昇進・陥落要件
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十両に限らず、「番付は生き物」と俗称されるように、成績と翌場所の地位との関係は一定ではないが、関取については目安として、勝ち越し、負け越しの点数(勝数と、負数・休みの合計の差)と同じ枚数だけ番付が上下する。十両と幕下の入れ替え人数は十両力士の星取が主な判断要素となるが、現行内規では幕下15枚目以内で全勝すれば、優先的に十両に昇進させる扱いをしている。 前相撲から全勝を続けた場合、幕下通過には2場所かかると考えられていたため、番付外・序ノ口・序二段・三段目の各1場所と合わせて十両昇進は最短6場所で可能である、と長らく言われていた。実際、初土俵から十両昇進までの最短記録は6場所である(板井圭介・土佐豊祐哉・常幸龍貴之・炎鵬晃)。しかし2010年ごろから力士数の減少にともなってその分昇進する地位も繰り上がるようになり、2011年9月場所では一度十両に昇進した後、故障で番付外まで転落していた北勝国英明が前相撲から5場所での十両再昇進を果たした。なお初土俵(前相撲)から5場所で十両に昇進したケースはまだないが、常幸龍、炎鵬のケースでは5場所目の地位がそれぞれ東幕下15枚目と西幕下14枚目で、7戦全勝すれば5場所での十両昇進が濃厚であった。 幕下付出の場合は、10枚目格・15枚目格共に、7戦全勝することで1場所での十両昇進が可能である。しかし、15枚目格で唯一7戦全勝を果たした下田圭将(2006年5月場所)は、十両からの陥落力士が少なく十両昇進はならず、翌場所は西幕下筆頭だった。旧制度の60枚目格付出の時代には、輪島大士・長岡末広・武双山正士・雅山哲士の4人が2場所での十両昇進を果たしている。 大関経験者が関脇以下に陥落後、幕内から十両に陥落することが確定的となった場合は、慣例的に引退するケースが殆どであったが、近年では大関経験者が現役中に十両以下に陥落するケースが増えてきている。 詳細は「大関#陥落・大関特例復帰」を参照
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昇進・陥落要件
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序二段に限らず、「番付は生き物」と俗称されるように、成績と翌場所の地位との関係は一定ではない。1990年代以降の番付編成の傾向をみると、以下の成績を上げれば翌場所の三段目昇進は確実とされる。 10枚目以内で4勝以上。 35枚目以内で5勝以上。 70枚目以内で6勝以上。 7戦全勝(番付、優勝の有無を問わず無条件で昇進)。 序ノ口への陥落についてはさらに流動的で、特に翌場所に大量の新弟子が序ノ口に登場する5月場所は、序二段で負け越しても、序二段下位で全敗あるいは全休でもしない限り陥落せず、逆に序ノ口で負け越した力士までが新弟子に押し上げられる形で序二段に昇進するケースも多い。 1950年代までは、場所前半の前相撲で新序の資格を得た優秀な新弟子は場所後半に序ノ口の取組に出場し、さらに次場所でいきなり序ノ口を飛び越して序二段の番付に載せたことがあった。現在は前相撲出場力士が序ノ口力士と対戦することはないため、前相撲に出場した力士は必ず1場所以上の序ノ口経験を必要としている。
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昇進・陥落要件
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幕下に限らず、「番付は生き物」と俗称されるように、成績と翌場所の地位との関係は一定ではない。特に幕下では上位ほど、十両から陥落する力士数や十両以上の引退力士の有無によって大きく左右される。 1967年5月場所の幕内及び十両の定員改定に伴い導入された十両昇進に係る唯一の内規に、幕下15枚目以内で7戦全勝した力士を優先的に十両昇進させるというものが存在する。この内規は、7戦全勝同士の優勝決定戦で優勝を逃した場合にも適用される。 