長期間同行する人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 02:00 UTC 版)
尾崎 菜々(おざき なな) 女性雑誌記者。本作で唯一、大介の旅路に三度以上関わっている。運動神経はいい方で高所は平気だが、怨霊の類は大介と同じように苦手であり、大介に遠軽での流刑囚怨霊都市伝説を聞かされた時は身震いしていた。鹿やトナカイなどの野生動物が大好きで、サハリン編では食堂車に出てきた鹿肉を食べるのを最初はためらったほどである。 非常に快活な性格で感動指数も高く「超おいしい」「超ガッカリ」などと「超」を連呼する。また大介の講釈やサプライズに対してテンションの高いリアクションを見せ、駅弁の美味しさや車窓の美しさに素直に感動できる感性の持ち主のため、道中のいたるところで大介を喜ばせている。 作中では大介の妻・優子を意識するシーンは皆無だったが、「駅すぱあと・駅弁ひとり旅こぼれ話」では優子のことに触れる会話があった。 コミックス一巻の第二話に初登場した初代ヒロイン。当初は「ブルートレインで行く九州・熊本の旅」の取材ではやぶさ号に乗車したものの、食堂車や売店・車内販売がないことを知らないなど、おっちょこちょいな一面が目立つ。あまりの空腹に耐えかねていたときに、大介からシウマイ弁当をもらうことで仲良くなる。関門トンネルを詳しく語る大介の薀蓄から鉄道に興味を持つ。門司駅での両列車の解結で別れるが、高千穂で偶然合流。今度は九州一周の取材をしてくるようにデスクに命令されたことから、大介に同行して駅弁を食べながらの2人旅になる。九州を一周し、あまりの別れの寂しさに由布院温泉で涙したが、別府駅で買った駅弁とワインを大介に渡し、関西汽船に乗る大介と別府国際観光港で別れる。その後、森駅のいかめし取材で、大介がいかめしをすべて買ってしまったために売り切れていたことを悔やんでいたところ、乗り継いだ普通列車で大介に偶然合流し、北海道やサハリンを一緒に旅する。 さらにその後、松阪駅へ向かう近鉄特急の車内で再会して松阪牛弁当を食べ、その後名古屋まで同行する。 前述の名古屋までの行程中に身延山久遠寺の取材を手伝う約束をしたため身延で4度再会、その後河口湖駅まで同行した。 日本一周達成後の東日本大震災被災地の旅で、石巻駅で5度目の再会をし、レンタカーで宮古市まで同行した。 続編の主人公白鳥菜々とは同一人物である。 水越 美希(みずこし みき) 大介と四国を一周することになる二代目ヒロイン。司法試験に3度も失敗し、自分を変えたいとの想いで四国八十八箇所めぐりをしていた女性。道後温泉の休憩所で会ったマドンナだったが、そのときは大介と絡むこともなく、特急・宇和海13号の車中で大介と初めて会話を交わした。司法試験への焦りからか「1日が25時間でも26時間でも欲しい」と語るほど心にゆとりがなかったため、見かねた大介が「1日2日くらいのんびりしてほしい」との思いで予土線の旅を提案。卯之町駅に着く前に宇和島駅で待っている…と大介が声をかけると、翌日宇和島駅で2人旅のために待っていた。当初はどことなく冷めた雰囲気で、大介の薀蓄に対して興味のなさそうな反応を見せていたものの、駅弁の美味しさや四万十川などの雄大さに感動。何事もゆったりと余裕を持って愉しむことの大切さに改めて気付かされて以降は、張り詰めていた心が氷解するかのように豊かな喜怒哀楽を示すようになり、大介とも非常にフレンドリーな関係に打ち解けていく。その後見学した大鳴門橋が鉄道・道路併用橋として構想されたのに、採算性がないとして鉄道部分を凍結したことを大介に説明された際は激怒していた。体力はある方で、琴平登山の時はメタボで体力が落ちた大介を叱咤、激励していた。四国一周の途中で特急「南風」にて出会った鉄道ファンの少年・太郎とコミュニケーションをとっているうちに、同じ鉄道ファンである甥の洋史のことを思い出してしまい、大介の勧めで四国を一周した後、岡山で洋史と会うことに。大介と洋史が特急・やくも3号で2人旅に出た際は 大介に感謝の言葉を述べながら岡山駅にて2人を見送った。 洋史(ひろし) 美希の甥。岡山駅で美希と母親に紹介される。