ストリーミング
ストリーミング(streaming)とは、インターネットに接続された状態でデータ / コンテンツをダウンロードしながら随時(逐次)再生する方式を意味する言葉。または、そのような方式でコンテンツを配信すること。記録メディアから読み出して再生する方式や、データのダウンロード完了を待ってから再生する方式となど対比される手法または概念である。
ストリーミングは、高速な通信環境(いわゆるブロードバンド)が整ったことにより実現したコンテンツの配信方法といえる。ストリーミングにより、ほぼタイムラグのない「生放送」も実現可能となった。
ストリーミングの語源
ストリーミングは英語の streaming をカタカナ表記した語(外来語)である。英語のstreaming は動詞 stream に基づく動名詞。stream は「流れる」「絶え間なく続く」という意味の語である。インターネットを経由して絶え間なくデータが流れて来るというニュアンスで捉えるとわかりやすい。なお、英語の stream には名詞の用法もある。意味は「(川などの)流れ」。しかし streaming の語形になる元の品詞は動詞である。
ストリーミング方式の特徴
ストリーミング方式によるコンテンツ視聴には、コンテンツをオンラインで入手でき、しかも端末にコンテンツをいったん保存するための手間と時間が省ける、という利点がある。ストリーミングによる再生方式が一般に普及する以前から、インターネット経由でコンテンツを配信・販売する方法はあったが、もっぱらコンテンツ全体をまず手元の端末などにダウンロードして保存しなければならなかった。ダウンロードを完了させて初めてコンテンツを再生・視聴できるようになる。ただし往時はインターネットの回線速度が遅かったこともあり、再生・視聴に漕ぎ着けるまでに結構な時間を待たなくてはならない場合も多々あった。
コンテンツをダウンロードしてから再生する旧来の方式では、マルチメディアコンテンツを端末に保存するために相応の記憶領域が必要となり、ストレージを圧迫する要因となりやすかった。ストリーミング方式ではデータは端末に保存されない。
「ストリーミング」に関連する用語
「ストリーミング解禁」。これまでCDやダウンロード形式での販売のみを行っていたアーティスト(歌手、演奏者)たちが、ストリーミングの形式で楽曲を提供するようになったということ。この場合、音楽は「月額制の聴き放題」(サブスクリプション)での提供になっていることがほとんどで、楽曲の提供者たちは再生回数に応じて報酬を得られる仕組みになっている。ストリーミング【streaming】
ストリーミング [streaming]
ストリーミング
【英】streaming
ストリーミングとは、インターネットなどのネットワーク上において、データを転送しつつ音声や動画データを再生する方式のことである。
ストリーミングでは、サーバから送られてくるデータを受信しつつ、受信した部分からデータの再生ができる。ストリーミングは、音楽や動画の再生に用いられることが多く、ユーザは、全てのデータをダウンロードするまで待つ必要ないので、快適にマルチメディアコンテンツを楽しむことができる。
ストリーミングの仕組みとしては、小さく分割されたデータがサーバから送られ、それをユーザがバッファリングすることで、スムーズな再生を実現している。これにより、テレビ中継のような生の動画を、インターネットとパソコン上で見ることが可能になった。
イープラス
![]() | この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。(2020年8月) |
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | 非上場 |
略称 | イープラス |
本社所在地 |
![]() 〒150-6005 東京都渋谷区恵比寿4-20-3 |
設立 | 1999年7月30日 |
業種 | サービス業 |
法人番号 | 2010701011796 |
事業内容 | コンサート等のチケット販売、コンピュータソフトウェア企画開発、情報提供サービス |
代表者 |
代表取締役会長 橋本行秀 代表取締役社長 倉見尚也 |
資本金 | 9億7250万円 |
売上高 |
159億7,400万円 (2024年3月期)[1] |
営業利益 |
33億8,500万円 (2024年3月期)[1] |
経常利益 |
33億9,400万円 (2024年3月期)[1] |
純利益 |
26億8,900万円 (2024年3月期)[1] |
総資産 |
594億5,000万円 (2024年3月期)[1] |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント 51% 株式会社クレディセゾン 49% (2024年7月31日現在)[2] |
主要子会社 | 株式会社イープラス・ライブ・ワークス |
外部リンク | https://eplus.jp |
特記事項:2014年12月までの社名は「株式会社エンタテイメントプラス」 |
株式会社イープラス(eplus Inc.)は、通信販売特化型のプレイガイド「イープラス」の運営会社である。ソニー・ミュージックエンタテインメントの連結子会社[2]。
概要
![]() | 概要節は、導入部が長くなりすぎた際に記事本文の要約を記す節です。別名や記事本文の要約でない情報が含まれています。 |
