王属特務・零番隊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 05:13 UTC 版)
「BLEACHの登場人物」の記事における「王属特務・零番隊」の解説
霊王を守護している存在。隊士はおらず、全構成人員5人のすべてが隊長であり、その総力は十三隊の全軍をも上回るとされている。また、全員が何らかの異名を有している。 メンバーはそれぞれが尸魂界で何かを創り出し、霊王に「尸魂界の歴史そのものである」と認められた者たちで構成されている。 作中では兵主部の卍解(真打)が判明しており、始解では兵主部と麒麟寺のものが判明している。 ユーハバッハたちに敗北後は登場せず、その後の動向は描かれていなかったが、小説『BLEACH Can't Fear Your Own World』ではそれぞれの零番離殿の霊脈と各自の霊力がリンクしていることが明かされ、零番離殿は無事であったことから兵主部の呼びかけで全員が蘇った形で生存が判明した。 麒麟寺 天示郎(きりんじ てんじろう) 声 - 志村知幸 リーゼントで煙管を加えたチンピラのような男。異名は「泉湯鬼(せんとうき)」。零番離殿は麒麟殿。 かつては「雷迅の天示郎」と呼ばれ、動いたことすら気づかれずに砕蜂の背後をとれるほどのスピードを持つ。また、卯ノ花に治療の鬼道「回道」を教えたのも彼であるが、初代「剣八」である卯ノ花のことを嫌っているのか、彼女によく突っかかっている。 浦原が修行部屋に作っていた『浸かるだけで回復する温泉』は、実は彼の技術を真似て作ったものである。 ユーハバッハとハッシュヴァルトと雨竜が霊王宮に侵攻してきた際は自ら出陣し、自慢の湯で兵士を一掃する。後に斬魄刀を解放してユーハバッハと対峙するが、ニャンゾルの能力で攻撃を当てられず、苦戦する。その後、ナックルヴァールの能力に苦戦する王悦を助けたが、聖別で復活した親衛隊に倒された。斬魄刀:『金毘迦(きんぴか)』 湯かき棒のような形状で、鞘に当たる部分に「きりんじ」と書かれている。解放後は刀身が眩く光り輝く。描写が少ないことから詳細な能力は不明。 解号は「天照一閃『金毘迦』(てんしょういっせん『〜』)」。雑誌掲載時では、「煌(きらめ)け」だったが、単行本65巻では修正された。 技「白骨地獄(はっこつじごく)」 体内から血と霊圧を抜く白い湯の温泉を操る。後述の「血の池地獄」と交互に浸かれば卯ノ花にも治療できない重傷者を完治させることが可能な反面、その強すぎる回復力は一定の力量に満たない者には害となり、「過回復」によって逆に肉体を破壊してしまう。 技「血の池地獄(ちのいけじごく)」 体内に血と霊圧を補充する赤い湯の温泉を操る。こちらは単体で使用しても傷んだ血を新鮮な血液と入れ替え、同時に傷の回復を行い王悦を癒している。 曳舟 桐生(ひきふね きりお) 声 - 恒松あゆみ 零番隊 第二官 南方神将 本編開始から110年前に、浦原の前に十二番隊隊長を務めていた女。異名は「穀王(こくおう)」。零番離殿は臥豚殿。猿柿からは母親のように慕われていた。 後に「義魂丸」の元となる「仮の魂」である「義魂」の概念と、それを「体内に取り込む」技術を創り出した人物。 零番隊就任以前より肥えているらしく、平子は名前を聞くまで彼女を曳舟だと気づかなかった。肥っている理由は、彼女が「義魂」の神髄を込めたフルコース料理を全部作ると全霊圧を使い切って激ヤセしてしまうことから、普段から肥っていないと体が持たないためである。痩せた状態では、巨乳美人に変貌する。 ユーハバッハらが攻めてきた時には産褥をこしらえ、命の檻を張りめぐらせた。その後の描写はなかったが、聖別で復活した親衛隊に倒された。技「命の檻(いのちのおり)」 周囲に樹木を張りめぐらせ、敵を内部に閉じ込める檻を形作る。霊子に反応して吸収する性質があり、隙間を狙っても枝が伸びて獲物を捉え、同じ箇所を攻撃しても瞬時に再生して破壊された箇所を塞ぐ。 二枚屋 王悦(にまいや おうえつ) 声 - 上田燿司 零番隊 第三官 西方神将 レゲエダンサーのような頭をし、ラッパーのような口調で喋る男。異名は「刀神(とうしん)」。零番離殿は鳳凰殿。 斬魄刀を創り出した人物。尸魂界の開闢以来、全死神の「己の斬魄刀」の原型となる無銘の斬魄刀「浅打」のすべてを創っている。そのため、すべての「浅打」の在り処を知っていたが、「霊王宮」で打ち直されるまで一護の斬魄刀だけは彼の製作ではなかった。 その後、霊王宮に侵攻してきたユーハバッハと親衛隊と対峙し、鞘伏でジェラルドとペルニダとリジェを瞬殺し、ナックルヴァールに致命傷を与えたが、その直後にナックルヴァールの能力で体に異常をきたし、苦戦するも天示郎の助けもあり勝利する。しかし、ユーハバッハが聖別を発動させ、復活したリジェに体に穴を開けられて倒された。 小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』では復活後、鳳凰殿から『已己巳己巴』が強奪された事を知ると怒りを滲ませ、護衛についていた斬魄刀たちの傷跡から網彌代時灘の仕業だと悟った。斬魄刀:『鞘伏(さやふし)』 王悦がユーハバッハの迎撃の際に持ち出した斬魄刀。