回頭
回答と解答の意味の違い・使い方の解説
読み方:かいとう
「回答」と「解答」の意味の違いは、質問・要求に答えるのが「回答」、問題に答えるのが「解答」という違いです。
■ 「回答」と「解答」の読み、意味の違いは?
「回答」も「解答」も読みは「かいとう」です。それぞれの意味は以下の通りです。
回答:質問、要求などに答えること。また、その答え。
解答:課された問題の答えを出すこと。また、その答え。
「回答」も「解答」もどちらも答えを意味しますが、何に対する答えなのかが違うわけです。質問・要求に対しては「回答」、問題に対しては「解答」を使うと押さえておきましょう。
■「回答」「解答」どっちを使えば正解? 使い分けの具体例
「回答」「解答」のどちらの言葉を使えばいいかを練習し、適切に使い分けられるよう対策しましょう。
1「クイズの“かいとう”者は山田さんです」の“かいとう”はどっち?
クイズという問題に答える使い方なので、“解答”者と書きます。
2:「アンケートに“かいとう”する」の“かいとう”はどっち?
問題ではなく、アンケートの質問に答えているので、“回答”すると書きます。
3:「“かいとう”用紙」の“かいとう”はどっち?
実は、これについては、この情報だけではどちらかは決められません。テストやクイズの紙なら“解答”用紙、アンケートや質問の紙なら“回答”用紙です。
■ 「回答」と「解答」の使い方の違いの例文
「回答」の例文を以下に挙げます。社会調査や世論調査の報告によく用いられることが分かります。また、問い合わせや要求に対する返事の意味でも使われています。
・ソーシャルメディアを利用して良かったと思えたことについては、「新しい友人ができた」「相談相手ができた」のように『①新しいつながりの創出』に関わる項目を回答した人はそれぞれ20%以下である。(総務省「平成30年版 情報通信白書」)
・世論調査―質問と回答〈11月16、17日実施〉(「朝日新聞デジタル」2019年11月18日21時00分掲載の記事見出し)
・そうこうしているうちに、米国側から正式の回答が海軍省に寄せられた。(中川靖造『海軍技術研究所』講談社文庫)
・年間一時金は前年比2%増の248万円となり、トヨタ自動車労働組合の要求に対し、9年連続の満額回答となった。(「日本経済新聞」2019年10月9日)
「回答」に続いて、「解答」の例文も挙げます。例文はいずれも問題やテストに答える文脈で使用されています。出題者や塾・予備校などがテストの答えを公開・配布する際には、「模範解答」「標準解答」「解答例」というタイトルになることが多いです。
・こうした事柄に、計算の答えのような解答を求めようとした己の愚かさ。(中島敦『悟浄出世』岩波文庫ほか)
・各問題の解答状況を分析したところ、自由記述形式の問題において、自分の考えを根拠を示して説明することに、引き続き課題がある。(文部科学省・国立教育政策研究所「OECD 生徒の学習到達度調査2018年調査(PISA2018)のポイント」令和元年12月3日公開)
・日本漢字能力検定(団体受検)標準解答の公開予定日は以下の通りです。(日本漢字能力検定協会 公式ホームページ)
■ 「回答」「解答」の漢字の字義・語源・由来
質問・要求に対しては「回答」、問題に対しては「解答」を使うという違いは、そもそもどのように生じたのか。それは、字義に基づき、語源から理解することができます。
「回答」の「回」という漢字はもともと「廻」の書きかえ字で、「まわる」(回転、回覧など)、「元の場所に戻る」(回帰、回顧など)といった意味を担う字です。
実は「答える」という意味は元の中国語にはありませんでした。室町時代の国語辞書「文明本 節用集」に「回答」という熟語が登場しており、その時代までには、日本語で「回答」という熟語が用いられるようになっていたことがうかがえます。「返事を元の人にまわす」「答えを戻す」といった意味で使われ始めたものと推察されますが、近世以降はこの字自体にも「答える」という意味が加わりました(「漢辞海」)。
なお、現在の中国語ではほぼ日本語と同じ意味で「回答」が使われています。
また、「解答」の「解」という漢字はもともと「刀」で「牛」「角」を分ける様子を表しました。