1999年7月30日設立。当時のセゾングループが50%、ソニーとその関連企業が50%出資した。
元々セゾングループはグループの出版業、SSコミュニケーションズが「チケットセゾン」として、西武鉄道、西武百貨店、西友、ファミリーマートなどの西武・セゾン関連の店舗を中心にプレイガイド事業を展開した。ファミリーマートとの提携は1998年で解消し、その後はチケットぴあとの提携に変更した。また、グループの経営体質改善の一環として、1999年9月に店舗窓口形式によるプレイガイド事業を廃止し、2000年からエンタテイメントプラスがパソコン・iモードなどのインターネットサイトとプッシュホンによる自動応答電話を用いたチケット販売に特化するようになった。
チケットセゾンを運営していたSSコミュニケーションズ(後の角川・エス・エス・コミュニケーションズ、現在は角川マーケティングと合併し消滅)の株式譲渡を受けたため、角川グループが株主だった事がある(2019年現在、株主ではなくなっている)。
2009年6月、株式会社ファミリーマートおよび株式会社ファミマ・ドット・コムと業務提携し、マルチメディア端末「Famiポート」での販売開始。これにより、チケットセゾン時代以来11年ぶりにファミリーマートでのプレイガイド展開を再開した。また、これを受けてファミリーマートとチケットぴあとの提携が解消されている。
2013年8月より、ローソンHMVエンタテイメントに代わり、JCBのプレイガイドサービス「チケットJCB」の運営を受託する[3]。
2015年1月に株式会社エンタテイメントプラスから株式会社イープラスに社名変更。同年、株式会社イープラス・ライブ・ワークスを設立し、東京都渋谷区に新業態ライブカフェ「eplus LIVING ROOM CAFE&DINING」を開業。
2015年5月、株式会社オーガス、株式会社イープラス、ぴあ株式会社、株式会社ローソンエンタテインメント、日本ユニシス株式会社の出資により、新会社「オーガスアリーナ株式会社」を設立。
2016年より、訪日外国人向けのインバウンドチケット販売を開始。
2017年6月、チケットの不正転売問題への対応として、会員サービスをリニューアルして会員登録時にSMS&Emailの2段認証を導入。同年11月にはプレイガイドで初めて全面適用とした。
2017年12月、世界初・国内最大級 "世界一謎がある"エンターテインメントパーク、東京ミステリーサーカスを新宿・歌舞伎町にオープン。株式会社SCRAP、株式会社イープラス、株式会社ニッポン放送、株式会社Cygamesによる運営会社、合同会社TOKYO MYSTERY CIRCUSを設立。
2018年1月、チケット販売に関わる基幹システムの全面刷新を決定した。2006年の稼働開始から10年以上が経ち、当初のシステム設計が限界に達しようとしていたためによるもの。全面刷新の完了は2020年後半になる見通しである[4][5]。
2020年3月、イープラスでチケットが販売された各種イベントのうち、新型コロナウイルス感染症の影響で中止・延期となったものに関して、通常は興行主催者が支払う中止払戻手数料をイープラスが全額負担することを発表した[6]。
2020年5月、ライブイベントなどを有料チケット制でストリーミング配信する自社サービス『Streaming+』(ストリーミングプラス)のサービスを開始した[7]。また、同様のストリーミングサービスで、高音質配信を特徴とする『MUSIC/SLASH』(ミュージックスラッシュ)を展開するSPOONと業務提携し、有料視聴チケットを販売することも明らかにしている[7]。
2024年7月31日、ソニー・ミュージックエンタテインメントはクレディセゾンの保有株式1%分を取得し、イープラスを連結子会社化したことを発表した[2]。
チケット購入
チケットを購入するには、事前にウェブサイトから無料の会員登録を行う必要がある。
2006年3月よりセブン-イレブンがe+と提携し、e+サイト等で購入・予約したチケットの発券・支払がセブン-イレブン店頭にて行えるようになった。それまでは、クレジットカードなどで決済し、当日会場引き替えを除き宅配便で自宅へ配送する事しか出来ず、一件あたり送料手数料600円(税込み)が発生していた。なお、2016年3月現在でも公演によっては1件あたり3枚以上の購入であれば配送の方が割安となる場合がある。[注釈 1][注釈 2]
これらによって、チケットを購入するために、プレイガイド店頭に発売待ちで並ぶ煩わしさが無くなると同時に、e+側は店舗を設けない低コスト運営のメリットが生まれた。
ただし、人気アーティストや演劇・ミュージカルのチケット販売初日は、アクセス集中でインターネットサイトや電話がつながりづらくなる場合もある[9]。特にネットでの購入はは転売目当てのダフ屋がbotによる大量アクセスを行うことから、アクセス集中により購入が難しくなっていた[10]。2018年頃からサイトのbot対策を徹底した結果、業者による大量購入がほぼ不可能になった[10]。また不正アクセスのデータを捜査機関に提出することで業者の摘発にも繋がっている[10]。
特色あるサービス
e+チェック
パソコンの会員ページから好みのアーティスト・俳優・劇団などの名前や、ホール・劇場・ライブハウスなどの会場名、J-POPやオーケストラ・ミュージカル、狂言などのジャンルを指定しておくと、適合した公演が見つかった場合、「e+★チェック」というアラートメールを配信するサービス。メール本文中に詳細ページへのリンクがある。
