「加賀美屋」の従業員
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原田彩華 演 - 白石美帆 仲居。女将候補。浩司の交際相手。柾樹と浩司とは幼稚園の頃からの付き合いで高校時代の同級生でもある。同窓会で再会したのがきっかけで浩司との交際を開始した。美人で、裕二郎が片思いしていたこともあるという。老舗の料亭の娘で女将に必要な習い事は全て身につけており、夏美のライバルでもある。表向きは夏美にも頑張って欲しいと言っているが、本音は違い、夏美にライバル心を燃やしており、夏美を加賀美屋から追い出すために様々な策謀を巡らせた。組合費を盗み、さらにその事件を利用して夏美を孤立させたり、蔵の皿を割ったりしている。なお、浩司と交際を開始したのは加賀美屋の内紛につけ込んで女将になるためであり、その事を後に柾樹に告白し、柾樹に抱きついている。子供の頃から柾樹のことが好きでそのことで浩司と夏美を悩ませたりもした。なお、柾樹自身は彩華に恋愛感情を抱いていないが、彩華のことを妹のように思い、心配している。 実家の料亭は6年前に人のいい彩華の父が友人の借金の保証人になってしまい、借金のかたに取られて店をたたんでいる。その後、彩華の父は心労で亡くなり、母の悦子もそのショックで体調を崩してしまったが、誰も助けてはくれなかった。そのため、他人を信用していなかった。その後、彩華は悦子の実家である新潟の料亭で仲居として働いていたが、その料亭は悦子の妹が女将をしており、悦子の妹の娘が跡を継ぐ事になっていたため、悶々とした日を送っていた。加賀美屋に勤めていた時はアパートに1人暮らしをしており、母の悦子は病院に入院している。また悦子の入院費用を工面するために闇金融などから借金をしていた。 環は、彩華が女将修行をするために浩司に近づき浩司には恋愛感情を持っていないことを見抜いたが、夏美が女将を継ぐのを阻止するために彩華の女将修行を認めていた。また彩華に女将としての才能を見出しており、浩司との交際を通して彩華に人を信じる心が身に付く事を望んでもいた。そのため、女将争いは彩華が一歩リードしたかと思われていたが、夏美が接客した旅行雑誌の記者が夏美の接客を絶賛する記事を書いたことがきっかけとなって仲居達が夏美を見直すようになり、ほころびが生じ始めた。さらに加賀美屋に借金取りが押し寄せた事件がきっかけで仲居や伸一の心も彩華から離れてしまった。そして彩華は夏美に全てを話した。それでも夏美は彩華を許し、彩華の事を心配する浩司や柾樹のことを説いて彩華が一人ぼっちではないと言い、さらに一緒に女将修行をしようと彩華に言った。そのことにより、彩華は夏美が自分にはない、人を信じる心を持っている事に気付いて敗北を認め、いつか自分が人を信じる心を身につけて帰ることを誓い、環に暇を願い出て盛岡を去った。 その後、秋山譲二によって加賀美屋が苦境に陥った事を聞きつけ、仲居がほとんどいなくなってしまった危機を救うために協力を申し出た。なお借金は父の友人の援助で無事返済した。加賀美屋乗っ取り事件解決後に再び浩司と交際を開始し、最終回では結婚間近である様子が描かれた。 スペシャルでは、浩司と小料理屋を経営しているが、まだ結婚までに至っていない。 小野時江 演 - あき竹城 仲居頭。仕事に忠実で夏美を容赦なく指導している。幼い頃から面倒を見てきた伸一が跡を継ぐ事を望んでおり、夏美に辛く当たった。ただ、それは加賀美屋を愛するが故の行動であった。自分が指導していた夏美が起こした不始末の責任をとるために一度は解雇されるが、カツノの引退を機に復帰。彩華の登場で孤立していた夏美に声をかけて昼食に誘うなど、夏美のことを陰ながら応援するようになった。柾樹が盛岡に帰ってからも伸一に跡を継いでほしいという気持ちには変わりはないが、以前ほど夏美に対してつらく当たっていない。だが、伸一と夏美の間でジレンマに陥っている。