生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/13 14:22 UTC 版)
一部の例外を除いて外肛動物の個虫は雌雄同体である。外肛動物は無性生殖も有性生殖も行う。有性生殖ではキフォナウテス幼生などの幼生を生じる。無性生殖では新しい個虫を出芽によって形成することにより、群体が大きく成長する。群体の一部が壊れることにより、それぞれの破片が成長して新しい群体となる場合もある。このようにしてできた群体は、群体内の個虫同様にクローンである。 掩喉綱では、無性生殖により休芽が形成される。これは二枚のキチン質の殻に包まれたもので、耐久性があり、冬をこれで乗り切るほか、水鳥の足などにくっついて分布を拡大するにも役立っているとされる。 なお、幼生が変態したり休芽が発芽して生じた最初の個虫のことは、初虫 (ancestrula) と呼ばれる。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 18:01 UTC 版)
雌雄異体であり、精子と卵を体外に放出し、体外受精を行う。無性生殖は行わない。 初期発生は両生類のそれに類似する。中胚葉は最初に典型的な腸体腔の形を取り、原腸の前方から数対がくびり出されて生じる。が、その後方には裂体腔の形で対を成して作られ、その後でそれらがつながって前後に伸びる1対の真体腔となる。 幼生は当初はプランクトンとして成長し、体表に繊毛があってこれにより摂食しながら成長する。特に与えられた名前はないようである。幼生の体制はほぼ成体と変わらず、形はより細長い。はっきり異なるのは消化系、特に咽頭が未発達であることと、囲鰓腔がないことである。幼生の口がまず体の左側に開く。鰓裂も左側の列が腹面にまず開き、この時点では咽頭は外界に裸出している。次に右側の鰓裂を右の背面側に生じ、それから咽頭の上、両側に突出部ができて、それが伸びて咽頭を覆い、腹面で出水孔を残して癒合し、囲鰓腔が完成する。これに合わせて口が下面に移り、成体の形になる。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/07 03:12 UTC 版)
普通は雌雄異体で体外受精。特別な配偶行動は見られず、一定季節の一定の時間に放卵放精が行われる、というのが普通。ただし、他個体の放出が引き金になる例もある。ヒトデ類でペアを組んで生殖を行う例が知られる他、ウミユリ類、クモヒトデ類などで幼生までを雌の体内で保育する例も知られる。 普通はごく小さな卵であり、卵割は等割、放射卵割。胞胚の前後で孵化、全身に繊毛を持って泳ぎ始める。体腔は原腸から形成される袋を起源とする。 初期の幼生は左右相称でいくつかの繊毛帯を持つ。その形からプルテウス(ウニ・クモヒトデ)、ドリオラリア(ウミユリ)、アウリキュラリア(ナマコ)などと呼ばれる。これらは往々にして水底に付着し、その体の一部から成体の体が形成される形の変態を遂げる。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/23 08:24 UTC 版)
無性生殖は柄の部分で出芽をすることで行われる。有性生殖では、雌雄異体であり、受精は卵巣の中で行われると思われる。知られている範囲では、産卵された卵は棲管の中で発生を進め、卵形の原腸胚の段階で孵化する。この段階では口も肛門もなく、体表には短い繊毛が一様に生えており、これで移動し、這い回ることが出来る。種によってはこの段階で数日にわたって移動することも知られ、その後に基盤上に固着し、棲管を形成しながら成体の構造を発達させる。このように特別な幼生はなく、直接発生的である。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/20 16:47 UTC 版)
上記のように雌雄同体で、自家受精が行われている可能性が示唆されている。受精卵は第9胸肢で把持され、孵化した幼生はメタノープリウスに相当する。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/01 14:42 UTC 版)
雌雄異体で、多くは体外受精を行う。ただしボネリムシ類は非常に特殊で、性的二形の著しいものとしても有名である。この類では雄はいわゆる矮雄で、成長しても数mmにしかならず、雌の体内で寄生生活を行い、卵は体内受精する。 卵割は螺旋螺割で、トロコフォア幼生を生じる。その後に変態し、体が縦に伸びて繊毛を失い、底生生活に入る。ボネリムシ類では、雄は雌の体に付着して成体となる。この際、幼生が雌に接触するかどうかによって性決定が行われるとされる。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/26 06:47 UTC 版)
一般的なミジンコと同様、単為生殖によって卵を生産することができる。卵は1度に5-20個を産み、孵化した幼生は体長2mm、ミジンコ類では例外的にメタノープリウスの段階である。25℃では約10日で成熟に達し、この時の体長は5.5mm程度。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/06 20:24 UTC 版)
