症状と診断
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/24 15:43 UTC 版)
栄養失調のとくに目立つ特徴は、体重の減少である。これは、身体がエネルギー源として備蓄しておいた脂肪を利用するためである。生命の維持に必要なタンパク質を枯渇させないようにできるだけ長く産生し続けるために、筋肉の量が骨格筋、心筋ともに減少する。腹部は通例は膨らみ、顔には皺ができる。罹患した子供は、ときには老人のように見えることもある。マラスムスの患者はしばしば怒りっぽくなったり、いらいらしやすくなったり、空腹がやまなかったりする。 病状が進むと患児は下痢に悩まされ、腸が衰弱する。タンパク質の不足で発生するクワシオルコルとは異なり、マラスムスでは浮腫は見られない。脈拍、血圧、心拍数は低下する。栄養分の不足によって、免疫機構の抵抗力も激しく低下する。患者はそのためにいくつもの感染症にかかりやすくなり、ときには死に至ることもある。 マラスムスを発症している小児には、成長の遅滞が見られる。罹患した子供が成人年齢に達したときに知能に悪影響が出るかどうかについては、いまだ議論が続けられている。マラスムスは、患児の体重が標準の60%かそれ以下であっても浮腫が生じていなければ診断上安全であると考えられている。浮腫が生じているならば、全体的な栄養の欠乏と、タンパク質欠乏によるクワシオルコルとが混合した状態であるといえる。
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症状と診断
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:02 UTC 版)
双極性障害は、躁病を伴う双極I型障害(英: bipolar I disorder)と、軽躁病を伴う双極II型障害(英: bipolar II disorder)に区分される。躁病、または混合状態が1回認められれば、双極I型障害と診断される。抑うつと躁病と、これらの症状のない寛解期とをはさみながら循環することが多い。躁病あるいは抑うつから次のエピソードまでの間隔は平均して数年間である。また、躁病と抑うつの症状が混ざって出現する混合状態(混合性エピソード)が生じる場合もある。 一方で、双極II型障害では、抑うつと軽躁病のエピソードのみが認められる。軽躁病は、患者や家族には病気とは認識されにくいため、自覚的には反復性のうつ病であると考えている場合も多い。症例によっては特定の季節に再発を繰り返すこともある。抑うつから急に躁状態になること(躁転)はまれでなく、一晩のうちに躁転することもある。また1年のうちに4回以上の抑うつエピソード、躁病エピソードを繰り返すものを急速交代型(英: Rapid Cycler)と呼ぶ。 双極性障害の診断は専門家であってもしばしば困難である。とくに、純粋な単極性うつ病から、双極性障害を原因とした抑うつを鑑別することは困難である。若年発症では、最初のいくつかのエピソードは抑うつである可能性が高い。双極性障害の診断は躁病または軽躁病エピソードを必要とするため、多くの患者は最初の診断および治療ではうつ病とされていた。 双極性障害の患者には、なんらかのパーソナリティ障害が伴っているケースが高いことが、統計的に確立している。その中でも、境界性パーソナリティ障害を疾患にもつ患者の双極性障害の確率が高いとされている。双極性障害の研究の第一人者であるハゴップ・アキスカルは、はじめ抑うつ神経症、境界性パーソナリティ障害と気分障害に関する研究を行っていたが、双極性障害を限定的に定義する診断基準に疑問を持っていた。「三環系抗うつ薬で躁転を示す気分失調症は双極型とすべきである」「思春期前にも躁・軽躁エピソードが見られる」「双極性障害は社会的適応、対人関係、薬物乱用に影響する」など指摘。多くの症例を双極スペクトラム概念としてとらえる必要性があると説いた。それ以前にもクレペリンが双極性障害の様々な経過類型について記述しており、双極性障害を一元的にとらえていたとされる。
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症状と診断
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/28 02:05 UTC 版)