通常の浅打と同じ形状だが、いくら斬っても刃こぼれせず血の一滴も付着しない異常なまでの斬れ味を持つ。しかし、斬れ味がよすぎて収める鞘が創れず、専用の液体に浸けて保管しなければならない。このため、刀として成立しない「失敗作」と呼ばれており、瀞霊廷に送ることができないまま一切使われていなかった。解号は不明。 修多羅 千手丸(しゅたら せんじゅまる) 声 - 佐藤利奈 零番隊 第四官 北方神将 大きな髪飾りを付けた人物(性別不明。対峙したジェラルドからは女性と言われている)。一人称はわらわ。異名は「大織守(おおおりがみ)」。 背中に六本の義手を装着している。マユリとは知り合いらしく、厭味を言い合う仲。マユリとの話でマユリの研究室を「妾が居った頃」と表現する為、十二番隊もしくは技術開発局にいたようだが、詳細は最後まで不明。技術開発局内部の用語「修多羅等級(シュタラスケール)」にその名を残す。自身の宮殿の内装はさまざまな反物で派手に彩られており、採寸するために相手を脅して全裸にさせるなど性格は強引かつ高飛車。景色と同化している暖簾を被せることでその裏に人物を隠せる他に、本物と見紛うような空間を作り出して偽の自分や建造物を映し出すことができる。作中では恋次らに死覇装を仕立てていることなどから、尸魂界に「死覇装」をもたらした人物と思われる。 作中では他の零番隊らと共に一護達を迎えに来るために瀞霊廷に降り立ったのが初登場。護廷十三隊隊士たちと零番隊が会話をしているスキに白哉・恋次・ルキア・天鎖斬月を回収した。霊王宮に来た一護達には「王鍵」が練り込まれた、死神が創造できる最高の死覇装をそれぞれに誂えた。しかし結果的にその防御力が霊王宮を守る結界に綻びを作ってしまっている。 霊王宮でユーハバッハらと対峙し、ニャンゾルを倒すも次に立ちはだかったリジェの狙撃で射殺された。しかし、これまで戦っていた場所が偽の霊王宮であることを明かし、本物の千手丸が姿を現して戦闘は継続する。その後の描写はなかったが、聖別で復活した親衛隊に倒された。 兵主部 一兵衛(ひょうすべ いちべえ) 声 - 楠見尚己 大きな数珠を首から下げた禿頭で髭を生やした愛嬌のある男。異名は「真名呼和尚(まなこおしょう)」で、京楽からは「和尚」と呼ばれている。 零番隊のリーダー的存在で、尸魂界の万物に名前をつけた人物。そのため、すべての斬魄刀の真の名を知っており、「見えざる帝国」からは5人の特記戦力の1人(未知数は叡智)に選ばれている。「名前」に関する能力を持ち、死んだ人物すら「名前」を呼ぶことで目覚めさせる事が可能で、自身も名前を呼ばれれば呼んだものの力を借りて復活出来る他、名前を呼んだものから声を奪うことも可能の様子。普段は朗々かつ飄々としているが、敵に対する殺意を露わにすると凄惨で恐ろしい表情を見せる。 ユーハバッハらが攻めてきたときには、能力で本物の霊王宮を隠していた。その後、ユーハバッハと対峙して追い詰めるも、真の能力を解放したユーハバッハに体を粉々にされ死亡。しかし、到着した一護に名前を呼んでもらい、力の一部を借り受けて復活した。しかし、その後「一護たちではユーハバッハには勝てない」と発言している。 小説版『BLEACH Can't Fear Your Own World』では、前述の一護たちに対する不穏な台詞の裏には一護を霊王にする目算があったことを明かし、「大虚クラスの者たちを葬るには今の世界のバランスは危うい」とハリベルたちを見逃したあと、零番隊メンバーの名前を呼んで彼らを復活させた。 小説において、死神に占領される以前の原初の世界に誕生した存在で、文字通りの神々の一柱で霊王の親友だとされると書かれている。斬魄刀:『一文字(いちもんじ)』 巨大な筆の形をしており、解放前でも筆先で触れた部分の名前を斬って半分にする能力を持ち、半分にされた箇所は力や能力が半分になる。空中に円を描き、その中に文字を書き込んでさまざまな効果を発揮する術が使える。解放後は筆先が分厚い刃に変化し、刀身から墨を撒き散らす。この墨で塗り潰されたものは名を失い、力の発動ができなくなる。さらに尸魂界のすべての「黒」を支配下に置き、自分の力に変えることができる。 解号は「黒めよ『一文字』(くろめよ『〜』)」。 技「不転太殺陵(ふてんたいさつりょう)」 百年後の尸魂界から夜を百夜奪い、黒い墓標の群れを作り出して敵のすべてを無に還す。転生さえもできなくなるという。 真打:『しら筆一文字(しらふでいちもんじ)』 現在の卍解に当たる、最初に生まれた「進化した斬魄刀」。解放に伴う形状の変化はなく、刀身の先端から常に白い墨が放出される。一文字で塗り潰されたものに新たに名前を刻むことができ、刻まれた名前と同等の性質や力を与える。 技「千里通天掌(せんりつうてんしょう)」 巨大な手で対象を千里先まで突き飛ばす。足でも同様の技を放てる。 技「裏破道 三の道“鉄風殺”(うらはどう さんのどう てっぷうさつ)」 手刀を振り下ろすとともに龍の顔のような霊圧を放出し、対象を叩き割る。
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