プレオーダー
抽選先行販売制度。チケットの一般発売日の2週間~3ヶ月程度前に、プレオーダーの申し込みを行い、当選すれば、一般発売日以降にチケットを発送もしくはセブン-イレブンで発券し受け取れる。興行によっては日程・席種などを第2・3希望まで申し込み可能。
人気チケットで事前のプレオーダーと一般発売で2回購入のチャンスが得られる。プレオーダーに当選した場合は購入となり、代金・発券手数料とは別にプレオーダー手数料がチケット1枚毎に250~500円(税込み)程度発生する。
得チケ・すぐチケ
空席がかなりある、千秋楽が近い、などの特定の興行で、正規チケットを定価の1~5割引きのバーゲン価格で販売する「得チケ」というサービスがある。
2006年からは、公演日10日以内の指定興行のチケット購入で、セブン-イレブンもしくはファミリーマートの店舗で発券する場合は手数料無料となる「すぐチケ」サービスも開始している。
セゾンカード会員優待
セゾンカードのWebサービス「Netアンサー」に会員登録の上ログインし、バナーをクリックすると、セゾンカード会員向けのe+サイトにリンクして、貸切公演や割引チケットを販売している事がある。この優待を受けるにはe+の決済登録をセゾンカードでのクレジット決済に指定する必要がある。
スマチケ
スマートフォンでチケットを受け取るサービス[11]。
WEBオープンシステム
学園祭などの小規模のイベントのチケットの取り扱いも、安価で委託販売できるサービス。 主催者は、公演の告知も委託できるため、販売促進になるとしている[12]。
脚注
注釈
- ^ セブン-イレブンもしくはファミリーマートの店頭で発券する場合:(システム利用料 1枚あたり216円+店頭発券手数料 1枚あたり108円)×3枚=972円[8]
- ^ 配送する場合:配送+システム利用料 1件あたり648円[8]
出典
- ^ a b c d e 株式会社イープラス 第25期決算公告
- ^ a b c “ソニー・ミュージック、イープラスを連結子会社化”. 日本経済新聞 (株式会社日本経済新聞社). (2024年7月31日) 2024年8月1日閲覧。
- ^ “チケット販売システム変更に伴う、ご利用方法の変更および会員様データの移行について”. イープラス. 2016年3月11日閲覧。
- ^ 『業界最大級のチケット販売サイト「イープラス」、基幹システム刷新プロジェクトにDelphixを採用』(プレスリリース)株式会社アシスト、2019年7月10日。オリジナルの2019年7月14日時点におけるアーカイブ 。2019年7月14日閲覧。
- ^ 日川佳三「イープラスが基幹システム刷新に着手、開発用データ基盤Delphixを採用しデータベース関連費を削減」『IT Leaders』株式会社インプレス、2019年7月11日。オリジナルの2019年7月12日時点におけるアーカイブ。2019年7月14日閲覧。
- ^ “イープラス、中止・延期イベントの払戻し費用を全額負担 主催者の経済的損失を軽減”. オリコン. (2020年3月5日). オリジナルの2020年4月3日時点におけるアーカイブ。 2020年5月6日閲覧。
- ^ a b 『有料視聴チケット制のライブ・ストリーミング・サービス「Streaming+」を5月15日より提供開始』(プレスリリース)イープラス、2020年5月1日。オリジナルの2020年6月1日時点におけるアーカイブ 。2020年8月23日閲覧。
- ^ a b “手数料一覧│e+(イープラス)チケット”. 2016年3月11日閲覧。
- ^ “「ラブライブ!」一般発売で「e+」サーバーダウン ファン悲鳴”. スポーツニッポン. (2016年2月11日). オリジナルの2016年3月11日時点におけるアーカイブ。 2016年3月11日閲覧。
- ^ a b c イープラスに聞く、悪徳転売業者を駆逐するまで チケット購入アクセスの「9割占めた」botを徹底排除 (4/4) - ITmedia
- ^ “スマチケ|チケットの面倒ごとを全て解消する使い方ラクラク、手数料もおトクな新サービスが登場!”. イープラス. 2016年3月11日閲覧。
- ^ “チケット委託販売サービス|イープラスでチケットを売る・告知・集客”. イープラス. 2016年3月11日閲覧。
外部リンク
ストリーミング
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ストリーミング(英語: streaming)とは、主に音声や動画などのマルチメディアファイルを転送・再生するダウンロード方式の一種である。
通常、ファイルはダウンロード完了後に開く動作が行われるが、動画のようなサイズの大きいファイルを再生する際にはダウンロードに非常に時間がかかってしまい、特にライブ配信では大きな支障が出る。そこで、ファイルをダウンロードしながら、同時に再生をすることにより、ユーザーの待ち時間が大幅に短縮される。この方式を大まかに「ストリーミング」と称することが多い。
プログレッシブダウンロード
