wattとは? わかりやすく解説

watt

別表記:ワット

「watt」の意味・「watt」とは

「watt」は、物理学におけるエネルギーの単位である。エネルギー流れ、すなわち電力を表すために用いられる。1ワットは、1秒間に1ジュールエネルギーが働くときの電力を表す。例えば、100ワット電球は、1秒間100ジュールエネルギー消費する

「watt」の発音・読み方

「watt」の発音は、IPA表記では/wɒt/となる。IPAカタカナ読みでは「ウォット」、日本人発音するカタカナ英語では「ワット」となる。この単語発音によって意味や品詞が変わるものではない。

「watt」の定義を英語で解説

The term "watt" is a unit of power in the International System of Units (SI). It is defined as one joule per second and is used to quantify the rate of energy transfer. For instance, a 60-watt light bulb uses 60 joules of energy per second.

「watt」の類語

「watt」の類語としては、「kilowatt」、「megawatt」、「gigawatt」などがある。これらは全てエネルギーの単位であり、「watt」の1000倍、100万倍、1000億倍を表す。

「watt」に関連する用語・表現

「watt」に関連する用語としては、「joule」、「ampere」、「volt」などがある。「joule」はエネルギーの単位、「ampere」は電流単位、「volt」は電圧単位である。これらは全て電力理解するための基本的な単位である。

「watt」の例文

1. This light bulb is 60 watts.(この電球60ワットである。)
2. The power of this device is measured in watts.(このデバイス電力ワット測定される。)
3. This generator can produce up to 5000 watts.(この発電機最大5000ワット生み出すことができる。)
4. The radio consumes 12 watts when it's on.(ラジオはつけているとき12ワット消費する。)
5. This solar panel can generate 300 watts per hour.(このソーラーパネル1時間300ワット生成することができる。)
6. The power consumption of this refrigerator is 150 watts.(この冷蔵庫消費電力150ワットである。)
7. This air conditioner uses 2000 watts.(このエアコン2000ワット使用する。)
8. The power output of this battery is 100 watts.(このバッテリー出力電力100ワットである。)
9. This heater operates at 1500 watts.(このヒーター1500ワット動作する。)
10. The power capacity of this power plant is 500 megawatts.(この発電所電力容量500メガワットである。)

ダブリュー【W/w】

読み方:だぶりゅー

英語のアルファベットの第23字。

〈W〉《west》西を示す記号

〈W〉《woman女性を表す略号。⇔M。

〈W〉《(ドイツ)Wolframタングステン元素記号

〈W〉《watt》電力単位ワット記号

〈W〉《waist》胴まわりを表す記号ウエスト

〈W〉《world世界を表す略号。「—杯」

〈W〉《week》週を表す略号

〈W〉ダブルを表す略号。「—ワーカー」「—ベッド

10 〈w〉《「笑い」のローマ字書きwaraiの頭文字から》インターネット上で俗に使われる記号の一。文末につけて笑いを表す。複数重ねて使用することもある。


ワット【watt】

読み方:わっと

国際単位系SI)の仕事率電力単位。1ワットは1秒間に1ジュール仕事をする仕事率。1ボルト電位差のある二点間を1アンペア電流流れて1秒間消費される電力。名称はJ=ワットにちなむ。記号W


Watt

名前 ウォット; ワットワッツ

ワット

(watt から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/15 01:57 UTC 版)

ワット
watt

ワット単位で目盛りが振られた電力計
記号 W
国際単位系 (SI)
種類 組立単位
仕事率工率電力放射束
組立 J/s
定義 1秒間に1ジュールの仕事率
語源 ジェームズ・ワット
テンプレートを表示

ワット: watt, 記号: W)とは、仕事率電力放射束をあらわす、国際単位系の単位(SI組立単位)である[1][2]。比較的目にすることの多い電力の場合であれば、単位時間あたりの実際に消費される電気エネルギーの大小を表し、値が大きいほど単位時間あたりに電力を多く消費する[3]

概要

ワットという名称は、蒸気機関の発展に大いに貢献したスコットランド人ジェームズ・ワット (James Watt) にちなんで名づけられた。1889年の英国学術協会第2回総会で採用された。ワットは固有の名称を持つ単位の一つで、1ワットは毎1ジュールに等しいエネルギーを生じさせる仕事率と定義され、SI組立単位で表すとジュール毎秒 (J/s)である[1]。すなわち、1秒あたりに変換・使用・消費されているエネルギー仕事)を表す。ジュールがT−2 L2 Mの次元なので、ワットはT−3 L2 Mの次元となる。SI基本単位のみによって表すと、ジュールは、kg⋅m2⋅s−2なので、ワットはkg⋅m2⋅s−3になる[1]

