初代 RS型/S2#型/S3#型とは? わかりやすく解説

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初代 RS型/S2#型/S3#型(1955年 - 1962年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/25 00:43 UTC 版)

トヨタ・クラウン」の記事における「初代 RS型/S2#型/S3#型(1955年 - 1962年)」の解説

1952年昭和27年)から開発着手され1953年昭和28年)から発足したトヨタ独特の「主査制度」でマネージャー立場置かれ技術者中村健也主査として開発されたものである国外メーカーとは提携せず、米国車の各コンポーネント手本しながらではあるが、純国産設計開発された。スタイリングトヨタ社内デザインで、太平洋戦争後に高級車象徴となったアメリカ車影響濃厚であった後部座席乗り降りしやすさを重視した観音開きドア車体構造上の特徴である。エンジン1953年昭和28年)に先行登場したトヨペット・スーパーから流用された水冷直列4気筒OHVR型採用し排気量1.5 L、出力48 PSであったコラムシフトリモートコントロール式と称した)の3速手動変速機は、2、3速にシンクロナイザー装備した公称最高速度100 km/h従来トラックなどと共通の汎用フレーム代わる低床乗用車専用シャシ開発したサスペンションは、フロントコイルスプリングによるダブルウィッシュボーン式独立懸架リヤリジッドアクスル固定車軸)を半楕円リーフスプリングで吊る車軸懸架方式である。この時代日本道路舗装率が低くまた、補修追いつかない状況であったことから、日本製乗用車独立懸架採用はほとんどなく、トヨタでも1947年昭和22年)のトヨペット・SA採用した不成功で、その耐久性懸念されていた。クラウンでは長期間走行実験によりこれを克服し悪路耐えうる水準独立懸架実現している。また後車軸は固定車軸となったが、東京大学教授亘理厚らによる研究成果活かし重ね板ばね枚数少なくして板間摩擦を減らすことで乗り心地改善した3枚ばね」とした。このためショットピーニングによるばね鋼強化処理やショックアブソーバー併用など、以後常識化した技術導入されている。 トヨタ初の本格的なプレス製造による量産を行うため、元町工場当時最新鋭のアメリカ・ダンリー社製プレス機14導入した。このプレス機は現在でもトヨタ産業技術記念館展示されている。 一方タクシー向け営業車商用車では、クラウン独立懸架シャシ依然として耐久性への懸念があった。そこでトヨタでは、傘下関東自動車工業設計依頼し並行してセダン型の「トヨペット・マスター」、そしてライトバンピックアップトラックの「トヨペット・マスターライン」が開発され同社生産された。これらは前後輪ともばね枚数の多いリーフスプリング固定軸を吊った構造とし、トラック同様の高い強度足回り持たせたうえで、パワートレーンなどはクラウンと共通とした。しかし、クラウンタクシー用途に導入される独立懸架耐久性問題がないことが判明しタクシー会社からも好評であったため、マスター短期間生産中止され、マスターラインも後にS20クラウンと共通のボディ変更された。予想外短期間廃止となったマスタープレス型は、初代スタウト初代コロナボディ多く流用され、損失最小限抑えた1955年昭和30年1月1日 - 発売12月1日 - 、真空管カーラジオヒーターなど、この当時における「高級車としてのアコモデーション備えたトヨペット・クラウン・デラックス(RSD型)を追加1957年昭和32年) - ラウンド・オーストラリア・トライアル(英語版出場したラリーの名称はモービル・ガス・トライアル。)に出場して完走総合47位、外国3位成績残した。これがトヨタにおけるモータースポーツ歴史始まりである。 1958年昭和33年10月 - マイナーチェンジ型式RS型からRS20型に変更されエクステリア意匠変更に伴うクラウン初の大規模なフェイスリフト実施されたほか、オーバードライブ機構採用された。1959年10月には、C型ディーゼルエンジン搭載車(CS20型)が追加されたが、これは日本製市販乗用車で初のディーゼル車となった。ただし生産少数留まり1961年3月まで生産された。 1960年昭和35年10月 - マイナーチェンジ小型車規格変更拡大全長×全幅×全高・4,300 mm×1,600 mm×2,000 mm以下→4,700 mm×1,700 mm×2,000 mm以下、ガソリンエンジン総排気量・1,500 cc以下→2,000 cc以下)に伴い、再び型式変更(RS20型→RS21型)。、また、デラックス3R1.9 Lエンジン搭載した1900デラックス(RS31D型)が登場また、同時にトヨグライド」と名付けられた2速オートマチックトランスミッション搭載したAT車追加1961年昭和36年3月 - 1900スタンダード(RS31型)を追加これに伴いディーゼル車を含む1500シリーズ全廃事実上同時期に追加されR型1.5 Lエンジン搭載した2代目コロナ1500シリーズクラウン1500シリーズ代替車種となる。 輸出仕様 1957年昭和32年10月 - 当時トヨタ自動車工業トヨタ自動車販売共同出資により設立され現地法人米国トヨタ自動車現在のToyota Motor Sales, U.S.A., Inc., TMS)から発売トヨタ対米輸出車第1号であり、左運転席仕様である。搭載エンジン当初1.5 Lでは出力不足が著しく普及しつつあった州間ハイウェイランプの上り坂をまともに登れないほどだった。後にエンジン1.9 Lに変更されたが、連続高速運転でのオーバーヒートは収まらず、シャシ操縦安定性危険なレベル評された。ユーザーから「冬の朝は、バッテリー上がって始動できない」と苦情殺到するなど電装系信頼性低かった。更に価格でも、ビッグ3フルサイズ大衆車6気筒ベースグレード車や、コンパクトカーだがクラウンよりも大きAMCランブラーの上車種競合する価格帯で、この面でも競争力欠いた当時日本車米国車技術的な格差大きくTOYOPETトヨペット)ならぬ、TOYPET(トーイペット・おもちゃペット)と揶揄され、1960年昭和35年)に対米輸出をいったん停止している。販社ディーラー立ち上げたものの、肝心商品なくなってしまい、改良後のクラウンティアラ輸出再開するまでの間、ランドクルーザーのみで繋ぐことを余儀なくされた。 初代クラウン生産終了前月までの新車登録台数153528台。 RSDRSD型(リヤRS-L型(輸出仕様豪州一周ラリー出場再現

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