レストラシオン
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クリスティーナ・ベルトラム 声 - 鈴代紗弓 ベルトラム王国第一王女。気が強いが、王族としての責任感も強く、聡明。 王立学院ではリオと同じクラスに在籍していたものの、自分の立場というものを自覚しているためか学院時代はリオとの接触自体を避け、フローラにも言葉をかわさないようにと諌めていた。リオの事は誤解で平手打ちをお見舞いした後生まれて初めて抵抗されたことで、自身の無力さを痛感させた人物ということもあって同じクラスではあったが敬遠していた。一方で、学院の授業などでリオの能力を目の当たりにしたことで、自分とは違う本当の特別だと憧憬の感情も持っていた。 クレール公爵領でリオとセリアに再会し、ガルアーク王国までの護衛を依頼する。ルシウスの策略でフローラと共に人質として利用され、ハルトがリオと同一人物であることを知らされる。リオに救出されると、リオへの数え切れない恩義や罪悪感と共に複雑な感情を抱えており、王女として頭を悩ませている。 外伝ではクリスティーナがリオやセリアに護送される道中で立ち寄ったある都市で、リオと2人でデートする様子が描かれている。 フローラ・ベルトラム 声 - 本渡楓 ベルトラム王国第二王女。思いやりのある善良な性格だが姉のクリスティーナとは反対に気が弱く、自己主張が苦手。リオやクリスティーナの1歳下。 幼い頃にレイスの陰謀によって誘拐されるも、前世の記憶に目覚めたばかりのリオに助けられる。これを機にリオは王立学院へ入学することとなり、浮浪児の境遇から脱する。在学中は学年が異なり、また、クリスティーナからの指示でリオとはほとんど交流を持つことを許されなかった。野外演習中、魔物に襲われ、混乱の中、スティアードの行動が原因で崖から転落するが、精霊術によりリオに助けられる。その直後、レイスにより召喚されたミノタウロスに襲われそうになるが、再びリオにより救われる。しかし、リオがフローラ転落の原因のスケープゴートにされたため、リオは王国を出奔することになった。 フローラ自身はリオに恩義と淡い恋心を抱いていたが、王立学院でリオが差別的で不当な扱いを受けていても何もできなかった自分自身に対して、その後、ずっと後悔し続けることになる。 ベルトラム王国で政変が起きた際、ユグノー派によって勇者である弘明共々、特別政府『レストラシオン』の神輿として担ぎ上げられる。ガルアーク王国への亡命の途上、魔物に襲撃された際にハルトと名乗るリオに助けられ、ミノタウロスと戦うその姿に既視感を覚える。後に、アマンドでルシウスによって誘拐された際、救出にきたハルトに対してルシウスがリオと呼んだことからハルトがリオであると確信する。 ルシウスから助け出された直後、学院時代のことをリオに対して必死に謝罪しようとするが、王国との関わりを望まず、かつ、フローラのことを信用しきれないリオからは「リオという人間の名前は忘れて欲しい」といった趣旨のことを言われ、一定の距離を置かれることになる。(8巻) (フローラは涙を流し、リオはやるせない気持ちになるが、実はリオ自身は学院時代フローラとは接点がなく、身分差から距離をとっていたのでフローラが必死に謝罪する理由が全く分からなかった) レストラシオンでは、勇者である弘明の正妻として正式に婚約を発表される。しかし、無意識にハルトへの好意を滲ませ、弘明の不興を買うことが多かった。ルシウスの策略でクリスティーナと共に人質として利用された際、しばらく音信不通となったことや、弘明のリオに対する嫉妬もあり、弘明との婚約が解消される。 リオに対しては罪悪感・恩義・恋心など複雑な感情を持ち合わせているが、王女という立場やその性格から、あまり踏み込めてはいない。 リオが他の令嬢からお茶会等に誘われ参加することを知ると、自分も一緒に参加したいという気持ちが表情にでてしまう。 レストラシオンに多大な貢献のあったハルトに対して褒章として家柄的に公爵家令嬢のロアナを側室として嫁がせるのが良いのではないかという提案がユグノー公爵からあがった際、「フローラを側室に」、というクリスティーナの冗談に対しては嬉しそうな反応を示した。(大国の王女が他国の貴族の正室ではなく側室になることはほとんど考えられないため。) 外伝「セリア先生編 第2話」では、リオの王国出奔後、学院内でリオの悪口を言うアルフォンスとスティアードに対して、自身が知る限りの真実で、きちんと彼らに反論している。 坂田 弘明(さかた ひろあき) 声 - 吉野裕行 ベルトラム王国を脱出したユグノー公爵派に召喚された勇者。大学受験に失敗した、浪人中の普通の19歳。所持している神装は水を掌る力を宿している刀。 勇者という特別な地位にいることに酔っており、元の世界への帰還は基本考えていない。 