そこで、基本的には、「動物などを切り開いて分ける」(解体など)、「バラバラになる」(解散など)といった意味を持っています。
その「分ける」意味から展開し、「解きほぐして説明する」という意味も持つようになりました(解釈、解説など)。細かく分けて、解きほぐして説明してもらえば、分かります。ですから、この字は「分かる」という意味も有するようになりました。ですから、「問題に対して分かったことを答える」という意味で「解答」が用いられるのです。
■ 「回答」と「解答」の類義語とニュアンスの違い
「回答」「解答」の類義語である「返答」「応答」「解決」の意味、細かいニュアンスや使い方の違い、例文について解説します。
返答:問いや呼びかけなどに対して答えること。自分や自組織に対して働きかけがあったときの“返し”を意味する語なので、「メールに返答する」とは使えますが、「テストに返答する」とは使いません。テストは自分だけでなく皆に向けて出されたものだからです。
(例)受話器の向こうの人物は、これに対しても気のない返答をしただけだった。(小野不由美『悪夢の棲む家(上)』講談社X文庫)
応答:問いかけや呼びかけに答えること。「質疑応答」などと使います。きちんとした答えを言う場面だけでなく、とりあえず反応する程度の場面でも用いられます。
(例)兄も不在かもしれないと思いながら扉をノックすると、応答があった。(山崎豊子『華麗なる一族 上』新潮文庫)
解決:事件や問題などをうまく処理すること。単に答えを出すというニュアンスでなく、正解やうまい対処法を見出して、実際の問題を決着させたり、不安や疑問を解消したりすることをいいます。
(例)しかしいかなる問題もこれを根本的に解決することは容易ならぬことである。(新渡戸稲造『自警録』講談社学術文庫ほか)
「回答」と「解答」の意味の違いは、質問・要求に答えるのが「回答」、問題に答えるのが「解答」という違いです。
■ 「回答」と「解答」の読み、意味の違いは?
「回答」も「解答」も読みは「かいとう」です。それぞれの意味は以下の通りです。
回答:質問、要求などに答えること。また、その答え。
解答:課された問題の答えを出すこと。また、その答え。
「回答」も「解答」もどちらも答えを意味しますが、何に対する答えなのかが違うわけです。質問・要求に対しては「回答」、問題に対しては「解答」を使うと押さえておきましょう。
■「回答」「解答」どっちを使えば正解? 使い分けの具体例
「回答」「解答」のどちらの言葉を使えばいいかを練習し、適切に使い分けられるよう対策しましょう。
1「クイズの“かいとう”者は山田さんです」の“かいとう”はどっち?
クイズという問題に答える使い方なので、“解答”者と書きます。
2:「アンケートに“かいとう”する」の“かいとう”はどっち?
問題ではなく、アンケートの質問に答えているので、“回答”すると書きます。
3:「“かいとう”用紙」の“かいとう”はどっち?
実は、これについては、この情報だけではどちらかは決められません。テストやクイズの紙なら“解答”用紙、アンケートや質問の紙なら“回答”用紙です。
■ 「回答」と「解答」の使い方の違いの例文
「回答」の例文を以下に挙げます。社会調査や世論調査の報告によく用いられることが分かります。また、問い合わせや要求に対する返事の意味でも使われています。
・ソーシャルメディアを利用して良かったと思えたことについては、「新しい友人ができた」「相談相手ができた」のように『①新しいつながりの創出』に関わる項目を回答した人はそれぞれ20%以下である。(総務省「平成30年版 情報通信白書」)
・世論調査―質問と回答〈11月16、17日実施〉(「朝日新聞デジタル」2019年11月18日21時00分掲載の記事見出し)
・そうこうしているうちに、米国側から正式の回答が海軍省に寄せられた。(中川靖造『海軍技術研究所』講談社文庫)
・年間一時金は前年比2%増の248万円となり、トヨタ自動車労働組合の要求に対し、9年連続の満額回答となった。(「日本経済新聞」2019年10月9日)
「回答」に続いて、「解答」の例文も挙げます。例文はいずれも問題やテストに答える文脈で使用されています。出題者や塾・予備校などがテストの答えを公開・配布する際には、「模範解答」「標準解答」「解答例」というタイトルになることが多いです。
