神戸連続児童殺傷事件 神戸連続児童殺傷事件の概要

神戸連続児童殺傷事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/04/16 17:56 UTC 版)

神戸連続児童殺傷事件
事件が発生した神戸市須磨区のベッドタウン(「タンク山」から望む)
事件が発生した神戸市須磨区のベッドタウン(「タンク山」から望む)
場所 日本の旗 日本兵庫県神戸市須磨区
標的 小学生
概要 少年による連続殺傷事件
武器 ハンマーナイフ
死亡者 2名
負傷者 3名
犯人 当時14歳の中学生
タンク山の中腹にある貯水タンク前広場。参拝する地元老人。慰霊の石仏が建つ。

概要

数か月にわたり、複数の小学生が殺傷された事件である。通り魔的犯行や遺体の損壊が伴った点、特に被害者の頭部が「声明文」とともに中学校の正門前に置かれた点、地元新聞社に「挑戦状」が郵送された点など、強い暴力性が伴なう特異な事件であった。また、犯人がいわゆる「普通の中学生」であった点も社会に衝撃を与えた。

兵庫県警察は聞き込み捜査の結果、少年が動物虐待行為をたびたびおこなっていたという情報や、被害者男児と顔見知りである点などから、比較的早期から彼に対する嫌疑を深めていたが、対象が中学生であるため、極めて慎重に捜査は進められた。

事件の発覚

所轄警察の須磨警察署

1997年5月27日早朝、神戸市須磨区の中学校正門に、切断された男児の頭部が放置されているのを通行人が発見し、警察に通報。5月24日から行方不明となっていた近隣マンションに住む11歳の男児のものとわかった。耳まで切り裂かれた被害者の口には、「酒鬼薔薇聖斗(さかきばらせいと)」名の犯行声明文が挟まれており、その残虐さと特異さからマスメディアを通じて全国に報道された。6月4日に犯人から第二の犯行声明文が神戸新聞社に郵送され、報道はさらに過熱。警察の捜査により、6月28日に犯人逮捕。マスコミが報じていた推定犯人像(がっちり体型の30~40代)と異なり、犯人が14歳の中学生であったこと、連続殺傷事件であったことが判明した。


注釈

  1. ^ 神戸新聞社は、声明文と封筒のコピーをそのまま公開すれば、犯人の意思を世間に流布する行為となってしまう点や、筆跡等により人物が絞られ、捜査に支障をきたす可能性に考慮し、ワープロ清書した物を他の報道機関等に公開、原文と封筒を写真撮影後、警察に提出した。
  2. ^ 神戸市須磨区友が丘八丁目204番地
  3. ^ この事件以降は、ロボットのような無生物を切断したり、牽制として角や触手といった命に別状はない末端部分を切断することはあっても、切断によって敵が絶命する描写は皆無である
  4. ^ 元少年は都内に居住しているとみられるが、『週刊文春』への封書は長野県岡谷から投函されている[112]。なお、同封されていたDVD-Rに保存された同内容のワードファイルの更新日時は、8月19日19時49分となっている[112]