類似した転送方式にプログレッシブダウンロードがある。ファイルをダウンロードしながら再生するという点ではストリーミングと同じだが、HTTPによる転送が可能であるため、別途ベンダロックインのストリーミングサーバを購入する必要がない、リバースプロキシやコンテンツデリバリネットワークとの相性が良いなど、安価に大規模配信できるという大きな利点がある。一方でストリーミングと異なり、再生後、ハードディスクの一時ファイルを保存する一時フォルダにマルチメディアファイルがアクセス可能な状態で残ってしまうため、著作権保護の観点からサービス提供者に忌避された時期があった。プログレッシブダウンロードが可能な代表的なファイル形式として、Flash動画などが挙げられる。YouTubeやニコニコ動画などの投稿型動画配信サイトを始め、無料コンテンツ配信でも一般的に利用されている。最近は、プログレッシブダウンロードに帯域制御などを追加したストリーミング技術も出てきており(Microsoft Smooth Streaming、Adobe Dynamic Streaming、HTTP Live Streaming、MPEG-DASHなど)、GYAO!やYahoo! JAPANなどが採用していた[1]。
ストリーミング専用プロトコル
ブラウザ標準対応のプロトコル
- HTTP Live Streaming(HLS)
- AppleによるHTTPベースのストリーミング・プロトコル。IETF標準化を目指して仕様が公開されており、多くのサーバやクライアントが対応している。また、いくらかのウェブブラウザ(Safari、Chromeなど)でも直接再生することができる。Flash Playerも再生に対応している。また、hls.jsなどのスクリプトを使うことで、HTML5のMedia Source Extensions APIに対応しているブラウザでも再生することができる。
- MPEG-DASH(Dynamic Adaptive Streaming over HTTP)
- MPEGによって開発されたHTTPベースのストリーミング技術。VLCとGPACが再生に対応しているほか、dash.jsを使うことによってHTML5のMedia Source Extensions APIに対応しているブラウザでも再生することができ、dash.asを使うことによってFlash Playerでも再生することができる。
- MP4BoxやFFmpegがMPEG-DASH互換MP4フラグメントの生成に対応している。
ブラウザ再生にプラグインが必要となるプロトコル
- RTSP(Real Time Streaming Protocol)
- IETFで標準化されており、RealMedia / QuickTime / Windows Media / GStreamerを含む多くのプレーヤーで再生することができる。また、Flash Playerからは、Locomote Video Playerなどのプレイヤーを通して再生することができる。ただし、多くのブラウザは直接対応しておらず、プラグインや外部プレイヤーを使う必要がある。
- 多くのストリーミングソフトウェアで、この送出が可能。
- MMS(Microsoft Media Server)
- Windows Mediaのストリーミング配信に使用される。EUの独占禁止法による問題から、楕円曲線暗号を使ったDRMを含むプロトコル仕様が公開されている。MMSを再生できるプレーヤーは多いが、互換性に問題があるものもある。また、多くのブラウザは直接対応しておらず、プラグインや外部プレイヤーを使う必要がある。
- いくらかのストリーミングソフトウェアで、この送出が可能。
- Microsoft Smooth Streaming
- マイクロソフトによるSilverlight用のストリーミングプロトコル。HTTPプログレッシブダウンロード技術を用いている[2]。VLCメディアプレーヤー 2.1以降がこの再生に対応している。Flash Playerからは、Smooth Streaming Plugin for OSMFを使うことで再生することができる。多くのブラウザは直接対応しておらず、プラグインや外部プレイヤーを使う必要がある。
- FFmpegがスムースストリーミングに使われるISMVフラグメントの生成に対応している。
- アドビによるFlash Video用のストリーミングプロトコル。リバースエンジニアリングによって仕様が解析されているため、多くのオープンソースソフトウェアがこの再生及び送出に対応している。ただし、多くのブラウザは直接再生することができず、プラグインを使う必要がある。このことは、プラグインに対応していないモバイル端末で特に問題となる。
- Adobe HTTP Dynamic Streaming(HDS)
- アドビによるHTTPベースのFlash Video用ストリーミングプロトコル。ファイルを分割しフラグメント毎にダウンロードするという手法を使っている。多くのブラウザは直接対応しておらず、プラグインを使う必要がある。
- FFmpegがHDSフラグメントの生成に対応している。
P2Pマルチキャスト配信プロトコル
- PeerCastプロトコル
- PeerCastの使っているプロトコル。
- P2Pマルチキャスト配信が実現可能なWeb標準のP2P APIであり、ブラウザが直接対応している。P2P配信プロトコル自体は標準化されていない。WebRTCに対応するブラウザとして、Chrome、Firefox、Operaがある。
その他、JavaアプレットによるP2Pマルチキャスト配信も使われている。
通信経路の暗号化
HTTPベースのプロトコルは、HTTPの代わりにHTTPSを通すことで通信経路の暗号化が可能。
- RTMPS
