ロトの血を引く者
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「ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章」の記事における「ロトの血を引く者」の解説
アルス 声 - 高山みなみ(コミックCD版・少年時)、西須汐美(コミックCD版・赤子時) / 平松晶子(劇場アニメ版) 本作の主人公。カーメン王国の王子として生を受けるが、誕生と時を同じくして城が竜王の手によって陥落、共にイシスに逃げ延びた老師タルキンやカーメン騎士団長の娘ルナフレア達の庇護の下で育てられ、剣と呪文の修行をしながら成長する。 聖域の結界が破られたのをきっかけに里を出てロトと共に魔王ゾーマを打倒した聖戦士、賢王カダルに師事し、キラ共に蜃気楼の塔で3か月の修業を受けた後、勇者として旅立つ。心優しい性格で戦いを始めた10歳時は幼さの残る少年だったが、自身に託されたロトの紋章の勇者としての使命を自覚し、時に苦悩しながらも戦い続け、勇者として成長していく。戦いの場以外では、キラとの競争に熱中したり、カダルやヤオに飽きれられる程の大食いをしたりと、ごく普通の少年の姿を見せている。一人称は「僕」だが、第2話の冒頭では「オイラ」を使っている(完全版では「僕」に修正)。 同じロトの血を引く魔人王ジャガンとの1対1の対決に挑んだ際には、剣術・魔法ともに圧倒され、戦いに畏怖するまま命を落とす。死の淵を彷徨ったのち、キラ達の必死の努力で確保された世界樹の葉と、命運を共にしてきた仲間たちへの想い、霊界からの愛する人の励ましにより、勇気を取り戻し蘇生した。ジャガン戦で自らの甘さを悟ったことで、蜃気楼の塔で自らを鍛え直し、ジャガンとの再戦では彼を打ち破った。 その後、ジャガンの名から解き放たれ勇者に転生したアランと仲間と共に戦いを挑むが、復活した異魔神の脅威に対し、仲間を思うがゆえにパーティ解散の意思を示し仲間と別れる。その後、異魔神に最終決戦を挑み、自分たちの意思で戻ってきた仲間たちの助けを得て異魔神を倒した。 剣術はルナフレアから教わったカーメン流剣術を使用し、剣王となったキラの指導により、ロトの剣術に匹敵する程の腕前となる。剣は最初はカダルから貰った光の剣を使用。ジャガンによって破壊された後は、アリアハンに保管されていたオルテガの剣を譲り受ける。その後、ジパングでヤマタノオロチを封印していたオリハルコン製の聖なる龍の像をイズナと共に練成した王者の剣(通称:アルスの剣)を使用するようになる。アルスの剣は最終決戦の折、ミナデインの力がこもった一撃で異魔神のコアを撃破した際に折れた。鎧と盾はボルゴイが守り通した光の鎧と勇者の盾の各レプリカを使用。先のジャガン戦で破損するが、アリアハンの人々の手で改修された。その鎧と盾も異魔神との最終決戦で大破した(折れたアルスの剣と共にエピローグで修復されていた)。 カダルとの修行でライデインを会得してから、そちらを攻撃魔法のメインとするようになり、バラモスゾンビ戦ではマホステを会得。グノン戦ではミナデインを会得し、ジャガンとの3度目の戦いでギガデインを会得。ミナデインはグノン戦では、ポロンを経由して、アリアハンの人々の魔力を用いて使用。異魔神戦では、りゅうせいから生き残った戦士たち(完全版では、アランとアステアも描かれた)とアリアハンやカーメンからの援軍から集めて使用。なお、ポロンの指導で魔法の使い方も上達した。 劇場版では7歳の頃の話が描かれ、当時のアルスは自分の出生を知らずに育ったこともあってか、弱虫で勇者になるための剣も魔法も真剣に打ち込めず、キラたちからもバカにされていたが、せみもぐら(ティーエ)救出やマンイーター事件を通じて、勇気に目覚める。最終的には初の魔法であるメラでマンイーターを倒し、キラと妖精たちを助け、妖精と人間の歩みにも繋げた。 アラン / 魔人王ジャガン 声 - まるたまり(コミックCD版) ローラン王国の王子。生まれて間もなく、魔王軍にローラン王国を滅ぼされ、自身も本来の名を授かる前に、地上を支配する最強の魔王の名にして、呪われた名でもある「ジャガン」を与えられてしまう。その後、魔王軍の英才教育により鬼(デーモン)兵団を率いる第四の魔王・魔人王ジャガンになるが、魔人の血に目覚めてもロトの血は失われることなく、二つの血のせめぎあいに苦悩している。性格は傍若無人にして残忍だが、魔人王となってなお体に流れ続けるロトの血の影響もあってか、決して加虐趣味的な性格ではない。戦いでは正々堂々を信条としており、無関係な人々を眠らせて戦いに巻き込まないよう配慮したり、闇のオーブを守る聖双生児たちを殺してしまわないようエビルディンの威力に手加減を加えるなどの一面も持っている。また、ジパングでアルスと戦った際にはアルスの成長を喜び、アルスから「違う出会い方をしていたら、僕たちは友になれたと思うか?」と問われた際には「かもしれん」と返答した。 表面上は異魔神に忠誠を誓っているが、自分の運命をもてあそぶ異魔神に強い怒りを抱いており、異魔神を含めた全てのものを自分の前にひれ伏させようという野心を抱いている。 