初期発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/08 16:01 UTC 版)
卵は受精直後、迅速な細胞分裂を開始し、3つの胚葉、中胚葉、内胚葉、外胚葉を形成する。皮膚の表皮は、胚発生の初期原腸胚段階で神経外胚葉を囲む少ない背側外胚葉(less dorsal ectoderm)に由来する。胚において、他の胚葉と、外胚葉の相対位置は、「選択的親和性」によって決まる。つまり、外胚葉の内面は、中胚葉に対して強力な(正の)親和性をもち、また、内胚葉に対して弱い(負)の親和性をもつ。この選択的な親和性は、発生のさまざまな段階で変化する。2つの胚葉の表面の間の親和性の強さは、細胞の表面に存在するカドヘリン分子の種類と量によって決まる。例えば、N-カドヘリンの発現は、前駆上皮細胞から前駆神経細胞の分離を維持する上で重要である。外胚葉の主なものは、脊索の上にあり、それは脊索によって神経系になるように指示される。
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初期発生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 18:02 UTC 版)
ホヤの卵は「モザイク卵」として知られている。つまり、初期発生中の割球を解離したり破壊すると、決まった運命の組織にしか分化しない(Conklin;1905など)。加えて受精後すぐの卵に明確な境界がみられ、それぞれの領域が将来の各組織に受け継がれることから、母性細胞分化決定因子の存在が示唆されてきた。筋肉細胞分化決定因子について、細胞質移植実験などにより、特にその存在が研究され(Deno and Satoh; 1984, Marikawa et. al., 1995)、2001年にNishida and Sawadaによりマボヤからmacho-1が同定された。ただし、筋肉や表皮などは、自立分化能を持つが、脊索は誘導を必要とすることが示されている(Nishida;2005など)。発生中の各割球が将来どの組織に分化するかを示した「細胞系譜」は、マボヤではNishidaらによって詳細に示されている(Nishida;1987など)。
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