- アドビが開発した、RTMP及びSSLに基づくFlash用の暗号化ストリーミングプロトコル。リバースエンジニアリングによって仕様が解析されているため、多くのオープンソースソフトウェアがこの再生及び送出に対応している。
- RTMPE
- アドビが開発した、RTMP及びディフィー・ヘルマン鍵共有に基づくFlash用の暗号化ストリーミングプロトコル。リバースエンジニアリングによって仕様が解析されているため、多くのオープンソースソフトウェアがこの再生及び送出に対応している。設計に欠陥があり、中間者攻撃が可能という脆弱性が存在する[4][5]。
- Clear Key
- W3C標準のEncrypted Media Extensionsで規定されている暗号化方式。Google Chromeなどが復号に対応している。
- HLS暗号化
- AES-128を使った暗号化。
ストリーミング用DRM
ストリーミング形式では配信目的のためにコピーガードが用意されていることが多く、映像や音楽をファイルに保存することを困難にさせることができる。ただし、コピーガードは視聴者の見られる環境を狭め、視聴者の合法的な利用を妨害し、競合他社の製品も排除するという設計の欠陥を故意に作り出すため批判されており(Defective by Design)、何時でも何処でもどんなデバイスでもオンデマンドで見られることを目指すニューメディア(New media)には使われないことが多い。
UltraViolet
- Google Widevine DRM
- AES-128 CTRを使ったDRM。Common Encryption(CENC、ISO/IEC 23001-7)に基づく[6]。MPEG-DASHで使うことができる。ChromeやAndroidが復号に対応している。オープンソースのBento4[7][8]が暗号化に対応している。FFmpeg[9]やedash-packagerやMP4BOX[10]が暗号化及び復号の両方に対応している。
- 2016年現在、GoogleのWidevine DRMの実装に問題が見つかっている[11]。
- Microsoft PlayReady
- AES-128 CTRを使ったDRM。Common Encryption(CENC、ISO/IEC 23001-7)に基づく[6]。Microsoft Smooth StreamingやMPEG-DASHで使うことができる。Internet ExplorerやWindows PhoneやSilverlightが復号に対応している。Microsoft Expression EncoderやAzure Media Services samples、オープンソースのBento4[7][8]が暗号化に対応している。FFmpeg[9]やMP4BOX[10]が暗号化及び復号の両方に対応している。
- Adobe Primetime DRM
- 旧:Adobe Access DRM。pRTMPやPHDSで使うことができる。Adobe Flash PlayerやFirefox 38以降のWindows版32bitバイナリー[12]が復号に対応している。Adobe Media Serverが暗号化に対応している。
- Marlin DRM
- 多くのIP-TVが復号に対応している。MPEG DASHのMP4コンテナではCommon Encryptionに基づき、MPEG DASHのMPEG2-TSコンテナではMarlin BBTSに基づく[13]。オープンソースのBento4が暗号化に対応している[7][8]。
- OMA DRM v2.0
レガシー
これらはレガシーであり、ハリウッドスタジオ(除ディズニー)ではUltraViolet対応のDRMを推進している。
- WMDRM
- 楕円曲線暗号を使ったDRM。MS-RTSPやMMSで使うことができる。Windows Media PlayerやWindows Phoneが復号に対応している。Windows Media Rights Manager(WMRM)が暗号化に対応していた。
- Windows 10 Anniversary Updateで、WMDRMの復号が削除され、WMDRMで暗号化されたメディアの視聴が不可能となった[16]。
- Helix DRM
- RealRTSPで使うことができる。Real Playerが復号に対応している。Helix Universal Server(ディスコン[17])が暗号化に対応していた。
- FairPlay
- QuickTime Playerが復号に対応している。2016年、Microsoft AzureがFairPlayの暗号化に対応した[18]。
主なストリーミングサーバ
現在はHTTPベースのストリーミングプロトコルの普及により、動画をフラグメント化してHTTPサーバで送出することが主流になりつつある。
- Adobe Media Server(旧:Adobe Flash Media Server(FMS))
- アドビが提供しているWindows・Linux向けのストリーミングサーバ。コピーガードが有効な動画を、PCにおける普及率が高いマルチプラットフォームのFlash Playerに配信する唯一の手段であったため、現在のデファクトスタンダードとなっている。Flash Playerが使えないiOSへの配信にも対応しており、Protected HLSプロトコルを使うことによってブラウザから再生可能にできる。同じくFlash Playerが使えないAndroid 4.1以降への配信には、再生側にAdobe Air製のアプリをインストールさせる必要がある。なお、コピーガードを使うにはプロフェッショナル版以上を使う必要がある。バージョンによって最大同時接続数やプロセス数にライセンス的な制限があるため、大規模配信する場合にはサーバ一台に対して複数ライセンスを購入し、ライセンスをスタックする必要がある。