幕下15枚目格付出に内規が適用するかは定かではなかったが、2006年5月場所に幕下15枚目格付出で全勝優勝した若圭翔(当時「下田」)は、十両陥落者が少なかったため、「幕下15枚目格付出は幕下15枚目以内ではない」との理由付けで十両昇進はならなかった。現行内規に該当した力士で十両昇進を果たせなかった唯一の例である。 全勝以外で十両昇進を確実とする成績としては、東筆頭での勝ち越しがある(小結以上が関わる成績を除いては1点でも勝ち越せば番付が半枚以上は上がるため)。対して西筆頭の場合は勝ち越しても優先的に昇進できるわけではなく、他の勝ち越し力士の成績と比較されることになるため、勝ち越しても昇進が見送りとなる事例もある。 1枠に対して東筆頭の勝ち越しと15枚目以内の全勝が競合した例はなく、両者の優先順位や計算上十両に残留できる成績の力士を陥落させて2枠開けるか否かなどは不明である。なお、2012年1月場所では幕下西11枚目で吐合が6戦全勝としていたが、同成績で並んでいたのが同部屋の佐久間山(幕下東15枚目)のみだったため全勝同士の直接対決を組むことができず、吐合は5勝1敗の力士ではなく幕下東筆頭で3勝3敗としていた里山との対戦が組まれ、十両昇進を確実とする成績の力士が3人同時に現れることのない取組編成となった。 この他に幕下5枚目以内で6勝または幕下2枚目以内で5勝を挙げた場合、十両に昇進する可能性が高くなるが、この場合でも昇進できなかった例は存在する。 幕下15枚目以内での全勝と幕下東筆頭以外の力士は十両から陥落する人数に大きく左右されるため、「何枚目で何勝したので確実に昇進する」とは一概に言えない部分がある。また、1場所15番相撲を取る関取は「勝ち越し1点につき1枚昇進する(負け越しの場合も同様、横綱および大関は除く)」という目安で計算できるため(以下「計算上」「相当」はこの目安を基にする)、幕内十両間の入れ替えは計算上の番付の優劣である程度決められる部分があるが、1場所7番の幕下力士にはこのような目安はないため、十両幕下間の入れ替えは計算上の番付の優劣では決めることができず、以下のような目安で決められることになる。十両の負け越し力士は計算上、幕下陥落相当の成績の力士がそのまま陥落するのが基本である。ただし、幕下上位での勝ち越し力士に対して幕下陥落相当の成績の力士が少なすぎる場合、計算上十両最下位となる力士が幕下に陥落することはある。また逆に、幕下陥落相当の成績の力士に対して幕下上位での勝ち越しが少なすぎる場合、「あと1勝していれば計算上十両に残留できる力士」が陥落を免れる場合もある。 幕下から十両への昇進は十両から陥落する人数に合わせて優先順位の高い順番に決定する。この優先順位が高いことを俗に「強い成績」と表現されることがしばしばある。なお、この優先順位と番付の昇降は別物であるため、ある二者を比較して一方のみが昇進する場合、双方とも昇進あるいは双方とも昇進見送りになった場合には番付が下位になる方が昇進する場合もある。 幕下15枚目以内での全勝と幕下東筆頭以外の力士については幕下5枚目以内での勝ち越しが優先される傾向にあるが、幕下5枚目での4勝3敗と幕下6枚目での6勝1敗のように近い番付で成績に開きがある場合にはこの例に当てはまらないこともある。 十両から陥落する成績の力士と幕下から昇進してもおかしくない成績の力士の数に開きがあった場合の例 2008年11月場所、計算上十両から幕下に陥落する成績の力士が2人だった。安壮富士が幕下東筆頭で6勝1敗と勝ち越し、琴国が幕下東10枚目で7戦全勝とともに十両昇進が確定的となる成績だったため、幕下西筆頭で5勝2敗だった福岡が昇進できなかった。 2010年7月場所、計算上十両から幕下に陥落する成績の力士が2人(ともに仮にあと2勝していても陥落する成績だった)、大相撲野球賭博問題による全休で幕下に陥落することが決まっていた力士が4人と、同問題で大関・琴光喜が解雇処分になったことによる穴埋めの1枠の計7人が十両に昇進する状況になった。幕下5枚目以内での勝ち越し5人と幕下東12枚目で7戦全勝の十文字の全員を昇進させても1枠余ってしまい、幕下西11枚目で6勝1敗の琉鵬が十両に昇進した。 