犯行声明とは? わかりやすく解説

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はんこう‐せいめい〔ハンカウ‐〕【犯行声明】

読み方:はんこうせいめい

ある事件実行者自分(たち)であると公表すること。また、その公表され見解。「—を読み上げる」「—を出す」


犯行声明

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/11 02:08 UTC 版)

単なる自己顕示欲が目的なゾディアックの犯行声明文

犯行声明(はんこうせいめい)とは、テロ殺人傷害事件など、社会に何らかの損害・被害を与える事件を起こした後に、その犯行を行なった者が自らの名称や犯行を起こすに至った理由について、広く周知する形で述べる行動のことである。

日本においては、斬奸状(ざんかんじょう)、斬奸趣意書とも呼ぶ。

概説

犯行声明の多くは、匿名偽名またはテロ集団の名を出す形で行われることが多いが、中には実在するテロ集団の名前を騙る者もいる。逆に、事件を起こした者とは別人が愉快犯目的で、または事件と無関係のテロ団体が示威のために虚偽の犯行声明を出す場合もある。このため、多くの局面で検証作業が必要になる。

犯行声明が本物である場合は記述から動機を解明する作業が試みられ、捜査が進展する事件もある。また犯行声明が記された物に指紋筆跡などの犯人の物理的接触や花粉などの犯行声明を作成したアジトがあると想定される場合、犯人を特定する物証としても重視されることもある。

現実世界では未解決事件における正体不明の犯罪者に対して、犯行予告で自称した名前から犯人名を取ることがある。

北アイルランド問題におけるアイルランド共和軍の犯行声明の場合は、一般に公表されていない特定の言葉が含まれ、また特定の放送局のみに送付されることから、本物の犯行声明であると認定され続けて来た。

目的

単なる自己顕示欲が目的なもの(神戸連続児童殺傷事件てるくはのる事件など)から、社会的な問題を提起したいがための行動(朝鮮総連に対する抗議など)、またテロ集団としての自分たちの名を売るための行為(連続企業爆破事件反米爆破テロなど)、わざと本来の動機とは異なる動機を表明して捜査を混乱させ時効を迎えやすくするなど、動機はさまざまである。

いずれにしても、多くの大衆が犯罪者あるいは犯罪集団を恐れることになることだけは確かである。

手段

多くの場合、手紙はがき・あるいは音声や映像の入った記録媒体をマスメディアに送り付ける。それ以外では犯行現場に犯行声明を記した手紙や記録媒体を置く手法も使われる。

近年では、インターネットの動画投稿サイトなどに、自分たちの声明を送りつけることもある(イラクへ渡航した日本人が、現地のテロ集団に囚われてを斬られる動画の例など)。

斬奸状とは、悪人を切り殺す際に、殺害理由を記した文書[1]

出典

  1. ^ 日本国語大辞典,デジタル大辞泉, 精選版. “斬奸状とは”. コトバンク. 2022年5月22日閲覧。
  2. ^ 塙叡「日本歴史歳時記」『東京工芸大学工学部紀要. 人文・社会編』第21巻第2号、1998年、62-69頁、CRID 1050001202678853760ISSN 03876055NAID 1100011658252023年12月11日閲覧 
  3. ^ 国立国会図書館. “「桜田門外の変斬奸主意書」の現代文訳はないか。”. レファレンス協同データベース. 2022年5月23日閲覧。

関連項目

  • 犯罪
  • 犯罪予告 (犯行予告)- 犯罪を行うことを予告。
  • 脅迫状 - 遂行義務のない一方的な要求を突きつける書状。ほとんどの場合、送り主は匿名である。記されている要求が実現されない場合に、報復・破壊的行為を行う旨の予告を含むものは、犯罪予告の性質も合わせ持つ。
  • 告訴・告発
  • るろうに剣心 - 人誅編にて殺害理由として人誅を記す。また、人誅編を基にした映画『るろうに剣心 最終章』の公式ツイッターアカウントの2020年4月5日投稿にて斬奸状の説明を行う。

犯行声明

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 03:09 UTC 版)

ロンドン同時爆破事件」の記事における「犯行声明」解説

犯行後アラブ首長国連邦衛星テレビインターネット上に「欧州聖戦アルカーイダ組織」を名乗る犯行声明が寄せられた。声明には、アラブ・イスラム諸国アフガニスタンイラク虐殺加担しているイギリス政府に対して起ち上がる時であるという呼びかけがあり、また、デンマーク政府イタリア政府など、アフガニスタン・イラクに軍隊派遣している各国政府に対して撤退しなければ同じ目に遭うという警告があった。その後、その掲示板関与否定する書込み相次いだこと、この組織活動実態がないこと、カナダ大停電など無関係なものに発せられる傾向があるため、信憑性乏しいと考えられた。 作者不明の犯行声明ではあったが、その報道により、イギリス国内で在英ムスリムアラブ系住民対す嫌がらせ発生した英国協議会公式サイトには3件もの脅迫紛いメール送りつけられニュージーランドではモスクの窓が破壊された。 2005年8月13日The Independent紙の報道では、警察MI5情報元を引用し7月7日爆発犯たちは海外にいるアル・カーイダ主謀者計画沿って独自に行動起こしたとされている。 2005年9月1日アルジャジーラ送付したビデオによって、自殺した犯行者肉声と共にアル・カイダは公式にテロへの関与認めた。(テープ書き下ろし内容Wikisource参照できる)[:en]

※この「犯行声明」の解説は、「ロンドン同時爆破事件」の解説の一部です。
「犯行声明」を含む「ロンドン同時爆破事件」の記事については、「ロンドン同時爆破事件」の概要を参照ください。

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