柴田牧場
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柴田 泰樹(しばた たいじゅ) 演 - 草刈正雄 なつが移り住む十勝の音問別にある「柴田牧場」のオーナー。普段は厳しい態度だが、認めた者に対して優しさを持つ。 幼い頃に両親をはやり病で亡くし、農家を営む親戚の養子になる。1902年(明治35年)の18歳の時に単身で富山から十勝に入植し、晩成社で学び、荒れ地を開墾し稲作を試みるも土壌が農耕に適さないことから晩成社の指導に従って酪農を始める。十勝川の氾濫被害によって1922年(大正11年)音問別に移住。その1年もしないうちに妻が病死してからは、富士子を男手一つで育てる。晩成社がやっていたバター作りに憧れている。 甘いものに目がない。 一生懸命に働くなつを家族として認める。自分の夢を語るなど実の孫のように可愛がるようになる。 山田家の開墾に協力、やり方に不満を持っていた農協に加入するなど、なつの思いを真剣に受け止める。 山田家の牛の牛乳の卸値を知り、演劇コンクール十勝地区予選大会の演劇を見て自分の考え方を改め農協に加入することを決意する。 なつが高校3年生時、なつを柴田家の家族にして「柴田牧場」を継がせたい思いから、照男になつとの結婚をけしかけなつにも打診するが、2人に断られ、なつを傷つける結果となる。なつが上京を願っていることを知ったときは悲しんだが、漫画映画を作る夢を知り、背中を押す。 本編では、その死を予感させながらも最後まで存命していたが、スピンオフ作品「とよさんの東京物語」の中で、とよが「泰樹も歳には勝てんかった」と語っており、この頃には逝去している事が示唆されている。 柴田 富士子(しばた ふじこ) 演 - 松嶋菜々子 なつの育ての母。泰樹の娘。19歳で剛男と結婚。 明るい性格で、剛男がなつを連れてきた時も優しく受け入れる。なつの本当の親になれるかと剛男と共に真剣に考えている。 咲太郎に手紙を送るためにお金を貸してほしいと言ったなつに対して、自分の気持ちを隠さず素直になって欲しい、手紙など何通でも送ればいいと叱咤した。 農協加入問題の時には、泰樹の過去の出来事と気持ちをなつに語る。 泰樹が照男となつの結婚を画策した時は二人の母親として猛反対した。 なつがアニメーターになる夢を家族に言えないときになつの思いを察していた。 1967年(昭和42年)、結婚するなつにレシピを記したノートを贈る。なつの出産時には駆けつけている。 柴田 剛男(しばた たけお) 演 - 藤木直人 なつの父の戦友で育ての父。「音問別農業協同組合」の職員。婿養子の立場ゆえに、義父の泰樹に対しては頭が上がらない。 北陸から家族の事情で高等小学校を中退し北海道に渡ってきた。同じ北陸出身のよしみから、泰樹が用意した富士子の数名の結婚相手候補の引き立て要員として加えられた。しかし、富士子は剛男を一番気に入り結婚することとなった。 満州に出征中になつの父と出会い親しくなる。復員後、戦死した彼との約束に従い、託された手紙を届けるために彼の家族を探し、なつと出会った。 1955年(昭和30年)の時点では、農協職員となり、農協加入に反対する泰樹と対立する。 泰樹が、照男となつを結婚させようとしていると知った時は困惑する。 1973年(昭和48年)に、なつからの電話で千遥が杉山清二と離婚すると知らされ驚き、心配して上京。坂場家に泊るが、なつが原画を自宅に持ち帰り家事の合間に仕事をしていることに、驚いていた。 柴田 照男(しばた てるお) 演 - 清原翔(幼少期:岡島遼太郎) 剛男の長男。 薪割りの仕事しか与えられない自身よりも先に、なつが酪農の仕事を次々と教えられることに嫉妬し、自分が祖父の泰樹に信頼されていないと思い込む。家出をしたなつが見つかり、家族と打ち解け合えるようになったのを見て、自身も泰樹に酪農仕事をしたいと懇願し、以後、酪農仕事に積極的に関わっていく。 