チャネリングと啓示とは? わかりやすく解説

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チャネリングと啓示

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 14:44 UTC 版)

ニューエイジ」の記事における「チャネリングと啓示」の解説

ニューエイジでは心霊主義影響から、高次霊的存在大聖(神智学で言うマハトマ)・神・宇宙人死者などの超越的常識超えた存在通常の精神自己)に由来しない源泉との交信が可能であると信じられ、その交信交信による情報の伝達は「チャネリング」と呼ばれた宗教学者島薗進は、「神智学協会系」の運動とのつながりは明白であると指摘し、「心理学的な癒し関わる体系的な知、あるいはニューエイジ的な自己観をめぐる体系的な知を持つシャーマニズム」と定義している。 チャネラー役割死霊呼び出す心霊主義霊媒近く、これはアメリカで知られる概念だったが、アメリカ本流文化では蔑み対象だったため、UFO運動使われていた「チャネラー」という言葉採用されたようである。マスコミニューエイジ取り上げる際に、常識はずれで異常なお笑い草軽々しい信仰というイメージ作る格好ネタとして取り上げられる同時にニューエイジ運動形成拡大に「重要な役割」を果たした教皇庁は、チャネリングが最も共通の要素としてみられることから、ニューエイジ厳密にスピリチュアリティではなく、「心霊主義現代版」であると述べている。 心霊主義のような死後存続の証明よりも、今ここで霊的な成長助けてくれる「高い知恵」を得ることが興味対象となっている。(とはいえニューエイジ上位マスターみなされるイエス・キリストイエス大師)など、先人とのチャネリング死後存続前提としている。)チャネリングを行う人はチャネルチャネラー呼ばれる交信対象は、しばしば「エンティティ」と呼ばれ、「存在」とも訳される情報源という意味で「ソース」とも呼ばれる宇宙存在宇宙人とされるものもあるが、肉体持っているとは限らないとされるチャネリング方法憑依による口述自動筆記などがあり、トランス状態行われる場合や、チャネル意識のある状態でメッセージ聞き取るような、トランス状態ではないと思われる場合もあり、方法内実ともに多様である。 根本的なニューエイジ信条多くは、まずチャネルされたメッセージとして定式化されており、チャネリングニューエイジ宗教生成において「決定的な重要性」を持っていた。ヴァウター・ハーネフラーフ(英語版)は、ほとんどのニューエイジャーは、霊的権威信頼できる唯一の源泉は「自分自身内的自己」であるとみなすものの、ニューエイジ運動かなりの程度において「啓示に基づく宗教」(Offenbarungsreligion)と性格づけることが可能であるとしている。島薗進は、「エンティティ」に対すチャネルの関係は受動的なものではなく、あくまで主体は「自分」にあり、「エンティティ」は手助けをするに留まる述べている チャネル伝えられるメッセージは、①その人過去未来宇宙観人間観歴史観などの真理に関する教説啓示チャネリング実践自体が示す世界の構造物理的現実だけでなく2つ上のリアリティーがある、人の心はつながっており全体でひとつ)に分けられる。②の教説啓示)の要点は、キリスト教立場エリオット・ミラー要約によると、次の6つである。 あなたはあなたの神である / あなたはあなた自身リアリティー創造する。これが教説中心である。神は遍在し、人は神の性格分有するという汎神論的世界観あなたはあなた自身救い主である。外部救いの力は必要ない。自らを探求することで救い近づく。(表象文化研究者の加藤有希子は、自分知れば何かすごいことが起こるという期待があり、ソクラテスの「汝自身を知れ」の含蓄とは区別されるべきと述べている) 愛。まず自分愛することが大事で、自分愛せなければ他者愛せいとされる正邪を全く問わずすべて受け入れる「無条件の愛」も強調される。 死は存在しない。死は幻想である。死と呼ばれるものは、より高いレベルへの移行であり、おそらく生まれ変わって地上に戻る。 大いなる自己上位自己人生の目的大いなる自己人生全体目的知っており、それは過去生(前世)のカルマ返し、魂の向上・霊的レベルアップ必要な教訓を得ることだとされるカルマという用語が使われるが、インド思想カルマ概念は完全に「換骨奪胎」され、カルマの支配に代わって、自分自分リアリティ作ることが可能という楽観的な論調である。チャネリングを学ぶものは、大いなる自己融合しチャネルできるようになることを目指す大いなる自己サポートする指導霊守護霊)の存在指導霊霊的レベルアップ歩み助ける。指導霊接触できれば、いつでも彼らの指示得られるようになり、その指導でもっとはっきりしたチャネル可能になる島薗進は、指導霊救済者というより、いつもそばにいて助けてくれる心強い友達のようなものと評している。 これ以外に、よく見られるものに「恐怖に関する教えがあり、恐れは人を不幸にするため、一切恐怖やめれば自己の望み実現するとされるまた、地球人類未来についての予言もあり、危機告げるものもあるが、大体は楽観的で、危機移行期「浄化」現れとされるこのようにチャネルされた思想はかなり一致があるため、信憑性があると考える人多く現代アメリカではある程度まとまりのある現象となっている。共通のパターンは、典拠となる文献指導者養成システム作られている訳ではなくメディア通して相互に真似し合い修正し、学ぶことで形作られその時々の人気の「ソース」やチャネラーによって新し路線現れ変容続けている。チャネラーの数は80年代急増し1986年ロサンゼルス・タイムズは、10年前にはわずか2人だったプロチャネラーの数は、数千人を超えているだろうと書いている。 帝京大学進藤は、ニューエイジ宗教中心となる啓示大部分は、チャネルになることを学んだのではない生来チャネルによって作られており、こうした啓示場合チャネリング過程は、たいてい霊媒の不意を襲うような形で、自然発生的に開始する指摘している。そして、このようなチャネリングは、多く意図的なチャネリング発展移行するが、コントロールできないままのこともある。 ニューエイジ支持集めたチャネルとして、ニューエイジ広められているチャネリング形態モデルとなったジェーン・ロバーツ(英語版)(1929年1984年)、前世アトランティス人アトランティス大陸戦士チャネルしたというジュディス・ゼブラ・ナイト(英語版)(1946年 - )、ケビン・ライアーソン、ジャック・パーセルなどがいる。ニューヨークコロンビア長老派医療センター心理学者ヘレン・シチュクマン博士1909年 - 1981年)は、自分内部から声(イエス・キリストほのめかされている)を聞く様になり、上司のウィリアム・セットフォード博士勧めでそれをまとめた(作者名は明記されず、シチュクマンは死ぬまで原作者であると認めなかった。)二人協働で『奇跡の学習コース』という独習過程がまとめられ人気呼びニューエイジ大きな影響与えた読者全ての困難に立ち向かわせ心を愛に目覚めさせ、正しスピリチュアリティに導くという教え聖書の用語使って語られている。悪の可能性否定されており、一元論的で、中心となる信念8世紀インドシャンカラの非二元論的アドヴァイタ・ヴェーダーンタに近い。これは現代で最も有名なスピリチュアリティ文書一つで、ハーネフラーフはコースを「スピリチュアリティのニューエイジ・ネットワークにおいて『聖典』の役割果たしたということのできる『唯一の書』」と述べている。

※この「チャネリングと啓示」の解説は、「ニューエイジ」の解説の一部です。
「チャネリングと啓示」を含む「ニューエイジ」の記事については、「ニューエイジ」の概要を参照ください。

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