2011年7月場所、計算上十両から幕下に陥落する成績の力士が5人、場所中に引退した大関・魁皇の穴埋めの1枠そして大相撲八百長問題の影響で減らされていた関取の定員を元に戻すための4枠の計10枠を埋めなければならない状況であった。幕下西5枚目で7戦全勝の直江(場所後に皇風に改名)を含む幕下5枚目以内での勝ち越し力士6人を全員昇進させても4枠余ってしまうため、十両東13枚目で6勝9敗の飛天龍が十両に残留し、幕下西6枚目で5勝2敗の里山、幕下西9枚目で5勝2敗の北勝国、幕下西11枚目で6勝1敗の飛翔富士が昇進した。 2017年9月場所、計算上十両から幕下に陥落する成績の力士が2人だった。貴源治が幕下東筆頭で4勝3敗と勝ち越しを決めていたため、幕下西筆頭で4勝3敗の北太樹、幕下東2枚目で5勝2敗の翔猿、幕下東3枚目で6勝1敗の舛の勝のうち1人が昇進する状況となり、番付編成会議の結果、舛の勝(場所後に隆の勝に改名)が昇進した。この際、計算上十両最下位となる成績だった矢後を陥落させて北太樹か翔猿を昇進させる措置は取られなかった。また北太樹、翔猿ともに翌場所は番付が半枚ずつ上昇しており、結果的に翔猿の5勝目は翌場所の番付に影響しなかった。 2018年1月場所、幕下5枚目以内の勝ち越し力士5人、幕下15枚目以内の全勝力士なしに対して計算上幕下に陥落する成績の力士が7人いた(全員が仮にあと2勝していても計算上幕下に陥落する成績だった)。このため、幕下東6枚目で4勝3敗の炎鵬と幕下東7枚目で5勝2敗の貴公俊が十両に昇進した。なお、幕下東17枚目で7戦全勝だった若隆景は昇進しなかった。 成績と番付による昇進の比較基準が一定ではない例 以下は1年以内の期間で同じように番付下位の好成績力士との比較になり、異なる結果になった例である。 2018年9月場所、計算上幕下に陥落する成績の力士が3人だった。幕下東5枚目の極芯道が7戦全勝で十両昇進を確定的としていたほか、幕下西筆頭で6勝1敗の豊ノ島を上回ることができる力士がいなかったため、残りの1枠は4勝3敗の力士で最上位だった大成道(幕下東2枚目で4勝3敗)と5勝2敗の力士で最上位だった友風(幕下西4枚目で5勝2敗)のどちらかが昇進する状況となり、番付編成会議の結果、友風が十両に昇進した。 2019年7月場所、計算上幕下に陥落する成績の力士が3人、場所中に引退した十両・安美錦の穴埋めの1枠の計4枠空くことになった。幕下東筆頭で5勝2敗と勝ち越していた青狼は昇進が確実となり、15枚目以内で7戦全勝の力士はいなかった。幕下西筆頭で4勝3敗の彩と幕下東3枚目で4勝3敗の玉木(場所後に朝玉勢に改名)を上回ることができる成績の力士が5枚目以内にいなかったため、残りの1枠は幕下西4枚目で4勝3敗の魁勝と幕下西5枚目で5勝2敗の若元春のどちらかが昇進する状況となり、番付編成会議の結果、魁勝が十両に昇進した。 2020年3月場所、計算上幕下に陥落する成績の力士が3人だった。15枚目以内の優勝及び幕下東西筆頭の勝ち越しもなく、幕下西2枚目で4勝3敗の琴太豪、幕下東3枚目で6勝1敗の朝弁慶、幕下西3枚目で5勝2敗の富士東、幕下東4枚目で5勝2敗の千代ノ皇の4人で3枠を争うこととなり、番付編成会議の結果、朝弁慶、富士東、千代ノ皇の3人が十両に昇進した。尚この時十両最下位となる成績だった水戸龍を陥落させ琴太豪を昇進させる処置は取らなかった。 2020年9月場所、計算上幕下に陥落する成績の力士が3人、さらに場所前に引退した木﨑海の穴埋めの1枠の計4枠空くこととなった。15枚目以内で7戦全勝の力士はなく、東筆頭の貴源治が4勝3敗で勝ち越して昇進が確実とし、西筆頭で4勝3敗の常幸龍、東2枚目で4勝3敗の千代の海、西4枚目で5勝2敗の納谷、西5枚目で6勝1敗の宇良の4人で3枠を争うこととなり、番付編成会議の結果、常幸龍、千代の海、宇良の3人が十両に昇進した。
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昇進・陥落要件
