エルトリア関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 17:18 UTC 版)
「魔法少女リリカルなのはシリーズの登場人物」の記事における「エルトリア関係」の解説
『-THE GEARS OF DESTINY-』に登場した、ミッドチルダとは異なる次元世界にある星「エルトリア」からの来訪者。なのはたちの世界よりも時間軸が進んだ未来から来たタイムトラベラーでもある。アミティエとキリエは、「死蝕」と呼ばれる環境破壊現象によってゆっくりと星そのものが滅亡しつつあるエルトリアを復旧させるために、グランツ・フローリアンによって生み出された「ギアーズ」と呼ばれる機械である。アミティエによると、アミティエやキリエ以外にもさまざまな種類のギアーズがエルトリアの復旧のために稼動しているが、彼女達のような人間に近しい者は他にはいないとのこと。他にどのようなギアーズが存在するかは不明。アミティエとキリエはグランツが精神面の調整に入れ込みすぎたため、他のギアーズと同じように扱いたくないとして、グランツの娘として人間と同じように育てられた。 『Reflection』および『Detonation』では主要キャラクターとして登場する。エルトリアからの来訪者という設定は共通だが、タイムトラベラーではない。また機械ではなく人間で、なのはたちの世界の人間に比べて身体能力や治癒能力が非常に高い。「星を救う機械」という設定は、イリスが代わりに受け継ぐ形となっている。 アミティエ・フローリアン 声 - 戸松遥 エルトリアで使われている魔導力運用技術「フォーミュラ・エルトリア」(『Reflection』では「フォーミュラ」)を使い、自らを「運命の守護者」と名乗る少女。愛称はアミタ。武器は状況に応じて「ザッパー(銃)」、「フェンサー(剣)」、「ヘヴィエッジ(両手持ちの大型剣)」に切り替えられる「ヴァリアントザッパー」を使用する。髪は赤毛のおさげで青を基調とした服を着用。 誰に対しても丁寧口調で話す。キリエからは「熱血おバカなお姉ちゃん」と評されており、多少の苦境でも気合いと根性で乗り切ろうとする。少々天然ボケ気味ではあるが、キリエが絶体絶命の局面に置かれた時には自らの身を挺して庇うなど、フローリアン家の長女として、またキリエの姉として、強い責任感と大きな愛情と包容力を持っている。 「闇の欠片事件」(『-THE BATTLE OF ACES-』)の3ヶ月後に起る「砕け得ぬ闇の復活」を達成させ、エルトリアの滅びの運命を改変させようとするキリエの行動を阻止するためにキリエを追う。 キリエ・フローリアン 声 - 佐藤聡美 アミティエの妹で、アミティエと同じくヴァリアントザッパーとフォーミュラ・エルトリアを使い、自らを「時の操手」と名乗る少女。外見はアミティエに似ているが、髪はピンクのロングヘアで服装もピンク基調。 人を頼るのが苦手な性格のため、普段は物事を比較的醒めたスタンスで見ており、ぶりっ子のように人を食ったようなとぼけた口調で話す。なのはたちの前でも計算高く偽悪に振舞っていたが、フェイトやクロノには責任感の強さから感情を押し殺している本質を見破られていた。アミティエのことも内心では嫌っておらず、姉である彼女を信頼している。対立時は素が出た時を除いて『アミタ』と呼んでいたが、和解後は前のように『お姉ちゃん』と呼ぶようになる。 エルトリアの滅亡を阻止するために、「闇の欠片事件」の3カ月後に起る「砕け得ぬ闇の復活」を達成させ、永遠結晶「エグザミア」を手に入れようとしており、そのことからアミティエと対立したが、その後アミティエやなのは達と協力するようになり、最終決戦では自身の武器をアミティエに託す。 自らが人の役に立つために作られた機械であるという認識がアミティエよりも強いため、「機械は壊れるまで人のために働けばいい」といったシニカルな言動が見られる。また、そのような自負があるからか、自分の行動が人に迷惑や被害をかけることを何よりも嫌う。 『Reflection』ではアミティエの3歳年下。ゲーム版に比べると感情的で目的に対して性急な面が強いキャラクターになっており、自分を事態から遠ざけようとする姉に反発して自分のやり方で父と星を救うという一心で異世界である地球にイリスとともに渡航する。地球ではイリスが立てたプランを実行するために奔走し、最初にはやての持つ夜天の書を狙って彼女を襲い、結果的に無関係の人々を巻き込む形になり、そのため遅れて来たアミティエやなのはたちと対立するが、自身が実際は父や星のためではなくイリスの野望実現のために手を貸していたことには気付いておらず、正体を現したイリスから真実を告げられて打ちのめされる。その後、イリス自身もフィルに利用されていたことを知り、友として彼女を救うことを決意。事件後にアミティエと和解し、イリスとも本当の親友として改めて付き合うこととなる。 グランツ・フローリアン 声 - 浜田賢二 死にゆくエルトリアの環境の再生を模索している科学者。アミティエとキリエをはじめとするギアーズの製作者であり、アミティエとキリエは父と慕っている。 