キリスト教関連
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イエス関連 「フラウィウス証言」(羅: Testimonium Flavianum)と呼ばれる、イエスに関するわずか8文から成る簡素かつ称賛的な記述が、第XVIII巻3章3節(通算第63-64節)に収録されている。 (第63節)さてこの頃、イエスス(イエス)という賢人 --- 実際に彼を人と呼ぶことが許されるならば --- が現れた。彼は奇跡を行う者であり、また、喜んで真理を受け入れる人たちの教師でもあった。そして多くのユダヤ人と少なからざるギリシア人とを帰依させた。彼こそはクリストス(キリスト)だったのである。(第64節)ピラトス(ピラト)は、彼が我々(ユダヤ人)の指導者たちによって告発されると、十字架刑の判決を下したが、最初に彼を愛するようになった者たちは、彼を見捨てようとはしなかった。すると彼は三日目に復活して、彼らの中にその姿を見せた。既に神の預言者たちは、これらのことや、さらに、彼に関するその他無数の驚嘆すべき事柄を語っていたが、それが実現したのである。なお、彼の名にちなんでクリスティアノイ(キリスト教徒)と呼ばれる族は、その後現在に至るまで、連綿として残っている。 — 『ユダヤ古代誌』第XVIII巻3章3節(通算第63-64節) これの真偽については学者ごとに真実性を認めるものから否定するものまであり、真実としてものちのキリスト教徒による加筆があったのではないかともしている学者もいる。 一例として「イエスの話自体は元からあったが後半部は加筆」という立場を取るエミール・シューラーの場合『イエス・キリスト時代のユダヤ民族史』の第2期第17節補説IIで以下のように解説をしている。(この補説II自体はP.ウィンターという人が発表したものだが、シューラー自身が死ぬ少し前にこれをもとに改訂版を書いている。) 現在「真理(ΤΑΛΗΘΗ)」として伝わっている単語はつづりが似ている「常ならざること(ΤΑΑΗΘΗ)」の誤記の可能性もありうる。 「クリストス(キリスト)と呼ばれたイエス」というのは同名のイエスたちと区別するのに、この呼び方が一番わかりやすかっただけでヨセフスがイエスをどう思ってたかとは関係ない。むしろ後世のキリスト教徒の書き込みならそのようなあいまいな言い方はしないだろう。 この文では「賢人(Σοφός ἀνήρ)」とイエスを呼んでいるが、キリスト教徒ではこの表現はあまり使われない(イエスの唯一性の概念と矛盾するので)のでこの付近はヨセフスが書いた可能性が高い。 逆に後半の「この者はキリストであった」は福音書に見られる記述で、「キリストと呼ばれた」という前述の言い方とも口調が違うので後のキリスト教徒による書入れの疑いが強い。 また「実際に彼を人と呼ぶことが~」の付近もイエスの神性前提なので「賢人」と食い違うので書入れの疑いが強い。(これ以外に「すると彼は三日目に~」なども書入れではないかとシューラーは主張した。) 以上より疑わしい部分を除くと文脈的に不自然な部位があるので欠落して書入れで埋められた部位あることが想像でき、洗礼者ヨハネの話では、彼の活動から処刑の下りを書いているので「イエスがしたこと(「奇跡」だけではなく具体的な事)」や「イエス処刑への流れ」があったのではないか、またフラウィウス証言に続く通算第65節(第3章4節)で「恐ろしい事(何かは書かれていない)がユダヤ人たちの間に騒乱を起こした話」に触れていながら、速攻ローマで同時期に起きたスキャンダルに移行しているので、この付近(通算62-65章)に何かあった可能性が強い。 しかし(ユダヤ戦争につながる話をメインにまとめた)『ユダヤ戦記』にはいっさいイエスに関する話がない(一部ある写本もあるが後世の書入れとされる、後述の洗礼者ヨハネやヤコブの話も『ユダヤ戦記』にはない。)事、「賢人(Σοφός ἀνήρ)」をヨセフスは皮肉の意味ではほぼ使わないので、「イエスが暴動を扇動した」ような記述ではなく(こうした人物をヨセフスは基本的に非難している)、むしろヨハネやヤコブの処刑のように「イエスが処刑されたという行為が(ひどいことだと)騒ぎになった」ことではないかとシューラーは結んでいる。 洗礼者ヨハネ、イエスの兄弟ヤコブ また、上記の記述のしばらく後には、洗礼者ヨハネやキリストと呼ばれたイエスの兄弟ヤコブなどの話が出てくる(第XVIII巻5章2節と第XX巻9章1節)。 ヨハネの方はヘロデ(アンティパス)が義父であるペトラ王アレタスとの戦争で全軍が壊滅してしまったという文脈において、それが「ユダヤ人の中の心ある人びとにとっては、神の意志に基づく復讐劇のように思われた」という書き出しで、その理由として、ヨアンネス(ヨハネ)という人望を集めた善人が不穏分子と思われてヘロデに処刑されてしまった経緯が記述されている。 ヤコブの方はユダヤ総督フェストスが急死して後任の総督アルビノスがユダヤに来るまでの間に、就任から間もない大祭司アナノス(同名の大祭司の息子の方)が性急で裁きの点で冷酷無情だったため総督不在の今を絶好の機会と考え、ヤコブを律法を犯したかどで訴え石打ちで処刑したというもので、後日これを問題視した公正さや法律厳守を重んじる人たちがアグリッパス2世にこれを密告したり、アレクサンドリアから向かう最中のアルビノスにこれを連絡したので、アナノスは罷免されたという締めになっている。