- Wowza Streaming Engine(旧:Wowza Media Server)
- Wowza Media Systems が開発している動画ストリーミングサーバ。RTMPを使い、Adobe Flash Playerと通信できるが、クライアント・サーバー間のリモートプロシージャコールにも対応しており、その際、サーバー側は Java で記述する。バージョン4.0より、Webブラウザベースで管理出来るGUIを搭載した。
- Red5
- Javaで書かれたオープンソースのFlash Player向けマルチプラットフォームストリーミングサーバ。ライセンスはApache License 2.0(LGPLv3から変更された)。RTMPによる動画配信、RTMPEによる暗号化動画配信だけでなく、Flashの共有オブジェクトやRemotingなどにも対応している。ただし、プログラミング言語はJavaであり、FMS向けにActionScriptで書かれたサーバサイドスクリプトは直接動かすことができない。
- nginx-rtmp-module
- NGINXを基にしたオープンソースのストリーミングサーバ。RTMPだけでなくHLSやMPEG-DASHによるライブストリーミングにも対応している。
- Winampの開発・配布先と知られているNullsoftが無償で提供していたが、インターネットラジオのRadionomyに買収された。
- プラットフォームはWindows 95/98/Me/NT/2000/XP/2003からFreeBSD、 Linux、macOS サーバ、そしてSolaris 2.x サーバ(Sparc版)と対応OSも幅広く、バイナリでの配布となっている。
- MP3形式のデータをストリーミング送信可能である。また、プラグイン導入済みWinampとSHOUTcastサーバの組合せでライブ送信が行なえる。
- MP3形式のストリーミングが可能なオープンソースのストリーミングサーバ。
- VLCメディアプレーヤー(VideoLAN Client)
- VideoLANプロジェクトで開発されているオープンソースのマルチメディアプレーヤー。GUIだけでなく、CUIやWebインタフェースも持っており、ストリーミングにも対応している。HTTP、MMSH、RTSP、Icecastなどのプロトコルでストリーミング出力が可能。
主な開発停止中のストリーミングサーバ
- Helix Universal Server
- RealServerの後継製品であり、リアルネットワークスが販売していた。ディスコン[17]。配信可能なメディア種類がReal Media、Windows Media、Quick Timeと豊富であり、プラットフォームとするOS種類もWindows NT、Windows 2000、Linux、FreeBSD、Solaris、HP-UX等幅広い。
- 他社製品のコピーガードには対応していない。独自のコピーガードHelix DRMがあるものの、これを使うとReal Player以外では見ることはできないため、使われることは少ない。なお、リアルネットワークスはプレーヤ側において、DRMの相互運用性を確保するために、他社製品のコピーガードに対応しようとHarmony技術を開発したことがあるものの、アップルからの訴訟の可能性によって開発を停止している。
- Helix DNA Server
- リアルネットワークスが開発したHelix Universal Serverのオープンソース版。独自のライセンスを適用していた。最終バージョンは2006年リリースの11.1。
- VLS(VideoLAN Server)
- VideoLANプロジェクトで開発されていたオープンソースのストリーミングサーバ。現在、VLSのほとんどの機能はVLCにも実装されており、VLSは開発が終了している。
- Darwin Streaming Server
- オープンソースのストリーミングサーバー。
- OS X Serverに搭載されていたストリーミングサーバ。
- rtmplite
- Pythonで書かれたオープンソースのFlash Player向けストリーミングサーバ。ライセンスはGPLv3。
- C++ RTMP Server
- C++で書かれたオープンソースのFlash Player向けストリーミングサーバ。ライセンスはGPLv3。
- P2P技術を使ったオープンソースのストリーミングシステム。送信機能は無く、中継機能のみ持っている。RTSPやMMSの中継に対応している。
- FFserver
- IIS Media Services
- マイクロソフトが提供しているWindows向けのストリーミングサーバであり、Windows Media サービスの後継製品。コンテンツ開発用エンコーダ等も無償で配布されている。コピーガードが有効な動画は、Microsoft製品以外での視聴ができないため、Windows以外のPCやモバイルデバイス等への配信が難しい。
- 更新されておらず、Windows Server 2016以降へのインストールには回避策が必要となる[20]。