泰樹から、なつとの結婚をけしかけられるが、結局妹としてしか見られず泰樹に辞退を申し出る。 自分の想いを押し込めている天陽がなつに告白するよう「開拓青年団スキー大会」でスキーで対決し、勝利する。 吹雪の中で倒れたなつを助けた弥市郎たちにお礼を言うため阿川家に訪れた際に砂良に出会い、一目惚れする。その後、牛乳やバターの差し入れを口実に砂良に会いに行くようになり、プロポーズし結婚する。 1975年(昭和50年)夏に、なつたち坂場家と妹・千遥母娘が柴田家に帰省した際、柴田牧場を改築する計画を進めていたが、台風が直撃し牧場で飼育している牛達が搾乳されずに乳腺病になる危機に瀕したが、家族一丸となり搾乳。台風が去った後、砂良に対し改築計画を延期する事を打ち明けた。 柴田 夕見子(しばた ゆみこ)→ 小畑 夕見子(おばた ゆみこ) 演 - 福地桃子(幼少期:荒川梨杏) 剛男の長女でなつと同じ1937年(昭和12年)生まれ。 牛乳が嫌いだが、アイスクリーム、バターは牛乳ではないと言い張る。なつから誘われても家業の酪農について迷惑に思っている。 柴田家に引き取られたばかりのなつに対して両親が優しくすることに嫉妬心を抱く。父からなつと同じ立場になっていたかもしれない、夕見子がなつの人生を変えられるかもしれないと説得され、考えが変わる。 読書や勉強ばかりで家事や家業は一切手伝わない。なつとは別の普通科の高校に通い、なつが演劇のことで悩んでいる時には応援して励ました。 家業は継がずに北海道大学文学部に進学して自由に生きることを望み、1956年(昭和31年)春に北海道大学に進学する。 1959年(昭和34年)、高山昭治と共に突然上京して駆け落ち騒動を起こすが、迎えに来た泰樹と一緒に北海道に戻る。 大学を卒業後、音問別農協に就職する。 1966年(昭和41年)、なつが坂場と結婚することを報告しに「雪月」を訪れた際に雪次郎が手がけた新作洋菓子の試食会で雪次郎からプロポーズされる。過去に高山と駆け落ちしたことからそれでもいいのかと問うも、彼の気持ちが揺るがなかったことから承諾。 1967年(昭和42年)、なつ・坂場夫妻と合同で雪次郎との結婚式を挙げる。 1968年(昭和43年)、なつと同時期に妊娠、長男・雪見を儲ける。 柴田 明美(しばた あけみ) 演 - 鳴海唯(幼少期:吉田萌果、少女期:平尾菜々花) 剛男の次女。1944年(昭和19年)生まれ。夕見子の7歳年下。1955年(昭和30年)の時点では、11歳の小学生。1966年(昭和41年)時点では、大学生。1973年(昭和48年)時点では、放送局の社員。 家事を積極的に手伝うしっかり者。 なつを実の姉のように慕い、寝ているなつに雪をかけたりするお茶目な面もある。 成長後は夕見子に似た勝ち気な女性になる。母・富士子に「就職先に良い男性はいないのか」と言われているが、まだ結婚する気が無い様子。 柴田 地平(しばた ちへい) 演 - 小林颯(幼少期:吉田隼) 照男と砂良の長男。牧場の跡取りらしくたくましく育つ。 柴田 拓男(しばた たくお) 演 - 吉田奏佑 照男と砂良の次男。 戸村 悠吉(とむら ゆうきち) 演 - 小林隆 「柴田牧場」の従業員。 貧しい開拓者一家の八男として生まれ、幼いころより奉公に出される。泰樹との出会いから酪農を覚え、泰樹を「おやっさん」と慕い、悠吉とともに「柴田牧場」を大きくしていきたいと願う。初対面からなつに対して親切に接してくれている。信哉が東京からなつに会いに来た時には連れて行かれると思い、止めようとした。 戸村 菊介(とむら きくすけ) 演 - 音尾琢真 「柴田牧場」の従業員。悠吉の息子。1946年(昭和21年)5月時点で28歳。悠吉同様、なつに対して親切に接し、仲間だと言ってくれている。 スキーが得意で、「開拓青年団スキー大会」の戦後の初代チャンピオンとなった。
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