原書の魔法士たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/29 10:24 UTC 版)
「パーフェクト・ブラッド」の記事における「原書の魔法士たち」の解説
和泉 菫(いずみ すみれ) 所持魔導書:「グラビティ・ドライブ」「ピーピング・キャット」「レストラシオン」 産休の担任に代わり裕樹達のクラスを受け持っている臨時教員。年齢不詳だが、外見は「お子ちゃま」そのもの。裕樹に対して透華の秘密を知っているかのような素振りを見せる。 その正体はもう一人の「パーフェクト・ブラッド」であり、原書(オリジン)「グラビティ・ドライブ」を持つAA級犯罪者。世界最強の魔女だと言われており、原書の中でも戦闘に特出した魔導書と、それを完璧に使いこなす才能は他の何者も寄せ付けない。コードネームは「チャイルドビッチ」、本名はコルディエ・E・テレーズで菫という名は菫青石(コーディエライト)から取った偽名と見られている。 ある小国の王太女であったが、その国で発見された「グラビティ・ドライブ」を狙う超大国の魔法士が発動させた原書「アウトブレイク」により祖国は一夜で壊滅。ただ一人生き残った過去を持つ。 彼女の行動原理は二つあり、ひとつは世界に散らばる原書をはじめとする強力な魔導書を核兵器を持たない国に与えることで、パワーバランスを創り出すこと、そしてもうひとつは、故郷を滅ぼした原書「アウトブレイク」とその使い手であるパーフェクト・ブラッドに対する復讐である。 原書「バーサーカー」を狙い、エウプロシュネ幹部・リエルを追っていたものの、裕樹が「バーサーカー」を装着したことにより目論見は外れてしまう。裕樹を殺せば「バーサーカー」は再度、腕輪状に戻るため「バーサーカー」の力により覚醒した裕樹と壮絶な死闘を繰り広げたものの、忽然と姿を消した。 日本に現れた「アウトブレイク」の原書憑き、カトリーナを狙って再び裕樹たちの前に立ち塞がり、「帚星」を得た透華と一対一の激戦を繰り広げ、引き分ける。激戦の最中、透華に自身の本心を言い当てられ、「アウトブレイク」に纏わる憎しみから解放される。その後は透華の「レストラシオン」を持ち去り、カトリーナを連れてどこかの国へ逃走している。 カトリーナと和解した後の菫は、カトリーナに辛く当たるような言い方をしながらも、彼女の命を守り、その幸せを願うような保護者的立ち位置になっている。 多田が挙げた「結社との決戦までに死んではいけない人物」のひとりであり、アウレリウスが言う「結社盟主を打倒する可能性のある原書」を持つひとりでもある。 対エウプロシュネ戦にて、敗走する透華を守るためにエウプロシュネと対決。途中、戦いの元凶の存在と自分の死期に気づき、グラビティ・ドライブに自分の命を捧げて魔人化。エウプロシュネを抑え込むことに成功するが、祐樹が真実に気付くことを願って消滅する。この時、グラビティ・ドライブは彼女の血を媒介して侵蝕型原書化した。 サーニャ 所持魔導書:「ブレスド・レイン」 14歳。パーフェクト・ブラッドである魔法士の少女。2巻ではゲストヒロイン。 母・スラーヴァの形見である水の原書「ブレスド・レイン」を使う。カタコトの日本語を喋る。 母から「愛すること」のみを教わり、他人に対して嫌悪や拒絶といった負の感情を一切表に出さない純粋な少女で、「濃霧の魔女」と言われた母のように、貧しい土地に雨を降らせてまわることが夢。 しかし、ただ夢見がちな理想論者というわけではなく、魔女狩りなどの世界の不条理に直面しても尚、「愛すること」をやめない強さも持つ。 エウプロシュネに追われている途中に菫と出会い、裕樹のことを聞かされ頼って日本へ逃亡してくる。 そうして裕樹に助けられ、それがキッカケで彼に恋愛感情を抱く。 対エウプロシュネ戦では、小羽と共にアルプの遺跡に赴き、エウプロシュネ・ガイアを鎮めるためにブレスド・レインを永久解放する。残り四ヶ月で衰弱死する自分のことを小羽に任せ、鎮めの雨を降らせるために氷の彫像となった。 カトリーナ 所持魔導書:「アウトブレイク」→「グラビティ・ドライブ」 3巻ではゲストヒロインで、作者曰く、三人の主人公のうちの最後の一人。 米国に、優秀な兵器となるように「アウトブレイク」を与えられた少女で、兵器としてのみ存在を許された孤独なパーフェクト・ブラッド。 生い立ちにしては優しさを失っておらず、自らが無秩序に死をまき散らす災厄でしか無いことを嘆き、死を望んでいた。 対エウプロシュネ戦では突如戦場に現れ、菫の形見として侵蝕型原書化した「グラビティ・ドライブ」を使用し、再び侵蝕型原書憑きと化す。その時はすぐに戦場から姿を消すが、その後は菫を殺した世界を憎み、各地を回って結社残党の皆殺しを続けた。実に決戦後に崩壊した結社アジトの半分以上を潰し、「災厄の魔女(カラミティ・ホワイト)」というかつては忌んだような異名を付けられるまでに至る。結社とアミュレットを皆殺しにするつもりだったと以前とは違う形で精神の崩壊を起こしていたが、祐樹の決死の説得によってそれを留まるに至った。 元々が原書憑きという生物兵器を造り出すための存在だったため、たった1ヶ月で菫を越える程にグラビティ・ドライブを使いこなしている。 エレイン・ガルシア 所持魔導書:「トール・ハート」「インドラ」 4巻のゲストヒロイン。 米軍魔法士部隊の少女。「道化女(ピエレッタ)」の異名を持つパーフェクト・ブラッド。
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