なお、NHKの公式ページに載っているあき竹城のインタビュー記事によると、もう30年以上も加賀美屋に勤めており、環が若女将としての仕事を教わったのが時江だという設定になっている。 午後に梅干しを絶対に食べない。梅干しは食あたりしないために入っているが、加賀美屋は宿泊客が来る午後に何が何でもあたらなくてはならないというのが理由。これを昼食の時に梅干入りのおにぎりを食べながら夏美に話したところ夏美が真似し、これを見てかわいいと感じた。また、この一件で夏美に時江の加賀美屋を愛する気持ちが通じ、夏美と信頼関係を築いていくことになった。なお、加賀美家には家族同然の付き合いをしており、加賀美家の母屋で加賀美家の面々とともに夜食をとったりしている。これは加賀美屋の従業員の中では夏美を除いては彼女だけである。 夏美が若女将になってからは環の指示で夏美の補佐につき、女将としての指導を開始。その内容は仲居時代と同様厳しいもので思わず夏美が愚痴を言うほどであった。 松本佳奈 演 - 川村ゆきえ 仲居。歳が近いこともあって夏美と仲良くなり、夏美の理解者となった。夏美と同じイーハトーブに下宿している。また同じイーハトーブに下宿する鉄器職人の聡に好意を抱いている。だが、当の聡は夏美に好意を抱いており、聡が夏美にお守りとして手製の置物を渡したことがきっかけとなって、夏美に嫉妬して仲が悪くなるが、火傷の手当てを夏美にしてもらったこと、裕二郎のアドバイス、彩華の登場で夏美の立場が悪くなっていったことなどがあって後に和解する。なお、聡に対しては夏美と柾樹の結婚式の日に自分の気持ちを漏らしている。照れくさかったのか、佳奈は慌てて誤魔化したが、聡は佳奈の言葉にはっとし、その後、佳奈は聡と仲睦まじく過ごしている。その後、本編の最終回では加賀美屋を救うために東京に戻った聡の帰りを待つ様子が、スペシャルでは聡と結婚した後の様子が描かれた。 彩華のことは当初から快く思っておらず、夏美とけんかしていた時でさえ彩華に対して事あるごとに突っかかった。夏美と仲直りしてからは彩華に対して嫌悪感をあらわにしていた。 武井康子 演 - 那須佐代子 仲居。当初は柾樹の婚約者の夏美が女将修行をする事に戸惑いを感じていた。そして夏美の不注意により客の斎藤翼が蕎麦アレルギーのアナフィラキシーショックを起こした事件をきっかけに夏美が女将修行をすることを不快に感じるようになり、女将としての素養の持ち主である彩華のことを気に入っていた。だが、夏美の接客ぶりが旅行雑誌で褒められた件と彩華を訪ねて加賀美屋に借金取りが押し寄せた事件をきっかけに態度を変え、彩華を疎ましく思うようになった。そして夏美の事を見直して理解者となった。 経験でも年齢でも時江につぐ位置にあり、若い仲居を指導する立場である。そのため、彩華と夏美のトラブルがもとで仲居が真っ二つに割れたときに清美と並んで環に真っ先に怒られた。 秋山譲二が加賀美屋に入り込んだ時には秋山の扇動にのってストライキを起こし、ついには加賀美屋を去って行った。だがそれは給料値上げを談判するためのポーズでしかなく、後に復帰する。 石原清美 演 - 中村優子 仲居。当初は夏美に対して接し方にこまり他の仲居と歩調を合わせていたが、夏美に仕事を代わってもらった件をきっかけに夏美の味方となる。平泉出身である。彩華は彼女が病気の母親の看病をするために休んだ事をきっかけに加賀美屋に入り込んだ。 康子に次ぐベテランであり、佳奈の指導を担当している。ただ、佳奈とは違い、彩華の言動に裏があることには気づいていなかった。 離婚して小学生の娘がおり、さらに病気の母親を抱えているためにお金に困っており、秋山譲二から加賀美屋の給料の低さや待遇の悪さを吹聴された時には動揺した。そしてその事が原因で、ストライキを起こし、加賀美屋を辞めていったが、秋山譲二の乗っ取り騒ぎが解決した後に加賀美屋に復帰している。 本田則子 演 - 佐藤礼貴 仲居。体格の通り、食いしん坊という設定である。甘いものが好きで、仲居部屋では必ず羊羹を一本食べる。夏美と彩華に対しては康子と同じ態度をとっていた。