勇者アレルの剣術と彼が身に着けていた伝説の武具(王者の剣、光の鎧、勇者の盾)はローラン王家に伝わっており、ロトの剣術をローラン戦士団との対決の中で会得し、ロトの武具は父・ローラン4世に勝利したことで入手するが、ロトの武具は父の血と異魔神の血の呪いによって強化され、赤色に変わっている。ロトの力と魔人の力を併せ持ち、ライデイン以上の威力を持つ呪文、黒い稲妻エビルデインを得意とする。本気になると、父の放ったライデインで生じた身体の刻印が表面化し、魔人の力を最大限に発揮し、血を触手のように操って相手を拘束したり、千切れた腕を繋ぎ合わせるといった人間離れした能力を発揮し、相手の心臓をわしづかみにして、相手に苦痛を与える幻をみせるという精神攻撃も使用。 魔人王戴冠式を終えた後、手始めに城塞化していたノアニールを陥落させた。グノン戦死後、アリアハンに赴き、アルスと交戦。圧倒的な実力差でアルスを倒す。ジパングでの再戦では、ケンオウとの修業でパワーアップしたアルスに翻弄されたことから、魔人としての真の力を解放して対抗するも感情の高ぶりによって太刀筋が鈍っていたこともあり、修行の末に心身両面で成長を遂げていたアルスに敗北する。その直後にアステアが駆けつけたことで、ロトの紋章が全て揃いオメガルーラが発動するが、ジャガンの邪悪な心に反応し、彼だけが弾き飛ばされてしまった。 アルスに敗れ、オメガルーラからも弾かれたことで、魔王としても勇者としても居場所をなくしてしまったジャガンは、異魔神を服従させるための脅しの道具として奪った闇のオーブを、異魔神の眼前で破壊する。しかし、闇のオーブが異魔神の肉体を封じる器であったことを知らなかったために結果的に封印をとくことになってしまい、復活した異魔神の肉体にロトの血を吸収されて命を落としてしまう。難を逃れ気を失った状態でフレイアから本来の名「アラン」とその命を移し与えられ、息を吹き返すものの、眼前で母を失うという筆舌に尽くしがたい悲しみを味わい、絶望する。父に続き、母までも自分のせいで失った怒りと悲しみをアルスとの勝負にぶつけるが、彼のギガデインの前に敗北。黄泉の国に立つ両親の魂の導きで魔の呪いから解放され、勇者に転生。ロトの武具も本来のブルーメタル色に戻った。 無愛想な性格は変わらず、打倒異魔神も正義や平和のためではなく、亡き両親の想いに応えるためと復讐のため。だが、不器用かつ正論ながらも気遣いを見せるようにもなる。復活直後は勇者と呼ばれることに抵抗を感じていたが、異魔神に吸収されそうになったアルスを庇った際、自ら勇者アランを名乗るようになった。異魔神との最初の戦いではアストロンを使用し、次の戦闘までにはギガデインを会得した。異魔神にロトの血を吸収されたことで髪の色は銀に変色したが、異魔神からロトの血を奪い返したことで本来の黒い髪に戻った。 『Returns』では主人公の1人を担当。魔人王になる前は、ゴルゴナやグノンから「カーメンの王子の代用品」と陰口を叩かれたり、リルパから命や両親を教えられたことから興味を抱く姿を見せていた。魔人王になった後は、三魔王を圧倒する力を見せ、自分に苦しみを与えた者たち全てに復讐を誓うようになる。 後にアステアと結婚するが、そのぶっきらぼうな物言いのためか、最初はやや折り合いが悪かった。 アステア ラダトームの王女。死産とされ、匿われていた勇者ロトの第三子で長女フローラの血を引いており、闇のオーブを守り続けていた。女性を先祖に持つゆえか、中性的な顔つきをしており、髪の色もアルスやアランのように黒ではなく桃色。穏やかかつ冷静沈着で喋り方も高貴な感じを出している。1人で戦ってきたため、1人で背負い込んでしまうところがあったが、アルスのおかげで1人で背負う重さから解放された。 ラダトーム城が陥落した後、闇のオーブを偽物とすり替え、本物を聖域に封印するために地上世界に赴いた。アルスに会うために、アリアハンへ向かうが、すれ違いとなったため、今度はジパングへ向かい、そこでアルスとジャガンと出会い、2人の戦いを止めた。その後、アルスの協力を得て、ラーミアの卵が置かれていた聖域に闇のオーブを封印。自身のロトの紋章をアルスに託し、ルーラでアレフガルドに帰還した。アレフガルド帰還後はレジスタンスを結成し、ラダトーム城の奪還に成功。その直後、闇のオーロラがアレフガルドにも発生したことから、異魔神の復活を知り、異魔神に対抗するための光の玉を取りに行き、竜王とも和解。彼から、ジャガンがアランに転生したことも聞かされ、レジスタンスと共に、地上に赴き、アルス一行と合流した。 呪文はバギクロスやフバーハ等の他、アルスと同じライデインやギガデインなどの勇者の呪文を使用。ロトの紋章以外は特別な装備は所持していない。 一人称は「僕」だが、ジパングに姿を見せた時、初めて一人称を使った際には「私」と言っていた(完全版では「ぼく」に修正されている)。 『Returns』では主人公の1人を担当。ラダトーム第一王女、つまりは女性であったことが判明。兄にして、ラダトーム第一王子のアロイスに守られながらも、自身も戦うことを望んでおり、剣術やライデインも身に付けていた。兄が戦死した後、ロトの紋章を受け継ぎ、戦いが終わるまで女であることを捨て、おさげも切り落とし、一人称も「私」ではなくした。 後にアランと結婚し、アレフガルドとラダトームの復興に力を入れる。
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