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序ノ口に限らず、「番付は生き物」と俗称されるように、成績と翌場所の地位との関係は一定ではない。特に序ノ口、序二段は場所ごとに人数が変動するため、なおさら一定ではない。 現行の番付編成の傾向として、序ノ口で1勝でも挙げれば、翌場所の番付で前相撲から上がってきた力士より下位になることは無く、序ノ口下位の番付編成は、序ノ口1勝6敗>序二段下位での全敗>序二段下位での全休>前相撲で1勝以上>序ノ口全敗>前相撲全敗という順になっている。特に3月場所では負け越しても、翌5月場所では新弟子が大量に序ノ口に登場するため、繰り上げの形で序二段に昇進する場合がある。勝ち越した場合は、2007年9月場所以降は全員序二段に昇進しており、相場としては「勝ち越せば確実に昇進」である。 一方、番付外への陥落は、序ノ口で全休(不戦敗含む)した場合に限られている。一旦番付外に陥落した力士は、再び前相撲を取って再出世する必要があるため、序ノ口で休場している力士でも、13日目以降の1番だけを強行出場することも多い。序ノ口で全敗した場合でも、序ノ口の中で番付が下がることはあっても、番付外へ陥落することはない。そのため、体格・技能が著しく劣る力士がこの地位で負け続けて連敗記録を作る例もある。 2021年3月場所では新型コロナウイルス感染拡大の影響により前相撲は実施されなかった。その結果本来前相撲を取るはずだった力士全員が一番出世扱い、新序出世の順番が新弟子検査の届け出順となり、5月場所の番付では3月場所の新序出世力士が序ノ口全敗力士に次いで再出世→新弟子検査の届け出順で据えられた。このため当時記録的な連敗続けていた勝南桜の番付が東24枚目から東9枚目と大幅に上昇し自己最高位を更新する珍事が発生したほか、新弟子検査の届出が最後で東西の最下位(27枚目)となった藤島部屋の藤青雲・勝呂が7戦全勝し、番付最下位2名による優勝決定戦が行われることとなった(東の藤青雲が勝利)。
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昇進・陥落要件
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関脇に限らず、「番付は生き物」と俗称されるように、成績と翌場所の地位との関係は一定ではない。特に、関脇は定員が少なく、さらに上位(大関)への昇進審査が厳格に管理されているため、他の力士との兼ね合いによる運・不運が大きい。 幕内上位については、昇進要件が特に厳格である横綱・大関を除いた力士のうち、前場所の番付と成績を加味して上から順に関脇2名、小結2名、それ以降を前頭(平幕)とすることが多い。そのため、小結で勝ち越しても、関脇の枠が空かずに昇進できないケースもあれば、逆に、上位陣が軒並み負け越した場合には、単純計算で昇進できない成績の力士が引き上げられて関脇に至るケースもある。そのため、大関やその他の三役力士の成績に左右されるものの、通常の勝ち越しだけで昇進が可能な番付としては最高位である。 逆に、関脇に在位するに十分な成績を残した力士が3名以上いた場合は、増員されることがある(以前の張出に相当)。具体的には、小結で11勝以上の好成績を挙げた場合は、戦後は例外なく関脇に昇進しているほか、大関からの陥落力士が発生した場合も、関脇が3名以上になる場合が多い(ただし前場所関脇で関脇に留まる力士が1人または不在の時は大関からの陥落力士を含めて関脇2人というケースもある)。一方、関脇で負け越した場合は原則陥落するが、東関脇で7勝8敗の場合は、他の力士との兼ね合いで西関脇にとどめられることもある。21世紀に入ってからは関脇で7勝8敗の力士が平幕に落ちた例は全くない。 関脇から大関に昇進する場合(大関から陥落した直後の大関特例復帰を除く)には、関脇または小結で続けて優秀な成績を挙げなければならない。近年では「3場所続けて三役の地位にあり、その通算の勝ち星が33勝以上」がその目安とされている。したがって、8勝7敗・9勝6敗・10勝5敗といった並の勝ち越しを続けている場合は、何場所も続けて関脇に留まることになる。 