主なフラグメント化ソフトウェア
- MP4Box
- MPEG-DASH互換MP4フラグメントやMPEG-DASH互換MPEG-2 TSフラグメントなどの生成に対応している。オープンソース。
- FFmpeg
- MPEG-DASH互換MP4フラグメント、MPEG-DASH互換WebMチャンク、HDSフラグメント、Microsoft Smooth Streamingに使われるISMVフラグメントなどの生成に対応している。オープンソース。
- edash-packager
- MPEG-DASH互換MP4フラグメントの生成に対応している。ISOのCommon Encryption及びUltraVioletの一つであるWidevine DRMの暗号化・復号に対応している。オープンソース。
- TITAN File
- ATEMEの動画変換ソフトウェア。MPEG-DASH、Smooth Streaming、HLS互換フラグメントの生成に対応している。
クラウドベース
- Amazon Elastic Transcoder
- MPEG-DASH、Smooth Streaming、HLSに対応している[21]。
- Azure Media Services
- MPEG-DASH、Smooth Streaming、HLSに対応している[22]。
- Akamai Media Services Live/On Demand
- Arkena Cloud4TV
主なWebベースのストリーミングメディアプレーヤー
- Flowplayer
- HTML5及びFlashベースのWebプレーヤー。オープンソース。
- MediaElement.js
- HTML5及びFlashベースのWebプレーヤー。オープンソース。
- Video.js
- HTML5及びFlashベースのWebプレーヤー。オープンソース。
- Shaka Player
- GoogleによるHTML5ベースのWebプレーヤー。オープンソース。
- Strobe Media Playback
- AdobeによるFlashベースのWebプレーヤー。OSMF(Open Source Media Framework)を基にしている。オープンソース。更新停止中。
- MicrosoftはOSMFに向けて、Smooth Streamingに対応させるSmooth Streaming Plugin for OSMFをリリースしている。
- Locomote Video Player
- FlashベースのWebプレーヤー。オープンソース。RTSPにも対応している。
ライブストリーミング
ライブストリーミング(Live streaming)はライブメディアをストリーミングすることである。より限定的には、その場で記録された(ライブ)メディアをコンピュータネットワークを介してリアルタイムにストリーミング配信すること(生配信)を指す。生配信されるメディアの例として以下が挙げられる。
ライブストリーミングはインターネットを介した生配信であるため、生放送(Live broadcast)の一種とも捉えられる。公共の電波を利用するテレビメディアの様な複雑な放送認可手続き・審査・取得を必要としない。ゆえにネットにて擬似的なラジオ放送、およびTV放送を開局可能であり、個人や小規模な各種法人団体、既存のラジオ放送局(放送局スタジオ内のライブカメラ映像とセットで流してTV放送化)も積極的にライブストリーミングへ参入している。前述の通り、(放送コンテンツの著作権関係さえクリアしていれば)規制の殆ど存在しないメディア形態である為、機材さえ用意すれば刑務所の中までネットワーク中継をすることも可能である。
短所としては、下記が挙げられる。
- ライブストリーミングの場合、既存放送メディア同様、視聴者が放送時間を忘れて目的の番組を見逃す事がありえる。
- ライブストリーミングと非ライブストリーミング(放送時間の制約が無いオンデマンド・コンテンツのストリーミング送信)共通の欠点として、ネットTV放送側が映像画質の仕様を策定する際に多くの視聴者獲得を優先させる(低スペックPCや低速ナローバンド通信回線接続PCでも視聴に耐える様、画質・画像サイズ・映像フレーム数を低めにする)か否か判断に悩まされる。
配信プラットフォーム
様々なライブストリーミングプラットフォームが存在する。
- ライブビデオストリーミングプラットフォーム(Stickam JAPAN!、Twitch、Pocochaなど)
- ライブTVプラットフォーム(YouTube TV、ABEMA、NHK+など)
- 360度ビデオライブストリーミングプラットフォーム(YouTubeなど)
- 双方向ライブビデオストリーミングプラットフォーム(Zoomなど)
- アバターライブストリーミング(REALITY、IRIAMなど)
- ライブオーディオストリーミングプラットフォーム(radiko、FC2ねとらじ、SPOON、Clubhouse)
ライブストリーミング送出
- Adobe Flash Media Live Encoder
- Open Broadcaster Software(OBS)
- オープンソース。
- Wirecast(Telestream)
音楽ストリーミング
