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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 02:01 UTC 版)
1972年4月、沖縄返還協定の際の日米政府の密約を報じた毎日新聞の記事について、機密文書を漏洩した外務省の女性事務官と西山太吉記者の不倫関係をスクープ。「機密漏洩事件―美しい日本の美しくない日本人」「泥にまみれた毎日新聞大戦争の終戦処理」と題した記事にする(川端康成のノーベル文学賞受賞におけるスピーチの捩り)。以後、マスメディアの報道は「情報源の秘匿」や「知る権利の侵害」の論争ではなく、単なるセックススキャンダル追及に変わる。真相が明らかになったのは21世紀に入ってから。詳細は「西山事件」を参照 1980年3月、警察当局と日本新聞協会との間で結ばれた報道協定により報道が自粛されていた富山・長野連続女性誘拐殺人事件について、三週間が経過して報道協定が事件解決の役に立たなくなったとして同年3月27日発売の4月3日号にて記事として取り上げた。この時点では、犯人の逮捕はもちろんのこと被害者の行方も分からない段階であった。 1996年、門田隆将(当時は本名の門脇護)により「沈黙を破った北海道元婦人部幹部『私は池田大作にレイプされた』」として、創価学会の元女性信者の手記を掲載。その後、門田の助言を受けて女性らが民事で池田らを訴え、裁判報道の体裁をとってこの疑惑を35回にわたって報じた。この記事は1997年の「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」に選ばれた。一方で、2001年6月26日、最高裁判所は原告側の上告を棄却・不受理し、「訴権の濫用」として原告側の訴えを却下した一審・二審判決が確定した。詳細は「池田大作に対する訴権の濫用」を参照 1997年、神戸連続児童殺傷事件の犯人の少年の目にモザイク処理をした写真を掲載。また、同社のFOCUSはモザイク処理をしていない写真を掲載した。法務省がそれぞれの回収勧告を行ったが、新潮社は拒否した。 2000年11月9日号で中川秀直内閣官房長官(当時)や自民党の姿勢を批判した記事の見出しは「この国の誇りある人々を失望させた森首相、中川スキャンダルを人権侵害とのたまう自民党の厚顔、永年の利権に胡座をかいて猿芝居ばかりのあなた方に国民は呆れ返っている」と長かった。 2003年2月6日号に「横山ノックよりエゲツない!3選を飾った木村守男青森県知事の『セクハラ不倫』騒動」と題した記事を掲載。記事は、木村守男青森県知事が生活の窮状を訴える女性から手紙を受けたことをきっかけに、2001年3月に女性宅を訪問して交際を始め、セクハラ行為などをしたと報じた。木村は名誉棄損だとして新潮社などを訴えたが、県議会から辞職勧告決議を受け、5月16日に県知事を辞職した。 2005年7月21日号で、NHK大津放送局の記者が連続放火事件で警察から事情聴取を受けたと報じた。その記者は4か月後、非現住建造物等放火未遂の疑いで逮捕された。 2006年11月9日号で、「うぐいす嬢との『ラブラブ・メール』流出『共産党』国対委員長」として、日本共産党の穀田恵二が不倫をしているという記事を掲載する。これに対し穀田は編集長と記事作成者および情報を提供したとされる党を除名された元秘書ら3人を、名誉毀損罪で東京地方検察庁に告訴したが、不起訴処分となっている。 2007年6月28日号で、「『愛人マッサージ嬢』の告白 議員宿舎を『ラブホ』にしちゃった 社民党『又市幹事長』」として、社民党の又市征治の女性問題を掲載する。又市は、東京地方裁判所に出版差止の仮処分を申請するが却下され、3300万円の損害賠償などを求める訴訟をおこすが、その後、2008年6月に又市は一方的に請求放棄した。新潮社側はこの件を「愛人マッサージ嬢もあきれる姑息な又市副党首こっそり訴訟放棄」(2008年7月17日号)として報じた。 2009年1月22日号で、自民党の鴻池祥肇内閣官房副長官が、知人女性に議員宿舎のカードキーなどを渡して宿泊させていたと報じる。