卵は寒天質の皮膜に包まれた紐状に海中に放出され、体外受精する。特別な配偶行動は知られていないが、一部の種で繁殖期に集まったりする例は知られている。卵割は全割で螺旋卵割が明瞭。 卵の中でトロコフォア幼生の形を取る。トロコフォアは球形に近く、その繊毛帯の後方の背面側に殻を、腹面側に足を分化することで親の形に近くなる。この状態で孵化したものはその繊毛帯で遊泳するプランクトン生活を行う。この状態をベリジャー幼生としたこともあるが、一般のそれとは異なり、トロコフォアとほとんど変わらない。やがて繊毛帯より前の部分は次第に縮小して頭部となり、幼生は底性生活を始める。なお、この頃までの幼生は腹面の頭部近くに1対の眼を持つが、その後消失する。また、殻については最初から8枚が形成される例もあるが、当初は7枚で、最後に尾殻が追加されるものが多い。 殻のうち7枚が先に生じる点は、無板類において発生途中で7枚の殻の痕跡が見られるとの観察があり、両者の系統関係を論じる際に重視された経緯がある。ただし、無板類での観察は、その後認められず、疑問視されている。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/08 02:31 UTC 版)
上記のように、多くのミミズ類は雌雄同体である。生殖時期になると、二頭の成体が体を逆方向に向けて環帯部分の腹面を接着することにより交接をおこない、精子を交換する。交接後、ミミズは環体の表面に筒状の卵胞を分泌し、これと体の隙間に複数の受精卵を産卵して栄養物質を分泌する。産卵と分泌が完了すると、首輪を脱ぐように卵包を頭部の方向に送りだし、頭部から離脱すると、筒状の卵包の前端と後端が収縮して受精卵と栄養物質を密閉する。 発生は直接発生で、ほぼ親と同じ姿の幼生が生まれる。 アブラミミズやミズミミズでは無性生殖も盛んに行われる。横分裂によって前後に二個体に分裂するのが普通である。増えた二個体がつながって活動する連鎖体が見られることもある。これらの類ではちぎれた場合もそれぞれが再生して一個体になる。 なお、より高等な類では無性生殖は行われない。大形のミミズを捕まえると、よく体がちぎれることがあるが、これはいわゆる自切である。この場合、前半身から後半身は再生が行われるが、後半身からは再生が行われない。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 04:08 UTC 版)
初期の幼生はトロコフォアで、そこからベリジャー幼生となる。ベリジャー幼生はすでにやや巻いた殻を持っており、これが発達するにつれ、普通は次第に底生生活に移行する。ベリジャー幼生の殻は幼殻といわれ、殻の先端に残る。 より発達した状態で孵化する例もあり、淡水産や陸生のものなどでは直接発生も見られる。特に陸生のカタツムリでは大きな卵で、石灰質の殻を持つものもある。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 09:19 UTC 版)
雌雄同体で、交尾が行われ、体内受精であるが、実際の交尾行動についてはよく分かっていない。卵巣の中の卵数は少なく、多いものでも20個ほどしかない。 発生については多くのものでは知られていない。卵は丈夫な卵殻があって、トロコフォアまでをその中で過ごす。カセミミズでは卵割の様子が知られており、それによると全割で不等割、はっきりした螺旋卵割である。また第一分裂で生じる割球が不同大である。 トロコフォアからは、中央の繊毛帯より後方が胴体になるようにして成体の形が形成される。体が細長くなるにつれて遊泳をやめてプランクトンから底生生活に移る。その際、背面に殻の元になるような骨片の列が7つ生じるとの観察がホソウミヒモであり、多板類との関連を示すものとして注目されたが、他のものでは知られておらず、疑問視されている。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 03:14 UTC 版)
ヒモムシ類は普通は雌雄異体で、生殖腺は体の中央から後方にあり、複数が両側面に対をなして並び、それぞれ体側に口を開く。 放出された卵は粘液に包まれるか、ゼラチン質にくるまって卵塊を作る。卵割は全割でらせん卵割を示す。幼生はほぼ親の形となる、いわゆる直接発生をするものが多いが、無針類の一部では特有の幼生の形が見られ、それらはピリディウム幼生、デゾル幼生などと呼ばれる。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 14:07 UTC 版)
一般的に雌雄異体で、体内受精を行う。単為生殖は貝虫類とヒメヤドリエビ類に知られるのみ。幼生はノープリウスかメタノープリウスで生まれるものが多い。成長に連れて体節を増し、若干の変態が見られるものが多い。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 13:41 UTC 版)
雌雄異体で、雄は雌の第6胸脚の基部にある生殖孔に精胞をつける。精子はここに侵入して、一時的に貯精嚢に蓄えられる。受精卵は普通、そのまま海中に放出される。この点も、保育嚢を持つアミ類とは異なる。一部では胸脚の一部が広がって抱卵肢のようになることが知られる。 孵化した幼生は三対の附属肢を持つノープリウスで、二期のノープリウスの後にメタノープリウス期となり、ほぼ体全体が背甲に覆われる。その後、腹部が伸長したカリプトピス期から複眼が柄を持って突き出すフルキリア期を経て、その間に附属肢が発達して成体に至る。生息域によっても異なるが、成熟までに1-3年を要すると考えられている。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 08:56 UTC 版)
