネタまみれの司会ぶりと、それにめげない富田の女優根性にも注目。なぜか一組、浅井企画以外の人気お笑い芸人(関根と西田)が紛れ込んでいる。 演芸ショー2 浅井企画のピン芸人、漁火兄弟(後述)、今井、女子らの見せ場コーナー。こちらは関根がタキシード姿で司会を務める。林のものすごいダンスからスタート。 今井は一人で「ミス○○」(○○には毎回女性が口にするにはあまりに恥ずかしい下ネタすれすれ気味の言葉が入る)として華やかな衣装で豪奢(?)なトロフィを手に登場。今井が恥ずかしそうに○○の部分を言わされる様をジジーズ(劇団幹部)達は楽しみにしているのである。 女子部のコーナーは中村・富田・西田が入団した頃からの恒例。彼女達が臆面もなくお下品な語句を口にするダンスのようなものが見どころ。過去の出し物としては「海でオシッコしちゃう隊(通称“海ション隊”)」「ブラック3〜オレたち黒いの大好き〜」「便所紙23.5cm」「パンツ仮洗い隊」「パンツとらばーゆの西やん」など。今井や中村らが退団後も、メンバーを交代して行われている。 アマンダの在団中は、彼女によるサンバダンスのコーナーがあった。 しげる&ゆうじ(通称"チワース") しげる(関根)とゆうじ(池田)が女性(中村)の部屋に「ちわ〜す」と乱入し、エロネタを撒き散らしておパンティを探し当てる。 ウド先生 教師役のウドが女優陣扮する生徒を注意するも、逆セクハラを受けるというコント。真夏の授業中、朝の登校中、体育の授業中、修学旅行の就寝時間など、学園ドラマ風のシチュエーションで演じられる。逆セクハラを受けドギマギするウドが見どころ。 ウドのレスキュー ウドがほぼアドリブで演技を披露するコーナー。倒れた有川をウドが助けようとする。このネタの間、他の演者は舞台上でウド達を傍観するのみで、「放置プレイ」とも称され、ある意味観客と同じ立場になっている。前述のウド先生とこのコーナーが現在のウドの芸風を培ったともいえる。 「飯尾出てます」ランプ 舞台装置のひとつ。飯尾が出演し始めた頃、彼の存在があまりに地味だったため、観客に気づかれないのはいけないということで、飯尾の出演中にはこのランプが点灯する。 飯尾が認知されるようになってからは、「剛州出演中」「剛州転換中」「ヨシオにお任せ中」「引かないで!」(浮世絵師・しゅく造め)「世帯主出演中」(ウド鈴木)「玉ちゃんハッスル中」等のランプが登場した。 トークショー「評論家を迎えて」 司会役・今井久美子、ゲスト役・関根勤でトークショー形式で繰り広げられるコント。別名:座長の日頃思っている不満をぶちまけまショー。BSフジ『関根勤5ミニッツ・パフォーマンス』内のコント「ニュースショー」シリーズはこのコントが下敷きになっていた。今井の退団後は、右手愛美、平子悟らが司会を務める。 モノマネコント 関根がその年注目している人物のモノマネを蔵出しするコント。ここで観客の受けが好感触だったネタが、年末の『笑っていいとも!特大号』に出される事も多かった。 漁火兄弟ライブ ◆ 鈴木晋介、玉寄兼一郎によるユニット「漁火兄弟」の替え歌ショー。『なごり雪』(イルカ)の替え歌で「なごり尻」、『コスモス街道』(狩人)の替え歌で「モロッコ街道」など内容は大抵ホモネタ。彼らは『カンコンキン』以外でもユニットとして歌舞伎町2丁目あたりに営業に行く事もあったらしい。彼らの衣装は、ハードゲイ風ボンデージファッションで、股間に般若の面および将棋の駒をそれぞれ装着している。また、尻の部分は開いており「Oバック」となっている。 ホモコント ◆ 前述の「漁火兄弟」こと鈴木晋介・玉寄兼一郎主演のコント。フォーマットは「女のいた所を消臭スプレーを掛ける、女嫌いの典型的な色白ホモ役の晋介が色黒マッチョの玉寄に様々なシチュエーションでコソコソとモーションをかける(覗く、チラつかせて見せつける、など)」というパターン。