・こうした事柄に、計算の答えのような解答を求めようとした己の愚かさ。(中島敦『悟浄出世』岩波文庫ほか)
・各問題の解答状況を分析したところ、自由記述形式の問題において、自分の考えを根拠を示して説明することに、引き続き課題がある。(文部科学省・国立教育政策研究所「OECD 生徒の学習到達度調査2018年調査(PISA2018)のポイント」令和元年12月3日公開)
・日本漢字能力検定(団体受検)標準解答の公開予定日は以下の通りです。(日本漢字能力検定協会 公式ホームページ)
■ 「回答」「解答」の漢字の字義・語源・由来
質問・要求に対しては「回答」、問題に対しては「解答」を使うという違いは、そもそもどのように生じたのか。それは、字義に基づき、語源から理解することができます。
「回答」の「回」という漢字はもともと「廻」の書きかえ字で、「まわる」(回転、回覧など)、「元の場所に戻る」(回帰、回顧など)といった意味を担う字です。
実は「答える」という意味は元の中国語にはありませんでした。室町時代の国語辞書「文明本 節用集」に「回答」という熟語が登場しており、その時代までには、日本語で「回答」という熟語が用いられるようになっていたことがうかがえます。「返事を元の人にまわす」「答えを戻す」といった意味で使われ始めたものと推察されますが、近世以降はこの字自体にも「答える」という意味が加わりました(「漢辞海」)。
なお、現在の中国語ではほぼ日本語と同じ意味で「回答」が使われています。
また、「解答」の「解」という漢字はもともと「刀」で「牛」「角」を分ける様子を表しました。
そこで、基本的には、「動物などを切り開いて分ける」(解体など)、「バラバラになる」(解散など)といった意味を持っています。
その「分ける」意味から展開し、「解きほぐして説明する」という意味も持つようになりました(解釈、解説など)。細かく分けて、解きほぐして説明してもらえば、分かります。ですから、この字は「分かる」という意味も有するようになりました。ですから、「問題に対して分かったことを答える」という意味で「解答」が用いられるのです。
■ 「回答」と「解答」の類義語とニュアンスの違い
「回答」「解答」の類義語である「返答」「応答」「解決」の意味、細かいニュアンスや使い方の違い、例文について解説します。
返答:問いや呼びかけなどに対して答えること。自分や自組織に対して働きかけがあったときの“返し”を意味する語なので、「メールに返答する」とは使えますが、「テストに返答する」とは使いません。テストは自分だけでなく皆に向けて出されたものだからです。
(例)受話器の向こうの人物は、これに対しても気のない返答をしただけだった。(小野不由美『悪夢の棲む家(上)』講談社X文庫)
応答:問いかけや呼びかけに答えること。「質疑応答」などと使います。きちんとした答えを言う場面だけでなく、とりあえず反応する程度の場面でも用いられます。
(例)兄も不在かもしれないと思いながら扉をノックすると、応答があった。(山崎豊子『華麗なる一族 上』新潮文庫)
解決:事件や問題などをうまく処理すること。単に答えを出すというニュアンスでなく、正解やうまい対処法を見出して、実際の問題を決着させたり、不安や疑問を解消したりすることをいいます。
(例)しかしいかなる問題もこれを根本的に解決することは容易ならぬことである。(新渡戸稲造『自警録』講談社学術文庫ほか)
回答
かい‐とう〔クワイタウ〕【会党】
かい‐とう〔クワイ‐〕【会頭】
かい‐とう〔クワイタフ〕【回答】
かい‐とう〔クワイタウ〕【快刀】
かい‐とう〔クワイ‐〕【快投】
かい‐とう〔クワイタウ〕【怪盗】
かい‐とう〔‐タウ〕【戒刀】
かい‐とう【械闘】
かい‐とう〔クワイタウ〕【灰陶】
かい‐とう〔‐タウ〕【解党】
かい‐とう【解凍】
読み方:かいとう
[名](スル)
1 凍結しているものが解けること。また、解かすこと。「冷凍食品を—する」
かい‐とう〔‐タフ〕【解答】
かい‐とう〔‐タウ〕【解糖】
かいとう【開冬】
かい‐とう【開頭】
解糖
かいとうと同じ種類の言葉
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