一般に雌雄異体で、一部が雌雄同体。体外受精で、幼生がプランクトンとして成長する例が多い。そのようなものでは、トロコフォア幼生から、二枚の殻を持つベリジャー幼生を経過する。淡水産のカラスガイ類では、独特のグロキジウム幼生期があり、淡水魚の鰭に寄生する。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 08:38 UTC 版)
多くは雌雄異体で、体外受精を行うが、体内受精のものや、卵胎生のものも知られる。その際、生殖群泳という行動を示すものが知られる。それらにおいては、普段は底生生活でありながら、生殖の際に多数個体が同時に海中に泳ぎ出て、そこで放卵放精を行うものである。ゴカイ科やシリス科では、成熟の際に剛毛などの形が変わり、遊泳に適した姿となる。 無性生殖を行う種も多く知られ、分裂や出芽などが見られる。 卵割は基本的には螺旋卵割を行い、発生の初期にトロコフォアの形をとる。トロコフォアは複数の繊毛環を持ち、プランクトンとして生活する。繊毛環の間に口、後端に肛門が開く。この形から、後方に体節が追加されるようにして形が長くなり、成体の形に移行する。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/08/01 13:12 UTC 版)
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/04/03 02:13 UTC 版)
無性生殖は知られていない。一般に雌雄異体。発生は多毛類のそれに近く、螺旋卵割であり、トロコフォア幼生を経由し、変態して体節を増しながら成長する。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/27 02:58 UTC 版)
雌雄同体で交尾による体内受精が行われる。発生は直接発生が行われる。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/09 15:51 UTC 版)
雌雄異体であり、体外受精を行う。生殖巣は腕全体に伸び、羽枝の表面から放卵と放精が行われる。これらは年間の特定の日の特定の時刻に行われる、という風になっている。その際、切り離した腕を実験室の水槽に入れておいても、同じタイミングで放卵放精が見られるという。 初期の幼生はドリオラリア(doliolaria)と言い、楕円形の体の上端に繊毛群を持ち、体の途中に五つの環状の繊毛帯を持つ。この幼生は数日間の浮遊期間の後に上端で海底の基物に固着し、シスチジアン幼生(cystidian)からペンタクリノイド幼生(pentacrinoid)へと進む。これは柄があってウミユリに近い形で、ここから柄を切り捨てるようにして成体の形となる。一部では直接発生をするもの、腕に保育装置を持つものが知られている。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/08/14 04:45 UTC 版)
飼育下では基盤上に一面に卵を付着させた、全体をゼラチン様の物質で覆われた卵板の形で産卵が行われる。卵は膜状の卵殻に包まれ、産卵から11-13日で内部の幼生に1対の眼点が形成される。さらに数日で眼点は2対に増え、この頃に幼生は殻から脱出する。 発生は直接発生的で幼生はほぼ成体と同じ姿であるが、1週間程度は水中で遊泳しながら餌を採り、その後底面を這う生活にはいる。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/10/13 19:45 UTC 版)
雌雄異体で、体外受精をする。幼生はトルナリアと呼ばれ、浮遊性で、9ヶ月もこの状態で過ごす例がある。トルナリアは変態して成体の姿になり、底生生活にはいる。直接発生をしてプランクトンの幼生時代を持たない種も知られる。他に無性生殖として分裂再生や、小さな芽体が体幹部から切り離されることによる増殖も知られている。 トルナリアはほぼ円錐形の外形を持ち、側面に口があり、腸管は中央で下向きに曲がり、下端に肛門がある。口を取り巻いて口前・口後繊毛帯を持ち、また下部を囲んで繊毛冠がある。上半部口側の内側には吻内腔があり、その開口は頂端にあって、そのそばに眼点がある。変態の際には吻内腔なる部分が吻に、その後方が襟に、それより下方が体幹となる。つまり、トルナリアにある部分は成体ではほぼ前端の部分だけとなっている。口前及び口後繊毛帯が波打つような形になり、多数の突出部を生じるものもあり、これを有触手トルナリアと呼ぶ。 トルナリアの段階で前・中・後の3つの体腔が形成されるが、その形成過程は不明な部分が多い。古く前口動物と後口動物の2大系統が想定されていたころには後口動物の真体腔は原腸壁から縊り取るようにして形成される、いわゆる腸体腔とされていた。しかしこの類では前体腔である吻体腔は確かにこのように形成されるが、中体腔である襟体腔、後体腔である体幹体腔については一定しておらず、細胞塊の中に空洞が出来て生じる裂体腔のようにして形成されるとの観察もある。
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生殖と発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/06/06 20:10 UTC 版)
雌雄異体で、発生は雌の体内で進む。初期の幼生はトロコフォアに近い。 しかし実際には無性生殖による繁殖が盛んで、単体のものも群体性のものも出芽によって増える。群体性のものは走根が伸びてその先に新しい個体を作り、単体性のものでは萼部に新個体の芽を生じ、それが成長して独立する。
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