上部消化管出血の原因は消化性潰瘍疾患、肝硬変またはがんによる食道静脈瘤である。下部消化管出血の原因は痔、がん、炎症性腸疾患などである。胃腸出血は通常、診療記録、診察、血液検査によって診断される。 少量の出血は検便によって検出されることがある。下部消化管と上部消化管の出血箇所は内視鏡によって見つけられる。内視鏡で分かりづらい場合は医用画像が役に立つことがある。 胃腸出血で特徴のある症候としては、吐血、メレナ(別名タール便)、下血、血便といったものがあげられる。症候によって出血部位の予測がある程度できるとされている。一般にトライツ靱帯より口側を上部消化管、肛門側を下部消化管という。上部消化管出血は消化性潰瘍の場合が多く胃痛を伴うことが多く、下部消化管出血は下腹部痛を伴うことが多い。 名称原因吐血 上部消化管出血 メレナ 別名タール便、ほとんどが上部消化管出血 下血 下部消化管出血 上部消化管出血の原因疾患を以下にまとめる。 病態疾患上部消化管出血 消化性潰瘍 マロリーワイス症候群 胃食道静脈瘤 動脈瘤や急性大動脈解離と消化管とのfistula Hemobilia 炎症性腸疾患(上部消化管のクローン病など) AVM 脳血管疾患や心血管疾患の合併症による上部消化管出血、 頻度としては消化性潰瘍、マロリーワイス症候群、胃食道静脈瘤の3つが圧倒的に多い。脳血管疾患や心血管疾患の合併症としては脳出血後のクッシング潰瘍や熱傷受傷後のカーリング潰瘍が有名である。意識障害や認知症がある場合は重要である。上部消化管出血にはrule of fiveという法則がある。これは上部消化管出血量と症候を対応させたものである。 出血量症候5ml 便潜血陽性 50ml メレナ 500ml 鮮血の下血 黒色便の原因としては消化管出血以外にいかすみ料理、鉄剤、赤ワインなどでも起こることが知られている。
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症状と診断
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/07 06:06 UTC 版)
ICD-10では、「ギャンブル障害(Gambling Disorder)」に当たる「病的賭博 (Pathological gambling)」は「持続的に繰り返される賭博であり、貧困になる、家族関係が損なわれる、個人的な生活が崩壊するなどの、不利な社会的結果を招くにもかかわらず、持続し、しばしば増強する」と定義されている。 ICD-11では、「賭博に対する制御が障害されていることに特徴づけられる持続的で反復的な賭博行動で、個人的、家族的、社会的、あるいは、教育上、職業上、その他重要な事柄に明らか重大な問題が生じており、望ましくないことが繰り返し起きているにもかかわらず、他の活動以上に賭博の優先度が増しており、他の興味や日々の生活に比べて最優先である状態。これらの特徴や賭博行動のパターンが少なくとも12か月以上続いていることが診断の標準的条件だが、診断的特徴をすべて満たし症状が重度であれば12か月間は短縮可能」と定義されている。 DSM-5では「ギャンブル障害(Gambling Disorder)」は「臨床的に意味のある機能障害または苦痛を引き起こすに至る持続的かつ反復性の問題賭博行動」と定義したうえで、問題ある賭博行動とは何かを操作的に示す基準を列記する形式となっている。その基準は以下であるが、こうしたチェックリスト方式をとることで、特にアンケート的な利用をした場合、ICD-10およびICD-11のニュアンス(重度のニュアンス)より軽度でギャンブル障害とみなされうる点には注意が必要。またSOGS(後述)等のアンケートもDSM-Ⅳなどで妥当性を担保しており、同様の問題をはらむ。 以下は、DSM-5日本語版からの引用となる。DSM-5によれば、賭博とは「さらに大きな価値のあるものを得たいという希望のもと、価値のあるものを危険にさらすこと」で、刑法185条にいう「賭博」、すなわち「偶然の勝敗により財物・財産上の利益の得喪を争うこと」より幅広い概念である。
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症状と診断
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 09:38 UTC 版)
非常に強い痒みが主要症状で、水疱性疥癬は小児に好発する。 身体所見として疥癬トンネルがあれば疑う。疥癬トンネルからの擦過物を顕微鏡で観察してダニ、虫卵、糞粒を認めることで確認する。 動物では症状が重い場合は体毛が抜け落ちたり数週間で衰弱死することがある。 足の疥癬 腕の疥癬 手の疥癬 手の指の疥癬 極度に角質増殖した手腕
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