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キリスト教関連
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 07:28 UTC 版)
ベルビ宮殿(Le Palais de la Berbie)とその庭園は、大聖堂とともにアルビジョワ十字軍後に打ちたてられた司教都市を構成している。こうした建造物群は、十字軍後にアルビの主人となった司教たちを、カタリ派やブルジョワたちの敵意から守った。同時にそれは、外敵の侵攻を食い止めるとともに異端審問を強化させた。 ベルビ(Berbie)の名はオック語で司教を意味するビスベ(bisbé)に由来する。13世紀に司教ベルナール・ド・カスタネ(fr:Bernard de Castanet)が、それらの建造物群の建設において決定的な役割を果たした。彼は高さ50メートルのドンジョン(donjon, 城などの主塔)、4つの塔、そして城壁を建造させ、宮殿は幕壁とタルヌ川にまで伸びる外壁とで取り囲ませた。それは元々は城砦だったわけだが、数世紀を経て邸宅へと変貌した。 ベルビ宮殿は1905年に県が所有する財産となり、アルビ市長アンドリューはそこにアルビ博物館(le musée d'Albi)を設置した。アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックが1901年に没し、1922年に彼の母親によって市に作品群が寄贈されると、博物館はロートレック記念美術館となった。 サント=セシル大聖堂(La cathédrale Sainte-Cécile)は、13世紀から16世紀にかけてアルビ司教たちによって建造されたものである。それはレンガ造りであることと、フランスで作成されたイタリア風絵画の膨大な集積からなる内装などによって、中世のゴシック様式の傑作のひとつになっている。特に身廊を飾る「最後の審判」を描いた天井画は高く評価されている。 大聖堂の奥行きは114メートル、幅35メートル、高さ40メートルで、レンガ造りの聖堂としては世界最大とも言われる。高さ78メートルの鐘楼の塔の入り口は、設置場所の都合で正門の方ではなく身廊の側に付いている。15世紀にはドミニク・ド・フロランス門とともに改築が加えられ、16世紀には入り口のポーチや大天蓋が付け加えられた。19世紀には建築家セザール・ダリ(César Daly)による増築が行われ、7メートルの控え壁や巡回路などが付け加えられた。 大聖堂の周りには、同じ名前のサント=セシル広場がある。この広場には2005年に多くの歩行者用のスペースが再整備された。 サン=サルヴィ参事会聖堂(La collégiale Saint-Salvi)は、6世紀の初代アルビ司教である聖サルヴィを記念して建造された古い聖堂である。建造物は石造とレンガ造りが入り混じっており、11世紀から18世紀まで、長期間にわたり改修が加えられ続けてきた。 この聖堂にある回廊はロマネスク様式とゴシック様式が入り混じっており、その周囲にはかつて参事会員の住居に使われていた古く美しい住宅が残っている。鐘楼の土台は11世紀のロマネスク様式だが、2階はゴシック様式である。
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アガリアレプト アスモデウス(アスモダイオス、アシュメダイ、アスモダイ、アスモデ アドラメレク アマイモン(アモイモン) コルソン(英語版) サタン - ユダヤ教、キリスト教とイスラム教における悪魔。 サタナキア ジミマイ タンムーズ(タンムズ、タムズ) 使い魔(ファミリアー) デモゴルゴン バフォメット ピシウス(英語版) フルーレティ プルフラス(ブファス、ブザス) ベリアル - キリスト教、ユダヤ教、ソロモンの悪魔 ベリト(ベリス、ボフリ、ボルフライ、ベアル) ベルゼブブ(ベルゼバブ) ベルフェゴール (ベルフェゴル、ベールフェゴル) マモン(マンモン) 大淫婦バビロン 夢魔インクブス(インキュバス) - 男性形 スクブス(サキュバス) - 女性形 メフィストフェレス メリヘム(英語版) モレク(モロク) 魔王ルシファー(ルシフェル、ルキフェル)
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