自己顕示欲が極端に強く、おだてられると調子に乗りやすい性格で見栄っ張り。一方で駆け引きには疎く、ユグノー公爵やロアナによって思考を誘導されやすく、自らが傀儡として操られていることを認識していない。また、自分以外の人間が注目されることや、自らを持ち上げない美形や金持ちといった人間を露骨に嫌っており、隠そうともしていない。そのためリーゼロッテやそのメイド、沙月などの目端の利く女性陣からの評価は極端に低い。 騎士などとも模擬戦を行っているが接待試合であることも気付かず、ユグノー公爵が力をつけて自分の元から離反しないようにという思惑もあってきちんとした戦闘訓練なども行っていない。自身が初めての実戦に怯えていたことをよそに自分を守っていた騎士達の奮戦を無下にするような言動をすることから、騎士から反感も抱かれているらしくプライベートなところでアルフォンスから「口だけは立派なむかつく奴」と陰口をたたかれていた。 いわゆるオタクの気質があり、神装に「八岐大蛇」という名を付けたり、姫騎士であるシルヴィに対して軽薄な憧れを抱いたりしている。神装そのものの力は絶大だが、本人の実力は低く、レイスには一瞬で気絶させられていた。数多の功績を挙げ美人を侍らせるリオに嫉妬し、決闘を挑む。神装の能力を使うも惨敗し、能力を制御できず被害を広げかけたことでクリスティーナから説教を受け、しばらくの謹慎処分を受ける。 フローラ、ロアナと婚約をしていたが、クリスティーナとフローラが拉致された際、リーゼロッテとの縁談と引き換えにロザリーを正妻とすることを認めるが、リーゼロッテにきっぱりと断られる。さらに、2人を救出し帰還したリオ達の様子を見てフローラへの気持ちが冷め、ロザリーと婚約することを決意する。 ロアナ・フォンティーヌ 声 - 金子彩花 フォンティーヌ公爵家の令嬢。王立学園におけるリオの同級生。 身分が下の者には高飛車で高圧的ともとれる言動が目立つが、身分の高い人間には責務があるという自己意識故のものであり、本人に悪気はない。 勇者である弘明のお世話係として仕え、ご機嫌取りに励んでいる。弘明に付いていく形で、ベルトラム王国へ両親を残してレストラシオンに所属を移す。後に、弘明の第二夫人として婚約する。クリスティーナからハルトとの縁談を持ち掛けられるも、弘明を支え続けることを決意して断った。 ギュスターヴ・ユグノー 声 - 荻野晴朗 ユグノー公爵家当主。スティアードやラティーファの父親であり、老獪な政治手腕を持つ大貴族。クリスティーナ曰く「合理的な野心家」であり、一定の実を掴み取れば、名までは欲さない人物。 レストラシオン設立後、何としてでもリオを引き込もうと動いている。 ジョージ・ロダン ユグノー公爵派の重鎮、ロダン侯爵家の現当主。領都ロダニアには、レストラシオンが本拠を置く。 レイモン・ブラント ユグノー公爵派に所属する騎士。フローラ親衛隊の隊長を務める人物。 ヴァネッサ・エマール 声 - 河瀬茉希 王の剣アルフレッドの妹。クリスティーナの護衛を務める女性騎士隊長。 クリスティーナがクレール領から脱出する際、護衛についたリオ、サラ、オーフィア、アルマの4人の圧倒的な戦闘力を目の当たりにし、クリスティーナへは4人を召し抱えよう進言する。 アレイン・ルッチ・ヴェンの3人による襲撃を受けて致命傷を負い、クリスティーナとフローラを拉致される。寝たきり状態になっていたが、リオにより2人が救出された後、クリスティーナとリオの手で治療が施され目を覚ます。 村雲 浩太(むらくも こうた) 瑠衣と共にベルトラム王国に召喚された少年。瑠衣と同じ部活に入っていた。召喚後は、瑠衣のサポートで言葉を覚える。 幼馴染で想い人の茜が瑠衣に取られたことに嫉妬して、クリスティーナと共にベルトラム王国を飛び出す。国境で瑠衣と再会して和解し、一人でも生きていけるようになるため冒険者になることを決意する。 レストラシオンでは客人として扱われ、学院に通う。弘明と出会ってからは補佐役に指名される。 斉木 怜(さいき れい) 瑠衣と共にベルトラム王国に召喚された少年。瑠衣や浩太の1学年先輩。召喚後は、瑠衣のサポートで言葉を覚える。 クリスティーナや浩太に付いていく形でベルトラム王国を飛び出す。レストラシオンのクリスティーナ歓迎会で男爵令嬢のローザ・ダンディと出会い、婚約したことで準男爵の爵位をクリスティーナから与えられた。 レストラシオンではローザと共に学院に通う。弘明と出会ってからは補佐役に指名される。 ローザ・ダンディ 男爵令嬢で、レストラシオンの歓迎会で怜と出会い、婚約した。 ミカエラ・ベルモンド 男爵令嬢で、レストラシオンの歓迎会で浩太や怜と出会う。レストラシオンの学院ではローザも含めた4人で一緒に講義を受けている。
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