音楽ストリーミングサービスは、主に音楽を中心としたメディアストリーミングサービスである。一部のサービスではポッドキャストなどのデジタル音声コンテンツも提供している。これらのサービスは通常、サブスクリプション方式の有料サービスとして運営されており、消費者はインターネットを通じて、サービスが提供する大規模な音楽ライブラリから、著作権で保護された楽曲をオンデマンドで聴くことができる。一部の企業は、広告付きの無料プランを提供している。
音楽ストリーミングはSpotify、Apple Musicなどの登場により2010年代に急速な成長を遂げた。2015年には米国の音楽業界において、デジタルダウンロードを上回り最大の収益源となり、2016年以降は業界収益の過半数を占めるようになった[25]。
この成長に伴い、ストリーミングサービスでの再生回数が主要な音楽チャートの集計方法に組み込まれるようになった。また、デジタル音楽とストリーミングを考慮した新しい指標として「アルバム相当単位」という概念も生まれた。
音楽ストリーミングサービスの普及は音楽産業全体に大きな変革をもたらし、消費者の音楽との関わり方に変化が生じた。従来の「音楽を購入して所有する」という形から、「音楽に接触する」という形へと移行しつつある[26][27]。
消費者にとっては、利便性の高さ、幅広い音楽へのアクセス、比較的安価な料金などが利点として挙げられる。その一方で、一部のアーティストからは、従来の物理メディア(CDなど)と比べて得られる収入が少ないという批判がある。
脚注
出典
- ^ 9 特別インタビュー - ヤフーに聞く、Silverlight採用の理由
- ^ MSDN IIS Smooth Streaming について
- ^ メディアのマルチキャスト(RTMFP) Adobe
- ^ Ripping Media Off of the Wire A Step-by-Step Guide P.40 DEF CON 2010年
- ^ What is RTMPE Wowza Media Systems
- ^ a b Using PlayReady and/or Widevine Dynamic Common Encryption Microsoft
- ^ a b c Software DASH Industry Forum
- ^ a b c MPEG DASH Axiomatic Systems
- ^ a b FFmpeg Changelog
- ^ a b Common Encryption GPAC project
- ^ A Bug in Chrome Makes It Easy to Pirate Movies Wired 2016年6月24日
- ^ Firefox で DRM コンテンツを視聴する方法#サポートする環境 Mozilla Support
- ^ Marlin Tutorial Intertrust
- ^ a b OMAにおけるDRMの標準化動向 NTTドコモ
- ^ OMA DRM GPAC project
- ^ Windows 10 Anniversary Update: 音楽とビデオの消失 Microsoft
- ^ a b Helix Media Delivery Platform RealNetworks
- ^ Microsoft announces general availability of Apple FairPlay Streaming for Azure Media Services MSPoweruser 2016年8月3日
- ^ ffserver program being dropped FFmpeg project 2016年7月10日
- ^ Workaround: error installing IIS Media Services on Windows Server 2016 Microsoft 2017年5月9日
- ^ Amazon Elastic Transcoder が MPEG-DASH をサポート Amazon 2016年5月24日
- ^ Azure Media Services の概要と一般的なシナリオ Microsoft
- ^ Media Services Live Akamai
- ^ Media Services On Demand Akamai
- ^ “2016年の米音楽市場、ストリーミング売上高が初の50%超に--RIAA”. CNET Japan (2017年4月3日). 2024年7月20日閲覧。
- ^ “「音楽を所有する」時代の終焉:CDとダウンロードはいかに消滅したのか | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)”. Rolling Stone Japan (2018年6月15日). 2024年7月20日閲覧。
- ^ “ヒットチャートの「正解」はあるか――多様化する音楽の消費”. Yahoo!ニュース. 2024年7月20日閲覧。
関連項目
- アプリケーションストリーミング
- ストリーミング・サービスの一覧
- インターネットラジオ
- インターネットテレビ
- ビデオ・オン・デマンド(VOD) - 映像もしくは音声付き映像に限定したライブストリーミングの反語的位置付けを持つメディア。
- P2Pテレビ
- コンテナフォーマット - 音声ファイルフォーマット
- 動画
- ワンタイムURL
- セットトップボックス
「streaming」の例文・使い方・用例・文例
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