他の仕事率の単位との換算は、以下のようになる。

仕事率の単位
W kgf·m/s PS kcal/h HP(BHP)
1 ワット(W) = 1 = 0.102 = 0.00136 ≈ 0.860 ≈ 0.00134
1 重量キログラムメートル毎秒(kgf·m/s) = 9.80665 = 1 ≈ 0.01333 ≈ 8.4322 ≈ 0.01315
1 仏馬力(PS) = 735.49875 = 75 = 1 ≈ 632.415 ≈ 0.9863
1 キロカロリー毎時(kcal/h) = 1.163 ≈ 0.1186 ≈ 0.00158 = 1 ≈ 0.00155
1 英馬力(HP(BHP)) = 745 ≈ 76.040 = 1.013 = 641 = 1

逆に、仕事率や電力の単位に時間の単位をかけたものは、エネルギーを表す単位となる。つまり、

1 J = 1 W × 1 s

である。 例えば、1 kW の装置が1時間 (3600秒) に消費するエネルギーは1 kW⋅h[注 1] となり、それは3600 kJに等しい。1 MW⋅d(メガワット日)は86.4 GJ(ギガジュール) となる。これらの単位は電力関係で電力消費量(電力量)の単位として用いられる。 また、1 W = 1000 mWである。 国際単位系における表記規則に従い、記号の表記としては、大文字の「W」を用いる。小文字の「w」を用いるのは誤りである。

電力としてのワット

電気工学の分野では、仕事率である電力は、以下の式で表される。

電力 = 電圧 × 電流

であるから、単位としては

W = V⋅A

と等価である。

例えば、100 V の電圧がかかり、1 A の電流が流れている回路は、100 W の電力を消費する。式に表すと以下のようになる。

100 W = 100 V × 1 A

電気器具のワット

日本の多くの家庭で使われているのは100 Vの交流電源である。そして多くの電気器具は消費電力(有効電力)をワットの単位で表示している。これらから電流を出すためには、ジュールの法則から得られる

電流 = 電力 / 電圧

の式を使えばよい。たとえば、200 Wを消費するテレビ受像機に流れる電流は、それを100 Vで割ることで、2 Aの電流が流れるとわかる。ただし、上記は力率=100 %と仮定した場合であり、コイルコンデンサの力率を考慮すると、以下の式になる。しかし家庭用電気器具には、力率や電流の表示がないものがほとんどである。

電流 = 消費電力 / (電圧 × 力率)

電気器具の中ではkW(キロワット)の単位で表示されているものがある。1 kW = 1000 Wなので、換算して出せばよい。たとえば1.5 kWのホットプレートに流れる電流は15 Aである。台所で、ホットプレート炊飯器電子レンジを同時に使うと、アンペアブレーカーが落ちることがあるが、これは配線用遮断器に定められた規定電流量を超えたからである。

コンセントやテーブルタップなどは、安全の観点から使用できる電流量が定められている。例えば15 Aまでと決まっている製品には、15 A以上の電流を流してはならない。そのため、接続の前に各機器のワット数を調べ、それらが使う電流を合計して容量以下であることを確かめなければならない。ただし、力率が100 %でない場合は皮相電力は消費電力より大きいため電流は大きくなる。

電流 = 皮相電力 / 電圧

皮相電力の単位はボルトアンペア、無効電力の単位はバールである。

電力を表示しているワットが、光や熱の単位[注 2]のように扱われることがある。「1 kWの高温調理」「(無駄に明るい人を)便所の100 W」など。これは家庭において注目される電力が、白熱電球などにおける消費電力であったことに起因する。電球や電熱器を購入する場合、消費電力で光量や熱量の目安を付けることが多かった。

逆に、半導体設計に関する値である「Thermal Design Power」が、日本語では熱設計電力と訳され、消費電力の指標と見られることもあるが、これは本来ヒートシンクなどの設計に用いる、「単位時間あたりに半導体が発する(=冷却器で処理する必要のある)熱量」の値である。

冷凍能力

冷凍機などの冷凍能力も、「単位時間あたりに取り去れる熱量」であるので、ジュール毎秒、すなわちワットの単位で表せる。この冷凍能力は、冷凍機自体のエネルギー消費率とは必ずしも一致せず、同じ単位である両者の比を取って成績係数 (COP) という形で、省エネルギーの指標として用いられる。