1991年11月場所には前場所に平幕優勝を達成していた琴錦功宗が13日目を終えた時点で11勝2敗をキープしており、連覇の可能性があったことから、当時の二子山理事長が「二場所連続優勝なら大関昇進を考える余地がある」と発言しており、平幕・小結と2場所連続優勝を達成すれば関脇を飛び越して大関に昇進することも制度上は可能である模様。 大関が2場所続けて負け越すと関脇へと陥落するが、その場合、関脇の中では最も低い順位に据えられるのが通例で(関脇が2名であれば西関脇、3名以上であれば第2関脇(過去であれば張出))、その陥落直後の場所に10勝以上した場合は大関特例復帰となる。
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昇進・陥落要件
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三段目に限らず、「番付は生き物」と俗称されるように、成績と翌場所の地位との関係は一定ではない。平成以降の番付編成の傾向をみると、以下の成績を上げれば翌場所の幕下昇進は確実とされる。 10枚目以内で4勝以上。 25枚目以内で5勝以上。 50枚目以内で6勝以上。 7戦全勝(番付、優勝の有無を問わず無条件で昇進)。 三段目には、初土俵から最速3場所(番付外、序ノ口、序二段を各1場所)で昇進することが可能である。
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昇進・陥落要件
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小結に限らず、「番付は生き物」と俗称されるように、成績と翌場所の地位との関係は一定ではない。特に、小結は定員が少なく、さらに昇進の枠が限られてくるため、他の力士との兼ね合いによる運・不運が大きい。 幕内上位については、昇進要件が特に厳格である横綱・大関を除いた力士のうち、前場所の番付と成績を加味して上から順に関脇2名、小結2名、それ以降を前頭とすることが多い。そのため、小結で勝ち越しても、関脇の枠が開かずに昇進できないケースもあれば、逆に、上位陣が軒並み負け越した場合には、単純計算で昇進できない成績の力士が引き上げられて小結に至るケースもある(1987年9月場所の玉龍は前頭5枚目で8勝7敗ながら翌場所小結に昇進している)。 ただし、関脇から前頭上位に、番付と成績の単純計算で三役の地位に十分に足る力士が多数いた場合は、関脇や小結が増員されることがある。小結では、おおむね11勝以上の好成績を挙げた場合は、たとえ関脇が全員勝ち越していても関脇に昇進する(翌場所、関脇が3人以上に増える)。逆に小結で負け越しすれば、原則としてすぐ平幕へ陥落する。 近年の番付では東前頭筆頭の勝ち越しが昇進として最優先される傾向が強くなり、昇進枠が少ない場合、それより下の番付で単純計算で東前頭筆頭の力士を上回る成績を挙げたとしても、小結に昇進できない事例が見られるようになった。 平幕から小結を飛び越えて関脇に昇進する場合や、関脇から小結を通り越して平幕に陥落する場合があるため、小結よりも先に関脇を経験する力士(逸ノ城・琴勇輝・正代・照ノ富士など)、関脇を経験したが小結には在籍しないまま引退する例(追風海・北勝力など)がある。 大関の昇進基準の目安は「3場所連続で三役にあって、その通算の勝ち星が33勝以上」であるため、小結での勝ち越しは後の大関昇進を検討する際に起点の成績とみなされる。平成以降、大関に昇進した力士で昇進3場所前が平幕だった力士は照ノ富士と栃ノ心のみである。戦前までは小結で優勝に近い成績を挙げて、関脇を飛び越して大関に昇進することもあったが、戦後においては全くない。1991年11月場所の小結・琴錦は、前場所に平幕優勝を飾っており、この11月場所の終盤で、琴錦が2場所連続優勝を果たせば、関脇を飛び越えて大関の地位に抜擢も検討するという声も上がったものの、結果的に琴錦は優勝を逃したために昇進の話題は出なかった。
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