父親を交通事故で亡くして母子家庭になったため旅行ができず、亡き父と一緒に行くはずだったSLやまぐち号と余部鉄橋を見るのが憧れの鉄道ファンの少年。最初は無愛想でさめていたようだったが大介から伯備線でのD51の3重連の話を聞いてから打ち解ける。時々亡き父を思い出すが、大介に慰められる。中国地方をめぐり、両方を見た後、城崎温泉駅で別れる。 その後京都駅で待ち合わせ、梅小路蒸気機関車館を見学し、大阪駅でトワイライトエクスプレスを見送って別れる(その際、彼は自らの母とともに優子と初対面している)。魚類、特に小魚が嫌い。 中国地方二人旅の終盤近くから大介といるのが楽しくなり、別れを寂しむ一面がでてきて大介とメールフレンドとなる。関西での再会時も同じ表情で優子は「彼(洋史)は大介に父親を見出しているかも」と想像した。 彼の母は上記のとおり、仕事で一緒に旅することはほとんどなかったが、南関編巻末の鉄道博物館へ旅していたことが判明。 ケイト 名古屋市在住のオーストラリア人女性。城崎温泉で日本の入浴方法を知らず、水着で男湯に入っていた。その後、駅弁に興味を持ち、同行。福知山城・姫路城に興味を持つ。たこが苦手、鯨を食することを批判、駅弁の牛肉をオージービーフと比較する、お茶漬けを知らなかったといった感じだが、自然に納得。日本文化に興味を持つ。関西と紀伊半島を巡り、亀山駅で名古屋に行くケイトと別れる。 参宮線の車両を見て、祖国の羊を思い出した。意外と祖国の鉄道を知っている大介を「師匠」とみなしている。 難波駅から南海電鉄の特急「サザン」で和歌山へ向かおうと提案する大介に対して、空港特急「ラピート」に乗りたいとわがままを言い、困惑させるが途中の泉佐野駅に停車するので、そこから各停に乗り継げることが判明、提案を曲げて「ラピート」と各停で和歌山市駅へ行くことになった。そのため、駅弁を食べる時間が遅くなり、大介にプランを曲げさせた報いを受けることになる。 クリスティーナ 日本を旅行中のフランス人女性。秋田内陸縦貫鉄道の車内で出会う。日本語はある程度話せるが漢字は読めないようである。駅弁に興味を持つ。大介のことを「ダイスキ」と言い、「大好き」を「ダイスケ」と言う。ちなみに、大介たちには「クリス」と呼ばれる。温泉で入浴するのが好きで、温泉地を見つけると必ず入浴する。外国人なのに入浴で裸になるのは平気である。恐山に行こうとしたぐらい幽霊は平気らしかったのだが(大介に猛反対されて撤回したが)、怨霊である鬼婆のエピソードではさすがにおびえていた。 基本的に駅弁の好き嫌いはないが、肉が好きで大介の肉料理駅弁をつまみ食いしようと狙っていた。日本でのそばのすすり方に最初、違和感を覚えたが、近くにいた老夫婦がすする姿を見て感化する。 夏 美瑶(しゃ めいやう)、夏 美琪(しゃ めいち) 水戸で出会った台湾出身の双子。姉の美瑶は瑶々(やうやう)、妹の美琪は妹々(めいめい)と呼ばれる。大介のことをいくつかのハプニングからか「(白)熊さん」とあだ名をつけたが、通常は(大介が自らのあだ名を云ったことから、そのあだ名である)「ダイチャン」と呼ぶ。父方の祖父・林豊隆(はやし とよたか)が能登半島・輪島に在住していて、もともと二人は祖父に会うために来日し、旅行をしていた。父は鉄道ライター・宮脇俊三の作品愛読者で、宮脇ファンの大介を感心させた。姉は文学少女で芸術好きだが、妹はグルメとイケメンに目がなく、対照的。沖縄・台湾編では大介を案内する。 韓 美樹(はん みす) 御殿場や箱根で出会った韓国人女性。韓国の旅行会社に勤めているが、日本の駅弁に興味を持ち、伊豆半島・南関東の旅についてくる。大介のことを「大(デー)さん」と呼ぶ。ロープウェイ嫌いの大介に「先輩が初めての町を訪れた時は、高い所に行くと俯瞰できて、町を知ることができるから、と言いました。」と説得し、つきあわさせている。 推理小説家・西村京太郎のファンで、大介と彼の博物館に行った時は、大変喜んでいた。その反面、大介と「スーパービュー踊り子」に乗車した時、子連れでない大人の乗客は立ち入り禁止のキッズルームではしゃぐという無邪気なところがあち、大介に「意外と子供っぽい」と評された。
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