漁火兄弟ではおホモ達という設定だが、ここでは玉寄はノーマルの設定であることが多く、最後には玉寄に逃げられてしまう('05年公演では趣向を変えて玉寄もホモで挑発するものであった)。ラッキィの下ネタでも怯まない女性客がここでは悲鳴をあげてしまうことも。毎回良い所をついてくる鈴木のキャラ付けも見所。 森です 「心の声(天野)」という体裁の無茶振りに合わせて、森がアドリブのダンスを踊る。「森です」のセリフで決めポーズをとる。 井川の闇 井川の単独トークコーナー。井川のみにスポットライトが当たる中、女性不信ネタを中心とした毒舌を吐きまくる。 MCジョニ男 「自称・MCの上手い男」ことジョニ男が『踊る!ジョニ男御殿!!』『ヒゲナンデス!』といった番組やショーを仕切るコント。ジョニ男の無軌道な進行に、他の出演者が振り回される。 やすの謝罪会見 飯尾をいじる「ホストの花道」を、相方のやすを主役に置き換えたようなコント。やすが国会議員、スポーツチームの監督などに扮し、天野や井川らによる質問攻めにあう。 抽選会 旗揚げ当時から行われている定番出し物。女優3人(最初期は小路川・松井・早瀬)が水着姿で登場。当初はビンゴマシンで出た座席番号の客に何か一言言うだけで袖に掃けていたが、近年はオープニングでラッキィが扮したキャラとの記念写真と、あまりありがたくない粗品がプレゼントされる。 あぁ剛州 ◆ 剛州が団員のひとりとすれ違い様に凹む一言を言われて休憩時間を知らせるだけのコーナー。15分間の休憩後は第2部へ。 第2部 唯一ストーリー性のある、劇団員全員参加の長編コント。ストーリーがあるとはいえ、舞台設定が毎回違うだけで、基本的な構成はほぼ同じである。毎回、ラッキィ扮する役が司会するイベントが催される中、有川扮する役が殺害され、ウド扮する役がその死因を捜査するがまるで分からず(上記「ウドのレスキュー」参照)、今井扮する役が野望を巡らし、ルー、天野扮する役がそれに結託し、関根扮する役がそれを阻止する。アクションシーンもあるが、ストーリー上で有川以外の死者・犠牲者が一人も出ない上に、結果的に何の脈絡もなくとても平和的に事態が解決された挙句に、次の大喜利またはお白州コーナーへなだれ込む。観客は見ていて「今年も同じじゃん」と思いながら笑わずにはいられない。 第20回公演など、前半のコーナーのボリュームによっては、第2部がカットされる回もある。近年は、休憩後、長編コントの前に女子部のコーナーやピンネタなどが挟まれることもある。 第32回公演では、『カンコンキンシアター』の30周年、そして今回で終了となる『クドい!』の締め括りとして、『プロ野球戦力外通告・クビを宣告された男達』のような演出で、関根の芸能生活を振り返るコント「関根勤物語」が披露された。 大喜利 週末や千秋楽など、限定的に行われる。司会は井川、回答者は関根を含めた男性団員。面白くない答えを出すと女性団員にハリセンなどで叩かれる罰がある。 お白州(プライベート裁判) 公演のオーラスにそれまでの流れを全く無視して行われる。その名の通り舞台上にお白州のセットが設置され、関根がお奉行様となり各団員のバレるとかなり恥ずかしいプライベートを暴露する。観客は団員達の慌てふためく様を楽しむという、いわば「食後のヘビーなデザート」的なコーナーである。ネタ元は全て団員及び関係者からのチクリ(密告)である。 公演タイトルが『クドい!』となった辺りから千秋楽にだけ行われていた「裏コーナー」であったが、好評につき、後に公演中毎日行われるようになった。 第20回公演(2006年)からは、千秋楽など限定的に、今まで裁く立場だった関根が娘・麻里などから裁かれる「座長プライベート裁判」も行われている。第20回では、関根は罰として苦手であるプチトマトを食べさせられ、大層テンションを下げつつフィナーレを迎えることになってしまった。
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