わい‐ゆう【×矮雄】
矮雄
矮雄(わいゆう、英: dwarf male)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 06:02 UTC 版)
「魚類用語」の記事における「矮雄(わいゆう、英: dwarf male)」の解説
雌に比べ体が著しく小さい雄。体制も極度に退化し、雌に寄生している場合が多い。魚類ではアンコウなどにみられる。ミツマタヤリウオの雌は50cm程度で黒いが、雄は3cmほどの大きさで成熟し、白っぽく、歯も消化管も退化する。
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矮雄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 14:32 UTC 版)
矮雄(わいゆう)とは雌に比べて極端に小さな雄のことで、特にチョウチンアンコウ上科に多く見られる。チョウチンアンコウ類の雄は、雌の3分の1から13分の1程度にしか成長しない。ミツクリエナガチョウチンアンコウ科・オニアンコウ科など少なくとも4科の矮雄は雌に寄生する習性を持ち、当初は自由生活を送っている雄は、雌を見つけると腹部に食いつき一体化する。雄はその後、栄養を雌の皮膚から伸びた血管を通じて得るようになる。自力で泳ぐ必要がないため雄の眼や鰭は次第に退縮する一方、生殖に必要な精巣の機能は保持されている。雌と矮雄の結合が、互いの性成熟を達成するための必要条件になっている場合もある。 矮雄を持つほかの深海魚としては、ミツマタヤリウオ属とオニハダカ属の一部(ワニトカゲギス目)、およびクジラウオ科の仲間が知られ、いずれも雌への寄生はしない。ミツマタヤリウオ (Idiacanthus antrostomus) は50センチほどに成長する雌に対して雄は5センチ程度にしかならず、歯と消化器官は貧弱で自力で餌をとることはほとんどできない。眼下発光器と精巣は発達していることから、普段はエネルギー消費を抑えて浮遊しており、発光で雌を呼び寄せるものと考えられる。 このように雌ではなく雄が小型化するのは、上述の性転換の場合と同様で、繁殖には雌の方が多大なエネルギーを要することが理由となっている。矮雄は雌を求めて比較的長い距離を遊泳する必要があるため、持久力の高いいわゆる赤身の筋繊維が発達している。また、ほとんどの矮雄は雌よりも発達した高精度の嗅覚と、わずかな光を鋭敏にとらえる視覚を持ち、雌の位置を特定するために役立てている。
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