鴻池は「大部分が事実と反する」と弁明したが、与党内からも辞任を求める声が上がり、厳重注意処分となった。1月29日号では、「議員宿舎妻 鴻池官房副長官に今度は機密漏洩疑惑」との記事が掲載され、麻生太郎首相は対応に追われた。 2010年5月27日号で、『大関「琴光喜」が「口止め料1億円」と脅された!』と題された記事において、日本相撲協会の大関・琴光喜が野球賭博を常習的に行ない、口止め料として1億円を要求されたことを報じた。これを発端として、角界に蔓延する野球賭博と暴力団とのつながりが次々と明るみなり、一般紙や民放局だけでなく大相撲を生放送するNHKも大々的に追跡報道した(大相撲野球賭博問題も参照)。 2013年2月14日号で、徳田毅・国土交通省政務官の女性スキャンダルを掲載(『「徳田毅」が慰謝料1000万円の「未成年女性」泥酔姦淫』)。徳田は政務官を辞任。 2013年7月4日号で佐田玄一郎・衆議院議院運営委員長の女性スキャンダルを掲載(『4万円援助交際20回!女子大生とラブホテル!衆議院No.3「佐田玄一郎」議運委員長 常習的買春の現場報告』)。佐田は委員長を辞任。 2014年10月16日に「『小渕優子』経産相のデタラメすぎる『政治資金』」というタイトルで、「『下仁田ネギ』4000本60万円を交際費で計上!」など、幾つかの政治資金収支報告書の事例を追及、毎日新聞も小渕氏の資金管理団体の領収書を情報公開で請求して分析し、「親族の店に362万円」など不可解な支出が多岐にわたることを報じた。この結果、小渕優子は経済産業大臣の辞任に追い込まれた。 2015年6月18日号でトレーニングジム運営会社、RIZAP(ライザップ)について、彗星のように現れたブラック企業『2カ月で37万円「ライザップ」の客とスタッフが危ない!』という記事をスクープした。これに対し、RIZAPは新潮社に対して厳重に抗議し、記事の撤回と謝罪を求めると発表した。 2017年4月27日号に「重婚ウェディング政務官中川俊直、愛人トラブルで“ストーカー登録” 妻はがん闘病中」 というタイトルで、中川の女性スキャンダルを掲載。中川は経済産業大臣政務官を辞任し、自民党から離党した。 2017年6月29日号で、『「豊田真由子」 その女代議士、凶暴につき』と題された記事において、豊田真由子自民党衆議院議員(埼玉4区)が元秘書に暴言、暴行を行っていたことを報道し、秘密録音の内容の一部をYouTubeで公開した。豊田側は報道内容を認めており、豊田は販売当日の6月22日に自民党に離党届を提出した。折しも6月23日(金曜日)は、2017年東京都議会議員選挙の告示日であり、自民党幹部を始めとして選挙への影響を懸念し、7月2日の都議選投開票の結果、自民党は東京都議会の議席を大幅に減らす大惨敗を喫した。週刊新潮は、音声データを動画共有サイトのYouTubeにアップロードしており、連日に渡ってワイドショーなどで「このハゲー!!」などと放映さたこともあり、自民党東京都連会長の下村博文は、この暴言が惨敗の原因の一つであることを認めている。また、豊田や中川は2012年の第46回衆議院議員総選挙で初当選し、2014年の第47回衆議院議員総選挙でも当選した、いわゆる自民党「魔の2回生」の1人である。この記事は第23回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞・大賞に選ばれた。 2018年4月19日号で、『「森友危機」の折も折!ろくでもない「財務事務次官」のセクハラ音源』の記事で、財務事務次官福田淳一を取材していたテレビ朝日の女性記者に対して、言葉によるセクシャルハラスメントを行っていたと掲載し、音声をYouTubeで公開した。福田は財務事務次官を辞任し財務省を依願退職、その後十分な反論・反証がなれていないことを理由に、福田のセクハラ行為を認定し、福田に減給20%・6カ月の懲戒処分を受けた。
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