出典

  1. ^ コトバンク> 朝日新聞掲載「キーワード」> 神戸連続児童殺傷事件とは
  2. ^ 高山(2001b)、p.57
  3. ^ 吉岡(2003)、p.508
  4. ^ 高山(2001b)、p.82
  5. ^ a b 高山(2001a)、p.329、ソースは少年審判・神戸家裁の決定要旨
  6. ^ 高山(2001a)、pp.329-330、ソースは少年審判・神戸家裁の決定要旨
  7. ^ a b c 高山(2001a)、p.47
  8. ^ 高山(2001b)、pp.102-103
  9. ^ 高山(2001b)、p.103
  10. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah 文藝春秋1998年3月特別号「供述調書」(平成10年3月1日発行)
  11. ^ 高山(2001a)、p.25、ソースは神戸新聞の記事
  12. ^ 高山(2001a)、p.69
  13. ^ 高山文彦 『「少年A」14歳の肖像』 新潮文庫、2001年11月1日。
  14. ^ a b 高山(2001b)、p.128
  15. ^ 高山(2001b)、pp.135-136
  16. ^ 一橋(2011)、p.312
  17. ^ 一橋(2011)、p.313
  18. ^ a b 一橋(2011)、p.314
  19. ^ 一橋(2011)、p.316
  20. ^ 一橋(2011)、p.308
  21. ^ a b c 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.15、誤植で日付が6月29日となっている
  22. ^ 一橋(2011)、pp.308-309
  23. ^ 「供述調書」 『文藝春秋』 1998年3月特別号 1998年3月1日発行
  24. ^ a b c d e f g h 高山(2001a)、p.323
  25. ^ a b c d e f g 高山(2001b)、p.233
  26. ^ 高山(2001b)、pp.233-234
  27. ^ a b 高山(2001a)、p.324
  28. ^ a b 高山(2001b)、p.234
  29. ^ 吉岡(2003)、p.525
  30. ^ 少年Aの父母(1999)、pp.234-261
  31. ^ 高山(2001b)、p.25
  32. ^ a b 吉岡(2003)、p.506
  33. ^ 一橋(2011)、pp.326-327
  34. ^ 神戸連続児童殺傷事件にみる家庭(大人)と子供の成長過程 大阪府立大学人間社会学部人間科学科森岡研究室学生レポート(2007年度)、2015年6月16日閲覧
  35. ^ 一橋(2011)、p.324
  36. ^ 一橋(2011)、p.325
  37. ^ 一橋(2011)、p.326
  38. ^ “「必死な姿見えない」須磨事件・加害男性謝罪文”. 神戸新聞. (2007年3月31日). オリジナル2007年4月27日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20070427104454/http://www.kobe-np.co.jp/kobenews/sg/0000286363.shtml 
  39. ^ 一橋(2011)、p.369
  40. ^ 一橋(2011)、p.370
  41. ^ 一橋(2011)、p.372-333
  42. ^ 一橋(2011)、p.373-374
  43. ^ 一橋(2011)、p.374
  44. ^ 一橋(2011)、p.377
  45. ^ a b 一橋(2011)、p.382
  46. ^ a b c 一橋(2011)、p.383
  47. ^ a b c 一橋(2011)、p.386
  48. ^ 一橋(2011)、pp.288-289
  49. ^ 一橋(2011)、p.289-290
  50. ^ a b c 一橋(2011)、p.290
  51. ^ 一橋(2011)、p.293
  52. ^ 一橋(2011)、pp.385-386
  53. ^ 岩田(2001)、p.100
  54. ^ 岩田(2001)、pp.100-101
  55. ^ a b 岩田(2001)、p.101
  56. ^ 岩田(2001)、p.102
  57. ^ 岩田(2001)、pp.102-103
  58. ^ a b c 少年Aの父母(1999)、p.192
  59. ^ 少年Aの父母(1999)、p.193
  60. ^ 高山(2001b)、pp.90,91
  61. ^ 高山(2001b)、pp.78-79,88-89
  62. ^ 高山(2001b)、p.80
  63. ^ 高山(2001b)、pp.77-78
  64. ^ 鈴木(2010)、p.70
  65. ^ 鈴木(2010)、p.71
  66. ^ 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.219
  67. ^ 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、pp.219-220
  68. ^ a b c d 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.220
  69. ^ a b c d e 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.221
  70. ^ a b c d e f g h i 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.222
  71. ^ a b c d e 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.229
  72. ^ a b c d e f g 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.223
  73. ^ a b c d e f 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.224
  74. ^ a b c d e f g h 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.226
  75. ^ 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、pp.226-227
  76. ^ a b c d e f g h 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.227
  77. ^ 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、pp.227-228
  78. ^ a b c d e f 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.228
  79. ^ 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、pp.224-225