韓流ファンでジュンソが加賀美屋に宿泊した時は興奮を隠せなかった。 秋山譲二の扇動に乗せられ、加賀美屋の給料が低いことを吹き込まれた時には真っ先に環に交渉しようと言い出した。これが後に加賀美屋に騒動をもたらす事になる。夏美は佳奈からこのことを聞かされたが、その話を聞いた時には事の重大さには気づいていなかった。そしてついにストライキを起こし、加賀美屋を去って行ったが、それは康子同様ポーズでしかなく、すぐに復帰する。 橋本恵 演 - 藤井麻衣子 仲居。周りに流され、夏美と彩華に対しては康子と同じ態度をとっていた。人間関係に極力波風を立てたがらない性格だが、佳奈には「怒ると一番怖い」と言われている。秋山譲二が加賀美屋に入り込んだ時には周りの仲居の動きに合わせてストライキに参加。そして加賀美屋を去って行ったが、すぐに復帰する。 伊藤涼子 演 - 南まりか 仲居。加賀美屋乗っ取り事件が解決した加賀美屋に新しく入った仲居。康子が指導しており、その指導ぶりはかつての時江よりも厳しいものだと周りからはいわれている。 中本努 演 - 高橋元太郎 番頭。職務に忠実な番頭でもう50年近くも勤めている。当初は夏美のことをなんとも思ってはいなかったようだが、夏美の仕事ぶりをみていくうちに、夏美のことが気になっていく。中庭の手入れを担当しており、庭の植木に対しては孫のような気持で接している。加賀美屋への忠誠心も相当なもので、秋山譲二の全面改築案に反対した他、秋山一味の引き抜き工作にも応じずに加賀美屋にとどまっている。 篠田誠 演 - 草見潤平 加賀美屋の板長。加賀美屋で板前の仕事を35年も続けるベテランの板前であり、とても料理の腕が良い。昔気質で頑固一徹な性格であり、男の職場である板場に入って来た夏美を一喝するほどである。またこの件もあって、女将としては知識不足の夏美が女将修行をする事を快く思っていなかった。再度、板場に入ってきた夏美とまた争いになるが、その件をそつなく収めた彩華を気に入っていた。なお、酒癖が悪いらしい。 改革に乗り出した柾樹が食材調達の方法を改めようとした時は柾樹と真っ向から対立し、業者の上岡から裏金をもらっていることを柾樹から指摘された事に憤りを覚えて35年間ずっと勤め続けてきた加賀美屋を退職した。篠田は柾樹の言う事を理解していたが、上岡との付き合いを絶てば地元に力を持つ上岡が手を回して加賀美屋が苦境に陥ることを察しており、辞めた直後に上岡のところを訪れて上岡に頭を下げていた。なお、上岡から裏金をもらっていたことは浩司も知らなかった。裏金としてもらっていたお金は食材費として積み立てられており、伸一もその事は理解していたが、篠田はその金に手をつけてしまったことがあった。そのため、篠田は裏金の件で加賀美屋を裏切った事を恥じて、そのまま退職する。だが、弟子の浅沼と小山を説得し、加賀美屋に連れ戻している。 その後、秋山譲二によって加賀美屋が苦境に陥った事を伸一から聞きつけ、板前が引き抜かれた危機を救うために協力を申し出た。浩司からは板長に復帰するよう要請されるが、辞めた理由が理由なのでこの時点では板長復帰を固辞し、一人の板前として加賀美屋に復帰する(スペシャルで正式に板長に復帰した)。根は昔気質で頑固一徹な性格であるためかつては板場に女が入ってはいけないと言う古い考えを主張する程だったが、加賀美屋に復帰してからはその古い考えを改め直し、夏美に対して「板場に女が入るのは良くないと言う考えは古かった」と詫びている。 浅沼英雄 演 - 遠藤信 小山哲也 演 - 宇佐見健 2人とも篠田の弟子の板前であり、長年ずっと篠田の下で働いてきた。そのため篠田が辞めると同時に加賀美屋を一度は辞めてしまった。だが篠田に説得され、最終的には加賀美屋に戻った。その後、秋山譲二一味による引き抜きに応じてしまい、加賀美屋を辞めてしまった。が、清美同様、加賀美屋乗っ取り事件解決後に加賀美屋に戻ってきた。
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