原因不明の不治の病に冒されており、アミティエとキリエがユーリ達を連れてエルトリアに帰還した数年後に亡くなる。 『Reflection』にも登場するが、病気で意識不明に陥っており、余命は幾ばくもないと言われている。 『Detonation』では最後に出演したが、声はない。ユーリの能力と家族の看護で余命が大幅に伸び、エルトリアの自然が見える丘に埋葬される。家族との集合写真では、楽しそうな顔で写真に収まっている。 エレノア・フローリアン 声 - 伊藤かな恵 『Relfection』初出のキャラクター。 グランツの妻で、アミティエとキリエの母親。 グランツと共にエルトリア復興活動に勤しんでいたが、その夫が倒れたことを受けて自分たちも他の住人と同じく星から出ることを考えるようになる。 『Detonation』ではグランツと同じ病にかかっていたことが判明するが、ユーリの能力と家族の看護で完治する。 イリス 声 - 日笠陽子 『Relfection』初出のキャラクター。 惑星エルトリアの廃墟化した教会に住んでいる少女。 キリエとは昔からの友人だが、自身は純粋な人間ではなく教会内部に置かれている石板に宿る人工知能のインターフェースである。 表向きは世話好きで優しい性格とされており、キリエに父とエルトリアを救うには地球にある永遠結晶が必要であると教え、それを欲したキリエに協力するため共に地球に渡航。キリエと連携してはやてから奪った夜天の書からディアーチェ・シュテル・レヴィらマテリアルを復活させ、3人がなのはたちを引きつけている間にテーマパーク「オールストン・シー」に展示されていた永遠結晶を発見するが、直後にキリエに自身の真の目的を告げて彼女を裏切り、永遠結晶を奪うと駆けつけたクロノを含む管理局員たちの生命エネルギーを吸収して実体化および侵攻武装形態「アスタリア」への強化を果たし、永遠結晶に封印されていたユーリを復活させる。 イリス自身が語るところによると、かつてユーリが引き起こした災害で命を落とした人間で、その意識が石板に宿ったものであるとのこと。本当の目的は現在地球にある永遠結晶に封じ込められているユーリへの復讐であり、キリエに協力していたのも自分を地球に連れて来させるための策略に過ぎず、そして蘇らせた彼女にウイルスコードを注入して自身の制御下に置き、「彼女に本当の絶望を味わわせる」という名目で破壊活動を行おうとする。 『Detonation』で、実は人間ではなく、かつてエルトリアに存在した「惑星再生委員会」によって造られた「生体テラフォーミングユニット IR-S07」で、同時に少ない資源を使って無限に増殖できるという機能を保持した「生体兵器」であることが判明する。かつては本当に世話好きな性格だったが、父親と慕っていたフィルによる思考操作で自分がユーリに殺されたという誤った認識を植え付けられ、そのことを一切知らないままフィルに利用されていた。真相を知って自暴自棄になるも、それでも友として見捨てようとはしないキリエに救われ、事件後は今までのことをキリエやユーリに謝罪し、2人から改めて友人として迎え入れると告げられる。 事件の裁判の後にエルトリアに帰還。キリエやユーリ、アミティエたちからも祝福され、エルトリアの復興に尽力する。 フィル・マクスウェル 声 - 山寺宏一 『Detonation』初出のキャラクター。 本編の40年前にエルトリアに存在していた「惑星再生委員会」の最高責任者。そして今回の事件における真の黒幕。 「最後に笑っていればいい」を信条に惑星再生研究へ精力的に取り組み、イリスを実の娘のように愛する善性の人物を装っているが、その本性はあらゆる事物へ自身の価値観を強要する傲慢かつ独善的なマッドサイエンティスト。 研究予算を得るためにテラフォーミングユニットの軍事転用研究を行っており、それ絡みの不透明な予算運用を政府に気付かれた事で委員会の解体後査問に掛けられる事になっていたが、取引相手の軍事団体へ亡命する前に「下らない閑職へ回されるのが可哀そうだ」という理由で委員会メンバーや一般職員、研究所で育てられていた動物たちまでも量産型イリスで虐殺。手土産として洗脳しようとしたユーリの自己防衛による反撃を受け、それを想定して自身のデータ化した記憶をイリスの中に埋め込み、思考誘導でイリスを裏から操る。 戦いが激化する中、侵攻武装「マクスウェル」として復活。イリスと同様のフォーミュラやヴァリアントシステムに加え、アミティエとキリエが持つ能力「アクセラレーション」の強化・発展型とも言える「アクセラレーション・オルタ」を搭載しており、生身の人体では不可能な超高速度域での絶大な戦闘能力を有している。 制圧した地球を資源採掘地兼実験場とし、量産したイリスとユーリを他の惑星や次元世界へ売り捌こうと目論んでいたが、なのはたちとの戦いに敗北して躯体は大破。切り札の自身の記憶のバックアップを積んだロケットの打ち上げとその後の衛星砲による都市攻撃も阻止され、逮捕される。
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