  80. ^ a b c d e 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.225
  81. ^ 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、pp.225-226
  82. ^ a b c d 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.122
  83. ^ a b c d e f g 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.123
  84. ^ a b c 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.245
  85. ^ 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、pp.245-246
  86. ^ 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、pp.246-247
  87. ^ 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.247
  88. ^ 吉岡(2003)、pp.522-523
  89. ^ a b 吉岡(2003)、p.522
  90. ^ 吉岡(2003)、pp.525-526
  91. ^ 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.82
  92. ^ 高山(2001a)、pp.85-86
  93. ^ a b c d 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.18
  94. ^ a b c 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.19
  95. ^ a b c 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.20
  96. ^ a b c 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.22
  97. ^ a b c d 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.62
  98. ^ 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.64
  99. ^ 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、pp.70-71
  100. ^ a b c d 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.71
  101. ^ a b 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.132
  102. ^ a b c 神戸小学生殺人事件を考える会(1997)、p.133
  103. ^ 最近の少年犯罪に関する教育臨床的研究 生島博之、愛知教育大学教育実践総合センター紀要9号 2006年
  104. ^ 岩田(2001)、pp.86-87
  105. ^ a b 後藤(2005)、pp.18-21,102-103
  106. ^ 後藤(2005)、pp.105,202
  107. ^ 後藤(2005)、pp.23-26,67,85
  108. ^ 岩田(2001)、pp.103-105
  109. ^ 一橋(2011)、p.378
  110. ^ “加害男性の手記「今すぐ出版中止を」土師さん 神戸連続殺傷事件”. 神戸新聞. (2015年6月10日). http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201506/0008109910.shtml 
  111. ^ 『絶歌』の出版について 太田出版 2015年6月17日
  112. ^ a b c d e f g h 「ついに酒鬼薔薇聖斗の正体を見た!――少年Aから本誌への手紙」、『週刊文春』第35巻第57号、文藝春秋、2015年9月17日、 22-33頁。
  113. ^ “「酒鬼薔薇聖斗」とみられる人物がホームページたちあげ”. スポーツ報知 (報知新聞社). (2015年9月10日). http://www.hochi.co.jp/topics/20150910-OHT1T50083.html 
  114. ^ a b c “元少年Aが再び波紋 週刊誌への手紙 HP開設、本人らしき裸体写真も”. 夕刊フジ(ZAKZAK) (産業経済新聞社). (2015年9月10日). http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20150910/dms1509101900019-n1.htm 
  115. ^ 元少年A 公式ホームページ 存在の耐えられない透明さ
  116. ^ “「元少年A」の有料配信サービス、表示できない状態に”. 産経新聞. (2015年10月15日). http://www.sankei.com/affairs/news/151015/afr1510150036-n1.html 2015年10月30日閲覧。 
  117. ^ a b ““元少年A”、有料メルマガがさっそく凍結”. RBB TODAY. (2015年10月15日). http://www.rbbtoday.com/article/2015/10/15/136086.html 2015年10月30日閲覧。 
  118. ^ “「さらなる精神的苦痛。許されないこと」 神戸児童連続殺傷事件の元少年の手記に対して被害者の父が訴え”. 産経新聞 (産経新聞社). (2015年11月15日). http://www.sankei.com/west/news/151115/wst1511150017-n1.html 







固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

神戸連続児童殺傷事件に関連した本

辞書ショートカット

カテゴリ一覧

全て

ビジネス

業界用語

コンピュータ

電車

自動車・バイク

工学

建築・不動産

学問

文化

生活

ヘルスケア

趣味

スポーツ

生物

食品

人名

方言

辞書・百科事典

すべての辞書の索引

「神戸連続児童殺傷事件」の関連用語

神戸連続児童殺傷事件のお隣キーワード

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   
検索ランキング

画像から探す

吉形政衝

S-643

噴火口

5.1チャンネル

白河ラーメン

白江 治彦

能登仁行和紙

カンムリサケビドリ





神戸連続児童殺傷事件のページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの神戸連続児童殺傷事件 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2016 Weblio RSS