倍量・分量単位

ワット (W) の倍量・分量単位
分量 倍量
記号 名称 記号 名称
10−1 W dW デシワット 101 W daW デカワット
10−2 W cW センチワット 102 W hW ヘクトワット
10−3 W mW ミリワット 103 W kW キロワット
10−6 W µW マイクロワット 106 W MW メガワット
10−9 W nW ナノワット 109 W GW ギガワット
10−12 W pW ピコワット 1012 W TW テラワット
10−15 W fW フェムトワット 1015 W PW ペタワット
10−18 W aW アトワット 1018 W EW エクサワット
10−21 W zW ゼプトワット 1021 W ZW ゼタワット
10−24 W yW ヨクトワット 1024 W YW ヨタワット
10−27 W rW ロントワット 1027 W RW ロナワット
10−30 W qW クエクトワット 1030 W QW クエタワット
よく使われる単位を太字で示す

符号位置

記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
U+33BA - ㎺
㎺
ピコワット
U+33BB - ㎻
㎻
ナノワット
U+33BC - ㎼
㎼
マイクロワット
U+33BD - ㎽
㎽
ミリワット
U+33BE - ㎾
㎾
キロワット
U+33BF - ㎿
㎿
メガワット
U+3357 1-13-41 ㍗
㍗
全角ワット
U+3317 - ㌗
㌗
全角キロワット

Unicodeには、ワットとその分量・倍量単位を表す上記の文字が収録されている。これらはCJK互換用文字であり、既存の文字コードに対する後方互換性のために収録されているものであるので、使用は推奨されない[4][5]

脚注

  1. ^ 1 kW⋅h = 3600 kW⋅s
  2. ^ ワットは「単位時間あたりに発する熱量」の単位でもある。また光を電磁波として捉えた場合「単位時間あたりに通過するエネルギー」の単位ともなり得る(ポインティング・ベクトル)。

出典

  1. ^ a b c 国際単位系(SI)第9版(2019)日本語版 産業技術総合研究所、計量標準総合センター、2020年4月
  2. ^ JIS Z 8203:2000「国際単位系 (SI) 及びその使い方」日本産業標準調査会経済産業省
  3. ^ ボルト・アンペア・ワット - 電気のマメ知識|中部電力”. 中部電力. 2022年6月15日閲覧。
  4. ^ CJK Compatibility” (2015年). 2016年2月21日閲覧。
  5. ^ The Unicode Standard, Version 8.0.0”. Mountain View, CA: The Unicode Consortium (2015年). 2016年2月21日閲覧。

関連項目

国際単位系(SI)の電磁気の単位
名称 記号 次元 組立 物理量
アンペアSI基本単位 A I A 電流
クーロン C T I A·s 電荷(電気量)
ボルト V L2 T−3 M I−1 J/C = kg·m2·s−3·A−1 電圧電位
オーム Ω L2 T−3 M I−2 V/A = kg·m2·s−3·A−2 電気抵抗インピーダンスリアクタンス
オーム・メートル Ω·m L3 T−3 M I−2 kg·m3·s−3·A−2 電気抵抗率
ワット W L2 T−3 M V·A = kg·m2·s−3 電力放射束
ファラド F L−2 T4 M−1 I2 C/V = kg−1·m−2·A2·s4 静電容量
ファラド毎メートル F/m L−3 T4 I2 M−1 kg−1·m−3·A2·s4 誘電率
毎ファラド(ダラフ) F−1 L2 T−4 M I−2 V/C = kg1·m2·A−2·s−4 エラスタンス
ボルト毎メートル V/m L T−3 M I−1 kg·m·s−3·A−1 電場(電界)の強さ
クーロン毎平方メートル C/m2 L−2 T I C/m2= m−2·A·s 電束密度
ジーメンス S L−2 T3 M−1 I2 Ω−1 = kg−1·m−2·s3·A2 コンダクタンスアドミタンスサセプタンス
ジーメンス毎メートル S/m L−3 T3 M−1 I2 kg−1·m−3·s3·A2 電気伝導率(電気伝導度・導電率)
ウェーバ Wb L2 T−2 M I−1 V·s = J/A = kg·m2·s−2·A−1 磁束
テスラ T T−2 M I−1 Wb/m2 = kg·s−2·A−1 磁束密度
アンペア回数 A I A 起磁力
アンペア毎メートル A/m L−1 I m−1·A 磁場(磁界)の強さ
アンペアウェーバ A/Wb L−2 T2 M−1 I2 kg−1·m−2·s2·A2 磁気抵抗(リラクタンス、: reluctance
ヘンリー H L2 T−2 M I−2 Wb/A = V·s/A = kg·m2·s−2·A−2 インダクタンスパーミアンス
ヘンリー毎メートル H/m L T−2 M I−2 kg·m·s−2·A−2 透磁率

「Watt」の例文・使い方・用例・文例

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